アジェンダ

秋元洋平(以下、秋元):みなさま、こんにちは。これより「中小型銘柄の流動性を高める!個人投資家向け認知拡大IR」を始めます。

IR施策には動画・レポート・説明会などさまざまなものがありますが、情報発信の仕方を最適化しなければ、せっかくコンテンツを充実させても投資家の認知度を高められず、流動性向上や株主数増加につなげることができません。結果として、限られたIR予算を効果的に活用できていないという企業が多く見受けられます。

本日は「ログミーFinance」のサービス活用をはじめ、ターゲットである投資家への効果的な情報発信に挑戦している企業の事例をうかがい、個人投資家の注目度・流動性の向上に必要なことを考えていきたいと思います。

〜QAタイムの参加方法〜

秋元:質疑応答の時間も設けていますので、ご質問のある方は「Zoom」のQ&Aボタンから随時ご投稿いただければと思います。

ファシリテーター

秋元:あらためまして、秋元と申します。よろしくお願いします。簡単に自己紹介をします。

2016年にログミーに入社して、翌年に決算説明会の書き起こしメディア「ログミーFinance」を立ち上げました。現在は、同メディアの金融・IR関連サービスとのアライアンスや、個人投資家、IR担当者向けのイベントを企画・運営しています。今日は少しでも、みなさまのお役に立てればと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

1.個人投資家向け施策①IRセミナー

秋元:それでは、「1.個人投資家向け施策①IRセミナー」へ移ります。スピーカーをご紹介します。株式会社Macbee Planet、IR担当の前橋さんです。

スピーカー

前橋匠氏(以下、前橋):株式会社Macbee Planetの前橋と申します。

株式会社Macbee Planet 基本データ

前橋:当社は2020年3月、コロナ禍の真っ只中に東証マザーズに上場しています。私は上場の少し前からIRの専任となり、投資家やアナリストの方に向けて、ミーティングや開示資料の作成などをメインに行っています。

当社の事業内容は、データを活用したマーケティング・分析サービスの提供ですが、簡単に言うと、LTVが高いユーザー・愛用してくれそうなユーザーの集客を成果報酬型で提供している会社です。

Q.上場1年目のIRの戦略について教えてください

秋元:まず、上場1年目のIRの戦略について教えていただけますか?

前橋:上場後は機関投資家に注力したいと考えていたのですが、そもそも時価総額や流動性がないと投資対象にすらならないという話も聞いていたため、前期は個人投資家のIRにも注力していました。

具体的には、個人投資家説明会を月1回開催したり、プレスリリースを配信したりしていましたが、IPO1年目は「とにかく、やれることをいろいろやってみる」ということで、あまり戦略的なかたちではありませんでした。

振り返ると、時価総額が低くても国内外の機関投資家・投資対象となる投資家が30社から40社はあり、そちらを大事にしてきたことが今の株主構成につながっているのではないかと考えています。

秋元:個人投資家向けの説明会を月1回開催するのは、けっこう大変ではありませんでしたか?

前橋:いろいろなご提案は日々いただいており、来たものに順次対応しているため、そこまで大変ではなかったです。

株式会社Macbee Planet 個人投資家向け施策(2020年)

秋元:印象に残っている施策はありますか?

前橋:一番最初に実施したということもありますが、印象に残っているのは「Kabu Berry」という名古屋の「株サークル」が主催したセミナーです。個人の方が開催している無料の説明会で、オフラインで開催されるセミナーです。

個人投資家の方々に、会場で約50名と、オンラインでも約80名に参加いただいたのですが、かなり熱量が高く、質問も多くいただいたのが印象的でした。おもしろかったですし、非常に疲れたという印象も残っていますが、たいへん参考になりました。

秋元:そこでの効果は感じられましたか?

前橋:効果はあまりわからなかったのですが「個人投資家はこのようなことが気になるんだな」ということがよくわかり、非常に印象的でした。

Q.施策を色々試し、分かったことを教えてください

秋元:いろいろな施策を試してみて、どのような気づきを得られたのか、より具体的におうかがいできますか?

前橋:施策には費用がかかるもの・かからないものがあり、効果の計り方としては、出来高や売買代金、サイトのアクセスなどの数値を追っています。正直なところ、一つひとつの施策の効果測定はなかなか難しいと感じています。

ただ、日々新しい銘柄が生まれますし、話題となる会社も多いため、IRは引き続き行っていかなければ埋もれてしまうという恐怖はあります。

また、「一定程度は認知されている」というベースがあった上で、決算やいろいろなリリースがあると思いますが、そのような「よい材料」があって、株価や売買代金も上がってくると考えています。

気づきとしては、認知拡大や売買代金・株価への影響もおそらく重要ですが、そのような短期的な影響よりも、そこで得られるフィードバックをもとにIRを改善していくことが重要と感じています。

秋元:フィードバックについて、具体的に印象に残っているエピソードはありますか?

前橋:「今後どのような成長を描いていくのか」「事業戦略が見えないから投資しづらい」という声は、個人投資家・機関投資家の双方からよくいただいていたため、参考にしながらIRを改善しています。

Q.個人投資家の「イメージ」や「IR活動における位置付け」を教えてください。

秋元:先ほどのお話から、機関投資家とは良好なリレーションを築けたということでした。どうしても、個人投資家と比較して、機関投資家の優先度を高く設定する企業が多いと思うのですが、御社にとっての個人投資家のイメージや、IR活動における位置付けを教えていただけますか?

