会社概要

植田勝典氏(以下、植田):みなさま、おはようございます。それでは、日本エンタープライズ株式会社、2022年5月期通期の決算説明をさせていただきたいと思います。

はじめに、会社情報ならびに会社概要についてご説明させていただきます。当社は1989年の設立です。代表取締役は私、植田、常務が田中、杉山、社外取締役が小栗氏、岡田氏という5名の取締役で構成されています。

資本金は11億円、上場取引所は東京証券取引所スタンダード市場です。従業員は5月末現在で221名という陣容です。

グループ会社

日本エンタープライズは連結子会社が7社、非連結子会社が1社という、8社の子会社のグループの中核にあります。

沿革

沿革です。2001年に当時の新興市場であった大阪証券取引所ナスダック・ジャパンに上場し、2007年に東京証券取引所市場第二部に上場しました。2014年には東京証券取引所市場第一部指定をいただき、このたび、2022年に東京証券取引所スタンダード市場へ移行しました。

その間、コンシューマ向けのコンテンツ、今で言うアプリを起点に提供し、法人向けソリューションへ事業領域を拡大させ、現状では市場変化への対応力を強みにさらなる発展を目指している企業グループです。

経営理念

経営理念です。すべてのステークホルダーのみなさまのご期待にお応えするため、「綱領」を経営の礎にグループ全体で「信条」「五精神」を共有し、ビジョンを目指して事業活動に取り組んでいます。

テーマは「21世紀を代表する社会をより良い方向に変える会社」とし、みなで誓いあっています。

ESG

ESGでは、持続可能な社会実現と企業価値の向上を目指した取り組みをしています。Environment(環境)についての企業活動における取り組みは、CO2排出量削減に向けたペーパーレス化や消費電力削減などです。事業活動を通じた取り組みは、デジタル化支援サービス、再生可能エネルギー開発、水産資源の有効活用に向けた水産物のECサービス、リサイクル支援サービスなどです。

Social(社会)の分野においての、多様な人材の活躍に向けた取り組みは、早朝勤務制度導入、テレワーク体制構築運用、ノー残業デー設置、女性管理職登用、人事評価・教育制度整備などです。社会貢献活動としては、品質向上や情報セキュリティ保持のための資格取得、また、私が1人で創業した時から最終利益の1パーセント相当額を寄付金として積み立て、必要な時に寄付できるようにしています。

Governance(企業統治)では、経営の透明性・公平性向上に向けた取り組みとして、すべてのステークホルダーへの的確な情報開示と、企業理念に基づく企業倫理の浸透とコンプライアンスの徹底を掲げています。

経営環境

経営環境です。スライドのグラフのとおりですが、コロナ禍で高まったサステナビリティの重要性を追い風に、脱炭素社会へ向けたDX化がさらに加速しています。また、普及が進む5Gはモバイルコンテンツのみならず、IT市場全体を大幅に押し上げると予想されています。

事業展開

事業展開です。我々は昔から「着メロ」「デコメ」、あるいは電子書籍も取り扱っており、今もこの延長線上で、キッティングやスマートシティの支援、あるいは今後、メタバース、NFTにも事業領域を拡大していく考えです。

ここからは常務取締役の田中より、2022年5月期の決算概要について具体的にご説明します。

業績概況

田中勝氏:常務取締役の田中です。私から、2022年5月期通期の業績についてご説明させていただきます。

まず、業績概況です。連結業績については、記載のとおり、誠に遺憾ながら減収減益となりました。詳細は次のページ以降でご説明しますが、先行して主な要因をご説明します。

売上高については、活況なソリューション事業は、剥落した前期特需を補い微減にとどまったものの、クリエーション事業の減少により減収となりました。営業利益は減収に加えて、営業力強化のための積極的な人材採用に伴う人件費増加などにより、減益となりました。経常利益は、営業利益の減少に伴い減益となりました。

なお、当期より収益認識に関する会計基準等を適用しています。これにより、比較増減については参考として記載していますので、ご留意ください。

連結損益計算書(サマリー)

