1-3Q 連結業績ハイライト
村本伸一氏:本日は、お忙しい中、KDDIの決算説明会をご視聴いただきまして、誠にありがとうございます。2021年3月期第3四半期の決算について、ご説明をいたします。
最初に、第3四半期までの業績ハイライトです。左側、第3四半期累計での連結売上高は3兆9,238億円、前年同期比0.5パーセントのプラスとなりました。右側、営業利益は8,710億円、前年同期比で3.2パーセントのプラスとなっています。売上高、営業利益ともに伸長をしております。
1-3Q 連結営業利益 増減要因
次に、第3四半期累計の連結営業利益の前期比プラス272億円増益の要因について、ご説明をいたします。左から、エネルギー事業を除くライフデザイン領域とビジネスセグメントの成長領域、こちらがプラス400億円と増益に大きく貢献いたしました。
次に、エネルギー事業ですが、第3四半期累計で110億円のプラスになりました。ただし、昨年12月からの卸電力市場価格の高騰の影響を一部受けております。1月も影響を受けておりますが、連結業績としては十分に吸収可能ですので、期初の予想をしっかりと達成してまいります。
また、マイナス要因としてはモバイルの通信料収入減、および5Gの推進やスマホ決済の推進を含む戦略コストの増加などがありました。成長領域が業績を牽引しております。
成長領域
続いて、その成長領域の進捗になります。左側、ライフデザイン領域の売上高は第3四半期累計で9,400億円、通期目標に対する進捗率が72.9パーセントです。右側のビジネスセグメント、売上が第3四半期累計で7,220億円と、進捗率76パーセントとなっています。いずれも、今期の期初目標および中期の経営計画目標に対して順調な進捗となっております。
パーソナルセグメント
続いて、パーソナルセグメントになります。左側、auの総合ARPA収入は第3四半期までの累計で1兆7,215億円。通期目標に対して、進捗が75.5パーセント。右側、10月から統合しました「UQ mobile」とMVNOの収入は、第3四半期累計で702億円、進捗が78パーセントとなっています。ともに、期初目標に対し、順調な進捗となっています。
みんなってエブリワン!それぞれに選べる自由を
1月13日に、「すべてのお客さまに5Gを」と題して発表しました当社の新料金の一覧になります。複雑な割引条件をなくし、家族でも、お一人からでも、多様なニーズに寄り添ったシンプルで低廉な料金を目指しました。
左側にありますauは、データ無制限、サポート、家族割引など、フルサービスの価値を提供する安心の使い放題です。
中央、auの新たなオンライン専用ブランドの「povo」では、20GBが2,480円。追加のサービスをお選びいただくことで、お客さまの利用スタイルに応じて自由にカスタマイズできます。
右側の「UQ mobile」では、店頭サポート、くりこしなど、お一人でも小・中容量が低廉な料金で利用できます。今後も、お客さま視点に立ち、わくわくする「みんなの5G」をお届けできるよう、引き続き努力を続けてまいります。
お客さまのニーズに合わせた「トッピング」を
こちら、「povo」の特長であります、トッピングについてご紹介をします。「povo」では、シンプルな基本料金をベースとし、必要な機能はお客さまの好みでサービスをトッピングすることができます。
右側、サービススタート時のトッピング例としましては、5分以内の通話のかけ放題を月500円追加することでご利用いただけます。また、24時間データ使い放題を200円追加することでご利用いただけます。今後、こうしたトッピングサービスを順次、追加してまいります。
ムダなものはいらない。ほしいものを、日ごとに、週ごとに、あるいは月ごとに、サービスをつけたり外したり、トッピングすることができます。そんな、新しい体験をお届けしたいと思っております。
この「povo」の先行エントリーキャンペーンを週明けの2月1日、月曜日から開始をいたします。「povo」の契約で、3,000円相当の「au PAY」残高をプレゼントしますので、ぜひよろしくお願いいたします。
モメンタムの強化に向けて
