第40回 個人投資家向けIRセミナー
小椋一宏氏(以下、小椋):こんにちは、小椋と申します。よろしくお願いいたします。HENNGEは私が1996年に創業した会社ですが、それ以来ずっとこの会社を経営しているため、あまり経歴がないというかたちです。趣味はプログラミング・楽器演奏・裁縫等です。
本日は、当社の簡単な会社概要とビジネスの概要、成長戦略について、ご紹介できればと思います。
Vision
小椋:HENNGEの経営理念は「テクノロジーの解放」というものです。とにかくテクノロジーが好きで、これをできるだけたくさんの方々に届けたいと考えています。そのギャップが一番大きいのはやはりBtoBだと思っており、特に企業の方向けにテクノロジーを届けたいというのが私どもの経営理念です。
History
小椋:1996年の創業以来ずっと、いろいろな分野でテクノロジーの解放を行ってきています。2011年まではあまりうまくいっていなかったこともあるのですが、2011年以降はSaaSを中核としたビジネスモデルに変化し、今に至るというかたちです。
HENNGE One
小椋:私どものメインの商材は、企業の情報システム部門へ提供するセキュリティ関連サービスといった捉え方をしていただくのが、一番わかりやすいかと思います。HENNGE Oneがメインのサービスで、ID統合とアクセスコントロールという2つの機能があります。
こちらのビジネスを始めたのが2011年なのですが、当時、東日本大震災が起こりました。東京の企業は、急にリモートワークをしないといけない状況に追い込まれるような時代だったのです。
いきなり明日からリモートワークをしなければいけないという状況の中で、企業にはいろいろな選択肢があり、クラウドに移行するというのも選択肢の1つでした。しかしながら、クラウドに移行するとなった時に一番気になるのが、アクセスコントロールの部分です。これを解決したいという考えがHENNGE Oneのスタートになります。
どのようなことかと言うと、クラウドを使って働くことのない時代というのは、情報システムが会社の中にあるため、会社の戸締まりをきちんとしておけば、誰が、いつ、どこに、どうアクセスしているのかを安全に管理できる状況でした。
クラウドに移行すると、情報が会社外のインターネット上に配置されることになりますので、誰でも、どこからでも、どんな端末からでも仕事ができ、柔軟な働き方ができるようになるというのが素晴らしいところです。
ところが、企業から見ると、誰が、いつ、どこにアクセスしているのか、きちんと管理できなくなってしまうため、クラウドに移行できないということが、2011年当時は起こっていました。
これを解決し、クラウドの持つパワーを企業に解放したいと考え、開発したのがHENNGE Oneのアクセスコントロールという機能です。これを使うと、どのクラウドに、誰が、いつ、どのデバイスからアクセスできるのかということを、アクセスポリシーとして提示することができます。これによって、企業は安心してクラウドに業務を移行できるようになっています。
例えば、営業情報を管理する「Salesforce」であれば、営業担当の方は外出先からでも社用PCからアクセスできるが、それ以外の人は会社に来なければアクセスできないようにする。人事データベースについては、人事の方であればアクセスできるが、それ以外の方はできないようにする。また、チャットやEメールは全社員があらかじめ設定したデバイスであればアクセスできるようにする、など定義することで、企業が安心してクラウドに移行できるというものです。
そうして、このような働き方を始めると、企業がいろいろなSaaSをどんどん利用するようになります。こうなると今度は、IDとパスワードの管理をどうするかといった、新たな問題が出現してきます。
例えば、企業が10個のSaaSを使っており、1人の社員がすべてを使うとすると、10個のIDとパスワードを覚えないといけないことになり、従業員側も面倒です。さらに面倒なのは、例えばその社員が退社するとなった時に、本当に10個すべてのIDを消したのかを確認しないと、もしかしたら辞めてしまった後もIDとパスワードを覚えており、電子情報にアクセスできるかもしれないという事態が起こってしまいます。
こちらを解決するために、ID統合という機能があります。いわゆるシングルサインオンというものですが、HENNGE Oneへのアクセス方法さえ覚えておけば、IDとパスワードを入れなくても、いろいろなSaaSにアクセスできるという機能になります。
これらを組み合わせることで、企業がSaaSを使った働き方へ安全に移行できるというのがHENNGE Oneの一番の特徴です。最近は、このようなものをIDaaSなどと呼ぶのですが、そのような領域のSaaSということになります。このような機能を企業に売っているのが、私どものビジネスです。
HENNGE One
小椋:その他にもいろいろな問題を解決しています。私どもはIDaaSというものを一番前面に置いて売り出しています。しかし、実は企業がクラウドに移行しようとすると、今までなかったような問題や、あるいは今まで情報が社内にあったために解決できていたような問題を解決できなくなるのが怖くて、クラウドに移行できないということが、けっこう起こります。そのような問題もすべて解決して、企業がクラウドに移行する時に何の不安もない、という状態を作りたいというのが私たちの目的です。
まだそこに至っているとは言いがたいのですが、いろいろな機能をどんどん加えて、企業が安心して移行できる状況を作りたいというのが私の理想です。それ以外にもEメールのセキュリティなど、いろいろな機能を企業にご提供しています。
坂本慎太郎氏(以下、坂本):非常にわかりやすいご説明でした。私が最初にこれを見た時は、HENNGE OneはIDの統合サービスだけだと思っていました。しかし、クラウドも見据えたサービスとして、クラウド移行前には会社のシステム自体にセキュリティをかけた状態で「この人はアクセスできる」「アクセスできない」と権限を与えていたものが、クラウドサービスでも可能になる。これがHENNGE Oneの利点になるわけですね?
