2024年2月期決算説明

浜口稔氏:株式会社JRC代表取締役社長の浜口でございます。本日はお忙しい中、当社の通期決算説明会にご出席いただき、誠にありがとうございます。

当社は昨年8月9日に東証グロース市場に上場し、今回が上場後初めての通期決算説明会となります。

それでは、4月12日に公表しました通期決算説明資料に沿ってご説明させていただきます。

目次

本日のアジェンダです。まず簡単に当社についてご説明させていただき、2024年2月期通期決算概要ならびに当社における成長戦略について触れさせていただいた上で、今期2025年2月期の連結業績予想についてご説明させていただきます。

会社情報

まずはじめに、会社概要についてご説明いたします。当社は大阪市に本社を置き、ニッチトップ・リカーリングなコンベヤ部品事業と、製造業としての経験やノウハウを活かしたロボットSI事業の2つの事業を展開しております。

「発見を、発展へ」を企業スローガンに、2023年8月9日に東京証券取引所グロース市場に上場いたしました。

事業内容

コンベヤ部品事業では、特に屋外用ベルトコンベヤを主戦場とし、ローラやプーリ、その架台となるスタンドおよび周辺機器などの製品を製造・販売しております。

コンベヤは「モノを運ぶ」という観点で、産業の効率化に必要不可欠な装置であり、特に屋外用ベルトコンベヤは過酷な環境で使用されることが多いため、交換頻度が高く、価格下落しにくいという特徴があります。

ロボットSI事業につきましては、国内製造業における深刻な人手不足を背景に、急激に拡大しているロボット化、自動化ニーズに対し、コンベヤ部品事業の自社工場自動化などで培ったノウハウを用いて、2018年より事業を展開しております。

沿革

こちらは当社の創業から現在までの沿革です。1961年の創業以来、「お客様の課題を解決し、社会に貢献する」という考え方を貫き、顧客課題の発見と、その顧客課題に対するソリューションの提供を通じて事業を拡大してまいりました。

近年では、積極的なM&Aを実施し、コンベヤ部品事業ではJRC C&Mや大成、ならびに東陽工業をグループに加え、ロボットSI事業においても、2021年にパラレルリンクロボットSI事業を譲受し、業容を拡大してまいりました。

決算説明のポイント

ここからは、2024年2月期通期決算についてご説明いたします。まずは決算説明のポイントをご覧ください。

通期連結業績につきましては、第2四半期以降、コンベヤ部品事業、ロボットSI事業ともに好調に推移し、売上高、各利益ともに前年を上回り、3期連続の増収増益となりました。

セグメント別では、コンベヤ部品事業では、ソリューション売上高の拡大と、堅調な更新・リプレイス需要に加え、当社子会社であるJRC C&Mが提供する環境プラント向けソリューションが高水準で推移したことで、売上高が3.5パーセント成長しました。

ロボットSI事業では、食品・医薬業界を中心とした、旺盛な新規需要の獲得と、既存顧客からの更新・メンテナンス需要の増加などにより、売上高が47.8パーセント成長しました。

2025年2月期の連結業績予想としましては、売上高106.2億円、営業利益15.8億円、経常利益16億円、連結当期純利益10.6億円、配当予想26円を計画し、4期連続の増収増益に加え、増配を目指します。

連結 通期業績ハイライト

次に、2024年2月期通期決算の概要についてご説明いたします。コンベヤ部品事業におけるソリューション売上高の増加と、ロボットSI事業の黒字転換により、売上高は前期比5.7パーセント増、営業利益は前期比1.5パーセント増加となり、3期連続の増収増益となりました。

一方、昨年8月9日に公表しました連結業績予想に対しては、売上高99.3パーセント、営業利益93.1パーセントとなり、それぞれ未達となりました。

連結売上高・営業利益の推移(通期)

通期連結業績を振り返りますと、残念ながら事業計画には届かなかったものの、2018年より事業を開始したロボットSI事業の黒字化達成など、着実に成長を遂げていると実感しており、今後、コンベヤ部品事業に次ぐ2本目の柱となると考えております。

連結売上高・営業利益の推移(四半期)

四半期ごとの業績推移ですが、コンベヤ部品事業において、前期末の受注減少の影響を受け、第1四半期は新規案件を中心に売上高が減少したことで、前期に比べスロースタートとなりましたが、足元の受注が力強く回復し、第2四半期以降、前年実績を上回る勢いで推移し、売上高は第2四半期と第3四半期において、過去最高を記録し、営業利益は第3四半期が過去最高を記録しました。

連結損益計算書

以上の結果、2024年2月期の通期連結業績は、売上高94億7,300万円、営業利益12億7,000万円、経常利益12億7,300万円、当期純利益8億4,700万円となりました。

コンベヤ部品事業 通期業績ハイライト

次に、セグメント別業績についてご説明いたします。コンベヤ部品事業の通期業績ハイライトですが、売上高に対するソリューション比率が前期の15.9パーセントから21.1パーセントまで拡大したことで、売上拡大に大きく寄与しました。