前橋:イメージとしては、もちろんいろいろな方がいらっしゃいますが、かなり勉強している方が多い印象を受けています。質問の内容は機関投資家と若干違いますが、その質が高い人も多いと感じています。

また、マザーズに上場していることもあって個人比率は高いです。全体で見ても、売買代金の中で個人投資家はけっこう多いというデータもあり、海外を除くと6割くらいを占めているため、軽視すべきではないと感じています。

機関投資家が入る上で「流動性が重要だ」という声もありますが、流動性確保の観点でも個人投資家は重要ですし、機関投資家との情報格差はなくしていって、どちらも大事にしたいと思っています。

チャットボットによる情報提供

前橋:質問の数がどうしても多いため、自社のIRページでチャットボットによる回答で情報提供を行うなど、対応を試みています。

秋元:私もサイトを何度も拝見していて、チャットボットも体感しました。実際の利用率や、コンテンツへの遷移率は、やはり大きく変わりますか?

前橋:IRページのアクセス数に対し、約8パーセントの方がチャットボットにアクセスをし、質問をしていただいております。それは、投資家の方々が知らないこと、気づいていないこと、知りたいことがあるからだと認識しており、データ自体がよいフィードバックになっているとは感じています。

株式会社Macbee Planet 個人投資家向け施策(2021年)

秋元:2021年の、印象に残っている施策を教えてください。

前橋:いろいろ取り組んではいますが、2月に参加した「マーケットLIVEフェスティバル」の直後は、かなり出来高が急増した印象があります。その前後で、特段IRで開示しているものはなかったため、わりと直接的な影響があったのではないかと考えています。

第3四半期の決算説明では「上方修正した」という材料もあり、よい反応がありました。また、「ログミーFinance」のIRセミナーに初めて参加した際の数字を見ると、売買代金がけっこう上がっていました。その前の1ヶ月くらいは約2億5,000万円だったのですが、翌週は約3億3,000万円に増えており、これは「ログミーFinance」の影響だったのではないかと感じています。

秋元:やはり、実際に出来高への影響があったり、反応などが体感できたりすると、スタッフとしては「うまくいったな」「今後も継続の余地はあるな」と考えられるのですね。

前橋:そうですね。ほかにも、そこで得られるアンケートの結果や、フィードバックの内容は非常に重要なため、継続していきたいとは考えています。

Q.個人投資家の中で、若手と高齢者の違いをどのように捉えていますか?

秋元:「ログミーFinance」が得意としているのは、特に若手の投資家というところですが、個人投資家の中での若手と高齢者の方の違いを、御社はどのように捉えていますか?

前橋:この間、大阪で日本証券新聞社の主催で、200名くらい高齢者の方を集めてIRセミナーを実施したのですが、「ぜんぜん違うな」と感じたのは、「事業内容がそもそも理解できない」という声が多かったことです。

ただ、なかなかオンラインのセミナーでリーチできないような地方の高齢者の方は、「資金力もおそらくあるのではないか」「長期で持ってくれる投資家が多いのではないか」というイメージがあるため、うまくリーチできたらと考えています。

また、「若手だからお金がない」ということは意外となさそうです。1,000万円以上運用しているような方もいるため、当社の事業内容などを考えると、現状は「若手へのリーチが優先されるべきかな」とは感じています。

秋元:私もこのビジネスを手掛ける前までは、「個人投資家の若手の方は、少額を運用されている方がほとんどかな」と思っていましたが、けっこうびっくりするくらい運用額が大きい方はいますよね。「若手だから」と思わないことが、非常に大事なヒントだと思っています。

Q.個人投資家に中長期的に応援してもらうために大切なことは何でしょうか?

秋元:若手も含めて、個人投資家に中長期的に応援してもらうために、大切なことは何でしょうか?

前橋:やはり、長期的に応援してもらえるような投資家を集めたいと思っていますが、財務情報以外に非財務情報の開示や、継続的なコミュニケーションが大事だと思っています。例えば、事業環境の変化による当社の強みや、競争優位になるような点をきちんとご理解いただくことも重要だと感じています。

また、社長の思いやパーソナリティを知っていただくことは、「ファン化」に必要な要素の1つと考えられます。当社の場合、まだ出せていませんが、中長期の計画の開示なども重要ではないかと思います。

個人的には、IRの個人投資家の声にはすべて対応しており、感情的には、若干「大変だな」と思う時もありますが、真摯に対応することを意識しています。掲示板でもよいコメントを書いてくれることがありますし、「大事だな」と思っています。

秋元:ふだん、掲示板などはよくチェックされますか?

