2017年度の概況

堀越健氏:CFOの堀越でございます。それでは、終わりました2017年度決算の概要について、ご説明いたします。

まず、(決算の)前提となる為替レートですけれども、1ドル=111.2円、1ユーロ=129.6円、1元=16.8円です。前期比では円はドル、ユーロ、元に対して、いずれも円安になりました。また、そのほかの通貨に対しても同様に円安となりました。

2017年度の連結売上高は、前期比プラス38.7パーセントの2兆5,011億円、営業利益はプラス56パーセントの2,715億円となりました。営業利益率は、(前期比)1.2ポイント増の10.9パーセントです。

後ほど説明いたしますけれども、売上高は円安と物量増およびKMCの新規連結の影響で増収となりました。

純利益は、前期比プラス73.2パーセントの1,964億円です。

なお、昨年(2017年)11月に公表した予想値との比較においても、売上高、営業利益、純利益ともに(予想値を)上回りました。

なお、その他の営業収益(費用)について、313億円の費用計上をしていますけれども、この中には、当社子会社による別荘地管理事業の売却損失の108億円と、コマツNTCの、のれん等の減損178億円が含まれています。

営業外損益では、その他の収益(費用)について、202億円の収益となっていますけれども、この中には政策保有していた株式の売却益が含まれています。

従来コマツと区分しています、KMCの業績につきましては、あらためまして、13ページ以降の2018年度の業績見通しの項目で、17年度実績および18年度見通しを一緒にして、後ほどほどご説明いたします。

2017年度の各セグメント売上⾼と利益

続きまして5ページでは、各セグメントの売上高と利益について、説明いたします。

建設機械・車両の売上高は、前期比プラス44.7パーセントの2兆2,809億円、セグメント利益は(前期比)70.7パーセント増益の2,759億円。北米・中国・アジアなどでの売上の増加に加えまして、KMCの新規連結の影響により増収増益となりました。

セグメント利益は、KMCの一時費用のマイナス影響で、KMCは営業損失ですけれども、従来コマツで利益が拡大した結果、全体としては増益となりました。

リテールファイナンスの売上高は、前期比プラス22.8パーセントの603億円、セグメント利益はプラス191.1パーセントの129億円となりました。主に、北米で資産が増加したことなどに伴いまして、増収となりました。セグメント利益につきましては、主として、2016年度に中国で計上した引当金の影響がなくなったことにより、増益となっています。

産業機械他の売上高は、前期比マイナス2.9パーセントの1,854億円、セグメント利益はプラス16パーセントの144億円となりました。ワイヤーソーにつきましては販売減少がありましたけれども、自動車業界向けの工作機械の販売が増加し、増益となりました。

各セグメントの増減要因については、のちほどご説明いたします。

<建設機械・⾞両>2017年度の地域別売上⾼(外部顧客向け)

続きまして6ページです。ここでは建設機械・車両部門の地域別売上高の状況を示しています。

建設機械・車両の売上高は、前期比プラス44.8パーセントの2兆2,673億円、そのうちKMCを除く従来コマツの売上高は、前期比プラス24.5パーセントの1兆9,494億円となりました。

従来コマツの売上高は、すべての地域で増加しています。とくに北米・中国・アジアでの売上高が増加いたしました。

(スライド)右のグラフですけれども、従来コマツの売上高に占める戦略市場比率およびKMCを含む全体の売上高に占める戦略市場の比率は、それぞれ55パーセント、54パーセントとなりました。

<建設機械・⾞両> 2017年度の売上⾼とセグメント利益の増減要因

7ページが建設機械・車両部門の2017年度売上高とセグメント利益の増減分析です。

売上高は物量の増加、為替のプラス要因に加えまして、KMCの新規連結の影響により、前期比7,043億円の増収となりました。

新規連結で3,290億円(をプラス要因)と考えていますが、このうちKMC分が3,178億円、その他の会社分が112億円であります。

一方、セグメント利益ですけれども、こちらはKMCの一時費用のマイナス影響があるものの、全体としては1,142億円の増益となり、売上高セグメント利益率は、前期比で1.8ポイント改善し、12.1パーセントとなりました。

新規連結の影響は(増減要因の)一番右に書いていますけれども、マイナス118億円のうちKMC(によるもの)がマイナス124億円、その他の会社分がプラス6億円となっています。

