決算ハイライト(4-9月)
伏見有貴氏:それでは、さっそくでございますが、第2四半期の決算についてご説明をさせていただきます。
まず、2ページでございます。このとおり、売上高といたしましては、実績で計画対比ではマイナス5.6パーセント、前期比ではプラス10.3パーセント。営業利益は(計画比)マイナス3.6パーセント、前期比でプラス11.4パーセントとかたちです。前期に比べますと、2期連続の増収増益ということです。
それから、売上高では過去最高という数字を残したものの、後ほどご説明させていただきますが、とくにこの上期は、台風等・天災等もあったこともありますが、ホテルの稼働について苦戦した中で、会員権事業・メディカル事業で全体でカバーして、ここまできたという内容でございます。
営業利益の進捗状況(繰延分の増加)
次のページをご覧いただきます。
これが(営業利益の進捗状況の)大まかな表になりますが、上期をご覧いただきますと、その部分で計画対比ではマイナスとなっています。こちらにつきましては、後ほどの会員権セグメントで、「ラグーナベイコート倶楽部」。これが今期の3月に竣工する物件でございますが、こちらが計画以上の売上を示していまして。これが、不動産売上が竣工と同時に立ちます。これが下期に回っていることを見込みますと、全体とすると、この上期の遅れは十分取り戻せると考えています。
2019年3月期 通期計画
次をお願いします。
通期におきましては、当初計画どおりの売上高で1,836億円、営業利益で190億円、経常利益で195億円という数字は、このままでまいります。通期としましても過去最高の売上と営業利益を、今期においては確保できる見込みでいます。
事業別 売上高・営業利益(4-9月)
次のページをお願いします。ここから、それぞれのセグメント別の状況のご報告を申し上げます。
まず、会員権セグメントにおきましては、実績に対しまして3.3パーセントの未達。前年同期に対しては、38.9パーセントのプラスとなっています。こちらにつきましても、先ほど申し上げましたように、「ラグーナベイコート倶楽部」の竣工分の不動産売上が下期に回っていますので、契約高にいたしますと、計画・前期とも達成している状況で、好調が続いていると言えると思っています。
営業利益におきましても、計画対比でプラス7.5パーセント、前年比でプラス46.8パーセントという進捗を示しています。
上半期契約高の状況
次をお願いします。これが先ほど申し上げました、上半期の契約高の状況でございます。
2015年におきましては、「芦屋ベイコート倶楽部」を募集開始という大きなものがございましたので、若干イレギュラーな数字になっています。それ以外をご覧いただきますと、ホテルの契約高が前々年(2016年9月期)から見ても、247億円、255億円、261億円という進捗。
メディカルにおきましても(2016年9月期から順に)25億円、25億円、26億円という、安定した成績を上げてきていて、右肩上がりの傾向においては変化がないというかたちでいます。また、こちらにつきましては、生産性も非常に好調であるということを、また後ほどご説明させていただきます。
会員数の推移
ですので、会員数の推移にいたしましても、上期では2,080名ということで、こちらについても前期・前々期を上回るペースに戻ってきています。
その中を見ますと、それを引っ張っているのが、やはりベイコート。それから、メディカルという部分が全体を引っ張っているという状況でございます。
続きまして、ホテルレストランのセグメントでございます。こちらにおきましては、売上高が計画比で5.3パーセントのマイナス、前年同期比は0.4パーセント(のプラスで)、ほぼほぼ前年同期並みです。営業利益におきましては、計画対比で20.5パーセント、前年比でも20.4パーセントと、こちらが大きくマイナスをしたのが、上期の苦戦の原因でございます。
単純に売上の中身で申し上げますと、「エクシブ六甲 サンクチュアリ・ヴィラ」等の新規物件の部分で、売上で約5億円。それから、台風等の天災の部分で約5億円。利益ベースで申し上げましても、「エクシブ六甲 サンクチュアリ・ヴィラ」分の計画未達がマイナス4億円。それから、既存の施設の台風等の影響でマイナス3億円が、大きく響いたという状況でございます。
上半期ホテル稼働率の推移
次、お願いします。こちらで、稼働の状況をご説明させていただきます。