前橋:けっこう見ています。

秋元:「どう思われているか」をチェックするのも大切ですよね。

前橋:そうですね。直接お話ししている方が書くとは思っていないのですが、一度、ネガティブな情報があった時にお叱りを受けたことがありました。きちんと説明すると、「安心できたよ」といったコメントをいただけて、「あの方だったのかな」と感じたこともあったため、よく見るようにしています。

秋元:私どものセミナーでも毎回アンケートを取りますが、経営者のキャラクター、特におもしろさや誠実さなどは、けっこう注目度の高いポイントだと思っています。やはり一番多いのは、市場の拡大余地や中計といった、成長性に関してですね。

ほかには競合優位性などにも、投資家の方は非常に注目されているため、そのような情報を「いかに魅力的に出していくか」が、応援してもらうためのポイントだと思っています。

Q.今後のIRの戦略について教えてください

秋元:今後のIR戦略について教えていただけますか?

前橋:IR担当を約1年経験して、今後は中長期的な戦略を立てて、時価総額等も見ながら、注力すべき機関投資家のリストアップなどの対応をしていこうと考えています。具体的には、ターゲット層の区分を始めており、ミーティングの対応者を分ける体制を敷こうとしています。また、新規で開拓する時も、投資家だけでなくアナリストの方も非常に重要だなと感じているため、アナリストとのリレーション強化を図っていく予定です。

一応、目標としては500億円を超えていきたいとも考えており、海外IRも本年度下期から注力する準備をしています。IRチームとしては時価総額をゴールとして定めており、「珍しいね」と言われることもけっこう多いのですが、KGIなども決めています。

KPIに関しては、機関投資家の保有件数・比率や、日々の出来高・売買代金などを追っています。今期も、アクションプランとしてはリリースのほか、おおよそ2ヶ月に1回を目標としている説明会の開催や、1on1の数、スモールミーティングの開催動員数などをKPIとして置いています。

秋元:そうすると、個人投資家で株主のベースをある程度作りながら、プラスアルファで国内外の機関投資家へのアクションを行っていくイメージでしょうか?

前橋:おっしゃるとおりです。個人投資家以外にも、敬遠されがちかもしれませんが、ヘッジファンド等も流動性確保のために重要と考えており、定期的に会っていこうと思っています。

Q.新しくチャレンジするIR活動を教えてください

秋元:新しいことを成し遂げていくために、チャレンジする活動があれば教えてください。

前橋:主に2つあります。1つ目は、海外投資家向けに決算資料などの英語化を進めており、シェアードリサーチにレポートを発注しています。また、現在はIRサイトが定型的なものしかないため、リニューアルすることを考えています。

もう1つは、個人投資家を意識しているのですが、SNSの影響力をうまく使いたいと思っています。インフルエンサーの方とのコンテンツ作成や、「YouTube」などを使った情報発信を行っていきたいと考えています。

秋元:SNSに着目しているのは、やはり「個人投資家がそこに集まっている」という感覚があるからですか?

前橋:そうですね。「Twitter」でもフォローすべきアカウントがいろいろと紹介されていますし、情報収集の場になっているともよく聞いているため、SNSには注目しています。

秋元:私どもも、個人投資家向けのセミナーを開催する時は、集客をすべて「Twitter」で行っています。お話をお伺いして「流石だな」と感じました。

Q.新市場区分にはどのように対応されますか?

秋元:最後の質問です。新市場区分にはどのように対応していきますか?

前橋:いったんグロース市場になるかと思います。「事業計画及び成長可能性に関する事項」という資料をあらためて作る上で、​​エクイティ・ストーリーを見直そうと考えています。今後、プライム市場を目指すタイミングも出てくると思いますが、ESGは現状まったく開示できていないため、そのあたりも体制を整えていきたいです。

この下期以降、ミーティングの数も倍増させていきたいものの、現在のIRチームは私1人だけしかいないため、「もう1人いてもいいかな」と、採用も強化しようと思っています。

秋元:倍増した時、前橋さん1人だとたいへんですよね。

前橋:他社の方に「四半期で50件くらい対応するのなら、CFOや社長以外に、2名から3名はいるとよいのではないか」という話を聞いたこともありますが、最低1人は欲しいなと思ってます。

〜QAタイムの参加方法〜

秋元:これからQAタイムに移ります。みなさまからすでにいただいている質問もありますが、「Zoom」のQ&A欄からどんどんご質問ください。

質疑応答:「真の投資家」を増やす施策について

秋元:「普段のプレスリリースはほとんど注目されない中、注目されるプレスリリースでは一気に株価が跳ね上がり、デイトレードの格好の対象にされてしまいます。『真の投資家』を増やす施策は何かありますか?」というご質問です。

前橋:まず、私としては、デイトレーダーを悪いものだとは思っていないという前提があります。投資家が認知するタイミングとして、出来高急増銘柄のほか、新高値更新で認知するきっかけもあると思います。

「真の投資家」を増やす施策について、私もIR歴が1年くらいしかなく、参考になるかどうかわからないですが、プロの機関投資家・個人投資家を問わず、「投資家のフィードバックを大事にする」ことは重要だと思っています。ミーティングでは主に、投資しているかどうかだけでなく、資本政策に関することや事業戦略、IR資料についても、フィードバックを必ずもらうようにしています。

もしご興味のある方がいたら、上場直後のIR資料と直近のものとを比べてみてください。かなり情報が充実してきていますが、それはほぼ、投資家のフィードバックをもとに改善してきた結果です。

秋元:よくみなさまがおっしゃるのは、1on1の時に質問を受けるだけでなく、「どうすれば自分たちに興味を持ってもらえるか」「自分たちに今足りない部分は何か」を投資家の方に質問することがすごく大事ということです。まさしく、今お伝えいただいたフィードバックもその1つですね。

前橋:そのような質問をすると、そこからいろいろな他社情報も聞けておもしろいですね。最近は「何がきっかけで知ってくれたのか」というお話を聞くことで、注力すべき施策も見えてくることがあると感じています。

会場からの質問:IR部門の規模感について

秋元:他に会場からいただいている質問について、こちらはよく聞かれるのですが、「IR部門の規模感を教えてもらえないか?」というものがあります。御社が年間の説明会に多く参加する中で、いかがでしょうか?

