2022年9月期 第2四半期

富永邦昭氏:ヒューマンクリエイションホールディングス代表取締役社長の富永でございます。本日は、2022年9月期第2四半期の決算についてご説明します。よろしくお願いいたします。

本日のメニューは大きく5点ございます。1点目は2022年9月期第2四半期連結業績ハイライトについて、2点目はコンサルティング・受託の拡大状況について、3点目は通期業績見通しについて、4点目は追加施策について、5点目は今後の成長戦略についてです。

22/9期 2Qの上半期累計で、売上・利益ともに予算達成

はじめに、2022年9月期第2四半期業績ハイライトです。売上高・EBITDAともに 第2四半期累計予算を達成しています。また、第2四半期段階では、2022年4月1日に買収・子会社化した株式会社コスモピア(本社:東京都千代田区平河町)は、数値に反映していません。

第2四半期累計予算を達成していますが、一方でEBITDAの前年同期比では100パーセントを割り込む実績となっています。その理由について、次のスライドでご説明します。

売上高及び売上総利益は前年同期を超える実績

第2四半期実績全体観として、スライド上のAでお示しした通り、売上高及び各段階利益において予算達成を果たしています。

特に、スライド上のBでお示しした通り、売上高及び売上総利益については、それぞれ前年同期比109.9パーセント・115.5パーセントと、順調に成長しています。年間進捗率は48.3パーセントで、これはコスモピアの数値をまだ入れていない状況です。

営業利益以下については、スライド上のCにお示しした通り、第2四半期予算達成は果たしていますが、前年同期比に関しては割り込む実績となりました。これは前年第2四半期末が納品・検収月であった大型案件があったことと、既にご案内の通り、前期実施のM&A手数料・ストックオプション導入費用等の一過性の費用を計画通り第1四半期に計上したためです。どちらも計画には織り込み済みの状況でした。

当社グループの主要KPIの推移

前述5ページ、スライド上のBでお示しした通り、売上及び売上総利益については、それぞれ前年同期比109.9パーセント・115.5パーセントと、順調に成長しています。

このような実績は、受託契約獲得が進捗したことに加えて、当社グループ最重要KPIである契約単価、また稼働率が計画以上に推移したためです。

保有人数については、ほぼ計画通りでしたが、人財獲得競争の更なる激化に対応すべく、当期第2四半期より追加施策を行っています。追加施策の内容については後述します。

(参考)一過性費用の影響を除いた経営指標の達成率・進捗率

このスライドではご参考までに、第1四半期で計上した一過性費用・約4,800万円の影響を除いた場合の状況を、スライド左側に前年同期比、スライド右側には年間進捗率にて表現しました。

前年同期比においては一過性費用を除いた場合の利益指標・EBITDAの前年比は100パーセント超え、年間進捗率についても50パーセントに近い水準であることがご理解いただけるかと考えています。

スライド中央部分の第2四半期予算達成率が全て100パーセントを超えているのは、第1四半期での一過性費用や、前年第2四半期末の大型案件の利益を織り込んだ上での事業計画であったからです。

コンサルティング・受託分野は、全社売上の12.9%を占めるまで順調に拡大

コンサルティング・受託分野の拡大状況です。前期2021年9月期末においては、グループ全社売上比率が11.5パーセントでしたが、当期2022年第2四半期終了時点で12.9パーセントまで順調に拡大しています。当社グループの主要戦略が順調に進捗している状況です。

最上流工程を担うACF社だけでなく開発系を主体としていた子会社BKS社においても、システム開発における技術力が向上した結果、第3四半期において、このほどグループ過去最大規模の受託契約獲得も出来ています。

第2四半期においては、設計部分の検収のみ完了している状況です。

グループシナジーを発揮し、中心戦略『大型受託案件の獲得・拡大』に成功

前のスライドでも述べましたが、上流領域の拡大が他の子会社での受託案件受注につながっており、さらなる受託案件獲得に成功しています。個別案件の中身については、お客様との機密保持契約があること、及びお客様の企業戦略そのものであることから、開示できないケースがほとんどです。ご容赦いただければと思います。

なお、中央省庁や大手BtoC企業等の顧客に対し、システムサポートの提供やサポートデスクの運営受託等のサービス提供で多くの実績を有する株式会社コスモピアが、2022年4月1日より当社グループ入りしていますが、同社の業績取込は当期第3四半期からとなります。今後の更なるシナジー効果発揮に注力して参ります。