まず、左上がベイコートの上期でございます。こちらは、実績が46.2パーセントということです。前年は「エクシブ六甲 サンクチュアリ・ヴィラ」がございませんでしたけれども、計画の58.8パーセントに対して、12ポイント落としていると(いうことです)。これが、前期の上期の大きなポイントの1つでございます。
これは原因といたしましては、今期オープンの「芦屋ベイコート倶楽部」が、稼働率72パーセントの計画に対しまして、実際は第1四半期が40パーセントで終わったということが、計画対比で30ポイント違ったというのが、一番大きな要因でございます。こちらにつきましては、我々の計画ミスの部分でもあるんですけれども。
実際に今まで、近年の……例えば「エクシブ鳥羽別邸」であったり「エクシブ有馬離宮」であったり、リゾート型の施設はだいたい初年度の稼働率が80パーセントから90パーセントを超えてくる(ように)非常に高稼働だということに対して、ベイコートのときもそうですけれども、都市型はだいたい40パーセント台でスタートします。
それで、我々は「芦屋ベイコート倶楽部」について、リゾートの稼動を見込んでいたことに対して、スタートがベイコート……都市型だったということが、大きな計画未達となった部分でございます。
そして(ほかにも)いくつか原因がございます。ベイコートが「東京ベイコート倶楽部」から約10年ぶりだったということで、ベイコート間の交換のルールができていなかったこと。それから、エクシブのメンバーに対する告知不足ということで、「芦屋ベイコート倶楽部」を使えないと思っていた会員が多かったこと。
それから3点目ですけれども、「ラグーナベイコート倶楽部」は基本的に切り替えでやっていますので、会員権とすると純増しているんですけれども。実は「芦屋ベイコート倶楽部」については、買い増し……エクシブをお持ちの方が、さらにまたベイコートを買われることを、認めていました。
今は約3,700名のメンバーがお見えになりますけれども、そのうち約4割弱が、エクシブもお持ちのメンバーさまということです。実際に先ほどの話(にもありましたが)、やはりエクシブのメンバーは、とくに「初年度はいっぱいだ」というイメージをお持ちです。実際、まだ1,000名の方が……「入会されても、一度も使われてない」というメンバーがお見えになりますので。このあたりにしっかりと、そういった利用を進めていく上で、今はWeb予約を進めていますけれども、それが遅れたのが(今回の結果の)大きな原因だと考えています。
右側のエクシブにおきましては、こちらに対しても計画対比で、約2ポイントのマイナスとなっています。右側が、エクシブの月別稼働率でございます。4月・5月におきましては、今回は組織変更等々がございまして、若干のマイナススタートです。
当初から、「第2四半期からは、いける」と見込んでいたのが、若干の台風等において厳しかったという結果になったということでございます。官公庁の全国のホテルの稼働も見ますと、全体では上期で0.8ポイントのプラス。ただ、インバウンドで16.5パーセントプラスでしたので、国内の稼働においては、やはり集客数で2ポイントのマイナスとなっています。ほぼ全国的に、そういった天災の影響を受けたのかなと考えています。
ただ、こちらにつきましても、実際に、先ほどのWeb予約をもう(2018年)10月からスタートしていることも含めまして、既存施設においては、10月はもう前年(の数値)をクリアしてきていますし、11月の月初の持ち込みも、もうすでに前年をクリアしてきています。この下期においては、しっかりと前年を捉えながら計画を目指していけるのかな、という現状にきているということでございます。
下半期 ホテル稼働向上への取り組み
次、お願いします。
続きまして、先ほど申し上げましたWeb予約を、やっと今開始したということです。これも一般のホテルからすれば、当たり前の話なんですけれども。やはり、各メンバーさまがお持ちのご宿泊権利が違うということで、なかなかできなかったんですけれども。こちらについて、やっと(2018年)10月の中旬から導入を始めました。これを下期に向けて、下期中に一通り、アクティブメンバーにはすべてダウンロードしていただけるような動きを、各営業とホテルと併せて進めているということでございます。