小椋:そのとおりです。その他にも、例えばEメールのセキュリティなど、「今までできていたことが、クラウドに移行によって今までどおりにいかなくなるため移行できない」ということが起こってしまうため、そのような課題をすべて取り除くということに取り組んでいます。
HENNGE Oneの強固な顧客基盤
小椋:どのような会社にご利用いただいているのかということですが、特に業種を問わずご利用いただけるサービスです。そのため、あらゆる企業がターゲットになるということですが、セキュリティニーズがあまり無い場合は、そもそも私がお話ししたような課題を持っていないということになります。
例えば、10名ほどの会社では、おそらくそのような課題はないという状況になります。100名以上になるとそのような課題がだいぶ出てきて、300名以上になると必ずそのような課題があるというような状況になります。
規模が大きすぎると、今度はクラウドに移行しづらいということがありますので、従業員数が300名から5,000名規模の企業が、私たちのメインターゲットとなっています。現在は2,139社にご利用いただいており、全契約ユーザ数は約228万人となっています。1企業あたりの平均ユーザ数は1,000人くらいのため、そのあたりの企業が私どもの代表的なユーザの姿ということになります。
とはいえ、大きい企業も小さい企業もあります。スライド右側の契約ユーザ規模別分布をご覧いただいても、実は5,000名超の会社も小さい会社もありますので、幅広くお使いいただいている状況です。
売上高と営業費用の推移
小椋:これまでの売上高と営業費用の推移ですが、いわゆるクラウドのサブスクリプションのサービスですので、基本的には売上高は安定して上がっていくモデルになります。
スライドの赤茶色の折れ線グラフは売上高で、棒グラフは費用を示しています。同じスケールのため、その差分が利益の出ているところになるのですが、ご覧のとおり、売上高は基本的には安定して上がっていっています。費用面は、人件費や原価が徐々に増えています。そして時々、突出してバーの伸びが大きくなっているところがあります。
坂本:そうですね。2021年第2四半期の費用の伸びについて、少し教えていただければと思います。
小椋:棒グラフの上から2番目のブロックが広告宣伝費となっています。昨年は広告宣伝をするにあたって、物理的なイベントが開催できなかったため、第2四半期に費用を投下して、広告宣伝キャンペーンとともにバーチャルイベントを一気に行いました。主に広告宣伝費によって費用がぶれやすいビジネスです。
坂本:実施すればある程度の効果が出るため、行っているということでしょうか?
小椋:そのとおりです。後ほど触れるのですが、今後も市場がどんどん拡大していく領域ですので、どんどん広告宣伝を行って、未来の売上高を積み上げていくような活動をしていきたいと思っています。
ただ、基本的には黒字を維持したいという思いもありますので、黒字を維持しつつ成長を続けていきたいと思っているタイプの会社です。
売上高の進捗
小椋:先ほどのスライドでは売上高の規模がわからないため、こちらのスライドに記載しています。今期のHENNGE One事業の売上高の見込みが53億円くらいということで、50億円前後くらいの規模ですので、まだまだ成長余地のある会社です。
日本のクラウド・コンピューティング導入率
小椋:市場の規模ということで、どのような市場にアプローチしているのかについてですが、私どもの捉え方としては、クラウド・コンピューティングの普及はまだまだ始まったばかりと言いますか、まだ始まっていないくらいの状況だと思っています。
スライドのグラフをご覧いただくと、スケールが小さいため見づらいのですが、基本的には2011年の東日本大震災があった後から、日本の企業はクラウドに移行し始めています。
2012年から2016年頃までは、SaaS、クラウドを導入する流れがけっこうありました。しかし、アーリーアダプターが移行し終わった後は移行する理由があまりないということで、5年から6年くらいは横ばいの状況が続いています。
日本のSaaS企業は、2011年から2016年くらいに「これは盛り上がるぞ」ということで参入して、2016年から2020年はいまいち反応が悪い中で、DXや働き方改革、生産性向上を謳ってがんばってきたのですが、大きな波はなかなか来ていない状況でした。
ただ、これから波が来そうだとみなさまも感じていると思うのですが、コロナ禍によって、まさにみんなが働き方を強制的に改革させられている状況にあります。こちらのグラフでも、2021年は少し伸びているのがご覧いただけると思います。
私どもの考えとしては、ここからさらに日本の企業がクラウド・コンピューティング、あるいはリモートワーク、SaaSを活用した働き方をどんどん導入していくフェーズに入っていくだろうと思っています。早くコロナ禍が収まって、みんなが本格的にクラウド導入に取り組む時代になるとよいと思っており、それに備えてがんばっているところです。