<リテールファイナンス>2017年度の資産と収益

8ページがリテールファイナンス部門の資産と収益の状況です。

リテールファイナンスの資産は、主として、北米で販売が増えたことにより、増加いたしました。

収益については、中国で計上した引当金の影響がなくなったことにより増益となりました。

<産業機械他>2017年度の売上⾼とセグメント利益

続きまして9ページ、産業機械他部門の売上高とセグメント利益の状況です。

自動車業界向け工作機械の販売増があった一方、鍛圧機械やワイヤーソーおよび防衛省向け製品の販売減少によりまして、産業機械他部門の売上高は、前期比マイナス2.9パーセントの1,854億円、セグメント利益は前期比プラス20億円の144億円、セグメント利益率は前期比で1.3ポイント増の7.8パーセントになりました。

【参考資料】 産業機械 受注/売上指数(6ヶ月)

ここで産業機械の受注と売上の状況について、40ページの参考資料で、ご説明いたします。

産業機械の受注と売上の指数の推移を示しています。グラフは直近6ヶ月の(産業機械)本体の受注額を、同じく6ヶ月間の売上高で割った指数の推移であります。

産業機械は月によって売上が非常にばらつくため、この受注/売上指数は大きく変動いたします。

コマツ産機の受注/売上指数が100パーセントを下回っていますけれども、これは第4四半期に比較的大きな売上が上がったためです。

連結貸借対照表

続きまして10ページで、貸借対照表の状況について、説明いたします。

2017年3月末の貸借対照表にはKMC(の資産)は入ってませんが、2018年3月末(の貸借対照表)はKMCが連結子会社として取り込まれたベースです。(スライド)右側に、参考としまして、2018年3月末のKMCの新規連結の影響を掲載しています。

(グループ)全体で総資産は3兆3,725億円となりまして、前期比で7,160億円増加いたしました。KMCの新規連結の影響および受取手形・売掛金、棚卸資産が増加したことに伴うものであります。KMCの新規連結と為替の影響を除いた従来コマツの実質差は、2,208億円の増加です。

棚卸資産については、前期末比で1,963億円増加しました。KMCの新規連結と為替の影響を除いた従来コマツの実質差は、プラス928億円です。これは、需要増に対応するための在庫積み増しによるものです。

借入金・社債は、KMC買収等により、前期末比でおうラス4,018億円の8,105億円となりました。このうちKMCの借入金・社債の残高は1,015億円になります。

株主資本比率は前期末比マイナス10ポイントの49.4パーセントとなりました。

ネットベースの借入金・社債は、KMCの買収等に伴い、2017年3月末比で0.22ポイント増加の0.40ポイントとなりました。

なお、(表の)一番下に書いてあります、リテールファイナンス会社を除くネットD/Eレシオは、2018年3月末比では0.08ポイントとなっています。

年間業績推移および中期経営計画の経営⽬標進捗状況

11ページで、中期経営計画の経営目標について、2年目の進捗状況をご説明いたします。

上のグラフは過去からの業績の推移を示していまして、下の表は中期経営計画の経営目標の進捗状況をまとめています。

2017年度の売上高成長率は前期比で38.7パーセント、前回の中計の最終年度である2015年度との比較では、プラス38.4パーセントとなります。

また、営業利益率は10.9パーセントということで、前期の9.7パーセントから、さらに改善いたしました。

ROEにつきましては、前期実績7.3パーセントから12.1パーセントへと、4.8ポイント改善し、目標としている10パーセントレベルを上回っています。

リテールファイナンス事業につきましては、ROAは若干の未達となりましたけれども、ネットD/Eレシオにつきましては、3.5倍となりまして、引き続き、(経営目標どおりの)5倍以下となっています。

経営戦略の進捗状況と次期に向けた課題

12ページですけれども、こちらは中期経営計画の3つの基本戦略について、主な活動実績と、2018年度以降の課題をまとめています。

イノベーションによる成長戦略、既存事業の成長戦略、土台強化のための構造改革の3つの経営戦略に取り組んでいますが、全体としましては計画どおり進んでいます。

主な実績について、いくつか紹介いたいます。

イノベーションによる成長戦略では、まず、スマートコンストラクションは国内で採用いただく現場が着実に広がっています。また、建設生産プロセス全体を繋ぐ新たなプラットフォームであります「LANDLOG」の企画・運営を開始いたしました。さらに、コマツ無人ダンプトラックの総稼働台数が100台を超えるとともに、新たに後付キットも開発いたしました。

2つ目の既存事業の成長戦略におきましては、林業機械事業の強化を図るため、新たにカナダにおける林業機械用アタッチメント事業を買収いたしました。また、コマツマイニングとの統合は、ほぼ計画どおり進んでいます。