とくに、こちらのポイントは2つあります。1つは法人利用が、先ほどの天候以外に……対前々年で1.5ポイント減っていることに対して、やはりこういった簡便性(の点です)。空室状況が一目瞭然でわかる。
それから、先の予約ができるというのは、とくに法人会員さまからのリクエストが多かったということです。これをベースに、各大法人……例えば、けんぽさまがお持ちのところとかは、それぞれ今カスタマイズをして、そういった法人の方に使っていただくというかたちを進めています。
それと、もう一点の今回のポイントといたしましては、やはり先ほどの買い増し等がございますので、個人の方でも、お一人で何口もお持ちの方がお見えになります。そうすると、やはりどうしても全体で、それだけの権利泊数をすべて消化できるかというと、なかなか厳しいということがありますので。今回はオーナーが認めた方について、Web予約から8名まで、家族登録をさせていただくかたちをとりました。
ですので、登録をしていただくと、オーナーには当然、予約についてはお知らせがいきますけれども。例えば、遠方のご家族の方が直接予約をできることにしましたので、我々としましても、それだけ集客の営業先が増えるということです。
ですから、今後は口数が増えればオーナーサービスを行いますけれども、オーナーサービスの対象が増えるということで登録をしていただいて(います)。我々としても、複数お持ちの方はそれだけ登録を増やしていただいて、その方々に対して集客の営業をかけていくと(いうことです)。仕組みもこのWebに載せて、今進めているという状況でございます。
また、今まではホテルの営業が、例えば箱根(のもの)をお持ちのメンバーですと、東京の場合ですと、入会のときの営業担当者は東京にいますけれども、予約担当が箱根にいたということで、なかなか箱根以外をおすすめすることができませんでした。
今回は営業担当と予約担当を、東京なら東京、名古屋なら名古屋というかたちで、お客さまの一番近いところに置き、2名で担当していくかたちに変えました。こちらにつきましても、随時担当の変更を行って、今はメンバーに対してご挨拶を行っている状況でございます。
続きまして、メディカルセグメントの概要でございます。
メディカルにおきましては、売上高は計画対比でマイナス8.7パーセント、前年はプラス11.2パーセント。営業利益は、計画・前年とも達成というかたちです。第1四半期は若干遅れましたけれども、第2四半期では追いついてきているという状況でございます。
この売上高のマイナス分は、(2018年)9月に予定していました、BNCTの売上が下期にずれたことがほとんどです。プラス、シニアレジデンスですけれども、こちらで計画していましたM&Aが、下期に1つずれたと(いうことです)。この2つが、大きなポイントでございます。
利益におきましては、ハイメディックのみならず、一般の検診事業においても非常に好調に推移したということで、それらのマイナスをカバーして、利益ベースでプラスに転じているという状況でございます。
メディカル事業の新規展開
次、お願いします。
現状のメディカルのトピックスといたしましては、ハイメディック(会員権)が(2018年)10月18日より、すべて新商品に変わりました。こちらについては、従来商品が新規入会時に225万円、年会費で50万円というものが、今後、新規においては300万円、年会費におきましても総額で55万円ということで、年会費も約10パーセントアップとさせていただきました。
ただ、この300万円と申し上げますのは一般価格ですので、今回よりグループ価格として、メンバーの価格に応じては250万円でやっています。サービス内容につきましても、当然その分ブラッシュアップしたものとなっています。
この第2四半期でメディカルが伸びた原因の1つが、やはり新商品に変わることの駆け込み需要。とくに営業のマインド的に、それが非常に強くなったということで、9月に非常に伸びたということがございました。
ただ、かと言って「じゃあ、新商品がどうだ」と言いますと、今は18日から募集の12日間で、80口超の新規入会をいただいていますので、上手に新商品に移行できたかなと考えています。こちらについては、今後下期の利益貢献につながってくると考えています。
シニアライフにつきましても、自社開発につきましてはスケジュールどおりできています。あとについては、M&Aが下期に流れてきた分がありますので、こちらについても計画どおりにいけると考えています。
