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佐藤勉氏:本日は、2025年3月期第2四半期の決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。代表取締役兼社長執行役員の佐藤です。本日はスライドに記載のとおり、6つの内容についてご説明します。
【連結】2025年3月期 第2四半期決算概況
はじめに、2025年3月期第2四半期の決算概要です。主力のエンジニア人材派遣事業が非常に好調に推移したことから、前期に対し増収増益となりました。
売上高は169億5,500万円で前期比10.8パーセントの増加、営業利益は20億2,800万円で前期比58.9パーセントの増加、親会社株主に帰属する当期純利益は13億7,800万円で、前期比61.1パーセントの増加となりました。
通期業績予想に対する進捗率は、売上高が49.4パーセント、営業利益が58.6パーセント、親会社株主に帰属する当期純利益が59.7パーセントと、順調な推移となっています。
【各社別】2025年3月期 第2四半期決算概況
各社別の決算概況です。フォーラムエンジニアリングは、売上高が169億4,400万円で前期比10.7パーセント増加、営業利益は22億1,800万円で前期比64.0パーセント増加となりました。
コグナビインディアは、売上高が1,000万円、営業利益がマイナス1億8,400万円となりました。各社別の内容については、この後詳しくご説明します。
【連結】税引前利益 前期との比較
税引前利益の項目別前期比較です。派遣事業は、稼働者数の増加と派遣単価の上昇により6億5,600万円の増益となっています。「コグナビ新卒」を含むコグナビサービス事業は、4,000万円の増益です。
また、国内販管費は経費の見直しを行い、1億6,200万円の利益の増加となっています。インド事業のマイナスはありますが、前期比7億8,900万円の増益となりました。
【連結】通期業績予想の修正
通期業績予想の修正、配当予想の変更についてご説明します。まず、通期業績予想の修正です。主力の人材派遣事業が計画値を大幅に上回ったことから、上方修正を行いました。
売上高は346億円、営業利益は40億円、経常利益は40億7,000万円、親会社株主に帰属する当期純利益は27億2,500万円、ROEは20.0パーセントとなります。
【連結】通期業績予想の修正サマリ
通期業績予想の修正サマリーです。
売上高は前年比10.6パーセント増、業績予想比0.8パーセント増、営業利益は前年比32.0パーセント増、業績予想比15.6パーセント増となります。ROEは業績予想18.2パーセントを20.0パーセントに修正しました。
【連結】2025年3月期配当予想の変更について
2025年3月期の配当予想の変更についてご説明します。通期業績予想の上方修正に伴い、配当予想を42.5円から7.5円増配した50.0円に変更します。このうち、中間配当は21.0円、期末配当は29.0円を予定しています。配当性向は96.1パーセントです。
cognavi Vision2026(中期経営計画)の変更について
中期経営計画「cognavi Vision2026」の変更についてご説明します。好調に推移している中期経営計画2期目の実績を踏まえ、2期目と3期目の計画数値を上方修正します。
2期目は売上高346億円、営業利益40億円、営業利益率11.6パーセント、ROE20.0パーセントとなります。3期目は売上高387億1,000万円、営業利益48億円、営業利益率12.4パーセント、ROE23.5パーセントの計画となります。
浮動株時価総額向上について(次期TOPIX対応)
浮動株時価総額の向上についてご説明します。現在、東証のもとでTOPIXを見直す議論が進んでいます。
スライドに記載のとおり、株式の流動性を重視する方向で見直される予定で、次期TOPIXに選定されるためには、浮動株時価総額を高めることが求められています。当社は次期TOPIXに選定されるように、浮動株比率を高める取り組みを進めていきます。
cognavi Vision2026 成長シナリオ
国内各事業サービスの状況についてご説明します。まず、中期経営計画「cognavi Vision2026」の成長戦略についてご説明します。
ご説明しているとおり、当社は5つの事業を展開していますが、前期から経営資源の選択と集中を行い、スライドに赤丸で示した3つの事業に注力しており、今期も戦略を継続しています。