連結損益計算書についてご説明します。2022年5月期通期の売上高は40億1,900万円、前年度比でマイナス3億2,700万円、マイナス7.5パーセントです。売上原価は23億3,000万円、売上総利益は16億8,900万円、販管費は15億8,600万円となりました。

営業利益は1億200万円、前年度比でマイナス2億3,500万円、マイナス69.7パーセント、経常利益は1億5,300万円、前年度比でマイナス2億100万円、マイナス56.7パーセントです。親会社株主に帰属する当期純利益は7,100万円、前年度比でマイナス6,200万円、マイナス46.8パーセントの減益となりました。

売上減収の状況下、原価低減に努めました。売上総利益は前年度比でマイナス3.7パーセントにとどまりましたが、法人営業強化を目的とした人件費の増加をこなせず、各利益で大幅な減益となりました。変動要因については、次のページ以降でご説明します。

四半期業績推移

四半期業績推移です。第4四半期の売上高は10億4,700万円、第3四半期比でプラス9,200万円、プラス9.7パーセントとなりました。

内訳です。グラフのグリーンの部分のクリエーション事業は第3四半期比でプラス4,300万円、プラス10.3パーセント、合計で4億6,900万円になりました。

ブルーの部分のソリューション事業は第4四半期が5億7,700万円、第3四半期比でプラス4,900万円、プラス9.3パーセントとなりました。

オレンジの部分の経常利益は第4四半期が9,300万円、第3四半期比でプラス1億2,000万円となりました。また、経常利益率は8.9パーセントとなりました。

第3四半期に比べ、第4四半期はクリエーション事業のビジネスサポートが大きく増収しました。さらに、ソリューション事業においても各事業が増勢に推移しました。

経常利益については増収に加え、原価、販管費のコスト削減に努めた結果、増益に転じました。第3四半期は積極的な人材採用に伴う先行投資により減益となりましたが、第4四半期は増収による利益創出を図ることができました。

売上高(前年度比)

セグメント別の売上高です。当期のクリエーション事業の売上高は18億3,100万円、前年度比でマイナス3億2,400万円、マイナス15.1パーセントです。また、ソリューション事業の売上高は21億8,800万円、前年度比でマイナス200万円、マイナス0.1パーセントとなりました。

クリエーション事業は「コンテンツサービス」「ビジネスサポートサービス」がいずれも減収となっています。一方、ソリューション事業は「システム開発・運用サービス」が微減となっています。

なお、売上の比率は、クリエーション事業が45.6パーセント、ソリューション事業が54.4パーセントです。前期比で、ソリューション事業が4ポイント増加しています。

クリエーション事業 売上高(前年度比)

次に、セグメント別にご説明します。まず、当期のクリエーション事業の売上高は18億3,100万円となりました。

内訳としては、コンテンツサービスがちょうど10億円、前年度比でマイナス1億3,100万円、マイナス11.6パーセントです。ビジネスサポートサービスは7億6,600万円、前年度比でマイナス1億9,500万円、マイナス20.4パーセントです。その他は、山口県宇部市での太陽光発電事業で6,400万円、前年度比でプラス300万円、プラス5.1パーセントとなっています。

コンテンツサービスについては、通信キャリア向け定額制コンテンツや広告売上がいずれも増収しています。この2つに注力しましたが、一方で、月額コンテンツと通信キャリア以外が運営するプラットフォームでのコンテンツの減少により、コンテンツサービス全体では前年度比でマイナス11.6パーセントとなりました。

ビジネスサポートサービスは、端末不足に伴うキッティング支援の減少などに伴い、マイナス20.4パーセントとなりました。その他の太陽光発電は、天候による発電量が微増しました。

クリエーション事業 売上高(四半期推移)

クリエーション事業の売上高の四半期推移です。第4四半期の売上高は4億6,900万円、第3四半期比でプラス4,300万円、プラス10.3パーセントとなっています。

内訳としては、ブルーの部分のコンテンツサービスが2億4,500万円、第3四半期比でマイナス600万円、マイナス2.5パーセントです。グレーの部分のビジネスサポートは2億500万円、第3四半期比でプラス4,300万円、プラス27.0パーセントとなっています。赤の部分がその他の太陽光発電で1,900万円、第3四半期比でプラス600万円、プラス49.9パーセントとなりました。