最後に土台強化のための構造改革では、引き続き、コスト改善活動、補給部品のオペレーション改革を行っています。国内ではコマツ建機販売、コマツレンタル、コマツリフトの3社を合併いたしまして、本年(2018年)4月より、コマツカスタマーサポートとして、新たなスタートを切っています。

以上です。

2018年度の業績⾒通し(概要)

今吉琢也氏:経営管理部長の今吉です。ここから、2018年度の業績見通しについて、ご説明いたします。

14ページ、2018年度の業績見通しの概要です。表の見方ですが、左側が2017年度実績、隣が2018年度全体の見通しです。それぞれ従来コマツとKMCの内訳を記載していますが、右側の前年比は全体の増減だけを表しています。

為替レートの前提は1ドル=100円、1ユーロ=123円、1元=15.8円です。

2018年度の業績見通しについては、物量が増加するものの、為替のマイナス影響により、連結売上高が前年並みの2兆5,030億円となる見通しです。

利益は、為替のマイナス影響があるものの、物量増やKMCの一時費用が大幅に減少することにより、営業利益は(前期比)24.8パーセント増益の3,390億円、売上高営業利益率は2.7ポイント増の13.5パーセントとなる見通しです。

また、純利益は2,260億円の見通しです。ROEは前期比1.3ポイント増加の13.4パーセントの見通しです。

なお、配当金については、中期経営計画のなかで、配当性向の基準を40パーセント〜60パーセントとしており、その基準に基づき、前期比+12円の96円を見込んでおります。

2018年度の各セグメント売上⾼と利益の⾒通し

続きまして15ページでは、各セグメントの売上高と利益について、ご説明いたします。

建設機械・車両部門(の売上高)は、前期比0.5パーセント減収の2兆2,700億円、セグメント利益は15.2パーセント増益の3,180億円となる見通しです。

リテールファイナンス部門の売上高は、前期比マイナス12.1パーセントの530億円、セグメント利益はマイナス7.4パーセントの120億円となる見通しです。

産業機械他部門の売上高は、前期比プラス12.2パーセント増収の2,080億円、セグメント利益は24.5パーセント増益の180億円となる見通しです。

各セグメントの増減要因については、後ほどご説明いたします。

<建設機械・⾞両>2018年度の地域別売上⾼の⾒通し(外部顧客向け)

続いて16ページが、建設機械・車両の地域別売上高の見通しです。

2018年度は、中国・アジアなどの戦略市場を中心とした売上の増加および販売価格のアップを見込むものの、為替のマイナス影響により、全体として、ほぼ横ばいとなる見通しです。なお、為替影響を除くベースでは、日本を除くすべての地域がプラスとなる見通しです。

戦略市場の比率は、前期の54パーセントから56パーセントに拡大する見通しです。

<建設機械・⾞両>売上⾼・セグメント利益の増減要因の⾒通し

17ページが建設機械・車両部門の売上高とセグメント利益の増減要因の見通しです。

売上高は先ほどのとおり、中国・アジアなどの戦略市場を中心とした売上の増加および販売価格のアップによる増収を見込む一方で、為替のマイナス影響により前年比マイナス109億円の減収となる見通しです。

セグメント利益は円高による減益の影響はあるものの、KMCの一時費用のマイナス影響が前期比で大幅に減ること、また、従来コマツでの物量差益および販売価格アップによるプラス影響により、全体として増益となる見通しです。

なお、固定費差で37億円のマイナス要因がありますが、販売拠点強化等の前向きな先行投資と、展示会の一時費用を一部、増やしていることによります。

<建設機械・⾞両>KMCの業績概況

18ページでKMCの2017年実績および2018年見通しにつきまして、ご説明いたします。

2016年度の数値は、コマツの決算期に組み替えて表示しています。また、当社の連結決算に、まだ入っていない時期の数字です。

2017年度のKMCの売上高は、前期比プラス19.4パーセントの3,178億円となりました。うち本体売上は前期比プラス20.8パーセントの611億円、部品は前期比プラス16.7パーセントの1,134億円、サービス等は前期比プラス21.1パーセントの1,433億円という状況です。

セグメント別の売上高比率は、露天掘り・坑内掘りいずれも50パーセントとなりました。

一時費用を除く営業利益は353億円です。一時費用マイナス478億円を含めると、マイナス124億円の営業損失となりました。

PPA、Purchase Price Allocationによる償却費がマイナス402億円あり、そのうち棚卸資産にかかる金額がマイナス258億円です。

次に、2018年度KMCの売上高は、物量が増加するものの為替の影響により、前期比マイナス0.9パーセント減収の3,150億円となる見通しです。

(スライド)左下、真ん中の棒グラフをご覧ください。ドルベースのものですが、売上高は2017年度の2,858ミリオンUSドルから、2018年度は3,150ミリオンUSドルへ、約10パーセント伸びる見通しです。