加えて、堅調な更新・リプレイス需要や、当社子会社のJRC C&Mが提供する環境プラント向けソリューションが高水準に推移したことで、セグメント売上高、営業利益ともに過去最高を記録し、増収増益となりました。

一方、セグメント別の計画に対しては、売上高99.5パーセント、営業利益94.9パーセントでの着地となりました。

コンベヤ部品事業 売上高・営業利益の推移(通期)

2024年2月期においては、原材料費やエネルギーコストが高止まりする中で、機能製品を中心に価格改定を進めたことや、材料比率を意識したコストダウンと経営資源の効率化などにより、利益確保に注力しました。

コンベヤ部品事業 売上高・営業利益の推移(四半期)

四半期ごとの業績推移としましては、連結業績推移とほぼ同様ではありますが、第1四半期が落ち込んだ以外は、第2四半期、第4四半期は売上高が、第3四半期は営業利益がそれぞれ過去最高を記録しました。

コンベヤ部品事業 受注状況の推移(四半期)

受注状況の推移としましては、原材料費高騰からくる前期第4四半期の落ち込みが、第1四半期から一転し、力強い受注状況となり、国内需要としては総じて高水準で推移しました。

加えて、当社は成長戦略として海外展開を進めており、ASEAN諸国を中心にさまざまな取り組みを行った結果、海外ユーザーからの大型案件の受注を獲得しました。

ロボットSI事業 通期業績ハイライト

次に、ロボットSI事業の通期業績ハイライトですが、売上構成比が82パーセントを占める食品・医薬業界向けを中心に、売上計画を達成しました。

一方、利益計画は未達となりましたが、事業6年目での黒字化達成となりました。

ロボットSI事業 売上高・営業利益の推移(通期)

ロボットSI事業でも同様に、原材料費の高止まりに直面しており、とりわけ半導体不足によるコストアップやリードタイムが長引く中で、売上高、営業利益ともに急角度で成長しております。

ロボットSI事業 売上高・営業利益の推移(四半期)

四半期ごとの業績推移としましては、価格設定の適正化を進めたことや、既存顧客からのリピート案件、更新・メンテナンス等の売上高が増加し、プロダクトミックスが改善したことで、収益性が改善しました。

ロボットSI事業 受注状況の推移(四半期)

受注状況の推移としましては、引き続き食品・医薬業界を中心としたロボット化や自動化への力強い需要を背景に、新規受注の獲得に加え、既存顧客からのリピート受注が増加し、翌期につながる状況となりました。

連結貸借対照表

続きまして、連結貸借対照表についてご説明いたします。当連結会計年度末の総資産は、9,200万円増加し、100億5,500万円となりました。流動資産は3億9,200万円増加し、63億3,200万円となりました。主な増加の内訳は、売掛金の増加3億8,300万円等であります。

固定資産については、土地の売却等により有形固定資産が9,800万円減少しました。また、破産更生債権等とそれに係る貸倒引当金の取崩し等の結果、投資その他の資産は3億200万円減少しました。その結果、固定資産は2億9,900万円減少し、37億2,200万円となりました。

負債は、借入金返済により長期借入金が2億8,500万円減少したこと等により、2億5,400万円減少し、62億5,700万円となりました。

純資産は、3億4,700万円増加し、37億9,700万円となりました。これは主に、利益剰余金が7億4,700万円増加したものの、自己株式の取得5億5,500万円を行ったことによるものであります。

以上の結果、自己資本比率は3.2ポイント上昇し、37.8パーセントとなりました。

中長期的にJRCグループが目指す姿

続きまして、当社の成長戦略についてご説明いたします。中長期的に当社グループが目指す姿として、コンベヤ部品事業においては、「既存コンベヤ部品事業のオーガニックな成長」をベースに、「コンベヤ・ソリューションビジネスの拡大」「環境プラント向けソリューションの拡大」「海外展開による更なるアップサイド」、ロボットSI事業においては「高成長のロボットSI事業による更なる市場獲得」、これらのテーマを成長イメージとして掲げ、高収益・高成長を目指します。

加えて、積極的なM&Aの活用により、コンベヤ部品事業、ロボットSI事業の各領域を拡大するとともに、新領域への進出にも挑戦し、中長期的な企業価値の向上に努めます。

次のスライドより、各テーマにおける2025年2月期の取り組みについてご説明いたします。

「コンベヤ・ソリューションビジネス」の代理店への展開を本格化

1点目の「コンベヤ・ソリューションビジネスの拡大」ですが、今年はソリューションビジネスの営業開始から10年の節目の年でもあり、この10年間で、社内には現場のソリューションノウハウや、顧客課題を解決するための機能製品の開発において、当社固有のノウハウを蓄積してきました。

