業績ハイライト

大倉忠司氏(以下、大倉):大倉でございます。本日はお忙しい中、弊社の決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。さっそくではございますが、説明会に入らせていただきます。

まず最初に、業績ハイライトでございます。

実績は、売上高が165億900万円、前期比で118.5パーセント、予想比で95.3パーセントです。売上総利益は114億700万円、前期比で120.7パーセントです。販管費は105億1,600万円で前期比118.7パーセント、営業利益は8億9,100万円で前期比151.0パーセント、予想比で100.4パーセントです。経常利益は8億5,500万円、前期比147.8パーセントで予想比101.6パーセント、四半期純利益は5億4,700万円で前期比130.9パーセント、予想比106.7パーセントでした。

天候や価格改定等の影響により、既存店売上高が想定を下回りましたが、新規出店は計画通りに進捗し、前年同期比で増収となりました。

価格改定による利益率改善や、タッチパネルによる省人化、適正な人員配置等による経費統制により、計画通りの利益水準に着地いたしました。

既存店売上高前年比推移

次は、既存店売上高前年比推移でございます。上期の売上高は99.9パーセント、客数は98.3パーセント、客単価は101.6パーセントで着地いたしました。

既存店売上高前年比推移(エリア別)

次は、既存店売上高前年比推移のエリア別でございます。

上期は関西圏が103.8パーセント、関東圏は97.8パーセント、東海圏は101.8パーセントで着地いたしました。

既存店売上高(中期比較)

既存店の売上高の中期比較です。

27期、2013年7月期における各月の既存店売上高を100パーセントとしたとき、その売上高に対して各期・各月の売上高を比較しております。

当期においては、価格改定等の影響により前年を下回りましたが、中期的には売上高は増加傾向でございます。最近5年で、既存店売上高は約16パーセント伸びております。

既存店売上高

続いて、既存店売上高です。

価格改定による客単価の上昇がありましたが、ドリンクの注文数が伸び悩んでいる状況でございます。客数に関しては、価格改定や関東での鶏業態の競争激化、出店攻勢に伴う自社競合、天候の影響等により、想定を下回って推移いたしました。

価格改定後、とくにファミリーや40代以上のお客様を中心に、客数が減少しております。一方で、鳥貴族のコアターゲットであります20代から30代の会社員、学生の増減率は軽微でございました。

今後の取り組み

今後の取り組みといたしまして、客単価の方でございますが、機会点としてタッチパネル導入等により、サーブとバッシングが中心のオペレーションとなっていたため、お客様へのお声掛けが減っておりました。適切なタイミングでのお声掛けの徹底と、お客様が追加のご注文等をしやすい、ホスピタリティある接客を推進してまいります。

客数は、従来からのターゲットである20代から30代の若者のお客様においては、減少は見られません。この先も、コアターゲットは変えずに、引き続き商品クオリティや接客サービス、衛生管理(QSC)の向上、既存店のブラッシュアップに注力してまいります。

(QSCの)Qでございますけども、「焼台トレーナー制度」を推進しておりまして、トレーナーが臨店し、調理技術を指導しております。

(QSCの)Sは「接客サービストレーナー制度」のことです。これは、トレーナーが臨店し、接客技術を指導しております。

あと「QSC改善システム」といたしまして、各店舗での課題発見、原因究明、改善実施、進捗管理の仕組みで改善していきます。

新規出店の状況

新規出店の状況でございます。

上期は計画通りの進捗となり、直営32店舗、フランチャイズのTCCも8店舗、合計40店舗が純増しました。その結果、2018年1月末時点では607店舗となっております。運営形態別は、直営店の比率が徐々に上がってきております。

現在の取り組み -QSC改善-

現在の取り組みを説明していきます。まず、QSC改善の取り組みでございます。

従来は、現場でのQSC改善の取り組みは、マニュアルの徹底を目的としたOJTが中心でございました。(スライド記載の)右の図だとDoの部分が中心でございました。課題として、各店舗における課題設定や改善計画が漠然とし、計画的な改善行動がとれておりませんでした。それを、現在はQSCの改善を仕組み化いたしまして、全店統一のチェックリストを用いて、各店舗の課題とその原因を特定いたします。そして、各店舗において計画的なPDCAを継続実施しております。

