1Q(10‐12月)決算ハイライト

佐藤光紀氏(以下、佐藤):佐藤でございます。

本日はみなさまお忙しいところ、また、足元のお悪い中ご参加くださいまして、誠にありがとうございます。

本日私からご説明いたします。

2018年9月期の第1四半期の決算説明会です。

四半期の足元の決算概要、ならびに各セグメントごと、ネットマーケティング事業、また、メディアコンテンツ事業の各事業の業績状況、また、今期より半期のガイダンスに業績予想を移行しておりますが、それに対する進捗のご報告です。

ではさっそく、四半期の連結決算概要を申し上げます。

全体のハイライトです。まず、グループ連結は、収益40億2,800万円、Non-GAAP営業利益が7億200万円でした。

四半期の連結収益が40億円を超えまして、我々としての過去最高の数値を更新しております。

収益の前年比は、12.3パーセントの増加になっております。

セグメントごとのハイライトは、ネットマーケティング事業においては、収益38億500万円、Non-GAAP営業利益が14億7,000万円で、全体的には順調に推移し、国内、ならびに海外ともに業績は順調に推移しております。

利益率が徐々に高まってきていることが特徴です。

メディアコンテンツ事業は、収益で3億100万円、Non-GAAP営業利益がマイナスの3億300万円でした。

収益としては、前年同期で46パーセント程度の増加で、伸びてきていると。

主要因は、マンガアプリ『GANMA!』における広告収益によるマネタイズが進展していることで、ブランド広告市場の開拓がとくに進みました。

連結P/L(10‐12月)

連結P /Lの具体的な内容です。

収益は過去最高で、前年比で12.3パーセント程度伸びました。

そのほか、ガイダンスに対しての進捗です。この度の業績予想は、第2四半期の累計で、今回からガイダンスの期間を変更しております。それに対しての進捗で言いますと、収益につきましては50.4パーセント、Non-GAAP営業利益につきましては70.2パーセント、親会社の所有者に帰属する四半期利益につきましては92.5パーセントで、それぞれ順調に進捗している第1四半期の立ち上がりでした。

連結業績四半期推移(事業別)

こちらが連結業績の四半期推移のグラフです。

徐々に右肩上がりの傾向が強まってきています。

前回の決算説明会でも私からご報告申し上げたとおり、今期より、新たに人材への投資をより積極化することで、給与体系の大幅な引き上げ等の働き方の改革、ならびに人的投資をより重視する方針でしたが、その投資を実行しつつ、利益率が徐々に上昇してきています。

連結販売管理費四半期推移

こちらが連結の販管費の四半期推移です。足元の四半期につきましてはご覧のようなかたちの進捗になっております。

変動要素が大きい部分で言いますと、広告宣伝費が『GANMA!』におけるプロモーションを中心にかかってくるわけです。これが当四半期においては2億3,700万円程度で、前四半期と比較しますと、やや減少し、少しプロモーションを抑制した状態でした。

アプリの内部改修であったり、その他の施策の優先順位をこの四半期は上げ、プロモーションを少し抑制するという結果で推移しました。

また、人件費の増加は、人員が増えていることもありますし、加えて、人事制度改定に伴う給与の増加が影響しています。

ネットマーケティング事業 業績概況

続きまして、こちらからはネットマーケティング事業についてのセグメント別の業績概況です。

ネットマーケティング事業、広告事業につきましては、営業展開、営業活動の積極化で、トップラインが伸びてきています。

収益は前年同期で10.8パーセントの、2桁の増収になっております。

とくに、注力領域であります動画広告ならびに海外の事業、こちらの収益の増加が全体のトップラインを押し上げています。

ビジネスの内訳です。顧客であるとか、商品のミックスの改善に継続的に取り組んでおります。その結果、収益性が向上し、売上高に占める収益比率、いわゆる粗利率については、こちらも前年同期で2ポイント弱増加向上しました。

ネットマーケティング事業 四半期業績推移

ネットマーケティング事業の四半期推移です。

こちらも前年同期、前四半期比で増収、営業利益率も前四半期比に対しては1.5ポイント程度向上し、トップライン、利益ともに順調に増加しています。

ネットマーケティング事業 海外収益推移

主な注力領域です。 まず1点目は海外収益で、こちらも順調に増加してきております。

とくにアジア圏が順調で、収益の継続的な増加が行われています。

収益の全体の構成比、マーケティング事業における構成比も、足元では12.7パーセントで、過去最高の構成比になってきております。

ネットマーケティング事業 取扱高推移(動画広告)

また、2つ目の注力領域は動画広告です。

こちらも順調に推移しており、YonYでは37パーセント程度の増加で、動画の構成比、ミックスも徐々に上昇しています。このセグメント全体における構成比が約16.6パーセントで、増加してきております。