受託案件好調。更なる案件獲得のために積極的な人財投資を行う

通期業績見通しですが、高粗利率である受託契約の拡大・大型化に伴い、享受できる利益額が大きくなる一方で、プロジェクトが順調であればあるほど、投入原価が抑制されるため、会計上の利益は、検収月に大きな金額が計上される傾向があります。

また、更なる受託案件獲得を目的として、優秀な人財獲得のための積極的な人財投資を更に進めていく予定です。

人財に関わる追加施策について

追加施策についてです。第2四半期実績では契約単価・稼働率が計画以上に推移し、売上・売上総利益とも向上できていますが、人財の採用に関しては、競争環境が更に激化しています。こうした環境にいち早く対応するため、既に第1四半期段階でスライド記載の1から3の追加施策を行いました。

この3点に加えて、更なるコンサル・受託案件の拡大に備えるために、第3四半期においてACF社にPMクラスをヘッドハントし、かつ第3四半期以降において獲得した利益の範囲内で優秀な人財獲得のための採用費の投入・既存社員の報酬水準の引き上げを実施します。

ご参考までに既に第1四半期段階で実施していた1から3についてご説明します。1点目は、中途採用プロセスにおけるコア業務(=採用面接や内定提示時における入社意欲醸成等)に注力できる環境を強化するため、応募者との日程調整や履歴管理に関する業務を一元管理する仕組みを構築しました。

2点目は、従来の育成システムに加えて学習できる分野・内容を向上させ、かつリモートでのすきま時間でも習熟が図れるよう教育体系を仕組み化しました。

3点目はタイムカプセル・ストックオプションを導入し、既存社員のリテンション及び今後の採用の武器として活用できるようにしました。以上3点です。採用・育成・リテンションにおいて、有効に機能させていきます。

第3四半期以降、1から4の活用・活性化をしていきます。

M&A、業務提携等のインオーガニック戦略について(1/2)

最後に、NTTデータとの業務提携等、既に公表済の主なニュース、4点について、その背景・目的についておさらいをさせてください。

1つ目はNTTデータとの業務提携(複数自治体とオンライン窓口実証実験開始)です。自治体における行政手続きのオンライン化が求められる中、現状のオンライン行政手続きの利用率は、住民から「使いづらい」「正しくできているのか不安」という声もあり、伸び悩んでいる状況です。

そうした中で、NTTデータとの共同開発によって提供される同サービスは、オンライン相談で対面と同じようなサポートが受けられることから、行政が求めている「行かなくてよい市役所」の実現に向けて寄与する他、将来的には民間サービスと行政サービスを包含した住民サポートや被災時における遠方自治体の遠隔住民サポート等への拡張を目指しています。

2つ目はNTTデータとの業務提携(ファーストユーザーの安定稼働を確認)です。コロナ禍で企業の営業活動が非対面となる中、営業の現場でWEB会議システムの機能不足が課題となっていました。そのような中、ACFが提供するコネクトフォースは、カスタマイズ可能・インストールレス・低負荷等の十分な拡張性を備えていることから、NTTデータの金融共同サービスに求められる「非対面で商談から契約まで完結する」ことを実現する基盤製品として最適と評価頂き、業務提携契約の締結・共同開発に至りました。

この度、ファーストユーザーへの納品・安定稼働を確認しましたが、今後もNTTデータとの業務提携を強化し、幅広い業界や業務への適用を視野に入れ、追加機能の開発を進めて参ります。

M&A、業務提携等のインオーガニック戦略について(2/2)

3つ目はコスモピア子会社化(4月1日コスモピアがグループ入り)です。コスモピアは、BPO分野において多くのサービス提供実績を有しており、主として中央省庁や大手BtoC企業等の顧客に対し、システムサポートの提供やサポートデスクの運営受託等において高い評価を得ています。

この度の株式取得により、当社グループの受託開発比率の向上に伴いニーズが増大している当社グループが開発したシステム納品後の運用支援領域でのサービス拡充のみならず、システム運用支援のなかで生じる顧客ニーズをタイムリーに把握することで新規システム開発の需要を顕在化させ、「二周目開発」のコンサルティング営業チームとしても活用することで、当社グループの企業価値向上を目指します。

4つ目はヘキサベースとの共同事業について(ヘキサベースとの連携)です。ACFが提供する「コネクトフォース」とヘキサベースが提供する「ヘキサベース」の連携ソリューションにより、リモート会議・動画配信システムに対する個別企業の開発要望に対して、素早く、柔軟に対応できるようになり、変革にスピードを求める顧客企業のリモートシステム開発への対応力を高めることが可能となります。