おそらく、こちらを投稿した方は、社内で予算化するところで理解が得られないことにお困りかなと思います。

前橋:私もよく聞くのですが、実は予算をもともと決めておらず、都度上申している状況です。当社の経営層が時価総額や株価にかなり関心が高く、比較的そこへの投資は積極的に行いやすい状況にあると思っています。

会場からの質問:イベント登壇者の役職について

秋元:「個人投資家向けにも説明会などさまざまなイベントがありますが、CEOが登壇、参加したほうが効果的でしょうか?」というご質問です。実感値としてはいかがですか?

前橋:私も1回登壇したことがありますが、基本的には社長が登壇しているため、比較が難しいです。

個人の方にも機関の方にも、社長の顔やパーソナリティーが見えるというのは、非常に重要ではないかと思っています。「社長で決める」というお話もよく聞きますし、基本的には社長が登壇したほうがよいのではないかと感じています。

秋元:ありがとうございました。まだ10個以上の質問が残っているため、前橋さんに後ほど共有して、アーカイブを出す際にテキストベースでご返答いただくことは可能ですか?

前橋:もちろんです。もしよろしければ、私はIR関係のお友だちがいませんから、情報交換や直接ミーティングなどできるとうれしいです。

秋元:IRの輪を作るのは非常に重要なことだと思います。みなさまも、ご興味のある方は私どもにご連絡いただければ前橋さんにおつなぎします。今日はどうもありがとうございました。

Zoomウェビナーに寄せられたその他の質問と回答

Zoomウェビナーの「Q&A」に寄せられた質問について、セミナー当日は時間の関係で取り上げることができなかったものを、後日回答いただきましたのでご紹介します。

<質問1>

質問:出来高については、ニュースがないとなかなか増えないと思いますが、日々の出来高の増加施策について教えてください。

回答:IRセミナーやラジオ等の露出頻度を高めています。特に無料のものについては、積極的に参加しています。

<質問2>

質問:今四半期で、何件くらいミーティングが入っていますか?

回答:1on1は平均40件ほど、スモールミーティングは1回で50名の参加があった会もありましたが、平均すると15件から20件ほどとなっています。

<質問3>

質問:個人投資家向けのミーティングは必ず双方向ですか?

回答:基本的には双方向で、質問を受け付けるかたちをとっています。加えて、四半期決算ごとに「IRTV」で決算説明動画を公開しています。

<質問4>

質問:地方で説明会をする際の開催場所は、何かの指標で決めているのですか?

回答:指標はありませんが、主要都市から開催しています。過去は、名古屋、神戸、大阪での開催実績がありますが、その他のエリアについては、新型コロナウイルスの影響もあり、開催手段が少なくまだ実施できていません。新型コロナウイルスの収束後、可能であれば証券会社経由で地方巡業したいと考えています。

<質問5>

質問:時価総額が30億円くらいで、年2回の決算説明会程度のIR施策しか行っていないのですが、今後時価総額を40億円にするために、IR施策として何が効果的でしょうか?

回答:私がアドバイスするのもおこがましいですが、私であれば露出を増やすことに加えて、フィードバックをいただきながら、エクイティストーリーなど開示情報を見直すことも考えると思います。また、事業サイドとの連携も必要ですが、事業成長につながるアライアンスなどを検討し、共同IRなどを画策するのも手だと思います。

<質問6>

質問:SNSを活用されているとのことですが、YouTubeによる個人投資家向け説明会を開催したこと(または開催を検討したこと)はありますか? また、IRでSNSを活用することのメリットとデメリットをお聞かせください。

回答:今期から、SNS上で影響力のありそうな方をアサインしてコンテンツの作成と配信に取り組んでいます。また、前期はYouTuberの起用を検討しましたが、そのタイミングでそのYouTuberが炎上しており、もし取り組んでいたら巻き込まれていた可能性もあるため、一定のリスクはあると思います。

YouTubeでのライブ配信によるIRセミナーは、リスクは少ないと認識しています。自社アカウントでのSNS運用は行っていないため、トビラシステムズさまを参考にされるとよいと思います。

自社アカウントで運用しようとすると、投稿頻度や内容の是非、投資家のコメント等の反応に対する対応などのリソースが必要なことと、炎上リスクが気になります。

2.個人投資家向け施策②決算説明会ログ

秋元:続いて、「2.個人投資家向け施策②決算説明会ログ」へ移ります。スピーカーは、トビラシステムズ株式会社、常務取締役の後藤さんです。本日はよろしくお願いいたします。