2011年の時も、地震の最中にいきなりみんながクラウド・コンピューティングを導入し始めたわけではなく、その間にいろいろなものを試してみて、苦しみながら業務を遂行していました。東日本大震災の影響が収まってから、「あの震災の間に使っていたテクノロジー、例えばビデオ会議などのようなものを、実は普段も使ったほうがよいのではないか」という話になって、クラウドが導入されていくというような流れがありました。今回も、私どもはそのような状況ではないかと思っています。
どうしてもクラウドがないと仕事ができないという部分については、先にいろいろな導入が進んでいます。例えば、ビデオ会議や、電子契約といった部分などは、先にいろいろな導入が試行的に行われている状況ですが、いったいこの後どのように働き方が変わっていくのかについては、お客さまも本格的なビジョンがまだ見えていない状況にあると思っています。
とにかくパンデミックがいったん収まって、ここからどのように業務のシステムを組み立てていくのかという議論が始まると、大きな波が来るのではないかと思っており、それに備えてお客さまをお手伝いできるようにしていきたいと思っている状況です。
日本国内における従業員数規模別企業数
小椋:私どものターゲットとする企業がどのくらいいるのかについてですが、スライド右側のグラフの上から2段目に記載している、300名から5,000名くらいまでの規模の企業を数えると1万7,000社ほどあります。その1つ下に記載の100名から300名くらいの小さめの規模の企業は、約4万1,000社です。合計で6万社、多く数えればもう少しあるというのが、私どものターゲット感となっています。
グラフの黒く塗られている部分が私どものお客さまになっている割合なのですが、まだまだこれから始まっていく市場だと思っていますので、積極的に先行投資を行い、将来のARRを積み増ししていきたいと思っています。
Vision(再掲)
小椋:成長戦略です。私どものVisionは「Liberation of Technology テクノロジーの解放」ですので、クラウドを使った働き方というものをなるべくたくさんのお客さまに届けることで、お客さまの生産性を向上したり、より柔軟な働き方ができるようになったりというような世の中になっていくと、非常によいと思っているということです。
HENNGE One平均月次解約率の推移
小椋:HENNGE Oneは、非常に理解しづらいかもしれませんが、平均月次解約率がたいへん低いサービスになります。
今、平均月次解約率は0.23パーセントくらいですが、計算すると、平均的に理論上何ヶ月くらい使われるサービスなのか算出できます。HENNGE Oneの平均契約月数を算出すると、30年以上という数字になります。要は、いったん契約すると30年使い続ける可能性があるというタイプのサービスであるということです。
例えば、私どもが今年に年間200万円の契約を取ったとすると、それは200万円の売上ということではなくて、会社に対して「200万円×30年間」分の収益をもたらし続ける、大事な契約であるという認識でいます。そのため、基本的には当期の利益水準にこだわりすぎることなく、積極的に将来投資を行い、将来の契約を積み増していきたいというのが経営方針となっています。
LTV最大化
小椋:今お話ししたように、200万円の契約がもたらす収益は今期の200万円だけではない、ということをスライドの式で表しています。
ARRは、年間の契約金額の総額です。例えば、これが50億円だったとして、それが平均で何年間続くかと言うと、現在ですと30数年くらいです。
それでも利益が出ない契約であれば意味がないのですが、粗利の部分は現在80パーセント以上確保している状況にありますので、要するに、1つ契約を取ると将来にわたって、たいへん長く会社に価値をもたらし続けるということです。このLTVを最大化したいというのが、基本的な戦略になっています。
LTVを最大化するにあたっては、ARR、平均契約年数、売上総利益率の3つのパラメーターのどれかを上げていけばどんどん上がっていくわけですが、平均契約年数がすでに長いため、例えば35年を70年にするなどというのは無理ですので、ここは恐らく、今後のドライバーにはなりません。
粗利率も80パーセント以上と高い水準にありますので、これもドライバーにはならないとすると、ARRをどうやって上げていくかというところが、今後の成長ドライバーになっていくと考えています。
ARRをさらに3つの要素に分解したのが下段に記載の式になります。お客さまが何社いらっしゃるのか、1社あたり何名の社員がいらっしゃるのか、そして、1名あたりいくら課金しているのかという3要素を掛け算すると、ARRが算出できます。
ARR最大化
小椋:ご覧の3つの要素のうち、どれかを上げていけばARRが上がっていくということになるのですが、今私どもが注力したいのは、「N」と呼んでいる契約企業数、そしてARPU、つまり単価の部分になります。この2点に注力していきたいと思っています。
「N」の部分に関しては先ほどお話ししたとおりで、まだこれからクラウドを使う企業が増えていくという状況にあるため、どんどん獲得できる領域だと思っています。
ARPUに関しては、お客さまにどんどん価値を提供していくことで単価を上げていくことができると考えていますので、今後十分アップサイドがあると思っています。
成長戦略の進捗 (HENNGE One)