①稼働人数
主力事業である、エンジニア派遣事業の「コグナビ派遣」についてご説明します。第2四半期までの累計稼働人数は、前年同期比で152名増加し、4,432名となりました。
今期の計画は、前年同期比約400名増加の4,700名でしたが、退職率が計画を上回ったため、今期の増加数は340名、稼働人数は4,620名となる見込みです。
①エンジニア採用/退職
重要指数の採用数と退職数についてご説明します。まずは採用数です。第2四半期の採用実績は265名で、計画値を上回っています。上期の採用数は累計555名で、計画を16名上回っています。
10月の足元の採用実績は83名で、下期の採用計画も順調に推移しています。今期の採用数は、計画の1,019名を超える1,035名となる見込みです。
次に、退職数です。上期実績は332名で、計画の280名を上回っています。スキルアップに連動する新給与体制の導入や、10月からは従業員持株会の募集開始などの対策を講じてきたものの、今期の退職率は14.8パーセントに上り、退職者は695名となる見込みです。
退職率の上昇により、前のスライドでご説明した稼働人数計画から80名ほど減少することになります。
①エンジニア採用戦略と、募集経路別の内訳
エンジニア採用戦略の具体的な方法についてです。前期末の決算発表で詳しくご説明したとおり、スライドに記載の5つの方法を強化して実施しています。
今期採用計画の1,019名を上回るペースで、1,035名の採用を見込んでいます。
①稼働平均単価
平均稼働単価の推移です。期初の平均単価から6ヶ月で53円アップし、4,050円となっています。
この単価上昇の要因としては、新規採用をエンジニア経験者に絞ったこと、インフレ傾向の継続、人口減少によるエンジニア不足が挙げられます。この傾向は、今後しばらく続くと考えています。
①有休取得日数
有給取得日数の推移です。今期も前期と同様、100パーセントの有給取得を目標に、年間22.3日を計画しています。
しかし、上期の取得実績は13.1日と、計画の14.8日を下回って推移しています。下期は計画どおりの取得日数を見込み、年間で22.3日より1.7日少ない20.6日となる見通しです。
②主要KPI
第2の成長事業である、コグナビ新卒事業についてご説明します。スライド右側のグラフのとおり、上期の成約数は287名となりました。
コグナビ新卒事業では、10月1日の企業の新卒内定式までに、今期成約数の90パーセントが決まりました。今期の成約は300名となる見込みで、計画の500名を下回ることになります。
要因としては、学生の会員数は順調に増加したものの、スライド左側のグラフのとおり、今期の求人掲載企業数は383社で、前年からの増加数が56社と少なかったこと、また、学生からの求人企業へのエントリー数が大きく増加しなかったことが挙げられます。
②当社が対象とする大手メーカー1,400社における新卒採用数
これに伴い、10月から企業向けの課金体制を大きく変更し、新たな営業活動を開始しています。
スライド中央、当社の営業対象企業1,400社における新卒学生の採用予定人数は約4万名です。それに対し、就職活動を行う理工系学生も4万名しかいません。
スライド左側のグラフのとおり、当社の営業対象企業1,400社のうち、50名以上を採用している企業は168社、13パーセントとなります。
また、右側のグラフのとおり、現在掲載できている企業は383社となり、そのうち50名以上の新卒学生を採用する企業は24社、全体の約6パーセントと、非常に少ない割合に留まっています。今期は、我々が獲得できていない、50名以上を採用する企業群の獲得に注力し、10月から営業活動を進めています。
ただし、年間50名以上採用する企業群において、当社の採用課金制度の成果報酬では、「100万円×50名」で5,000万円かかることになります。100名採用する場合は「100万円×100名」、つまり1億円の支払いとなるため、成果報酬の契約が結びにくい境遇です。
そのため、今期からはこの企業群に対してシステム使用料プラス掲載料という、同業他社に近い掲載料に切り替えます。掲載企業数を一気に増やし、学生登録数も増加していますので、この切り替えにより、来期は登録学生の成約増加を目指します。
③コグナビ転職
今期の主力事業ではありませんが、コグナビ転職事業とコグナビカレッジ事業の結果について簡単にご説明します。
