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フリュー株式会社6238

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フリューの2軸の自社評価

榎本雅仁氏(以下、榎本):本日はお忙しい中、フリュー株式会社2026年3月期第2四半期決算説明会にご参加いただき、ありがとうございます。フリュー株式会社代表取締役社長の榎本です。よろしくお願いします。今回は、新たに説明資料で追加した箇所についても説明します。

最初に、フリューの強みと弱みについて説明したいと思います。当社は、世界観ビジネスとガールズトレンドビジネスという2つの柱で事業を展開しています。共通する強みとして、「『かわいい』を創出する能力」と記載しています。

なおかつ、世界観ビジネスにおいては、IPを獲得する力、表現する力が強みです。旬のIPはもちろん、株式会社サンリオやウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社など、定番のIPも含めて幅広いIPにアプローチし、それぞれの魅力を引き出しています。

ガールズトレンドビジネスでは、年間300回以上に及ぶグループインタビューを通じて、商品企画に特化したマーケティング力に自信を持っています。

また、それを実現するための画像処理を中心とした技術力や、プリントシール機を通じて提供している「ピクトリンク」というWebサービスの利用者数が非常に多い点も、当社の強みと感じています。

共通の弱みとしては、「マーケティング」や「ブランディング」と記載しました。もともとメーカー気質であり、「良い商品を作れば売れる」という志向が強かったため、コロナ禍を経てユーザーが特にゲームセンターに来なくなるという状況がガールズトレンドビジネスで発生しています。

そのため、現在はマーケティングとブランディングの強化を進めているところです。マーケティングについては、支援企業と提携し、ノウハウを吸収しながら自走できる組織への変革を進めています。

また、海外ビジネスについてのノウハウが不足しているため、商社と協業し、スピード感を持って事業を拡大させていく方針です。

今後は、IPとプリントシール機、そして「かわいい」を武器に、グローバル市場で戦っていこうと考えています。

26年3月期 第2四半期 ハイライト

第2四半期の決算概要です。全体的には、世界観ビジネスが好調で、大幅に利益が増加しました。売上高は前年同期比98.7パーセントでの着地となりましたが、営業利益は前年同期比166.5パーセントと非常に好調な結果となっています。

それぞれの事業についてポイントを述べます。世界観ビジネスでは、海外物販と高価格帯ホビーが好調で、大幅な利益増加につながりました。営業利益は前年同期比181.7パーセントの成長を見せています。

ガールズトレンドビジネスについては、プレイ回数と会員数が引き続き減少した結果、減収減益で着地しています。ただし、営業利益は前年同期比97.8パーセントで、第1四半期と比べると少し利益を確保できています。この点については後ほど説明します。

フリューニュービジネスに関しては、前年度の事業の選択と集中により、赤字が圧縮されています。事業撤退等に伴い売上は縮小しましたが、営業利益ベースでは前年同期比で4,000万円の改善が見られます。

26年3月期 第2四半期 世界観ビジネス 概要

ここからは、個別事業の説明を行います。まず、世界観ビジネスについてです。クレーンゲーム景品と海外物販の好調により、増収増益となっています。

前年同期比では、クレーンゲーム景品が103.8パーセント、累計でも100.0パーセントで、昨年同等の売上を達成しています。

海外物販については、第2四半期単体で196.7パーセントと大きく売上を伸ばしており、累計でも168.9パーセントと、前年を大きく上回る成長を見せています。

高価格帯ホビーについては、売上を伸ばしつつ、利益率の改善も進めています。前年は赤字で推移していましたが、今期は大幅な黒字に転じています。

くじに関しては、開発体制がまだ十分には整っていないため、四半期ごとの売上に波があります。第2四半期についてはタイトル1本のみを発売しており、スライドに示されているような数値で着地しています。

その結果、営業利益は第2四半期累計で前年同期比148.0パーセントと、大きく伸びました。

為替の影響については、今期第2四半期累計で9,600万円の利益方向へのプラスとなっています。為替予約などを駆使した結果、実際よりも利益が出る方向となっています。

26年3月期 第2四半期 ガールズトレンドビジネス 概要

ガールズトレンドビジネスについてです。全体としては、第2四半期累計の売上が前年同期比95.7パーセントとなり、前年よりも減少している状況です。

営業利益についても、第2四半期累計で前年同期比86.5パーセントと引き続き減少トレンドが続いています。ただし、第1四半期の6億6,300万円に対して、第2四半期は8億5,800万円と利益の改善が進んでいます。

主な要因は、「ピクトリンク」の有料会員価格統一の影響です。スライドの右側に記載のとおり、現在、有料会員126万人のうち80万人がプレミアム会員となっています。

以前はスタンダード会員の価格がアプリで税込450円、サイトで税込330円でしたが、現在はアプリもサイトも税込550円に統一されています。価格が高いほうに統一された結果、営業利益の改善に効果が出ています。