小椋:実際にブレイクダウンしたものがこちらのスライドです。一番左側にあるのが、ARRで、実際にいくらなのかということです。47億円なら47億円、50億円なら50億円とARRを記載しているのですが、こちらをブレイクダウンしたものが右側の3つになります。
「N×n×ARPU」ということで、最下段の2022年9月期第3四半期の実績では、契約企業数が2,139社、契約企業あたりの平均契約ユーザ数が1,067人、契約ユーザあたりの年額単価が2,352円です。
基本的に目指していきたいのは、まずとにかくお客さまをどんどん獲得する、つまり「N」をどんどん獲得するというところです。「N」の列で契約企業の増加数、年間のデルタを見ると、毎年250社程度獲得していっていることがわかります。これが当社の今のペースで、これをどんどんスピードアップしていきたいと思っています。
ARPUは今、2,352円ですが、これは年額ですので、月額にすると200円いかないくらいの金額です。いろいろな歴史的な経緯があってこのような金額なのですが、提供している価値や、他社の他分野のSaaSの価格帯などを見ても、決して高い水準ではないため、こちらも、お客さまに有用な機能を届け続けることによってバリューを上げていけば、アップサイドはけっこうある領域だと思っています。
昨年あたりから、そのようなプライス面の見直しや、販売方法の見直しを通して、ARPUの向上を図っているという状況です。
坂本:足元でARPUの価格は上がってきているのですが、途中、2016年くらいから下がっています。こちらは値引きやボリュームディスカウントなどがあったからなのでしょうか? 背景を教えていただけたらと思います。
小椋:実はパートナー販売を開始したのがそのくらいの時期からでした。代理店を通して、もっと日本全国の企業にアプローチしていきたいと動き始めたのが、その頃のことでした。
坂本:マージンの分ということですね。
小椋:そうですね。マージン分が引かれて、少し低下気味になってきたということです。とはいえ、提供しているものの価値は高いため、その後プライシングの見直しを行なったり、あるいは追加機能を提供したりということを進めてきた結果、今はARPUが上がっている状況です。
坂本:「N」が増えて「n」が下がっているというのは、今までより小さい規模の企業の導入が進んでいるからなのでしょうか?
小椋:そうですね。ここについては、そうとしか説明できないという状況だと思います。とはいえ、それほど大きく下がっているわけではありません。
坂本:広がりが出たということですね。
小椋:そうですね。多少の広がりが見えている状況です。
坂本:御社の成長の源泉については、先ほど18ページで平均解約率が低く契約年数が長いというお話をいただきました。これは、サービスの優位性は当然あると思っているのですが、平均解約率を下げるための施策のようなものがあれば教えていただけますか?
小椋:なぜ平均解約率が低いのかについては、いろいろな理由があります。私たちのサービスには、もちろんいろいろな強みもありますが、おそらく、そもそもとても乗り替えづらいサービスだというのが一番大きな理由だと思います。
坂本:例えば1人に付き何十個のIDを紐づけるかたちのため、システムを1度作ってしまうと「他に乗り替えるにはどうやって移動するのか?」という話になるのですね。
小椋:そうですね。具体的には、ユーザの方が、HENNGE Oneで毎朝ログインする状態になっているものを変えようとすると、HENNGE Oneの平均ユーザ数は1,000名くらいですので、1,000名の方々に「来月から新しいシステムになるため、新しいパスワードを設定してください」というアナウンスが必要になります。また、切り替え当日には「ログインできない」といった事象が起きかねません。
他社へ移りづらいというのが一番大きな理由です。ただし、もちろんそれと同時に、サービスが安定しており、お客さまのご支援もしっかりできているというところで、特にお客さまの不満がなく、機能的にも競合に優位性があるからこそ、解約しないと考えていただいているのだと思います。
2022年9月期以降の成長戦略
小椋:今後の成長戦略についてです。目下の課題は、成長率が少しずつ低減してきているという点です。ARRの合計額を見ると、差分では非常に安定的して成長している事業です。成長は申し分ないのですが、当然ながら分母がどんどん増えていくと、成長率が下がっていくということになります。
成長率が下がってしまうと、どこかでいずれ成長が低減するということになってしまうため、日本全国あるいは世界中のお客さまに対してテクノロジーを届けていきたいという理念からすると、どうすれば安定的に高成長率を継続できるかということが、一番大きな課題になります。
これを推進するためには、「N×n×ARPU」の中で2つ以上パラメーターを伸ばしていくということによって、エクスポネンシャルな、つまり一次関数的ではない成長をしていく必要があると思っています。
私どもの中では、「N」とARPUの両方に作用するような施策を行っていくこと、つまり機能をどんどん追加していくことで、ARPUを上げていく、そして拡大する市場に合わせて営業力をより強化し、たくさんのお客さまを獲得していくことで「N」を上げていく。この2つを実現すると、低減中の成長率を上昇方向に持っていけると思っています。