コンテンツサービスは、第4四半期に通信キャリア向け定額制コンテンツが増加しました。一方で、通信キャリア向け月額コンテンツと、通信キャリア以外が運営するプラットフォームでのコンテンツの減少により、第3四半期比でマイナス2.5パーセントとなりました。

ビジネスサポートサービスは、通期では減収となったものの、第4四半期ではキッティングの増加が顕著でした。これに伴い、第3四半期比でプラス27パーセントとなりました。

ソリューション事業 売上高(前年度比)

ソリューション事業の売上高です。こちらは前年度比となりますが、売上高は21億8,800万円となりました。なお、ソリューション事業のセグメントはシステム開発・運用サービスのみとなっています。

概要です。前期は特需(医療物資の調達支援)が2億7,700万円あり、こちらが当期は剥落しています。一方で、社会のDX化促進に伴うIT需要拡大を背景に、法人向けの受託開発及び人手不足問題にマッチした「業務支援サービス」が伸長し、剥落分を補った結果、マイナス0.1パーセントとなりました。

ソリューション事業 売上高(四半期推移)

ソリューション事業の売上高の四半期推移です。第4四半期の売上高は5億7,700万円、第3四半期比でプラス4,900万円、プラス9.3パーセントとなりました。

システム開発・運用サービスでは、第4四半期もコロナ禍による企業のDX化が推し進められるトレンドが継続しています。これによって、法人向け「受託開発」及び「業務支援サービス」が増勢に推移しました。

売上原価(前年度比)

費用面です。まず、売上原価の前年度比についてご説明します。当期の売上原価は23億3,000万円、前年度比でマイナス2億6,300万円、マイナス10.2パーセントとなりました。売上原価率は58.0パーセントとなり、前期比で1.7ポイント改善しています。

クリエーション事業に比べ薄利なソリューション事業の売上比率が、前期比で4ポイント高まっている旨を先ほどご説明しました。一方で、原価においては、前期に原価を押し上げた1つの要因であった薄利な医療物資の剥落に加えて、各事業の原価低減に努めた結果、原価率が1.7ポイント改善しました。

売上原価(四半期推移)

売上原価の四半期推移です。第4四半期の売上原価は5億9,000万円となり、第3四半期比でプラス1,300万円、プラス2.4パーセントとなっています。原価率は56.3パーセント、第3四半期比でマイナス4.1ポイントとなりました。

第4四半期はキッティング支援(クリエーション事業)の増収等により、売上原価率が第3四半期比で改善しました。

販売費及び一般管理費(前年度比)

販売費及び一般管理費についてご説明します。当期の販管費は15億8,600万円、前年度比でプラス1億7,100万円、プラス12.1パーセントとなりました。

内訳は、広告宣伝費が1億7,400万円で、前年度比プラス2,700万円、プラス18.4パーセントです。広告宣伝費以外のその他の販管費は14億1,100万円で、前年度比プラス1億4,400万円、プラス11.4パーセントとなりました。また、販管費率は39.5パーセントとなっています。

概要ですが、活況なDXのソリューションを担う、法人の営業力強化に向けた人材採用を進めてきました。これに伴う人件費の増加により、販管費が1億7,100万円増加し、販管費率が6.9ポイント上昇しました。

販売費及び一般管理費(四半期推移)

販売費及び一般管理費の四半期推移です。第4四半期の販管費は4億800万円、第3四半期比でマイナス300万円、マイナス0.9パーセントとなっています。

スライドのブルーの広告宣伝費は5,000万円、第3四半期比でマイナス70万円、マイナス1.5パーセントとなりました。オレンジの部分のその他は3億5,700万円、第3四半期比でマイナス270万円、マイナス0.8パーセントとなりました。また、販管費率は39.0パーセントで、4.1ポイント改善しています。

主に法人向けの営業の人材採用が一段落したことに加えて、コスト削減を推進した結果、販管費は第3四半期比で300万円減少しました。また、販管費率は、売上高が第3四半期比で9.7パーセント増収したことにより、4.1ポイント改善しました。