プレイ回数について、第1四半期時点では前年同期比89.6パーセントでしたが、第2四半期では92.8パーセントとなり、少し改善の兆しが見えています。依然として前年を下回る状況ですが、これが改善すれば本格的に売上・利益ともに増加する見込みです。

もう1つのトピックスとして、「ピクトリンク」の中学生の入会者が前年同期比1.35倍に増加しており、順調に推移しています。中学生がしっかりとファンになれば、高校生、大学生と、その後のビジネスの拡大に寄与するため、中学生の入会状況を注視しています。

26年3月期 第2四半期 フリューニュービジネス 概要

フリューニュービジネスについてです。事業譲渡により経営資源を集中させた結果、赤字が圧縮されている状況です。

個別の事業についてですが、家庭用ゲームソフトは第2四半期で前年同期比69.7パーセントと、やや不調でした。この夏の8月にオリジナルRPG『ヴァレット』を発売しましたが、そちらが少し不調で、このような結果となっています。

アニメ事業では、売上について昨年『ゆるキャン△SEASON3』のブルーレイ発売などがありましたが、今回はそれが剥落した影響で減少しています。しかし、配分金などを含めた利益については昨年を上回る結果を出しており、アニメ事業そのものとしてはしっかりと利益を積み上げられています。

カラーコンタクトやゲームアプリについては撤退したため、売上が減少しています。また、オルドット(アパレル)に関しては、固定費の見直しにより赤字が圧縮されています。

営業利益については、前年同期のマイナス2億7,000万円に対して、第2四半期累計でマイナス4,900万円となっており、利益改善が進んでいます。

事業の進捗 世界観ビジネス

事業の進捗について説明します。世界観ビジネスですが、クレーンゲーム景品については引き続き市場が拡大しており、推定で5パーセントの成長を現在も維持しています。

特に、アミューズメント施設に限られていたクレーンゲームが、ミニクレーンゲームというかたちでコンビニエンスストアやアミューズメント施設以外にも展開されるようになり、市場が拡大する状況が発生しています。

主要な、最も旬のIPは四半期ごとに移り変わりますが、定番のIPもしっかり活用することで、当社の売上も好調を維持できています。

海外物販市場も拡大しており、当社としてもアメリカでの売上を中心に受注が伸びています。

高価格帯ホビーに関しては、昨年までは急激な円安や、トップラインを追求するためにさまざまなIPのフィギュアを製作した結果、売れ行きが伸び悩むという悪循環が発生していました。しかし現在では、高品質な商品に加え、人気のあるIPや粗利の高い商品をしっかりと製作できる体制が整い、利益体質が構築されつつあります。

すでに2025年度アイテムの仕込みは完了しており、利益を確保しながら推移している状況です。

株式会社サンリオとのお取り組み

次のスライドでは、具体的な当社の取り組みを掲載しています。特に、サンリオ社やウォルト・ディズニー・ジャパン社とは信頼関係を築いており、当社オリジナルアート商品が非常に高い人気を誇っています。

当社はまずオリジナルのイラストを制作し、監修が通った後にぬいぐるみ化しています。ユーザーからは、フリューだからこそ得られるオリジナリティのある商品として非常に人気を集めています。

株式会社サンリオとのお取り組み

スライド下に記載されている、当社の「ミルキーボア」という商品がありますが、ミルキーカラーがふわふわでかわいいぬいぐるみに、少しアレンジを加えています。そして、そこにサンリオ社やウォルト・ディズニー・ジャパン社のキャラクターを組み合わせることで、オリジナリティのあるかわいいぬいぐるみが完成しています。

ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社とのお取り組み

特にウォルト・ディズニー・ジャパン社との取り組みでは、昨年度、このスライドにある「ミルキーボア」の「くまのプーさん」が非常に人気を集め、弊社としてもウォルト・ディズニー・ジャパン社にライセンシーとして大いに貢献できました。

事業の進捗 ガールズトレンドビジネス

ガールズトレンドビジネスです。スライドでは、内容をわかりやすくするため、いくつかグラフを掲載しています。

プリントシール機は高校生が中心的なユーザーですが、その前段階として、中学生向けの「ピクトリンク」無料という取り組みを行っています。この取り組みにより、中学生ユーザーが高校生になった際に、より多くプレイして課金に至るというデータがあります。このため、当社では「ピクトリンク」の中学生無料会員の推移をウォッチしています。

2022年3月期から徐々に会員数が増加しており、今年度第2四半期の終了時点で、すでに30万人の中学生が無料会員になっています。

日本の女子中学生は、3学年を合わせると約150万人です。現在そのうちの5人に1人が「ピクトリンク」の無料会員となっており、口コミを中心に会員数が自然と増加しています。

スライド中央では、価格統一の進捗を示しています。最初に、利益ベースでの貢献というお話をしましたが、今期第1四半期終了時点で20万人程度だった会員数は、現時点で80万人に達し、全体の63パーセントがプレミアム会員化している状況です。