CAGR20パーセント台中盤を、中期的な成長目標に置き、これを継続的に維持できるような戦略を実施しながら、今後も安定的な成長を続けていきたいと思っています。
まずは今、3ステップを行っています。今までARPUへの施策はあまり実施してこなかったため、ARPUに作用するような施策を、この3年間で行っていきます。
1ステップ目は2021年9月期で、新機能を開発し、新プランをアナウンスしました。
2ステップ目は今期で、新規顧客に対して、より単価の高い新プランを提供し、それによってARPUを上げていきたいと思っています。
3ステップは来期で、これを既存のお客さまにも適用することで、成長を加速していく方針です。
このような成長モデルができると、今後もそのようなことを持続的に行うことで、スローダウンしがちな成長率を、ある程度安定させながら、例えば100億円を超えた後も、200億円、300億円、400億円、1,000億円と成長できるようなモデルが作れると考えています。まずは、今進めている3ステップを行うことで、ARR100億円以上を目指していきたいということが、今行っている戦略です。
お客様の変革を応援するHENNGE One
小椋:お伝えしてきたように、最近はどんどん新機能を追加してきています。これを継続して行うことで、ARPUに作用させ、お客さまの変革を応援できるようなプラットフォームになっていきたいというところを目指し、進めています。
質疑応答:着物の着用や企業カルチャーについて
坂本:はじめにおうかがいしたいと思っていたのですが、小椋さんは着物を着用されていらっしゃいます。普段から社内でも着物を着られているのでしょうか? また、どのような意図があるのか、企業のカルチャーのようなものが気になっています。
小椋:着物については、スライドに「年間360日くらい着物」と記載しています。5日くらいは冠婚葬祭などでスーツを着るのですが、それ以外は大体着物を着ています。
きっかけは、2013年あたり、10年ほど前のことです。当時、ダイバーシティを推し進める会社になっていこうということを決め、日本人以外の社員たちと一緒に働くような会社になろうということを進めていました。また、その時に社内公用語を英語にするというようなことを行いました。
その時、一番勘違いしたくなかったのが、あくまで我々は日本発で世界を目指していく会社であるということでした。別にアメリカ人になりたいと思っているわけではない、というところをはっきりさせたかったこともあり、その時から着物を着るようになったところ、なにか自分的にはとてもしっくりきたのです。
坂本:非常にお似合いです。
小椋:海外などでも非常に覚えてもらいやすく、今お話ししたようなスタンスも伝わりやすいというメリットがあります。
坂本:社内では小椋さん以外にも、着物を着ている方はいらっしゃるのですか?
小椋:多いとは言えませんが、ぼちぼちいます。最近では、海外から来たメンバーが浴衣で出社するようにもなっています。そのようなことが日本の「普通」であるというような誤解を与えていないかという思いはありますが、たいへん面白いです。
質疑応答:海外進出について
坂本:海外も視野に入れて活動されているからこそ、社内公用語の英語化やグローバルインターンの受け入れなども進めていると思います。HENNGE Oneのサービスは、国内では大成功されていますが、海外にサービスを持っていくことはお考えですか? あるいは、海外ではもうすでに同じような分野で競合がいるのでしょうか?
小椋:海外にサービスを持っていけるのかというお話では、だいぶ日本市場に特化し、ニーズを実現しているため、若干のいろいろな修正が必要な部分もあるのですが、基本的には海外でも同じようなニーズがあるはずですので、同じように提供できるサービスだと思っています。
しかし、そこにはまず、その国がクラウド化していくきっかけがないと、ちょっと時期は早過ぎるという印象になります。北米を除くと、日本は東日本大震災やコロナ禍をきっかけに、早めにクラウド移行が促されているタイプで、そのような意味では特殊な市場です。他の国でも、クラウドが盛り上がっているのは間違いないと思っているため、そのような国にもどんどん出て行きたいとは思っている状況です。
海外の競合では、北米では似たような会社がいくつかあります。上場会社だとOktaや、上場していない会社ではOneLoginなどのような会社があります。北米ではマーケティング費用をかなり投下して、バンバン事業を拡大している企業もあります。北米に殴り込むのはけっこう体力が必要な話だと思っています。
坂本:日本のSaaS企業はアジア進出が多いですが、イメージはそちらのほうが合っていますね。
小椋:アジアやヨーロッパあたりに関していうと、ホワイトスペースとまでは言いませんが、チャンスが大きいとは思っているため、そのようなところは積極的に展開していきたいと思っています。実際にHENNGE台湾もあり、台湾では活動しているという状況です。
質疑応答:国内の競合について
坂本:海外の競合についておうかがいしたのですが、国内の競合はいらっしゃるのでしょうか?