2018年度の、一時費用を除く営業利益は微増となる見込みです。2017年度に比べ、一時費用が大幅に減少することで、一時費用を含む営業利益は255億円、営業利益率は8.1パーセントとなる見通しです。

<建設機械・⾞両>KMCの業績概況(統合初年度の主なシナジー効果)

次に、19ページで、KMCとの統合1年目の、主なシナジー効果について、ご説明いたします。

KMCとの統合初年度、2017年度に、想定を上回るシナジー効果を確定しています。金額は税引前利益のベースで約25億円ですが、ここには業績への寄与が2017年度以降のものも含んでいます。

市場の回復を追い風に、本体や部品の新規受注を順調に獲得しています。中南米における商談では、コマツの信頼関係を軸に、KMC製ロープショベル(の受注)を14年ぶりに獲得するケースもありました。

また、コマツとKMC双方の拠点をお互いに活用することで、サービス、部品やコンポーネントの再生事業であるリマン/リビルドの売上も増加しております。

また、共同購買や資金調達の統合によるコスト削減も着実に進めています。2018年度はさらにシナジー効果の拡大を見込んでいます。

(想定)シナジー効果として、2021年度目標である、KMC売上高の約10パーセントに向けて、順調なスタートを切ることができたと考えています。

<リテールファイナンス>資産と収益の⾒通し

20ページが、リテールファイナンス部門の見通しです。

リテールファイナンスの資産は、北米・中国・オセアニア等で取り組み増に伴い、伸長する見通しです。

収益については、主に為替の影響により、減収減益となる見通しです。

<産業機械他>売上⾼とセグメント利益の⾒通し

21ページが、産業機械他部門の売上高とセグメント利益の見通しです。

産業機械他の売上高は、自動車業界向け工作機械の販売伸長および新型サーボプレスの市場導入による拡販等により、前期比プラス12.2パーセントの2,080億円、セグメント利益は前期比プラス35億円の180億円となる見通しです。

<建設機械・⾞両>主要7建機の需要推移と⾒通し

22ページからは、主要7建機の需要推移と見通しについて、ご説明いたします。

主要7建機および鉱山機械の需要につきましては、従来コマツのベースでの推移を表しています。数字については、当社推定の速報値です。22ページから28ページまでが(上記ベースに)該当いたします。

2017年度の需要は、前期比プラス24パーセントの増加となった模様です。中国・東南アジアなどの戦略市場の需要増に加え、北米をはじめとした伝統市場の需要も堅調に推移しました。

2018年度は引き続き、中国やインドネシアで(需要の)伸びが期待でき、全体としてはプラス5~10パーセントと見ています。

次ページ以降で、主要な市場の状況について、ご説明いたします。

<建設機械・⾞両>主要市場の需要推移と⾒通し: ①⽇本

23ページでは、日本市場について、ご説明いたします。

2017年度の日本の需要台数は、前期比プラス5パーセントとなった模様です。(2017年度)上期は国内排ガス規制前の駆け込み需要がありましたが、下期はその反動減で新車需要が減少いたしました。年間合計では(需要台数は前期比で)増加となりました。

2018年度の需要見込みにつきましても、引き続き、2017年度下期からの反動減の影響が出るものと考えられ、前期比プラス5〜0パーセントと見ています。

<建設機械・⾞両>主要市場の需要推移と⾒通し: ②北⽶

24ページでは、北米市場の需要推移と見通しについて、ご説明いたします。

2017年度の北米の需要は、前期比でプラス15パーセントとなった模様です。とくにカナダでは、一般ユーザー向け、レンタル向けともに(需要が)回復し、アメリカではインフラおよびエネルギー関連向けを中心に需要が堅調に推移し、低迷していたレンタル向けも増加いたしました。