現在、コグナビ転職事業では、募集経費をかけず、派遣事業でのエンジニアの派遣社員からクライアント企業の正社員へ切り替える転籍のみの活動を行っています。上期で38名の実績となり、今期計画に沿って順調に推移しています。
③コグナビ カレッジ
コグナビカレッジ事業です。今期は新しく、東洋大学との提携がスタートしました。合計12大学との提携となり、約850名の機械系電気系の教授がメーカーの技術研修の講師となってくれています。
上期はメーカーの受講人数454名の実績となり、計画値を大きく上回っています。このサービスは、来期からコグナビ新卒事業と連携して拡大していく予定です。
⑤コグナビインディア 業績予想数値
海外事業のコグナビインディアについてご説明します。
インド事業の上期決算は、各社別の決算概況のスライドに記載のとおり、売上高1,000万円と、計画を大きく下回っています。コグナビインディア社の今期の修正業績予想では販管費計画を大きく削減しましたが、営業利益はマイナス3億5,000万円となる予測です。
インド事業は、昨年6月にサイトをスタートしてから1年4ヶ月経ち、現在2期目となります。前年は、就活サイトに絶対に必要な学生会員数の増加に注力してきました。
今期は、掲載企業数の増加に注力しています。双方の数が一定数になり始めたことから、今後の収益化が見え始めています。再来期となる2027年3月期、つまりインド事業4期目での黒字化を目指しています。
⑤コグナビインディア 導入大学数/登録会員学生数
インド事業の営業の状況について、簡単にご説明します。まずは、システムの導入大学数と登録会員学生数の推移です。
システム導入大学数は26大学、1大学年間平均利用金額は150万円と、計画どおり順調に増加しています。今後はターゲットを上位大学1,200校に絞り、活動していきます。登録会員学生数も10万人を超え、システム導入大学以外からの学生会員も増加しています。
インドの学生の中で、認知が広がり始めています。また、登録学生の26パーセントが登録後に就活サポートツールを活用しています。学生によるサイト利用人数も、拡大しつつあります。
⑤コグナビインディア 掲載企業数/成約数
掲載企業数の状況です。現在、掲載企業数の獲得に注力していますが、スライドのグラフのとおり、有料での掲載企業数はまだ22社と、かなり少ない状況です。これは、現在のインドマーケットでは、新卒を採用する企業が直接大学に訪問して就職部に依頼する方法が主流であり、新卒の就活サイトが1つもないことによります。
現在増加している掲載企業数は、システム導入大学に直接来ている求人をサイトに無料で掲載するサービスによる増加です。現在、サイトへの掲載社数は614社まで増えてきています。
インドの就職活動時期は10月から3月までの6ヶ月間で、その年の10月入社までが年間のスケジュールとなっています。
そのため、今期は無料の掲載企業数を短期間で一気に増やし、現在の新卒採用時期に実際に「コグナビ」サイトでの新卒採用を使ってもらうことで、現状の直接大学に訪問する方法からシステムでの採用活動に切り替えてもらうことに注力していきます。
さらに、当社のシステム開発メンバーをカスタマーサポート部に移行し、無料掲載企業に対してサイトでの新卒採用の仕方をサポートしています。今期12月に3,250社、次の3月に6,000社の掲載を目指してオンラインでの営業を強化し、無料でのサイト掲載企業を増加させていきます。
ただし、この施策は今期の収益にはなりません。実際に使ってもらうことで、来期10月の新年度の就活スタート時期からは、これらの企業に有料掲載に切り替えていただき、来期の収益増を目指していきたいと考えています。
現在のインドのマーケットでは、掲載企業1社当たり年間20万円と、日本の約5分の1の金額しか見込めないため、1社ずつ訪問するよりは、一気にデジタル営業をかけ、掲載を増やしていく戦略を考えています。
当社のサステナビリティに関する取組み
最後に、サステナビリティに関する取り組みの中で、今期から短期学術交流プログラム「Discover India」がスタートしています。今年10月までに、5大学の8名の大学教授と22名の理工学学生が参加してくれました。特に、学生からは「これからの人生のために大変貴重な経験になった」という意見をたくさんいただいています。
また、今期はさらに日本大学、龍谷大学、慶應義塾大学の学生が、この留学システムを使って訪印する予定です。
以上が2025年3月期第2四半期の決算発表になります。ありがとうございました。