小椋:国内の競合に関しては「本当か?」と思われてしまうかもしれませんが、あまりいないです。
坂本:視聴者の方からは、GMOのトラスト・ログインが競合というかたちで挙げられているのですが、そのあたりを含めて、もし可能であれば国内の競合についてご説明をお願いします。
小椋:GMOトラスト・ログインについては、よく聞かれるところです。しかし、私たちのターゲット層である従業員数300名から5,000名くらいの企業の中で競合しているかと言いますと、まったくしていないわけではないものの、あまり競合していないという状況です。
もしかしたら今後、私たちが裾野を拡大していくと、そのような企業と競合するようなことがあるかもしれません。
質疑応答:直近1年の新規獲得企業の規模および業種のプロファイルについて
坂本:直近1年の新規獲得企業の規模、業種のプロファイルを教えてください。
小椋:業種のプロファイルと規模に関しては、開示していないため、詳しくはご説明できないのですが、今のユーザ数分布と比べてまったく違うかと言えば、そのようなことはないという感じです。
プロファイルに関しても、今までもそれほど偏りはないというのが正直なところです。特にこの1年間は、提示している資料と比べて変化があったかというと、そうでもありません。
ただ、先ほどご質問いただいたように、私たちが「n」と呼んでいる契約企業あたりの平均契約ユーザ数は減少傾向にあるため、これまでの平均よりも小さい規模の企業が多めに流入していると思います。
質疑応答:顧客の開拓経路について
坂本:顧客の開拓経路はどのようになっていますか? 先ほど代理店を活用するというお話がありましたが、直営やインバウンド営業を含め、どのような体制になっているのか、また営業人員は何人ほどいるのか教えてください。
小椋:私たちには、基本的にはお客さまと直接タッチしたいという思いがあります。私どもは、15年ほどソフトウェアの販売を行った後にクラウド販売に移行しました。SaaSで一番大事なところ、一番強いところは、ソリューションをトータルでお客さまに提供できるところだと思っています。
したがって、そのソリューションを長くお使いいただくためには、このサービスの性質やバリューを、お客さまに十分にご理解いただくことが、長期の契約に結びつくと思っていますので、基本的にはお客さまと直接タッチしたいという思いを持っています。
一方で、今盛り上がっているクラウド市場全体に、当社が抱える営業人員のみでアプローチができるかというと、なかなか難しいところです。このような部分を、代理店さまとうまく協業しながら、お客さまにリーチしていきたいという考え方でいます。
現状は、既存顧客全体で見ると、2割から3割が直販で、7割から8割が間接販売です。全体としては間接販売を強化し、より多くのユーザにリーチしていきたいと考えています。スライドに、現在の営業人員は77名と記していますが、この数字は営業部門に所属するすべての人員を含んだ数であり、77名全員がセールスしているわけではありません。
坂本:SaaS企業は、どちらかといえば営業の人員が少ない印象がありますので、けっこう多いですよね。
小椋:やはりセールスができる人員を増やし、多くのお客さまにリーチして契約を獲得することが、今後の肝になると思っています。
質疑応答:プロフェッショナル・サービス、新規事業の概要について
坂本:12ページに記載のプロフェッショナル・サービスとはどのようなサービスでしょうか? また、新規事業についても教えてください。
小椋:スライド右側に「プロフェッショナル・サービス及びその他事業」と位置づけている売上があるのですが、当社は2011年以前は、プロフェッショナル・サービス及びその他事業しかありませんでした。そこからHENNGE One事業をスタートさせ、現在ご提供しています。
もともとの事業のお客さまが今も多くいらっしゃるものの、ソフトウェア事業はソフトウェアのサービス期間が終わるとともに、顧客が少しずつ減っていく性質があります。そのため、直近の傾向として、「プロフェッショナル・サービス及びその他事業」の売上は、低減気味という状況になっています。
また、新規事業に関してですが、私どもの新規事業というものは、表現が難しいところがあります。HENNGE Oneに含めてしまっている新規事業と、含めていない新規事業があるのです。ここ1年ほどは、新しく始めたものをHENNGE One事業に加えて、1つの機能としてお客さまにご提供することでARPUを上げていっています。
先ほど、「お客さまがクラウドに移行する途中でぶつかる問題をすべて解決したい」とお話ししましたが、現状すべて解決できているかというと、そうではありません。実現するにはまだ課題があります。お客さまからもいろいろなご要望がありますし、「このようなものがほしい」という声もありますので、それらを順次開発して提供していきたいと思っています。
また、飛び石の新規事業というものも、時々行っています。
坂本:要望には、例えばどんなものがありますか? 新型コロナウイルスの発生によって「こういうものを増やしてほしい」といった声があった、などあれば教えてください。もちろん「シングルサインオンできる会社を増やしてください」という要望はあると思うのですが、その他にもあればお聞きしたいです。
