セグメント別事業概要

牧野研二氏(以下、牧野):社長の牧野です。本日は、大変お忙しい中多くのみなさまにお集まりいただき、誠にありがとうございます。

これから2018年7月期第2四半期決算の概要と、今期の業績見とおしについてご説明させていただきます。本日の説明の順番ですが、まず決算の説明に入る前に、セグメントと事業環境について、簡単にご説明させていただきます。その後、第2四半期決算の概況、通期業績の見とおし、中期経営計画ならびに経営戦略の主な取組み状況について、ご説明させていただきます。

それでは、セグメント別事業概要についてご説明いたします。

包装機械と生産機械の2つのセグメントで、事業展開を行っております。各セグメントの主要品目は、(スライドで)ご覧の通りであります。

包装機械では、中国子会社を連結の範囲に含めておりますが、決算日は異なりますので、12月で仮決算を実施し、連結上必要な調整を行っています。

また、その他関係会社のワイ・イー・データとは、ロボット応用システムの仕入取引があります。

事業環境 –包装機械

包装機械の事業環境についてご説明いたします。 ご覧のグラフは経産省の生産動態統計による四半期推移であります。これによりますと、平成29年の生産金額は全体で前年比8.4パーセント増となっています。

品目分類において、製袋充てん機は前年比1.4パーセント減となっていますが、生産金額は高水準が続いております。包装機械業界の環境は、国内の需要は堅調に推移しているとともに、輸出もアジア・北米地区向けが好調に推移しています。

当社につきましては、国内市場・海外市場ともに需要が堅調に推移し、上期機械受注高は、前年同期を上回りました。

事業環境 –食品機械

次に、食品機械の事業環境です。

経済産業省の生産動態統計では、平成29年の生産金額は、全体で前年比13.6パーセント増となり、製パン・製菓機械では前年比19.8パーセント増と大きく増加しています。

食品機械業界の環境は、国内の需要は回復基調にありますが、輸出は、主力のアジア地区向けが減少基調で推移しています。

当社子会社につきましては、大型の設備投資需要がある中で、大型プラントの受注を確保できたことから、上期機械受注高は、前年同期を大幅に上回りました。

2018年7月期 第2四半期決算のポイント

それでは2018年7月期第2四半期決算の概況についてご説明いたします。

第2四半期の決算のポイントについて、ご説明させていただきます。 なお、第2四半期業績予想につきましては、期初予想から下方修正しております。

売上高は生産機械・包装機械ともに減少したことから、5億9,900万円の減収となりました。

営業利益の増減要員につきまして、図で示しておりますが、包装機械で1億7,800万円減少、生産機械で3,500万円減少したことから、営業利益は1億3,700万円の減益となりました。

業績修正予想に対しては、4,600万円の減収、1,100万円の増益となる結果になりました。

2018年7月期第2四半期累計 連結決算概要

当第2四半期決算の概要について、対比表でご説明いたします。 なお、売上高と営業利益の増減要因につきましては、前のスライドでご説明した通りであります。

売上総利益率は、包装機械の利益率低下により、前年同期から低下しました。営業利益率は大きく低下し、2パーセントと低い実績となりました。

経常利益と四半期純利益については、修正計画を上回ったものの、前年同期に対して大幅な減益となりました。

セグメント別業績概要

セグメント別の業績概要について、対比表でご説明いたします。 包装機械では、減収減益となり、利益率は大きく低下しました。修正計画に対しては繰り越しの発生により、減収となりました。

生産機械では、無形固定資産の償却にて、利益率は0.8パーセントとなりました。

セグメント別売上内訳

次に、減収となりました要因について、売上の内訳にてご説明いたします。 包装機械については、高価格機種の実績が減少し、減収となりました。計画に対しては、給袋自動包装機で下期への繰越が発生したことから、全体として計画を下回りました。

生産機械につきましては、大型プラントの実績が減少したことから、製菓機械の売上高が減少しました。

【包装機械】 四半期売上高

包装機械の四半期売上高の推移についてご説明させていただきます。 ご覧の棒グラフの通り、四半期売上高につきましては、大型案件の有無、高額機種の販売台数により、大きく変動する傾向にあります。