ネットマーケティング事業 収益推移(ブランド広告)

3つ目の注力領域は、今期より新たにセグメント内における数値面での開示対象として加えた、ブランド広告です。収益の進捗です。

こちらは指数での開示となっております。ご留意いただければと存じます。

前年の第1四半期、第1四半期を100とすると、この足元の四半期、第1四半期が147で、指数としてはYonYでの成長でいうと約1.5倍程度です。我々にとっては、従来の、ダイレクトレスポンス中心のパフォーマンス型の広告収益に対して、ブランド領域は新たに開拓する市場ですが、順調に拡大をしてきております。

また、参考として、右側にはブランド広告収益に対するお客さまの業種別の割合という構成比を記載しております。足下の四半期における業種別のミックスがご覧のようなかたちで、非常にバランスよく、まんべんなく収益の顧客基盤が作れています。ここまでが、ネットマーケティング事業でした。

メディアコンテンツ事業 業績概況

続きまして、メディアコンテンツ事業のセグメント業績概況です。

全体は、数値としては冒頭ハイライトで申し上げたとおりの実績になっております。とくに、マンガコンテンツ事業です。「GANMA!」における広告商品の拡販が進み、広告収益が増加しております。

冒頭申し上げたとおり、ブランド広告キャンペーンの増加が増収に貢献して、ナショナルクライアントさまからの「GANMA!」への広告出稿が順調に増加しています。

メディアコンテンツ事業 四半期業績推移

四半期の業績推移は、引き続き営業損失を計上しております。ほぼ前四半期と同額程度の損失額になっております。「GANMA!」におけるプロモーションを中心に先行投資が継続しておりますので、損失計上でした。

一方で、その他の新規事業が、この四半期は少し軟調に推移しております。全体の収益規模としては前四半期比で減収で、トップライン、このセグメント全体ではやや伸び悩みました。

マンガコンテンツ事業の概況1

続きまして、「GANMA!」の事業状況です。(スライドを指しながら)こちらに記載しているのがダウンロード数ならびにPV、そしてユーザ数の分布です。

左側びダウンロード数は、この12月の月次ベースで累計ダウンロードが929万で、PVとしては33億程度でした。いずれもYonYでは2倍前後の伸びで、引き続き順調に「GANMA!」のメディア規模を拡大しております。

右側が円グラフでユーザ層を示したものです。男女比ならびに年齢分布を表しております。下のグラフが男女比です。男性が55パーセント、女性が44パーセントとなっております。年齢層としては、10代から20代が大半です。

マンガコンテンツ事業の概況2

続きまして、「GANMA!」の収益推移ならびにブランド広告市場の開拓事例を記載しております。収益は、こちらも指数での開示となっておりますが、2016年9月期、前々期の第1四半期を100として、それぞれの四半期推移を記載しております。

広告収益ならびに課金収益の合計額は、YonYでは約2.5倍で、非常に順調に推移をしております。

また、ブランド広告市場の開拓事例を記載しておりますが、資生堂さま、大手のトイレタリー・化粧品系のお客さまで、消費財のメーカーさんです。

こちらは、いわゆるスポンサード型のマンガです。実際にマンガアプリの中で、ナショナルクライアントの企業さまが自社の製品を宣伝しながら、マンガとしてもしっかり成立して、コンテンツとしてユーザーの方に楽しんでいただく。こういうかたちのスポンサードコンテンツを、非常にご好評いただいていいます。

特徴としては、我々のアプリは、ご存知のように、ほとんどすべてのコンテンツが自社で制作しているオリジナルのマンガ・キャラクターです。

こちらのスポンサードコンテンツ、マンガにつきましても、実際に非常に人気のある当社のアプリ上のキャラクター、マンガの登場人物がお客さまの製品・サービスを紹介することで、ユーザーからすると、ふだん慣れ親しんでいるマンガ作品・キャラクターを通じて、自然なかたちで広告主、お客さまのブランドに対して好感度を高めたり、購買動機を高めたりという良質なパフォーマンスを発揮することができます。

一般的な広告商品と違い、非常にユーザーのエンゲージメントを良質に高めながらお客さまに貢献ができるので、広告に対するストレスもほとんどなく、広告主の方にもユーザーの方にも喜んでいただく、いわゆる三方良しのビジネスモデルを作っています。

アプリ上でユーザーの方々に調査・アンケートをお願いする場合、広告に対する印象も必ず聞くようにしているのですが、極めて多数の方々が快適であるということで、広告がマイナスなものではなくて、プラスもしくはニュートラルなものとしてご評価をいただいております。コンテンツと広告が高度に連携したユーザー体験を作っていることが特徴です。