小椋:新規で増やしているのは、メールセキュリティ周辺やオンプレミスとの接続など、やはりセキュリティ関係になります。最近では、標的型の攻撃や、マルウェア対策が大きな課題になっていますので、そういった部分を解決するものになります。また、zipファイルを暗号化してパスワードを送る文化は急速に廃れつつあります。
坂本:ありますね。どちらかというと国主導と言いますか、国でそのやり方はおかしいという方がいらっしゃいます。それもどうなのかという話もありますが。
小椋:そちらも最近ホットな内容です。他にも、HENNGE Oneの機能の特徴として、メールセキュリティが優れているという強みがあるため、Eメールについてのご要望もたくさんいただいています。
スライド右側に記載しているように、メッセージセキュリティ、ゼロトラスト、オートメーション、クラウドセキュリティ、あとは分析、認証、デジタルトランスフォーメーション、クラウドアブダクションなど、たくさんご要望をいただいています。
増井麻里子(以下、増井):先ほど、メールにパスワードを載せたzipファイルを送るという話がありましたが、解決方法としてはクラウドにデータを保存して、そのセキュリティを強化し、そこからダウンロードするという手段になるでしょうか?
小椋:そうですね。私たちはHENNGE Secure Transferというクラウドストレージを提供しています。通常はデータをアップロードし、URLをコピーすればよいと思いますが、それが面倒なこともあります。私どものサービスの特徴としては、ファイルを添付して送ると、HENNGE Oneが自動でそれを引き剥がしてクラウドにアップし、URLをお客さまに送ることができます。
増井:ユーザはドラッグアンドドロップするだけということですね。
小椋:そのとおりです。
質疑応答:広告宣伝と出展効果の検証について
坂本:広告宣伝についての質問です。資料の67ページにデジタルイベントの「HENNGE NOW!」を開催したとあります。展示会のようなものだと認識していますが、御社はもともとリアルの展示会で商品を見せる方針だったと思います。こちらのイベントはバーチャルでしょうか?
小椋:2021年9月期は広告宣伝費が増えていますが、これがHENNGE NOW!の宣伝費にあたります。これまでは1,000人規模程度のリアルイベントを行っていましたが、昨年はバーチャルで開催しました。その分、これまでの10倍ぐらい参加者を集めようということになり、1万人規模でイベントを開催しました。
2022年9月期に関しては、もう少しハイブリッドで行いたいと考えています。リアルでのイベントも実施していますし、ウェビナーの開催も行っています。
坂本:その出展効果はどのように検証していますか?
小椋:先ほど、HENNGE Oneの解約率は非常に低いというお話をしましたが、もう1つの特徴として、契約するまでの期間が非常に長く、広告効果が測定しづらいという事実があります。
そのような中で、よくいただくご質問でもありますが、基本的な考え方としては、1顧客あたりの契約が年間240万円ぐらいだとすると、200万円ぐらいは粗利があります。それが今後30年続くとして、1顧客を獲得すると6,000万円ぐらいのLTVが獲得できるという発想になります。
したがって、それに対してどのくらいの広告宣伝費を割くかを考えます。SaaSの世界ではLTV/CACという考え方をしますが「新規顧客獲得にLTVの30パーセントぐらいかけてもいいのではないか」と、SaaSの人たちは説明しています。しかし、私たちに関しては、それで算出すると少し金額が大きすぎると思っており、2,000万円はかけていません。
坂本:月々入ってくる粗利がやや抑えめだからということですよね。
小椋:もう少し保守的にと言いますか、宣伝すると1顧客あたりでどのくらいの効果があるのかを考えながら出展しています。そのサイクルがけっこう長いことを、66ページの図でも示しています。私たちが行いたいのはスライド中央左側に記載している「潜在顧客リスト」を埋めることです。
導入率自体がそこまで高くないため、正直に言うとコンバージョンというような世界ではありません。ただし私どもは、いずれ100パーセントの会社がSaaSに移行すると思っています。
私たちはSaaSに移行するお客さまを見つけたいのではなく、そのお客さまがいつSaaSに移行するのかが一番知りたいのです。私どもがターゲットとする約6万社の潜在顧客が記載されたリストがあれば、その方たちとのコンタクトを得て、親しくなり、いつSaaSに移行するのかという情報を手に入れ、移行するということになったらナーチャリングのフェーズとして、より具体的な商談につなげていきたいと思っています。比較的スパンが長いという点で、ご説明しづらいところがあります。
坂本:そうなると、サービスを知ってもらわないとその先に進まないですよね? そこからが入口と言いますか。
小椋:そうですね、入口はかなり大事になります。
坂本:情報システム部の決裁に非常に時間がかかったり、トライアル期間が長かったりすることがネックになるのでしょうか?