加えて、代理店向けの各種ツール制作にも取り組み、代理店パートナー化計画の土台作りにも取り組んできました。

これらソリューションノウハウの標準パッケージ化に注力し、「モノ」としての機能品の拡販体制を確立していきます。

また、前期は工事サービス受注も成長しているため、今後は「モノ」である機能品の拡販だけでなく、顧客の安定稼働や効率化を実現するサービスである「コト」の強化を図ることで、ソリューションビジネスの幅を更に拡げていきます。

さらに、ソリューション支援スマホアプリをリリースするなど、JRCソリューションの代理店パートナーへの展開を本格化し、日本全国の強固な代理店網を活用することで、ソリューション未開拓の顧客へのアプローチを強化していきます。

日本全国対応可能な「環境プラント向けソリューション」の拡大

2点目の「環境プラント向けソリューションの拡大」ですが、前期実績として、当社子会社であるJRC C&Mが提供するごみ処理施設やバイオマス発電施設、水処理施設向けの環境プラント向けソリューションが大きく成長しました。

さらに、この成長を加速度的に推進するため、当該施設向け製品の製造・販売を事業とする福島県の東陽工業株式会社を当社グループに取り込みました。

製造領域と販売エリアのダブル拡大によるシナジーを最大化し、日本全国対応可能な「環境プラント向けソリューション」を拡大することで、更なる収益拡大を目指します。

海外展開を本格化 ~2025年2月期は東南アジア拠点の設立を計画~

3点目の「海外展開による更なるアップサイド」ですが、コンベヤ部品事業における受注状況推移のスライドにてご説明のとおり、これまでの海外展開に際する取り組みの成果として、インドネシア向けの大型案件の受注を複数獲得しております。

このように、東南アジア向けの海外実績が顕在化しておりますので、今後の海外展開をさらに本格化するため、今期中の現地拠点の設立を目指します。

【M&A戦略】 圧倒的一強の「コンベヤ周辺=JRC」実現で更なる顧客貢献へ

コンベヤ部品事業におけるM&A戦略としましては、コンベヤおよび周辺領域でのM&Aを活用し、川上から川下までの一気通貫トータルソリューションによるワンストップ体制を構築し、広範囲にわたる製品やサービスを提供できる企業として、ブランド価値や顧客満足度を向上させ、競争優位性を確立していきます。

売上伸長の「食品・医薬」領域へのロボットパッケージの横展開・拡販を強化

次に、「高成長のロボットSI事業による更なる市場獲得」です。急成長市場の主体である食品・医薬業界では、未だ人手作業に依存する現場が多く、人手不足の影響を強く受けている中で、多品種少量かつ衛生対応でのロボット化・自動化の知見や、食品・医薬業界向けの売上構成比82パーセントの実績を有する当社は大きなアドバンテージがあります。

また、この急成長市場は参入障壁が高く、競争は限定的であることから、当社に優位性があります。昨今においては、大手メーカーからの引き合いが増加していることから、食品・医薬業界を中心に、ロボットパッケージの横展開・拡販を強化していきます。

再生医療・ラボ領域におけるロボット自動化で3社協業プロジェクトを開始

また今期からの新たな取り組みとして、再生医療・ラボ領域において、装置メーカーであるダルトン社、ロボットメーカーであるストーブリ社、そしてロボットSIerである当社の3社協業プロジェクトを開始し、再生医療の自動化やラボオートメーション推進に貢献していきます。

【M&A戦略】 ロボット自動化コンソーシアム化で人員・技術・エリアを拡充

ロボットSI事業におけるM&A戦略としましては、拡販可能な技術を有しながらも、集客や後継者の課題を抱えるロボット関連企業を対象にM&Aを実施し、多様な人材、尖った技術、広範なエリアをカバーするロボット自動化コンソーシアムの確立を目指します。

2025年2月期連結業績の見通し

最後に、2025年2月期の業績予想についてご説明いたします。2025年2月期の連結業績は、売上高106億2,700万円、営業利益15億8,200万円、経常利益16億400万円、当期純利益10億6,900万円とし、4期連続の増収・増益を目指します。

セグメント別業績としましては、コンベヤ部品事業では売上高96億7,300万円、営業利益15億1,100万円、ロボットSI事業では売上高9億5,300万円、営業利益7,000万円とし、それぞれ過去最高の収益を目指します。

KPI進捗及び計画

2025年2月期のKPIにつきましては、前期に引き続き、チャレンジングな目標を設定の上、力強い成長を目指します。

株主還元

次に、株主還元についてご説明いたします。2024年2月期の配当につきましては、当初計画のとおり、期末配当として1株当たり21円を予定しております。

2025年2月期につきましては、継続的かつ安定した配当を行う基本方針のもと、引き続き、連結配当性向30パーセント程度を目安に、期末配当として1株当たり26円を予定し、4期連続の増収増益に加え、増配を目指します。

説明は以上になります。ご清聴ありがとうございました。