業績に関わるご説明は以上です。引き続き、常務の杉山より各事業についてご説明します。

クリエーション事業/ソリューション事業

杉山浩一氏:常務取締役の杉山です。私から、セグメント別の事業概況についてご説明します。

まず、当社ではクリエーション事業とソリューション事業の2つにセグメントを分けています。クリエーション事業については、自社IPを活用したサービスを提供しています。主にBtoC向けのコンテンツサービスとBtoB向けのビジネスサポートサービスがあります。

ソリューション事業は基本的にはBtoB事業ですが、ITソリューションの開発、システム開発・運用等々を行っています。

クリエーション事業

クリエーション事業については、先ほどお話ししたコンテンツサービスとビジネスサポートサービス、その他があります。

まず、コンテンツサービスについては、ジャンルとして、エンターテインメントジャンルとライフスタイルジャンルがあります。エンターテインメントジャンルには、主にゲーム関連と電子書籍があります。

ライフスタイルジャンルには、渋滞情報関連やスポーツ情報があります。また、女性のための健康をサポートするアプリや、豊洲市場の魚を販売する「いなせり市場」、レジャー・グルメ・ショッピングなどの優待割引を受けられるサービスの「ラッキーステーション」などがあります。

クリエーション事業

ビジネスサポートサービスの分野はBtoBサービスですが、先ほどの業績のご説明でもお話ししたとおり、キッティング支援関連が一番トップにあります。そして、先ほどのコンテンツサービスでも「ATIS交通情報」がありましたが、こちらでもBtoB向けにテレビ局やラジオなどのFM局へ提供しているものがあります。

それ以外には、コミュニケーション、調達・観光・教育、「いなせり」があり、その他には太陽光発電があります。

クリエーション事業

クリエーション事業の、コンテンツサービスとビジネスサポートサービスの売上高の内訳です。先ほど業績でもご説明しましたが、コンテンツサービスの内訳は、エンターテインメントの分野が51.8パーセント、ライフスタイルが48.2パーセントとなっています。

一方で、ビジネスサポートサービスの内訳は、キッティング関連が41パーセント、交通情報関連が24パーセント、コミュニケーションの分野が22パーセント、その他が13パーセントとなっています。

クリエーション事業 [コンテンツサービス]

クリエーション事業の中のコンテンツサービスの分野には、エンターテインメントとライフスタイルのジャンルがありますが、当社の事業のもともとの成り立ちは、このコンテンツサービスです。通信キャリア、その他コンテンツ配信サービス等々を各プラットフォームで展開する、自社のコンテンツサービスですが、今までたくさんのコンテンツを立ち上げ、運用もしています。

この自社のコンテンツを3つの軸に分けて、しっかりとそれぞれに力を入れながら今後、展開していきたいと考えています。「新規コンテンツ」、大きくしていきたい「グロースコンテンツ」、そして基盤としてしっかりと収益を確保している「既存コンテンツ」の3つの区分に分けて今後、力を入れていきたいと考えています。

7月14日に発表しましたが、株式会社サイバードと協業した電子書籍ストア「なでしこ書店」を、この秋に立ち上げ、新規のサービスとしてスタートさせる計画です。

その他、スライド左下に記載の「ラッキーステーション」に関しても、7月1日から『日刊スポーツ』と連携して、3ヶ月無料でお使いいただけるキャンペーンを打っています。また、左下の左上に記載していますが、女性の更年期の生活ケアをするコンテンツを充実させました。このような自社のIPの応用と、これまで培ってきた企画力・開発力を活かして、それぞれ事業を拡大させていきたいと考えています。

クリエーション事業 [コンテンツサービス][ビジネスサポートサービス]

コンテンツサービスとビジネスサポートサービス両方の分野に関わります、「いなせり市場」「いなせり」といったECサイトについてです。こちらは、豊洲仲卸の目利きによる高品質な魚介の商品を購入できるECサイトとなっています。