また販売台数についても、中小型案件の件数の増減により、ご覧の通り大きく変動しております。

自社で設計・製造している機械の販売台数は、前年同期比7台増加しましたが、売上高は高価格機種の減少により、前年同期比2億6,900万円の減少となりました。

第2四半期以降については、第3四半期より増加する見通しであります。

【包装機械】エンドユーザー業種別機械売上高

次に包装機械のエンドユーザー業種別にご説明いたします。 食品業界向けの売上高は、前年同期比に比べて0.2パーセントの減少となりました。

化学関連業界向けの売上高は、健康食品向けの実績が減少したことから、前年同期比に比べて75.3パーセントの減少となりました。

その他業界向けの売上高は、海外のペットフード向けの実績が増加したことから、前年同期に比べて30.1パーセントの増加となりました。

下期の見通しについては、化学関連とその他が増加し、全体としては上期より大幅に増加する見通しであります。

【包装機械】国内/海外市場別機械売上高 (エンドユーザー市場)

また、包装機械の売上高を、国内と海外市場別にご説明いたします。国内市場向け売上高は、高価格機種の販売台数が減少したことから、前年同期比3,000万円の減少となりました。海外市場向けの売上高は、高額案件が減少したことから、前年同期比2億2,000万円の減少となりました。下期については、海外市場が増加する見通しであります。

【包装機械】海外市場 エンドユーザー地域別実績 ※自社機台数

参考までに、包装機械海外市場の、エンドユーザー地域別納入実績は、ご覧の表のとおりです。緑色で記載しておりますアジア地区につきましては、今期の上期はASEANで5台、ASEANを除いたアジアで7台、合計12台の実績となりました。北米・南米につきましては、ペットフード向けで2台の実績でありました。下期につきましては、スライド下側に記載しております国への納入を予定しています。

【包装機械】機械の受注動向

包装機械の品目別の受注動向について、ご説明させていただきます。なお、品目別の数値につきましては、補足資料2ページに記載しておりますので、別途ご覧ください。

機械の受注高は、大型案件の受注が増加したことから、前年同期比7億1,800万円の増加となりました。期末受注残高につきましても、受注高が売上高を上回ったことから、前期末の残高からさらに増加し、前年同期比15億8,200万円の増加となりました。下期の受注につきましては、高額案件の増加で、高水準の受注高の確保を目指していきます。

【生産機械】 売上高の動向

生産機械の売上高の動向について、ご説明いたします。機械売上件数は増加したものの、大型案件の減少により、製菓機械の売上高は減収となりました。保守消耗部品の売上高については、増収となりました。下期の売上高は、上期に対して微減の見通しであります。

【生産機械】 機械の受注動向

次に、生産機械の、機械の受注の動向についてご説明いたします。大型プラントの受注により、機械受注高は、前年同期比12億6,900万円の増加となりました。また、機械受注残高につきましても、前年同期比12億3,100万円の増加となっています。下期の受注につきましては、大型案件の需要が減少することにより、受注高は上期より減少する見込みでありますが、高額案件の件数増加を目指していきます。

連結B/S 概況

次に、バランスシートの概況についてご説明いたします。前期末と比較して、第2四半期末における資産合計は約5億5,000万円増加となりました。主に棚卸資産の増加によるものであります。負債純資産については、買掛金と仕入債務が増加しています。なお、自己資本比率は、第2四半期末で45.8パーセントとなりました。

2018年7月期連結業績予想

引き続きまして、2018年7月期の通期業績見通しについてご説明いたします。業績予想数値は、ご覧の表のとおりです。包装機械の増収により、売上高は前期から微増の67億円を見込んでいます。売上総利益率は前期比1.8ポイント低下し、営業利益率は前期比0.8ポイント低下する見通しです。経常利益は2億4,200万円、当期純利益は1億6,600万円を計画しております。