モメンタムの強化に向けて、3つの料金、ブランドの特長を訴求し、5Gの利用を積極推進してまいります。auでは安心の使い放題、セットプランによる5Gの推進。「povo」では、トッピングの差別化による新規契約の増加、新たな体験価値の提供による高いNPSの実現。「UQ mobile」では、くりこしプランの魅力化による新規契約者の増加、およびデータ利用の増加を目指します。
「UQ mobile」や「povo」の契約者比率の増加によって、今後、ミックス通信ARPUは減少傾向とはなりますが、新規契約の増加、およびデータ利用の増加につなげ、さらに各ブランドでのライフデザインサービスの提案強化によりまして、持続的成長を目指してまいります。
5Gのエリア拡大
5Gのエリア拡大です。左側は5G基地局数とエリア展開です。昨年12月に、全都道府県で5Gを提供開始いたしました。3月には約1万局、今年の春には山手線と大阪環状線の全駅周辺の鉄道路線のエリアにも拡大予定です。22年3月には約5万局に拡大をし、人口カバー率も90パーセントを予定しています。
右側、既存周波数の活用では、3.5GHz帯で昨年12月に開始をいたしました。また、700MHz帯は今年春に開始予定でございます。既存周波数を活用し、途切れない5Gのネットワーク構築を目指し、エリア拡大を加速してまいります。
5G端末の販売動向
続きまして、5G端末の販売動向です。12月に120万台を突破いたしました。10月に発売された新iPhoneの販売も好調です。期初目標の達成に向けて、販売を推進していきます。
5G時代のサービス
5G時代のサービスです。左側「au 5Gエクスペリエンス」は、使い放題プランのご利用状況と5Gエリア内であることを判別をし、自動的に動画が高画質になるサービスです。
加えて、「Netflix」や「Amazon」をはじめとした、さまざまなパートナーさまとの連携によりまして、使い放題とのセットプランを提供しております。このセットプランの新料金については、3月にあらためて発表をさせていただきます。
ビジネスセグメント KPI
次に、成長領域における取り組みです。ビジネスセグメントのKPI、IoT累計回線数です。今期の目標は1,500万回線を予定しておりましたが、すでに昨年12月で1,600万回線を突破いたしました。期初予想を大きく上回って、前倒しで達成しております。
IoTの拡がり
続きまして、IoTの拡がりです。左側、IoT累計回線数の成長を牽引するコネクティッドカーです。当社は、トヨタさまとのパートナーシップによりまして、グローバル通信プラットフォームを展開しており、中国、北米、欧州、豪州へと拡大をしております。また、マツダさまやスバルさまともパートナーシップを推進しており、新型車種にも続々採用されています。
また、右側、スマートメーターは電力だけでなくガスや水道にも広がっています。東洋計器さまとは2年間でパートナーシップがさらに進展しております。
また、エコモットとは感染症対策にも取り組んでおりまして、「KDDI IoTクラウド Standard サーマルカメラパッケージ」をはじめ、さまざまなサービスを共同開発しております。
事業領域の拡がり
続いては、事業領域の拡がりです。昨年12月に「交通」と「通信」の融合による共同事業化に向けて、JR東日本さまと基本合意いたしました。コアシティとなる「品川開発プロジェクト」の共同推進に加え、分散拠点としてのサテライトシティや、モビリティサービスの開発を検討してきます。
スライドにあるような、新幹線ワークプレイス実証実験などを通じて、人起点の豊かな生活スタイルや働き方の実現を目指します。
パートナーとともに新たなビジネスを創造
続いて、国内外のパートナーとともに新たなビジネスを創造し、「KDDI Accelerate 5.0」を推進してまいります。
左側、5GやIoTビジネス開発拠点の「KDDI DIGITAL GATE」、DX支援を行う法人部門拠点、さらには今回「KDDI research atelier」 が加わりまして、この3拠点が「虎ノ門トライアングル」として連携をし、オープンイノベーションの場として機能してまいります。