スピーカー

後藤敏仁氏(以下、後藤):よろしくお願いします。現在、私はトビラシステムズの常務取締役ですが、もともとCFOでした。2019年4月にマザーズに上場しており、2020年に東証一部に市場変更しています。

トビラシステムズ株式会社 基本データ

後藤:会社としては、「世の中から迷惑電話をなくそう」ということで、特殊詐欺の防止に有効な迷惑電話のブロックアプリのようなものを提供しています。主にドコモ、ソフトバンク、KDDIの携帯キャリア3社を通じてサービス提供しており、現在の月間利用者数はおよそ1,200万人という状況です。

秋元:それではさっそく、みなさまのご質問にお答えいただければと思います。よろしくお願いします。

Q.「マザーズ上場〜東証1部指定」の期間のIRの戦略について教えてください

秋元:まず、「マザーズ上場〜東証1部指定」の期間のIRの戦略について教えてください。

後藤:マザーズ上場の時は、正直なところ、IRがどのようなものなのか、何をしたらよいのかがわからなかったのですが、マーケットの評価などを見ていくと、上場直後はやはり需給の問題もあって、3ヶ月くらいは株価がガンガン上がっていきました。

出来高も多かったのですが、一定の期間を過ぎると徐々に株価も乱調になり、出来高も減っていきました。機関投資家やアナリストの方にも、直接いろいろとヒアリングしたところ、「やはり出来高や時価総額が大事なポイントだよ」「ある一定の水準がないと投資できないよ」というご意見をもらいました。

そのため、出来高をしっかり形成して、機関投資家・個人投資家・海外投資家も織り交ぜながら進めていこうと決めました。

秋元:国内機関投資家や、海外機関投資家から言われた、時価総額などの具体的な数字はありましたか?

後藤:時価総額に関しては、「300億円や500億円が1つの指標になってきますよ」と聞いており、まずはそのあたりを目線に置いて、どのように時価総額を伸ばしていこうかと考えました。

「業績×PER」ですから、業績はもちろんしっかり伸ばしていくしかありませんが、PERは期待値や、みなさまの期待形成という部分もあり、多少はコントロールできると考えて、積極的に情報開示していくことで対応しています。

秋元:そうすると、まずは個人投資家へのアプローチを強化されていったということですね。

Q.個人投資家の「イメージ」や「IR活動における位置付け」を教えてください。

秋元:個人投資家の「イメージ」や「IR活動における位置付け」について教えてください。「位置付け」については先ほどのお話でよいと思いますが、「イメージ」の部分はどのように考えていますか? 

後藤:個人投資家もさまざまなジャンルの方がいます。先ほど、Macbee Planetの前橋さまのお話にもあったように、自分が思っていた以上に本格的に分析をして投資する方が多い印象を受けました。一方で、チャートの形やインターネット上の情報だけを判断材料にして投資するといった、投資をまだよく理解していない方も、それなりにいると感じました。

私自身の経験ですが、実はインサイダーに触れない範囲で株式投資を行っています。CFOという立場で自社の情報を発信している中で、私自身は他社の情報をどのくらい把握しているのだろうかと考えたことがきっかけで始めました。本格的に投資するためには時間も割かなければならず、細かい企業分析は難しいと思います。

逆に言えば、きちんと丁寧に情報開示して内容をわかりやすい分量に分けるなどすれば、投資対象として魅力を感じてもらえるのではないかとの仮説を立て、試みている状況です。

秋元:丁寧な情報開示は、具体的にはどのようなことをイメージしていますか?

後藤:例えば、決算短信だけ開示する会社もあると思います。そうすると、文章と数字だけになるため、個人投資家が読むには少し苦労する印象があります。また、決算説明資料だけではそこに込めた思いなどが伝わっては来ず、IR動画や社長の話を聞いて「そのような意味だったのか」と理解できる時があります。

丁寧な情報開示をするためには、そこに込めた思いや補足情報も含めしっかりと情報をアピールし、伝えたほうがよいのかなと感じています。

Q.2019年の施策で分かったことを教えてください。

秋元:「2019年の施策でわかったことを教えてください」という質問について、事前にお話をうかがい2つのポイントを挙げていただきました。これについて説明をお願いします。

後藤:最初の頃はよくわかっておらず、個人投資家向けは証券会社のセミナーしかないだろうと考え、実施していました。セミナーの開催が平日・日中の時間帯だったため、やはり来場される方は高齢者が多かったです。興味を持っている方もいるのですが、クオカードなどのおみやげを目当てに来られる方も多い印象を受けました。

ただ、直接対話できるのは非常に刺激が得られ、「そのような目線で見ているのか」という発見がありました。

秋元:証券会社と一口に言っても、得意不得意などの見極めが非常に大事ということでしょうか?

後藤:そうだと思います。地道なファンビジネスと言えば、直接対話できる機会は非常に重要です。しかし正直に言うと、それを続けても出来高が増えるわけではないため、何になるのだろうかと思ったことはあります。

Q.個人投資家の中で、若手と高齢者の違いをどのように捉えていますか?

秋元:個人投資家の中で、若手と高齢者の違いについてはどのように考えていますか?