「いなせり市場」と「いなせり」と似たような名前が2つありますが、「いなせり市場」は誰でも購入できる一般消費者向けECサイトで、「いなせり」は飲食店の事業者向けECサイトとなっています。

特に「いなせり市場」については、当社独自のECサイトに加え、その他プラットフォームとして「Amazon」「LINEギフト」「DELISH MALL」などにも商品を展開しています。

コロナ禍で飲食店がなかなか開店できない時期には、一般消費者に直接購入いただきました。現状も、飲食店や仲卸、一般消費者の方々の意見を聞きながら、サイトの改善・改革を随時進めています。この社会情勢に合わせたサービスを展開して、営業を促進していきたいと考えています。

クリエーション事業 [ビジネスサポートサービス]

ビジネスサポートサービス分野のキッティング支援についてです。前期は新規端末の不足に伴って、キッティング自体の作業がかなり減少し、誠に遺憾ながらなかなか数字が伸ばせませんでした。しかし、社会のDX化に関しては強いニーズがあり、我々の提供しているキッティング支援ツール「Kitting-One」に関してはかなり増勢となっています。

基本的には、当社グループの子会社であるプロモート社と我々日本エンタープライズで、しっかりとグループ内での役割を今期から明確にして進めていこうと考えており、かなり試行錯誤しながら進めています。左下のグラフをご覧のとおり、第4四半期は少し回復した状況となっています。

施策としては3点あります。まず、今お話しした当社グループ内での運営体制を刷新し、さらに生産性を向上させます。2点目にスクリプトの共有化で品質を向上させます。一定の同じ作業をしっかりとスクリプト化して行っていきます。3点目は、取扱製品の拡大です。これまではスマホのキッティングにずっと注力してきましたが、パソコンのキッティングも含めて、どんどん取扱製品を拡大していきたいと考えています。

クリエーション事業 [ビジネスサポートサービス]

「Profair」という電子見積業務支援サービスです。5つの入札方式(相見積、リバースオークション、ランキングリバースオークション、一般入札、見積徴収)の機能があり、一番扱われているのがリバースオークションになります。

いわゆる競り下げのオークションとなっており、「同じものを購入したい」とバイヤーが当社の「Profair」に案件を出しますと、それぞれのサプライヤーが値段を付け、競り下げをしていき、しっかりと最終的な購入先を決定できるという機能です。

このサービスに関しては順調に推移しており、今後、インボイス制度にもしっかり対応しながら拡張していきたいと考えています。運営体制とサービス力の強化により、導入量をさらに促進したいと考えています。

クリエーション事業 [ビジネスサポートサービス]

ビジネスサポートサービスの分野で「NE-Phoneシステム」を前期の後半から発表して進めてきました。いわゆるIP電話サービスで、IP-PBX、電話のアプリケーションを展開しています。

さらにこの6月に新機能として、着信時の顧客情報表示や、録音・再生、テキスト化(文字起こし)という機能も提供しています。

スライドの左下は接続の認定をいただいている通信事業者の一覧ですが、ほぼすべての事業者に認可していただいています。

特長は、基本的にはすべて当社グループの中で開発・運営しているという点です。当社グループ内で製造していますので、お客さまのさまざまな細かなカスタマイズに柔軟な対応が可能であるということが特に強みで、現状、拡販に努めている状況です。

ソリューション事業 [システム開発・運用サービス]

ソリューション事業に関しては、システム開発・運用サービスとして、受託開発、業務支援サービス、端末周辺事業他の、大きく3つのジャンルで事業をしています。ソリューション事業の売上高の内訳が次のページにあります。

ソリューション事業 [システム開発・運用サービス]

やはり受託開発が77パーセントと一番多くを占めており、業務支援サービスが21パーセント、端末周辺事業が2パーセントとなっています。

ソリューション事業 [システム開発・運用サービス]

中身を詳しくご説明します。受託開発については、基本的に各企業のお悩みにしっかりと対応していくということで、コンサルティングから始まり、企画、開発、設計をしっかり行いながら納品した後、運用監視、ユーザーサポート、効果の特定までワンストップサービスとして提供しているということが特長です。