右側にある「KDDI research atelier」では、応用研究の開発拠点として、新しいライフスタイルを提案するとともに、共有・議論するためのコミュニティを立ち上げ、その取り組みを広く発信してまいります。
ライフデザイン領域 KPI
続いて、ライフデザイン領域のKPIです。左側の金融・決済取扱高は6.5兆円、前年同期比1.4倍の伸びとなり、大きく成長しました。また、右側「au PAY カード」、クレジットカードは610万枚と、600万を突破し、こちらも順調に成長しています。
スマホ決済
お客さまとの接点として重要な、スマホ決済の状況です。左側、ポイント・決済加盟店数になります。昨年12月で、355万ヶ所を突破しておりまして、前期比で約2倍と、利用可能な箇所が急拡大しています。
右側、「au PAY」とPontaの連携も推進しており、昨年12月にはデジタルPontaカードに「au PAY」を搭載いたしました。これにより、お客さまは「au PAY」アプリを開くことなく決済が可能となり、利便性が向上しております。
また、今月からはローソンアプリにも「au PAY」が搭載されており、よりお客さまに使いやすいサービスの向上を図ってまいります。
金融サービス
続いては、スマホ決済で強化したお客さま接点から、その先の金融サービスの利用につなげる取り組みです。左側、au携帯とセットで住宅ローンの金利を引き下げる国内初のサービス「住宅ローンauモバイル優遇割」を、3月1日から開始をいたします。
真ん中は、「au PAY ゴールドカード」の特典の強化です。auの通信サービスとau関連サービスのご利用で、Pontaポイントがますます貯めやすくなっています。
右側、「au カブコム証券」では、Pontaポイントで投資信託の買い付けができるポイント投資を昨年の9月から開始しております。「au PAY」の利用者を伸ばし、さらに、各種金融サービスの魅力化により、利用の拡大につなげてまいります。
人財ファースト企業への変革
最後に、非財務における取り組みについてご紹介いたします。こちらは「人財ファースト企業への変革」です。左側、昨年7月に、時間や場所にとらわれず成果を出す働き方の実現に向けて、新しい人事制度を導入いたしました。「KDDI 新働き方宣言」「KDDI版ジョブ型人事制度」「社内DX」、この3つを三位一体で進めています。
右側、昨年12月には、本社オフィスの座席を在籍社員数に対して4割削減をし、オフィススペースの最適化を図っております。例えば、テレワークの長期化によって生じた社員間のコミュニケーションの課題に対応し、1on1のミーティングのためのスペースを設置したりしました。
さらに、ゼロトラストコンセプトに基づくPCを全社員に配備するなど、テレワークと出社のハイブリッド型のワークプレイスの実現を目指しています。
地方創生
次に、地方創生です。左側、KDDIが目指す地方創生プロジェクト「Te to Te」でございます。人材育成、DXの推進、ファンドの活用など、地域とのパートナーシップにより、サステナブルなビジネスモデルの構築を目指します。
右側に、第3四半期の主な取り組みを掲載しています。日本各地の地方自治体や教育機関、団体、企業等と連携をしております。特に、第3四半期においては、5Gを活用した地域の活性化、文化・芸術創出のプロジェクトにも取り組みを開始いたしております。
まとめ
最後に、本日のサマリーです。5Gと成長領域の推進により、事業成長を目指してまいります。連結業績、中期目標では第3四半期の業績は成長領域が牽引をし、成長領域は中期目標に向けて順調な進捗です。
事業戦略の面では、新料金プランによりお客さまの幅広いニーズに対応。3つのブランドの特長を訴求し、5Gの利用を積極的に推進していきます。IoT累計回線数は、期初予想を上回って前倒しで達成しています。金融事業は、各種サービスの魅力化により利用拡大を目指します。
お客さまや地域とともに、デジタルトランスフォーメーションを推進し、社会の持続的成長に貢献してまいります。以上、ご清聴ありがとうございました。