2018年度についても、引き続き堅調に推移すると思われ、全体の需要は前期比プラス5~10パーセントになると見ています。

<建設機械・⾞両>主要市場の需要推移と⾒通し: ③欧州

25ページでは、欧州市場の需要推移と見通しについて、ご説明いたします。

2017年度の欧州の需要は、前期比プラス8パーセントとなった模様です。ドイツを中心とした主要市場、および北欧についても、需要は堅調でした。

2018年度は、ブレクジットの影響などの不安要素はありますが、全体(の需要)としては前期比プラス3~8パーセントと見ています。

<建設機械・⾞両>主要市場の需要推移と⾒通し: ④中国

26ページでは、中国市場の需要推移と見通しについて、ご説明いたします。

2017年度の中国の需要は、第4四半期でプラス45パーセントと伸び率は鈍化しましたが、年間では前期比プラス80パーセントとなった模様です。全国的にインフラ工事が進行したことにより、一般建機の需要が伸長しました。四半期ベースでは、2016年度第2四半期から7四半期連続で、需要は前年同期比でプラスになっています。

2018年度についても需要の伸びは続くと見ていますが、伸び率は鈍化し、前期比でプラス20~30パーセントと見ています。

<建設機械・⾞両>主要市場の需要推移と⾒通し: ⑤東南アジア

27ページは、東南アジア市場の需要の推移と見通しについて、ご説明いたします。

2017年度の東南アジアの需要は、前期比プラス28パーセントとなった模様です。最大市場のインドネシアでは、とくにマイニングの需要が増加しました。

2018年度はインドネシア(の需要)が引き続き牽引し、東南アジア全体の需要は前期比プラス8~13パーセントと見ています。

<建設機械・⾞両>鉱⼭機械の需要推移と⾒通し

28ページでは、鉱山機械の需要推移と見通しについて、ご説明いたします。

2017年度の鉱山機械の需要は、前期比プラス60パーセントとなった模様です。

2018年度も引き続き、インドネシア、オセアニア、アフリカなどで需要の増加が見込まれ、(需要の)伸び率はプラス10~20パーセント程度になると予想しています。

【参考資料】 鉱山機械(本体) 受注/売上指数(6ヶ月)

ここで、鉱山機械新車の受注と売上の状況について、38、39ページの参考資料で、ご説明いたします。

38ページは、鉱山機械(本体)の受注と売上の指数の推移を示しています。

グラフは直近6ヶ月間の新車の受注額を、同じく6ヶ月間の売上で割った指数の推移です。ご覧のとおりですが、足元ではコマツアメリカとコマツ単独の受注/売上指数が100パーセントを超えています。

【参考資料】 KMC製の鉱⼭機械(本体) 受注/売上指数(6ヶ⽉)

続きまして39ページは、KMCの状況ですが、鉱山機械(本体)の2015年9月以降の受注と売上の指数の推移を示しています。

上段がロープショベルやブラストホールドリルなどの露天掘り機械について、下段が坑内掘り機械についての指数の推移です。

足元では露天掘りの指数が100パーセントを若干超え、坑内掘りは大きく100パーセントを超えています。今後、本格的に回復するのかどうかを注視していきます。

<建設機械・⾞両>鉱⼭機械の売上⾼

戻りまして29ページです。鉱山機械の売上高について、ご説明いたします。

2017年度の鉱山機械の売上高は、前期比115パーセント増収の9,302億円、KMCを除く従来コマツの売上高は前期比41パーセント増加の6,124億円となり、本体、部品、サービスとも、売上が増加しました。

2018年度(の売上高)は、物量は増えるものの、為替マイナスの影響が大きく、前期比マイナス3パーセントの9,029億円となる見通しです。為替影響を除くと、前期比7パーセント増と見ています。

<建設機械・⾞両>部品の売上⾼

続いて30ページで、建設機械・車両部品の売上高の状況について、ご説明いたします。

2017年度の部品の売上高は前期比プラス52パーセントの5,768億円、KMCの新規連結の影響を除くと、プラス22パーセントとなりました。内訳は一般建機がプラス15パーセント、鉱山機械はプラス29パーセントです。

2018年度の売上高は、アフターマーケットの需要を確実に取り込み、物量は増えるものの、為替のマイナス影響で、前期比マイナス5パーセントの5,500億円の見通しです。ただし、為替影響を除くと前期比プラス4パーセントと見ています。

設備投資・減価償却費・研究開発費・固定費の⾒通し

31ページで、設備投資等の見通しについて、ご説明いたします。

レンタル資産投資を除く、生産設備等の投資では、KMCの工場再編投資や国内工場の労働力不足への対応等を実施する予定です。

研究開発費は、キーコンポーネントや分野別・地域別商品開発のほか、引き続き、無人化等のイノベーションによる次世代商品開発に重点投資していきます。

固定費は、KMC等の新規連結会社の影響およびICTによる業務改革等の先行投資により、増加予定です。

ご説明は以上となります。