2018年7月期セグメント別業績予想

セグメント別の業績予想数値は、ご覧の表のとおりです。包装機械では、売上総利益の減少により、営業利益は前期に対して1億3,500万円の減益を見込んでいます。利益率については、前期より2.5ポイント低下する見込みです。生産機械では減収となるものの、無形資産償却額の減少により、営業利益は黒字になる見込みです。

2018年7月期セグメント別売上内訳予想

次に、セグメント別売上内訳の計画値は、表のとおりです。包装機械については、高価格機種の販売台数が増加し、給袋自動包装機が増加することから増収となる見通しです。生産機械については、大型プラントの減少により減収となる見通しです。

【包装機械】下期業績予想

包装機械の下期業績予想について、ご説明いたします。下期の売上高は、31億円を超える見通しです。上期の総利益率は前期比・計画比ともに大きく低下しましたが、下期は販売台数増加とコストダウンにより、新規開発機種の利益率向上が期待できることと、低粗利案件の減少などにより、総利益率は改善ができると見込んでいます。

株主還元

最後に株主還元についてですが、中期配当政策につきましては、連結配当性向30パーセントまたはDOE2パーセントを目安に安定配当を堅持しつつ、業績動向を見ながら配当金の増加を目指していきたいと考えております。連結初年度の2017年7月期は減益でありましたので、年間配当は40円としています。2018年7月期は減益予想となっていますが、年間で同額の40円を予定しております。

第5次中期経営計画(2018年7月期~2020年7月期)

引き続きまして、中期経営計画ならびに経営戦略の主な取組状況についてご説明いたします。第5次中期経営計画は、連結グループの基礎固めから成長基盤構築の時期と位置づけて、ご覧の中期経営ビジョンを掲げています。中期数値目標につきましてはご覧の表のとおりで、すべての項目について第4次中計の最終年度である2017年7月期の実績から増加させることを目標としております。

業績計画

第5次中計の業績計画は、ご覧のグラフのとおりであります。利益率の向上と収益の拡大に注力し、経常利益で3期連続の増益を目指すことを計画しておりましたが、先ほどまでご説明したとおり、第1期の2018年7月期は、期初予想から下方修正したことから減益予想となっております。

第2期以降の数値につきましては、現時点では当初計画どおり推進することを予定しておりますが、今後の事業環境と業績動向を踏まえてローリングする場合があります。

事業計画モデル(第5次中計)

続きまして、第5次中計の事業計画モデルについて、ご説明いたします。セグメント別の内訳として、機械の売上高について、包装機械は国内市場と海外市場に分け、生産機械は製菓機械の計画としています。2018年7月期の予想は(スライドで)ご覧のとおりであります。包装機械の海外市場については、2017年7月期実績の10億2,200万円から、最終期で18億円まで伸ばすことを計画しています。

なお、合計売上高に対する海外市場向け機械売上高の比率は、2017年7月期の15パーセント台から、最終期で20パーセント以上とする計画であります。製菓機械については、最終期で10億円以上まで伸ばすことを計画しています。

基本戦略①

基本戦略につきましては、「さらなる成長に向けて海外事業の拡大を目指す」であります。ご覧の図のように、国内市場で安定的な収益と成長を確保しながら、海外市場で成長を加速していく戦略であります。国内市場では、新規分野と新規顧客の開拓に、海外市場では、3極販売体制の確立と、海外市場向け新機種の投入に取り組んでいきます。また、国内市場の既存分野については、包装機械と生産機械の事業連携に取り組んでいきます。

基本戦略②

また、基本戦略につきまして、さらに具体的な戦略を策定しています。ご覧の1番目から5番目については、先のスライドでご説明した項目を具体化したものであります。これらの戦略に対する取り組みを強化していきます。さらに、開発力強化と事業領域拡大のために、アライアンスを推進していきます。

【包装機械】販売戦略①

包装機械の販売戦略の取り組み状況について、ご説明させていただきます。国内市場については、安定的な収益と成長の確保に取り組んでいます。主力機種としては、メカトロハイスペック包装機の拡販に注力していますが、受注は好調に推移しており、自社包装機の受注は前年同期を上回りました。ソリューションビジネスの拡大につきましては、新規納入先の開拓に取り組んでいます。

