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武田和也氏:代表取締役執行役員CEOの武田です。本日はどうぞよろしくお願いします。Retty株式会社の2025年9月期第2四半期の決算説明を始めます。

まずは、簡単に当社のサービスをご紹介します。我々は実名型グルメプラットフォーム「Retty」を運営しており、そこには実名の口コミを中心に全国のさまざまな飲食店の情報が掲載されています。

Rettyの特徴

「Retty」の特徴は、実名型の口コミが掲載されていることです。みなさまも友だちや知り合いに「このお店、おいしかったよ」とレコメンドすると思いますが、どちらかというとそのようなおすすめの口コミを届けていきます。

実名だからこそ、どのような人からの口コミなのかがわかりやすくなっています。

ビジネスモデル

当社のビジネスモデルは大きく2つに分かれます。飲食店向けに集客対策などさまざまなソリューションを提供する月額課金サービスが主力事業となっています。

もう1つは、広告コンテンツの事業です。主に大企業向けに、我々のさまざまなコンテンツを活かしたソリューションや、純粋な広告を提供しています。

エグゼクティブサマリー

エグゼクティブサマリーです。営業利益は、第2四半期単体で約2,000万円の黒字、第1四半期と第2四半期の累計でも1,900万円の黒字となりました。

我々はコロナ禍の影響を非常に大きく受け、その後、事業自体も厳しい状況が続いてきました。まだ通期が締まったわけではありませんが、これまで黒字化を目指し着実に取り組んできました。引き続き利益が出るかたちを目指していきたいと思っています。

売上(累計)は、飲食店支援サービスでは前年同期比108パーセント増、広告コンテンツは前年同期比103パーセント増となりました。

もちろん黒字化することがゴールではなく、その後大きく事業を成長させていきたいという思いが強くあります。黒字化を伴いながら、事業の成長を実現していきたい考えです。

そのために、まず営業人員の採用を強化しています。現在の採用活動の進捗率は100パーセントとなっています。今後も、業績予想の営業利益を下回らない範囲で、長期の成長に向けた投資を行っていきたいと思っています。

業績見通しについては、引き続き再度の黒字化実現期と位置付け、売上は16億9,800万円、営業損益は2,900万円を維持します。

四半期営業利益推移

四半期ごとの営業利益の推移です。2023年あたりから四半期単位でマイナス2億円規模の大きな赤字幅となっていました。

さまざまなコスト削減に取り組み、LTVを最大化するための取り組み等も行ってきました。その結果、スライドのようなかたちで黒字化することができました。

収益構造の改善

当然、一時的な黒字化ではなく、中長期的な黒字化を実現したいと思っています。ポイントはやはり、FRM(飲食店支援サービス)売上がどのように伸びていくかです。足元の伸び率はまだまだ微々たるものですが、ポジティブな流れをしっかり作り、FRM売上を上げるべく社内でも取り組んでいるところです。

また、固定費についても、大きく増やさないように、ユニットエコノミクス含めて、投資に対して収益が見込めるものを重点的に取り組むことを意識しています。

この2つをしっかりと維持することで、今後の黒字化継続の蓋然性が高まっていくと考えています。

今後のIR方針

今後、IR活動にもより積極的に取り組みたいと考えています。特に、個人投資家の方々との対話機会等も増やしていきたいと思っています。

今回のように決算説明会をよりオープンする、あるいは、SNSなどのメディア運営を強化するなど、発信を強化していきます。さまざまなコンテンツを揃え、充実化やアーカイブもしっかりと行っていきたいと思っています。

2025年9月期第2四半期実績の概況

2025年9月期第2四半期の実績についてご説明します。売上高は前年同期比107.2パーセント増となりました。業績予想に対する達成率の進捗は49.9パーセントと、半分くらいとなっています。営業損益の進捗率は65パーセントと順調に推移しています。

全社売上の推移

飲食店支援サービスと、広告コンテンツの売上の推移についてお話しします。スライド上で赤で示した飲食店支援サービスの売上は、徐々にではあるものの順調に増えてきています。

グレーで示した広告コンテンツも、四半期によってかなりボラティリティが大きいのですが、こちらも着実に増えてきています。

広告コンテンツも当然伸ばしてはいきますが、今後はストック型ビジネスである飲食支援サービスをより強化していく考えです。

有料お店会員数推移(月次)

有料お店会員数の推移です。お店会員は固定と従量プランとの合計で、前四半期比プラス140件となっています。

有料お店会員数推移

スライド右側のグラフはARPUの推移です。現在の固定プランの保有ARPUは約2万円ですが、この四半期は少しだけ下がりました。

法人プランは比較的安く契約しているケースがあり、これはその廉価な法人プランが増えたことによるものです。ただし、一時的な要因として見ていただければと思います。基本的にはARPUも今後しっかりと伸ばしていきたいと考えています。