後藤:最近は、株式投資や資産運用を始める若い方が特に増えている印象を受けます。そして以前と比べると、全体的に金融リテラシーもわりと上がっている印象です。

もちろん高齢者の方もたくさんいるのですが、私の中では長年投資しているベテランの方が多い印象があります。

秋元:たしかに、先ほどのお話にもあったとおり、今までの若い方に対する印象は、短期トレード型の投資をしたり、掲示板で過激なことを書いたりするものがありました。また、窓口に電話がかかってきて、業務ができない状態になってしまうといった、ネガティブな印象が非常に強かったと思います。しかし最近では大きく異なるイメージがあります。

後藤:そうだと思います。最近始められた方の中には、きちんと勉強しようとする方も多いです。私の印象としては、高齢者のほうが配当に対して厳しい方が多いです。

一方で若い方は、「配当よりも、もっと成長投資をがんばってください」という意見が多いイメージがあります。

秋元:クオカードのお話と通じる部分がありますね。目に見える利益を求めるのが年配の方で、将来的な利益を求めるのは若い方であるといった違いでしょうか?

後藤:おっしゃるとおりですね。

Q.以下の施策ご活用の経緯や反響を教えてください。

秋元:現在、私どものサービスを活用されていますが、導入に至った経緯や反響があれば教えてください。

後藤:もともと、証券会社主体のIRや個人向けIRのみを行っていました。そのような時に秋元さまにお会いし、個人投資家向けにいろいろな活動があることを学びしました。そして導入しようと思ったのがきっかけです。

実際に始めてみると、個人投資家だけでなく機関投資家の方からも「ログミーで事前に見ていますよ」と声をかけてくれる方が増えた印象があります。

秋元:反対に、私どもに対して「もっとこのようにしてほしい」という意見があればいただきたいのですが、何かありますか?

後藤:私自身も他社のIRのコンテンツをよく見て、自社を振り返り反省することがあります。その中で、今よりもっとおもしろく伝えていけるのではないかと考えています。この「おもしろい」とは、エンターテインメント性ではなく、インタレスティングを意味するおもしろさのことです。

投資家がより関心を持つようなコンテンツにしっかりと育てば、これまで以上に関心や興味が集まり、深く知ってもらうことにつながるため、そのような部分を一緒に進めていけたらおもしろいなと思っています。

Q.流動性向上に向けた施策について教えてください。

秋元:流動性向上に向けた施策について教えていただけますでしょうか?

後藤:かつて株式分割や立会外分売を行ったことがあります。株式分割は、1株あたりの株価の単位が大きいこともあり、分割で多少の効果が出た印象があります。

しかし立会外分売は、東証1部へ変更する時に流動比率が足りなかったため実施したものです。そのため、流動性への寄与は一時的なものだったと考えています。

秋元:後藤さまの肌感覚でよいのですが、株式分割は個人投資家だと単元でどれくらいであれば持ちやすいのですか?

後藤:20万円から30万円だと比較的に投資しやすい印象です。少し入れてみようと思う人が増える印象があり、そのかわりにすぐに売ってしまう気もします。

Q.「東証1部指定〜現在」の期間のIRの戦略について教えてください

秋元:東証1部に指定されてから現在までの期間、IRの戦略について教えてください。

後藤:もともと、東証1部になってから海外向けの攻略をしようと考えていました。個人投資家の次は機関投資家、そして機関投資家の次は海外向けと方向性を定めていました。

しかし新型コロナウイルスにより、なかなか海外渡航ができなくなり、オンライン中心となってしまいました。もちろん今でも海外投資家と面談を多く持つ会社もありますが、私たちの今の状況は、時価総額からみても若干足りない印象があります。

今は海外IRを積極的に行うより、コンテンツを英語化するなど、見てもらうための準備を続けながら、今できることとして、国内で個人投資家や機関投資家向けの取り組みをきちんと進めているのが足元の状況です。

秋元:わかりました。そこは変わらず進めていくということですか?

後藤:おっしゃるとおりです。

Q.以下のIR活動について教えてください

秋元:「IR活動について教えてください」ということで、2020年10月16日に行われた「個人投資家・IR担当者交流会」と、2021年3月12日に開催した「決算インタビュー」について聞かせてください。

後藤:2020年10月16日に名古屋市で行った「個人投資家・IR担当者交流会」は私の知人を含めたIR関係者と、個人投資家を集めてオンライン上で意見交換しました。個人投資家がどのような点を見ているのかなど、いろいろな意見を聞くことができ、非常に刺激的な会だったと思います。

私も含めてですが、参加された方からも勉強になったとの声が多くありました。なんとなく想像している個人投資家ではなく、直接お話しすることで「そのように見ているのか」ということがわかったため非常に重要な機会でした。

2021年3月12日の「決算インタビュー」は最近のものです。また、PowerPointの決算説明資料をスライドごとに分割し、1スライドを1記事としてnoteに投稿しています。

最終的には、「全文はこちらでご覧ください」のようにしてログミーFinanceのコンテンツへの導線を作りたいと考えて進めています。これらについても、みなさまに少しずつ関心を持ってもらえる雰囲気作りができつつある印象を持っています。

Q.個人投資家に中長期的に応援してもらうために大切なことは何でしょうか?