詳細はお伝えできませんが、いろいろな分野のさまざまな業種の開発・運営をしており、多数の実績があります。開発の実績のみならず、企画力や提案力、コンサルティングの部分にも特長がありますので、ソリューション事業の受託開発分野が今、一番大きいということです。さらに近年、DX化の需要も高まっていますので、その部分にも対応したいと考えています。

ソリューション事業 [システム開発・運用サービス]

システム開発・運用サービス分野の業務支援サービスについてです。大手の通信キャリアをはじめとした各企業に、上流工程から関われる高度人材を提供するというサービスを行っています。DX関連に関しては、かなりノウハウが必要なため、そこに関して我々が採用した人材をお客さまのところに業務支援として提供しています。

適正をしっかりと図り、それぞれのお客さま向けの教育もして、さらにはコミュニケーションもしっかり取り、お客さまのお役に立てる人材を提供するということが我々の強みとなっています。

ソリューション事業 [システム開発・運用サービス]

端末周辺事業です。中古端末買取サービスということで、キッティング関連から派生して不要になったスマートフォンなどの端末を買取するというサービスです。

通常ですと、不要になったパソコンやスマートフォン等々に関しては、中身のデータを消去もしくは破壊して、産業廃棄物として捨てることになるのですが、当社はこのお金をかけて破棄する部分をしっかりと資産化し、買い取った端末のデータ消去をしっかり行います、というサービスを行っています。

こちらに関しても、まだまだ規模は小さいのですが、各企業のIT投資熱とDX化に関連して、かなり意識が高まっています。ただ捨てるというより、しっかりと資産化して次に使っていくことや、中古端末のビジネスへつなげていくことに対してかなり気運も高まっていますので、この事業に関しては堅調に推移しています。

新規端末不足というお話もキッティングのところでしましたが、中古端末がしっかりと取引されていくことで、端末不足の解決に少しでもお役に立てるのではないかと考えています。

ソリューション事業 [システム開発・運用サービス]

端末周辺事業のガラスコーティング剤の販売です。コロナ禍も相まって、このような需要が高まりました。当初はスマートフォンやパソコン等々端末の画面を守るためのガラスコーティング剤の販売だったのですが、コロナ禍に対して抗菌・抗ウイルスの要望も高まったため、SIAAという認証を取っているガラスコーティング剤を展開しています。現状としては、大手携帯電話の店舗でしっかりと取り扱っていただき、スマートフォン購入時にすぐに塗布して、ガラス表面を守るということで活用されています。

また、2月14日に発表済みですが、JTの店舗であるPloom Shopにて、加熱式たばこの本体に我々のガラスコーティング剤を塗布するというサービスにも活用されています。とにかく人の手に触れるものに関して、抗菌・抗ウイルスのガラスコーティング剤でしっかりと守っていくということでご好評をいただいています。こちらも堅調に推移している状況です。

連結業績予想

植田:最後に、総括と連結業績予想についてご説明します。2022年5月期はキッティングを中心に大変苦しみました。その分、減収減益となったのですが、進行期である2023年5月期においては、「スマートフォン・タブレットが来ない」という状況のため、キッティングの事業は今期も厳しいだろうということを織り込んでいます。逆に、旧来から展開しているコンテンツ、ビジネスサポート、ソリューションの中の受託、あるいは業務支援を今期は大いに拡大しようではないかという思いでいます。

そのような中、今期の業績予想としては、売上高は43億円、営業利益は1億9,500万円、経常利益は2億円と開示しました。増減率だけ見ますと、前期に比べて、売上高で7パーセント、営業利益で89.9パーセント、経常利益で29.9パーセントとなります。

配当については、引き続き2円ということで、業績の予想を出しました。今期は思いも新たに、潤沢なキャッシュも大いに投資して活用しながら、新しい社会へのDX化に向けた支援、あるいはコンテンツにおいても新しいメタの世界に対応するようなコンテンツ等々も含めて、引き続きチャレンジしていきたいと考えています。

どうか今後もご支援、ご鞭撻を賜りますとともに、期待も含めて我々を見ていただきたいと考えております。ご清聴ありがとうございました。