固定費の維持

固定費については、引き続き筋肉質な経営体制を維持すべく取り組んでいます。

四半期営業利益推移

営業利益の推移です。第2四半期は2,000万円の営業黒字となっています。

ネット予約送客人数の推移

ネット予約の送客人数は、我々が非常に重要視している指標です。これまでさまざまなお店会員数の減少がありましたが、ここは順調に伸びてきています。

今までは投資等を比較的抑制してきましたが、それでもYoYでしっかりと伸び続けています。今後も、こちらは非常に重要な指標として伸ばしていきたいと思っています。

新機能リリース

新しい機能について少しご紹介します。開発チームでは「Retty」のプロダクトをより強化すべく取り組んでいます。

その中の1つとして、iOS向けに外食の思い出を確認できるサービスを作りました。これは直接的に予約を増やす施策ではありませんが、口コミ投稿のモチベーションを高める施策であり、お店選びの決め手となるコンテンツの充実にもつながります。1つのトピックとしてご紹介しました。

外食市場の回復

今後の成長に向けた考え方をご説明します。現在、外食市場がどのようになっているかというと、さまざまな要因はありますが、新型コロナウイルスで落ち込んだ後に着実に回復してきています。

これは外食市場全体の回復ですので、我々が主に対象としている予約業態については、コロナ禍前の80パーセントほどの回復率と言われています。ただし、確実に回復してきているのは事実ですので、その結果、飲食店の販促意欲自体もかなり戻ってきていると考えています。

併用される集客支援サービス

さまざまなグルメのサービスや販促サービスがありますが、中でもポイントとなるのが、多くの飲食店では1つのサービスだけでなく、複数のサービスを併用しているケースが非常に多いことです。

我々のサービスも併用率が非常に高いですが、どのサービスも使っていない飲食店に導入提案するよりも、すでに他社サービスを使っている飲食店に導入提案したほうが圧倒的に受注率等も高いです。

費用対効果が合うかがポイントとなりますので、連日満席になるような飲食店ではそれ以上、販促にお金をかけることはありません。ただし、そのような飲食店は本当に世の中のごく一部ですので、そうではない大半の飲食店に対して、併用をしっかり伸ばしていきたいと考えています。

今後の成長に向けた方針

その上で、以前からお伝えしているとおり、今後の成長に向けた方針を3つ掲げています。

1つ目は、ネット予約です。まずはネット予約を大きく伸ばせるように、引き続き開発していきます。やはりネット予約が増えるほどARPUが上がり、LTVも上がっていきます。そのようなところを含めて、まずはここを最重要指標として伸ばしていきたいと考えています。

2つ目は、セールスです。営業人員の拡大が今後の売上・利益の成長に効いてきます。我々はコロナ禍から再度伸ばしていく中で、営業人員の生産性・収益性を見直し、将来的にどのように売上・利益を積み上げていくのかを考え、組織を強化してきました。現在、先が見通せてきましたので、営業人員を増やすべく採用を順調に進めています。

3つ目は、広告コンテンツです。こちらについては、ナショナルクライアントを中心に引き続き提供していきます。

ネット予約送客人数の増加を中心としたLTVの増加

それぞれの方針について、簡単にご説明します。1つ目のネット予約について、今後の成長のためにはプロダクトの開発が大きく関係してきます。

加えて、ネット予約できる店舗数自体を増やしていくことにより、「Retty」ユーザーがより予約しやすくなり、ロイヤルユーザーが増えていくという循環になります。この状況をしっかり作っていきたいと考えています。

直販の成功と今後の投資

2つ目のセールスについては、さまざまな販売チャネルがあります。代理店もあれば直販もありますが、まずはしっかりと直販の組織を強化していきます。

1年間のユニットエコノミクスで確実にプラスとなるところも、我々の投資の規律です。そのようなところも意識しながら、売上・利益を伸ばすための組織を大きくしていきたいと考えています。

直販の成功と今後の投資

セールスの強化に関わる採用の進捗は順調です。

広告コンテンツにおけるナショナルクライアントとの取り組み強化

3つ目の広告コンテンツについては、イメージしにくい部分ですが、どのような会社とどのような取り組みを行っているかについては、いくつかリリースを出しています。

都市型商業施設「GEMS」シリーズ 16棟 104店舗で“食べて地方創生第6弾「GEMS×愛媛フェア」”2024年7月30日(火)より開催
「CLUB JT」喫煙所MAPの飲食店情報を劇増させた「Food Data Platform」

JT(日本たばこ産業)さまや野村不動産コマースさまなどのさまざまな会社と一緒に、我々のコンテンツや「Retty」ユーザーを活用したプロモーションを積極的に行っています。今後もさまざまな角度で、ニーズに合ったプランを提案していこうと考えています。

2025年9月期 通期業績見通し

通期の業績見通しです。こちらも冒頭にお話ししたとおり、基本的には現状維持ではありますが、今期の目標を達成するだけではなく、来期以降にさまざまな成長をより実現していきたいと思っています。そのための投資も下期にかけてしっかりと行いながら、業績見通しをクリアできるように進めていきたいと考えています。