小椋:クラウドに移行することが決まればすんなり進みますが、そこにたどり着くまでには時間がかかります。クラウドに移行するメリットを含め、移行したことで成功された企業に登壇いただくイベントも行っています。「クラウドへ移行しましょう」というのは基本的なメッセージですが、決裁者層にはHENNGE Oneというサービスがあることを伝えていきたいと思います。
坂本:行き来に時間がかかるということですね。
小椋:はい。短期的にクローズできるタイプのビジネスではないので、今使っている広告宣伝費も、今年はほとんど関係ありませんが、来年以降のために投下している状況です。
坂本:そのあたりは、投資家にとっては判断が難しいところですね。時間がかかることと現状について知るにはよい質問だったのかもしれません。私も2015年頃までサラリーマンをしていたのですが、一番多い要望が「何個もログインするの面倒くさい」などでしたので、現場としてはSaaSを入れて欲しいだろうと思います。
質疑応答:メンテナンス以外のビジネスチャンスについて
増井:メンテナンスのほかにどのようなビジネスチャンスがありますか? クラウドに移行した後の運営管理や、シングルサインオンやストレージなどについていろいろとされていますが、他にもあるのでしょうか?
小椋:お客さまがクラウドに移行した後は、ビジネススタイルが変革し、働き方が変わっていきますので、今まで気づかなかったクラウドへの需要が生まれ、ご要望も出てきます。それに対する機能をご提供することがビジネスチャンスだと思っています。
冒頭でお話ししたように、クラウドに移行して困ったことは、IDの統合ではなくアクセスコントロールです。お客さまはアクセスコントロールができないからクラウドへ移行できないと考えますが、実際にクラウドに移行できてしまえば、多くのSaaSを契約していきます。そうなると「IDの統合が必要だ」と考えるのですが、その要望は契約する前には気づいていないものですので、新たなニーズとなります。
一般的にはお客さまがSaaSを活用していくと、ワークスタイルがどんどん変わり、その中でいろいろな要望が出てきます。その要望にすべてお応えしていくことにより、バリューをご提供できればよいと思っています。
当日に寄せられたその他の質問と回答
当日に寄せられた質問について、時間の関係で取り上げることができなかったものを、後日企業に回答いただきましたのでご紹介します。
<質問1>
質問:現在新たに考えておられる新規開発案件はありますか。
回答:お客さまからは日々さまざまなご要望をいただいており、お客さまのニーズにお応えするべく研究開発活動を続けております。
直近の1年間では、2021年10月に販売を開始した3つの新機能に続き、2022年4月にはHENNGE Connectという新機能を追加いたしました。
今後もお客さまの課題解決に資する新サービス、新機能を開発していきたいと考えております。
<質問2>
質問:あらためてうかがいます。クラウドコンピューティングが飛躍的に導入されるきっかけは何だと思いますか?
回答:クラウドコンピューティングが飛躍的に導入されるためには、多くの人がクラウドコンピューティングの利便性や労働生産性の高さを実感し、クラウドサービスの利用が定着することが必要だと考えております。
日本では、東日本大震災をきっかけに、特に首都圏の企業でBCP対策としてクラウドサービスの利用が検討されるようになり、それを通じてクラウドサービスの利便性を実感した首都圏のアーリーアダプター層から導入が始まったと弊社では分析しております。
2020年から始まった新型コロナウイルスの感染拡大により、多くの企業がリモートワークを導入しましたが、まだBCP対策の段階にあり、クラウドサービスの利用がテレビ会議システムや経費精算システムなど業務の一部分に留まっていたり、VPNなどを利用しながらオンプレミスのシステムで対応している企業がまだまだ多い状況です。
今後、労働生産性向上の手段としてクラウドサービスの利用が定着する段階になれば、こうした企業においても本格的にクラウド導入が進み、日本のクラウドコンピューティング利用がますます増加していくのではないかと見ております。
<質問3>
質問:2016年から2018年までARPUが一時的に下がったのはパートナー企業との販売とお話しされていましたが、今後も一時的にARPUを減らしてもARRを増やすために行う予定はありますか?
回答:これからもパートナー企業さまとの連携強化は図ってまいりますが、新機能を追加するなどお客さまに提供できる付加価値をより高めていくことで、中長期的なARPU向上を目指しております。
<質問4>
質問:クラウドに不具合が生じた際のバックアップ体制は?
回答:弊社では、お客さまに安心してサービスをお使いいただけるよう、カスタマーサポート体制の充実に力を入れております。
HENNGE Oneのサービス品質保証(SLA)は99.9パーセント以上で設定されているため、原則としてSLAを担保できるシステム構成で運用されており、実際の平均稼働率もこの水準を上回っております。