当該連携ソリューションにより、コロナ環境下で益々ニーズが高まっている、医療機関のリモート診断や、保険証券サービスのリモートコンサルティング、電子契約ソリューション、オンライン接客ソリューション等のシステム開発を共同で進めていきます。

市場買付による自己株式の取得状況について(途中経過)

最後に、2月10日に公表しました市場買付による自己株式取得に関して、スライドの通り整理しました。引き続き株主還元・資本効率向上に向けて邁進して参ります。

市場環境: 日本におけるDX推進の主たる担い手は当社のようなIT企業

今後の成長戦略についてです。まず、日本の市場環境は少し特殊だと思っています。日本企業の場合、IT人材がユーザー側に所属しているのではなく、我々のようなIT企業側に所属しています。アメリカやカナダと比べると、IT企業側にエンジニアが存在しているのが日本固有の市場環境だと思っています。

日本企業の場合、経済産業省が発表している「2025年の崖」の問題があります。旧来型のシステムのメンテナンス期限が2025年までのものが非常に多いことから、ここに対応し、システムを載せ替えないと事業に大きな影響があるだろうということが懸念されています。

これを「2025年の崖」と表現するのですが、ここに対するシステム刷新の需要は非常に多く存在しています。このような需要は、当社のように優秀なIT人材を抱えている企業にとって、マーケットオポチュニティが非常に高いと言える状況です。

差別化要素: 当社グループの強み

当社グループの強みについてです。1点目は、大手SIerから信頼される組織体制を持っていることです。我々のグループでは、他社からエンジニアを借りてきてプロジェクトに従事させることはなく、すべて正社員で対応しています。十分に教育指導を行った当社グループの正社員を従事させることで、提供するプロジェクトの品質を担保しています。

また、当社グループでは、最上流工程のコンサルティングから開発・保守運用などの最終工程まで一気通貫で行えます。「企画するだけ」「作りっぱなし」ということがないため、大手SIerからは仕事を発注しやすい企業として認識されています。

2点目は、受託分野と派遣の2本柱で事業を展開することによって、非常に効率のよい事業運営ができていることです。当社では、必要に応じて受託チームを生成するかたちをとっています。そのため、受託案件が取れた際には派遣契約で従事しているエンジニアたちの派遣契約を一旦解除して、新たに受託チームとして招集しています。

3点目は、競合の少ない市場・セグメントが主戦場になっていることです。我々がコンサルティングや受託で狙っているのは10億円以下、主に3億円以下のプロジェクト案件が中心です。

大手SIerは3億円以下の案件であれば積極的には取りにきませんし、高単価の方々だけでプロジェクトを回していくのはなかなか難しいところがあります。競合が少ない市場を狙い、技術力の高さを示すことで、SIerから仕事を発注してもらったり、我々が自らプロジェクトを取りに行ったりしやすくなっていると思います。

ビジネスモデルの特徴

ビジネスモデルの特徴についてです。繰り返しにはなりますが、我々はコンサルティング・システム受託開発とITエンジニア派遣の2本柱で事業を展開しています。2本柱にすることで、高い稼働率と利益率の双方が享受できる仕組みになっています。

また、最上流のコンサルティングから最終工程の保守運用まで一気通貫で対応できるため、全工程において正社員100パーセントで対応し、高品質なサービスを提供しています。このような組織体制があるからこそ、先ほどもお伝えしたとおり大手SIerから信頼されるのだと考えています。

スライド左側をご覧ください。昨年10月1日、つまり当期の期首から、従来のACFに加えてヒューマンベースがグループ入りしました。更にスライド右側で、当期第3四半期(4月)からコスモピアがグループ入りし、ICT関連の業務提供等が可能となり、更なるグループシナジー発揮に向けた動きを加速させて参ります。

『真の経営課題コンサルティング企業』へ向けて ~中長期ビジョン~

真の経営課題コンサルティング企業に向けて目指していくべき中長期ビジョンを発表しました。従来のオーガニック成長およびM&Aを駆使して、コンサルティング・開発・保守運用まで自社グループで完結できるビジネスモデルを精緻化していきます。そして、将来的にはきちんと経営課題コンサルティングができる企業へと成長していきたいと思っています。

我々は今、スライド左側にある1stステージの段階です。一気通貫のビジネスモデルを構築・活用し、M&Aを積極的に実施し始めました。ようやく組織体制は整いましたが、M&Aによる成果を得るのはこれからという段階です。

今後、真の経営課題コンサルティング企業として認識していただけるよう、引き続き社業に励んでいきます。私からのご説明は以上です。ご清聴ありがとうございました。