高額システムの受注実績はご覧の表のとおりで、今期の上期実績は3件に留まっていますが、今後、販売促進活動の強化をしていきます。なお、高額システムの一部は、資本業務提携先のワイ・イー・データのロボット応用システムの納入を予定しています。

【包装機械】販売戦略②

海外事業の拡大につきましては、中国子会社での生産・アフターサービス体制の確立に取り組んでいます。中国子会社の上期売上高は1億4,000万円となりました。なお、前年同期は設立後間もないため、売上高は1,000万円以下でありました。販売体制の強化として、既存代理店の販売支援に取り組んでいますが、今後、アメリカ市場の開拓を強化していくとともに、新規代理店の開拓にも取り組んでいきます。

また、ペットフード用包装機の拡大として、既存大手メーカーグループ以外のメーカーの開拓にも取り組んでいます。これらの取り組みにより、自社包装機の受注は、前年同期を大きく上回る実績となりました。海外市場の新規顧客開拓の受注実績は、ご覧の表のとおりであります。

【包装機械】開発・技術戦略

次に、開発・技術戦略の取り組み状況ですが、開発テーマとしては、第5次中計では、メカトロハイスペック包装機と海外市場向け新機種の開発、コア技術の強化、ニーズに対応した新機種の開発を推進しています。メカトロハイスペック包装機のシリーズ開発としては、高速充填包装タイプを4月に完成させ、展示会に出品する予定であります。業種ニーズに対応した新機種として、記載しています機種の開発に取り組んでいます。

【生産機械】

最後に、生産機械の主な取り組み状況をご説明いたします。受注体制の新規顧客開拓の強化に取り組んでいます。大型プラントの受注を確保したことから、下期はこのプラントの製造に注力するとともに、生産体制の強化に取り組んでいきます。包装機械との事業連携として、展示会への共同出展と親会社営業との情報共有、同行訪問に取り組んでいます。

また、内部管理体制の強化として、親会社と会計システムの統一化を図るとともに、人材確保と育成などに注力しています。

包装機械業界 食品機械業界

次に、参考資料を添付していますのでご覧ください。参考までに、当社事業の関連業界についてご説明いたします。なお、記載の統計表につきまして、それぞれの工業会で集計方法が異なりますので、ご注意願います。包装機械業界の全体の市場規模は、生産高で4,300億円程度、需要先としては、食品部門が5割程度を占めています。

業界の中の機種別区分の中では、当社の主力包装機は製袋充てん機に位置付けられています。食品機械業界の全体の市場規模は、販売額で5,200億円程度となっています。業界の中の機種別区分の中では、オサ機械のチョコレート製造機械は、製菓機械に位置付けられています。それぞれの業界での主な上場企業や競合先は、スライドに記載のとおりであります。

会社概要(2018年1月31日現在)

会社概要はご覧のとおりであります。昨年(2017年)10月の株主総会で、監査等委員会設置会社へ移行しています。

事業内容

当社グループの事業内容の概要をモデル図化したものであります。主要市場・主要ユーザーとしては、ご覧の図のとおりでありますが、包装機械では、高品質・難易度の高い包装分野をターゲットとしています。販売経路としては6割以上が直販ですが、各業界の上位を中心に営業活動をしています。生産機械については、チョコレート製造機械分野で国内で高いシェアを持っており、直販が中心であります。

経営ビジョン

経営ビジョンとして「オープンイノベーションで応えるソリューションカンパニー」を掲げていますが、図のように包装工程以外の分野についても、ソリューション力の強化に取り組んでいます。製造工程については、オサ機械が担っています。また、人員推移は表のとおりでありますが、開発・技術部を中心として、継続的に人材の強化を図っています。

以上で、決算の説明を終わらせていただきますが、これからも食品や医薬品を安全・確実に包装する技術を通じて、より大きな社会的貢献を果たせるよう、一層の努力を重ねるとともに、業績の向上と企業の健全性に努めていきたいと考えています。ご清聴、誠にありがとうございました。