秋元:個人投資家に中長期的に応援してもらうために大切なことについて教えてください。

後藤:私もファンビジネスという視点で見ています。短期的に株価が上がることや業績がよいことではなく、長きにわたり応援したくなる会社であることが大事であり、基本的に必要なのは対話だと思っています。

もちろん、こちらから「こんなことを実行しようとしています」と情報を発信し、夢を語ることも非常に大事です。私の場合、今はTwitterを利用して日々個人投資家の方と直接対話しています。

「後藤さん、これはどのようなことでしょうか?」と連絡が来たり、株価が下がった時に私が「下がってしまい申し訳ありません」とつぶやくと、「もう少し我慢して株を待っておこうかな」と返事が来たりします。

それがすべてではありませんが、一人ひとりと丁寧に対話するのが人間味を感じてもらえると言いますか、企業としてより、その中にいる人たちががんばって運営していることが伝わる気がします。そうすると、長い目で応援してもらいやすいと思い、継続的なリレーションシップを取ることが大事ではないかと思いました。

Q.認知拡大に向けた活動について

秋元:それでは、事前質問についてうかがいます。「これから認知拡大に向けた活動の開始を検討していますが、決算の状況がよくありません。足元の状況が悪い時でも認知拡大へ向けた活動を開始するべきでしょうか?」ということですが、後藤さまの考えを教えてください。

後藤:私もどのようにすべきか悩んだ時期があります。決算の状況がよいから行う、反対に悪いから活動を減らすことは適切ではないと思っています。継続的な対話をするためには、タイミングを狙わないほうがよいのではないかと考えています。

私自身も気をつけているのですが、認知拡大への取り組みをタイミングがよい時に行い、反対に悪い時に発信量などを減らすと、「調子が悪いのだろうか」と変に勘ぐられてしまう可能性があります。そのため、業績の良し悪しに関わらず行っています。

大事なことは認知拡大に取り組み、よいことがあった時には素早くみなさまに届けられる認知度を獲得しておくことだと思っています。

秋元:これは人間関係とも似ていますね。調子がよい時だけ連絡が来ても困ってしまいますし、そういう方は本当に困った時に周りから助けてもらえなくなることと近しい部分があるのかなと感じました。

Q.新しくチャレンジするIR活動を教えてください

秋元:次の質問は「新しくチャレンジするIR活動を教えてください。」です。

Twitter運用(2021/3~)

後藤:まさに今、絶賛取り組み中なのが、先ほどもお伝えしたとおり、noteで自社の情報を発信することです。またSNSを使っての情報発信もあわせ、この2つに取り組んでいます。

Twitterは3月からスタートしましたが、自社の情報だけを発信するのではフォロワー数がなかなか伸びません。個人投資家の方に注目してもらうために、時々、私が遊びで他社の決算分析を記事にするなどし、なるべく興味を持ってもらえそうな情報を発信するようにしています。

最終的な目的は自社のIR情報につなげることで、そのIRコンテンツが見るに耐えるくらいおもしろいと感じてもらえるように、一つひとつのコンテンツを長くし過ぎず、1,000字から1,200字くらいの文量でコンパクトに読めるよう工夫しています。

Twitter運用開始後の「決算説明会ログ PV数増加率(前年同期比)」

秋元:まさしくそれが功を奏したと言いますか、成功事例として実際に数字に出ています。スライド39ページに記載のとおり、Twitter運用開始前と後で、私どもの決算説明会ログのPV数が明らかに伸びています。ご自身でも実感がありましたか?

後藤:そもそも決算開示資料や決算説明資料は優秀な人に依頼して作っているものです。これまでは、ログミーFinanceにも掲載してもらい、それで終わりだと思っていたのですが、優秀な人に依頼して時間やお金をかけて作っているのに、私たち自身が見てもらうための努力をしていなかったのだと反省しました。

せっかく投資して作ったものを有効に活用するために、私たち自身で積極的に広報活動しようと決め、Twitterやnoteで情報発信しています。これにより、詳しく見てくださる方が増えたと実感しています。

スライドに記載のとおり、3月よりも直近の6月のほうがPV数が伸びているのは、取り組みを進めていくうちにフォロワーが増え、認知が広がったことも影響しており、これからさらに伸ばしていけるのではないかと思っています。

秋元:ありがとうございます。積極的に更新されていますので、後藤さまのTwitterをぜひチェックしてください。

後藤:よろしくお願いします。

会場からの質問:YouTubeでの説明会について、SNS活用のメリット・デメリットについて

秋元:「SNSを活用されていますが、YouTubeでの個人投資家向けの説明会を開催、または検討したことはありますか?」という質問です。また「SNSでIRを活用することのメリット・デメリットを教えてください」とのことです。

後藤:私たちは個人投資家向け説明会はライブで実施するのではなく、ログミーFinanceを通じて録画形式で配信するかたちを取り入れています。個人投資家、機関投資家のどちらにも同様に「これをご覧ください」と公開しているため、ライブである必要がないのではないかと思っているからです。

さらに、1on1や、個人投資家の方から質問された場合にも、「こちらをご覧ください」と回答にリンクを添付して紹介しています。

会場からの質問:IR活動における失敗について

秋元:「後藤さまが積極的にIR活動されている中で、失敗談があれば教えてください」とのことです。

後藤:細かいところを言いますと、活動前は「SNSは怖い」と思っていました。幸い、今のところ炎上したことはありません。むしろ、「後藤さん、Yahoo!ファイナンスの掲示板に悪口が書かれています。Yahoo!ファイナンスの掲示板にもコメントしてください」と応援コメントをいただくことがありました。

一定の頻度で発信できないという課題はありますが、今のところ思い切り失敗したことはないと思います。

秋元:反対に、あまり怖がらなくても、よほど意外性がなければ問題ないということでしょうか?