今後の流れについては、まだいくつかのキャリアで対応が進んでいない部分もありますが、それらがシフトすることで、63パーセントという数字がさらに伸びていく予定です。

ユーザー数の変化については、スライド右のグラフに示しています。中学生を強化した結果、コロナ禍後には中学生ユーザーのプレイの割合が確実に増加しています。

これらの中学生ユーザーが、将来的に高校生、大学生、そして社会人へと成長していく中で、しっかりとプレイ頻度を確保できれば、フリューのガールズトレンドビジネスにおいて、さらなる成長が可能になると考えています。

事業の進捗 ガールズトレンドビジネス

一方で、課題は有料会員数「ピクトリンク」やプレイ数が前年を下回っていることです。それらへの対策をスライドに記載しています。

なお、スライドに記載されていませんが、最も重要な施策として人事異動を実施しました。下期から本部長、事業部長、副事業部長2名を新たに配置し、新しい体制のもと、対策を確実に推進していく方針です。

主な目的は、実行力の強化とIPとの連携強化を掲げています。これまで、IPの人気は非常に高いものの、ガールズトレンドビジネスにおいてそれを十分に活かせていなかったため、この点を加速するために新たな体制を構築しました。

特に今年度において貢献度が高いのは、プリントシール機30周年のキャンペーンです。このキャンペーンについてはメディアからの期待も大きく、すでにいくつかの取材を受けています。

先週末には『NHKニュース7』で取り上げられるなど、注目度も非常に高くなっています。このようなメディアの注目を活用し、話題を作っていきたいと考えています。

来期については、来年の春・夏に向けた筐体で、新しい価値を提供できる開発を進行中です。

事業の進捗 フリューニュービジネス

フリューニュービジネスです。家庭用ゲームソフトについては、第2四半期終了時点ではやや遅れが見られましたが、今週『ベイブレードエックス エボバトル』を発売しました。

このソフトはSwitchとSteamで展開しています。海外でも『ベイブレード』が非常に人気を集めているため、巻き返しを図っていきたいと考えています。

アニメについては、『転生悪女の黒歴史』という作品がこの秋シーズンに放送されており、一定の売上にも寄与しています。

オルドットに関しては、今期を見極めの年とし、黒字化を目指しています。ただし、改善が進まない場合は事業終了も視野に入れています。

通期業績予想に対する進捗 PL

通期業績予想に対する進捗についてです。一言で申し上げると、スライドに記載されているお天気マークのとおりです。

世界観ビジネスについては、第3四半期・第4四半期ともに晴れマークが示されており、来期もそれが続く見込みです。

ガールズトレンドビジネスに関しては、現在は少し厳しい状況ですが、来期に向けて徐々に晴れ間が見えてくると期待しています。現在進めている施策が来期には効果を発揮すると感じています。

フリューニュービジネスについては進捗が芳しくない状況ですが、家庭用ゲームソフトでの巻き返しを図りたいと考えています。現時点ではやや不透明な部分もあるため、公表数値の変更は行っていません。

株主還元と財務方針

株主還元については、安定的な配当と機動的な自己株式取得を通じて充実を図り、2028年3月期にはROE15.0パーセント以上を目標としています。

キャピタル・アロケーション

今年度からキャピタル・アロケーションというかたちで、戦略投資の部分も記載しています。

営業キャッシュフロー150億円に対して、戦略投資枠として50億円から60億円を設定しました。具体的には、M&A、マイノリティ出資、自己株式取得、合弁会社設立などに50億円から60億円を投入する予定です。

また、株主還元の配当原資として30億円から40億円を想定しています。

M&A方針(28年3月期までの方針)

M&Aについては、今後、経営戦略を実現するための手段としてしっかり活用できるようにと考えています。

具体的には、まずは世界観ビジネスの周辺ビジネスで事業シナジーが明確に見込め、成長に寄与できる事業体を対象に検証を行います。その後、ある程度ノウハウが蓄積された段階で、長期視点でガールズトレンドビジネスなどの検討も視野に入れ、対応していきたいと考えています。

中期ビジョン 目指す経営指標と定量目標

「フリュー中期ビジョン2027」についてお話しします。現在、このプロジェクトは3年目に突入していますが、新しい体制の下でも引き続き実現を目指しています。

ROE15パーセント以上、営業利益率10パーセント以上、売上高600億円、営業利益60億円を堅持しつつ、目標実現に向けて日々議論を重ね、戦略を実行しています。

中期ビジョン 基本方針

新たな組織風土改革では、チームワークと成長をキーワードに掲げ、企業成長を目指す新しい体制へ移行しました。これにより、成長をより意識したオペレーションを実施しています。

質疑応答:第2四半期までのセグメント別進捗状況と期初計画との比較について

質問者:第2四半期までの進捗はかなり良くなっていますが、セグメント別やサブセグメント別で、社長が見ていた期初計画に対してどのような進捗になって

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