(スライド記載の)下の折れ線グラフは、覆面調査の点数結果でございます。このように、右肩上がりになってきております。

現在の取り組み -人財採用・教育-

人材採用・教育の取り組みでございます。

社会に貢献でき、社員が成長できる環境を創ること、そして労働環境を整備・改善し続けることが、人財の確保・定着につながるという考えのもと、さまざまな取り組みを実施しております。

ひとつが、理念の浸透と実践。そして、TORIKIWAY∞の伝承、業績の向上、店舗数の拡大、あと社員の成長を促す人事制度です。

現在の取り組み -理念の浸透と実践-

理念の浸透と実践については、まず「インナー向け社長講演」をしております。日々、鳥貴族を一緒に作ってくれているアルバイト・パートスタッフを対象に、理念・ビジョンを語っております。

そして「うぬぼれ研修」というものは、営業担当役員が新入社員やアルバイトスタッフへ、理念やストアコンセプト等を直々に伝道しております。

(スライドの)右上になりますけども「お褒めの言葉の共有、表彰」などもしております。お客様からお褒めの言葉をいただいたスタッフのもとへ営業担当役員が臨店しまして、その後、お褒めの言葉を社内で共有しております。店長会議・社員会議でも、お褒めの言葉をいただいた社員を発表しております。

グループ報『トリキLOVE』は、理念をはじめスタッフや店舗情報を掲載し、直営・TCCの全店のスタッフが読むことができる、より鳥貴族を好きになってもらうためのものでございます。

『鳥辞苑』は、広辞苑をもじったものでございますけども、手帳サイズの冊子でございまして、理念・コンセプト・歴史等を掲載し、全スタッフが携帯しています。これを見れば、鳥貴族のことがすべてわかるようなものになっております。

現在の取り組み -TORIKIWAY∞の伝承-

次に、「TORIKIWAY∞」伝承の取り組みでございます。

TORIKIWAY∞というものは、鳥貴族の共通の価値観を明文化したものでございます。次世代の経営者や社員に、私自身の考えであるTORIKIWAY∞、共通の価値観を残すために冊子を作成しまして、全正社員へ配布しております。そして、携帯をしてもらうようにも言っております。

その内容として、自己開発、経営戦略、経営者開発、組織開発、仕組開発の5分類・計38項目の価値観を掲載しております。7月に配布しまして、現在は毎月の会議で、私自身から全社員にプレゼンしております。

そして、社員の成長を促す人事制度といたしまして、まず「階層別研修」というものを行っております。これは店舗スタッフ、店長候補者、新任店長、マネージャー候補者、新任マネージャー、部長の各階層において求められる、技能・知識の習得を推進しております。

「ビルドアップ研修」は、入社4年目、7年目、10年目の社員に実施しておりまして、会社と共に社員が永遠に成長し続けられるよう、全社員に対して学ぶ機会を提供しております。勤続年数に応じて定期的に、マンネリ化が想定される時期に実施することで、リテンションにも寄与しているものと思っております。

(スライド記載の)「人事制度(着実なキャリアアップ)」として、中・長期的な観点で人財の定着・育成を図る観点から、社員の成長に合わせて着実に昇給する給与・評価制度に変更いたしました。加えて、多様な勤務形態の創設、こども手当の充実化、退職金の拡充を実施するなど、安心して働ける環境を整備しております。

(スライド記載の)「人事制度(多様なキャリアパス)」として、上級店長、エリアマネージャー、本部スタッフ、独立と、多様なキャリアパスを描ける環境を整備しております。

現在の取り組み -人財採用・教育-

続きまして、人財採用教育の取り組みでございます。

先ほど説明しておりました、理念の浸透と実践、TORIKIWAY∞の伝承、業績の向上、店舗数の拡大、社員の成長を促す人事制度の取り組みによりまして、「第2回 働きたい店舗アワード」の企業部門におきまして、居酒屋では唯一、当社が選出・表彰されました。店舗部門においても、鳥貴族162店舗が選出・表彰されました。こういった取り組みも着実に成果が上がりまして、離職率も下がってきております。それが、今現在の取り組みでございます。

配当予想及び株主優待

配当予想及び株主優待でございます。

株主還元の基本方針は、成長戦略への内部留保を優先いたしますが、安定的かつ継続的な配当を実施いたします。

2018年7月期の予想といたしまして、中間・期末共に4円の配当を予想しております。株主優待制度も、100株から299株は年間2,000円相当のお食事優待券、300株から499株は年間6,000円相当、500株以上は年間1万円相当のお食事優待券を考えております。

以上が決算です。どうもありがとうございました。