後藤:おっしゃるとおりです。インサイダー情報や「株価が上がります」などは言ってはいけませんが、このようなことに気をつけて、「みなさま、応援してください」という姿勢で発信しています。

以前、株価が下がった時に「ごめんなさい」という内容をつぶやいたところ、「そんなことを言う経営者は嫌いだ」などといろいろ言われましたが、応援してくれる人も出てきました。そして、なぜかフォロワー数が伸びるという謎の状態になりましたが、あまり問題にはなっていないため、今のところは大丈夫だと思っています。

会場からの質問:IR担当者の人数について

秋元:みなさまも気になっているのかもしれません。「SNSなどを活用していろいろな施策をされていますが、IR担当者は何人いますか?」という質問です。

後藤:正直に言いますと、恥ずかしながら私1人しかいません。ちょうど補強することが決まり、新たに1人追加する予定です。

会場からの質問:答えづらい質問への対応について

秋元:最後の質問です。「Twitterに、答えづらい質問を投げられて対応に困った経験はありますか? DMで回答するとかえって炎上することがあるため、IR担当がTwitterを利用することはとても勇気が必要なイメージがあります」という質問です。

後藤:コメントに困ることはあります。「業績はどのような状況ですか?」「プライム市場へいくのですか?」など、言ってはいけない質問をダイレクトに聞いてくる方がいます。そのようなものは直接回答しない時もありますし、また「長い目で見て成長できるようがんばります」と、ふわっとした回答で逃げて終わらせることもあります。

秋元:そこはきちんと線引きされているということですね。

後藤:おっしゃるとおりです。

秋元:今日はどうもありがとうございました。

後藤:どうもありがとうございました。

次回予告

秋元:最後に、ログミーFinanceからお知らせがあります。まず、次回のセミナーについてです。7月20日に「決算説明会・株主総会のDX化事例〜IR担当者が語る『実施して得られた成果と課題』〜」と題したセミナーを開催します。Coincheckさまの株主総会と、私どもの決算説明会のオンライン化について事例をお話ししたいと思います。

ログミーFinance 個人投資家向けIRセミナー 特徴①

秋元:ログミーFinanceのサービスである、個人投資家向けのオンラインセミナーについて紹介します。大きく分けて2つの特徴があります。1点目は、参加者層です。Twitterを中心に告知することで、20代から50代の参加者が9割程度を占めています。

ただ若いだけではなく、みなさまの会社の事業内容をしっかりと理解した上で、中長期に株式を保有してくださる投資家が参加しています。

ログミーFinance 個人投資家向けIRセミナー 特徴②

秋元:2点目は、費用対効果の部分です。セミナーの模様は私どものYouTubeチャンネルへアーカイブします。さらに、セミナー内容を書き起こしをWeb上でコンテンツ化することにより、スマートニュースやニュースパスなど、各種ニュースアプリやTwitterへ拡散します。

この仕組みにより、セミナーに参加されていない、今までアプローチできなかった新しい投資家にも認知を広げていくことができます。

決算ログキャンペーン

秋元:決算ログのキャンペーンについてお伝えします。「決算ログ」は、決算説明会の内容を全文書き起こして、速やかに公開・配信するサービスとなっています。

通常、トライアル価格で30万円ですが、今回キャンペーンとして、11月30日までに決算説明会を実施される企業さま限定で、特別に10万円でお試しいただけます。この機会に、ぜひご検討いただければと思います。

ちなみに、かなり多数の企業さまからお問い合わせをいただき、場合によっては早期に締め切る可能性もあります。もし興味がございましたら、お早めにご連絡をいただければと思います。

複数の提携サービスへの配信で多くの投資家へアプローチ

秋元:スライド49ページに記載のとおり、このようなかたちで配信されていきます。

ログミーFinance Zoom導入無料支援

秋元:スライド50ページのとおり、決算説明会の無料支援についても継続して行っています。これは、IRのオンライン化がなかなかできていない企業さまに関して、Zoomウェビナーのノウハウやサポートをすべて無料で行うサービスです。

ログミーFinanceのYouTubeチャンネルで過去のセミナーをご覧いただけます

秋元:スライド51ページは、ログミーFinance公式YouTubeチャンネルのご案内です。本日のようなIR担当者向けのセミナーや個人投資家向けセミナーの模様を、どんどんアップしているチャンネルです。ぜひチャンネル登録の上、活用いただきたいと思っています。

また、企業さまの決算説明会の動画も、素材をいただければすべて無料でアップしています。このチャンネルにアップすることにより、多くの投資家にリーチできます。

本日のセミナーはこれにて終了となります。引き続き、みなさまに有用な情報を発信できるよう精進していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。