事業別施策・重点取り組みサマリー
次、お願いします。こちらは、事業別施策の重点取り組みです。
先ほど来のご説明のダブるところを省きますと、会員権では、今期・来期においては、基本的には「エクシブver.L」をはじめ、竣工済み既存物件にしっかりと力を入れることによって、アクティブメンバーを増やしていくことにつなげていきたいと考えています。
ホテルレストランにおきましては、先ほどからご説明している大規模法人の従業員向けのプランに、今は力を入れていくということです。先ほど申し上げました、大法人とのカスタマイズをしたWeb予約システム。商品設計を具体的にさせていくことで、稼働につなげていきたいと思っています。
それから、今は施設内で、マルチタスクというかたちで、生産性の向上を目指しています。こちらにおいても、上期においてもすでに人件費の効率向上につながってきていますので、これは引き続きデジタル変革とともに、しっかりとやっていくということでございます。
メディカルの、先ほどの説明以外のトピックスといたしましては、今、東横名阪で、メンバーが1万9,000人お見えになりました。今は既存施設で、2万5,000人までのキャパ増まではいけています。若干、東横名阪のバランスで、東京が足りないということでございましたが、今般は日本橋でもう物件契約がほぼできました。2020年の春に向けて、東京での次の施設が決まったということでございます。
それから、本社全体です。働き方改革においては、年間休日がプラス5日の110日。来期はプラス10日の120日。完全週休2日制の実現に向けて、これを生産性向上により吸収していくということでございます。
それから、以前ご説明しました「RTTGポイントクラブ」が、やっと来年(2019年)の4月から動くという状況でございます。
中期経営計画「Connect 50」定量計画
では、16ページをお願いします。これが、お手元にもお配りしています、中期経営計画でございます。
こちらにつきましても変わらず、最終年度(2022年度)は営業利益で240億円を目指していくと(いうことです)。想定では、とくに成長ドライバーとしては、メディカルセグメントを100億円まで持っていく。それから、ホテルレストランの売上高で1,000億円を目指しまして、ROE10パーセントを目安とした利益を、継続的に出していくんだと(いうことです)。そして、配当性向40パーセントの(目安のもと)安定的に還元していくということを掲げて、やっていきたいと考えています。
(中期経営計画の)全体のまだ1年目の途中でございますが、先ほど申し上げたように、稼働が非常に苦戦したという状況がございました。ただ、この傾向については、ある程度想定内です。先ほどの法人の方々からのWebの予約の動向であるとか、買い増しによるアクティブ率の低下は想定内であったわけですけれども。
その中で今回の中計を進めてきたんですけれども、想定より若干早く、こういう厳しい状況になったということで、若干後手に回ったというのが、我々の経営サイドの反省です。ただ実際は、2年目は竣工物件がないということで、ここが一番、我々とすると「どうするか?」というところだったわけですけれども。
先ほどの既存物件の販売、それからアクティブ会員の増ということで、やはり来期のポイントは稼働だと思っています。実際に稼働が、今1ポイント変わってきますと、営業利益でだいたい4億5,000万円くらいのインパクトがございます。これをどこまで高められるかということが来期の勝負でありまして、今は打ってきている施策に対する手応えも出てきています。
また来春……来年度からのポイントに向けて、今は第2・第3の施策を(2019年)1月からも導入を予定しています。この施策を、しっかりとこの下期で作り上げる。そして、先ほどのWebであり、家族登録であり、(営業と予約の)ダブル担当を、この下期中にしっかりと全メンバーに浸透させることが、来期の稼働に一番つながる部分だと思っています。
当然今期については、しっかりと当初の計画を達成すること。プラス、来期に向けて、しっかりとした土台づくりということで、こちらについては運営だけではなく、営業サイドにおきましても、今は送客のポイントを付けています。全社でしっかりと一丸となってやっていくのが、この下期の大きな課題だと考えています。
以上でございます。