「GANMA!」の新たな取り組みです。全般的に、コンテンツのリッチ化に積極的に取り組んでおります。マンガアプリを使っていただくみなさまに、より豊かなエンターテインメントの体験をお届けしたいということで、我々が保有しているコンテンツを、よりリッチなかたちでお届けするということです。

マンガコンテンツ事業 新たな取り組み

新たな取り組みとしては大きく2つです。1つはアニメ、もう1つは音楽です。

マンガアプリを使っていると、日々自分が読むマンガ、好きなキャラクターとかストーリーがあるわけですが、これに連動して、「GANMA!」内で読めるマンガの作品が、そのままアプリ内のアニメ・動画として視聴できるということで、新たにアニメ配信機能、動画配信機能を追加いたしております。

こちらが非常にユーザーの方々にも好評をいただいております。第1弾としては、アニメ作品として、マンガとしても非常に人気の『焼肉店センゴク』というコメディーのマンガを自社で制作し、1話約5分ほどのショートアニメと呼ばれる形式で配信をいたしました。

その結果、ユーザーの方々には非常に好意的に受け入れていただき、公開時点から1ヶ月強程度の再生回数が、約61万回を記録しています。マンガアプリの中で同じ作品のアニメが見られるということは、少なくとも私自身は初めてですし、おそらく世の中としても初の取り組みなのかなと捉えています。

最初は、マンガアプリでアニメを見られるのはどうなのか、ユーザーの方々がどのように受け止められるか、期待半分、不安半分でしたが、結果的には非常にいい反響をいただきました。我々としても手応えを深めている状況です。引き続きこのようなかたちで、アニメ作品の配信を通じてマンガアプリの利用価値をより高め、メディアとしての質の向上を図っていきたいと考えています。

続きましては音楽です。

マンガはご存知のように静止画、ならびに無音で展開されることが大半です。それに音楽も付けていくとどうなんだろうと、著名な、いわゆるボカロのアーティストさん、ボカロのプロデューサーさんの方々にご協力をいただき、オリジナルの楽曲の制作・配信を行いました。

「GANMA!」の中でも人気の3作品、『外れたみんなの頭のネジ』・『猫娘症候群(かとるすしんどろーむ)』・『リセット・ゲーム』というそれぞれジャンルの異なる3作品を対象に、オリジナルソングを楽曲としてボカロのプロデューサーさんに制作をいただきました。

これをYoutubeやニコニコ動画といった動画の配信のプラットフォーム上で公開したところ、非常にファンの方々に喜んでいただけました。

この3曲の累計の再生回数が、現時点で約166万再生で、たくさん再生されています。実は、これ以外にもユーザーの方々が独自で上げていただいている動画というのがたくさん出てきています。カラオケとしてアプリ上で、いわゆる「歌ってみた動画」です。

カラオケ上でユーザーの方々が歌って、それをまたご自身のアカウントで配信していくかたちのユーザー参加型のコンテンツが、どんどんとオリジナルコンテンツの周りに発生をしていっている状況です。そういったかたちでマンガから生まれたキャラクター・ストーリーが、音楽・映像を通じて、より幅広いファンの方々に楽しんでいただくというコンテンツの体験を生み出せてきています。

余談ですが、実際にカラオケボックスなんかでも歌えるようにしています。大勢の方々でオフラインのリアルの場でも歌って楽しむことができるようになってきています。我々が生み出したマンガ作品を、いろんな場面でエンターテインメントとして楽しんでいただく機会を、これからも作っていきたいと思います。

今回は新たな取り組みとして、コンテンツのリッチ化による映像と音楽と、アニメと音楽の取り組みをご紹介しています。引き続きこのようなかたちでメディアの質、ならびに規模の拡大に注力します。以上が、メディアコンテンツ事業の業績概況でした。

2Q累計(10-3月)連結業績予想に対する進捗状況

最後に業績予想に対する進捗状況の、ご報告・ご説明を申し上げます。

今期については半期でのガイダンスということで、第2四半期までの6ヶ月間の累計の業績予想をお出ししています。(スライドを指しながら)それに対しての進捗をこちらに記載しています。数値は冒頭にご報告したとおり、堅調に進捗をしてきています。

現在、我々は待遇の向上も含めた人的投資を強めています。ならびに「GANMA!」を中心としたメディアコンテンツ事業への先行投資の継続しています。こういった投資を継続しながら、収益の中核であるネットマーケティング事業の拡大、ならびに利益の向上により(計画を)進捗させます。

ポイントとしては、この四半期に、我々の保有しているアクセルマーク株式を売却していますので、それについての持分法の投資利益を一部計上しています。その分、当期利益・四半期利益につきましては若干予想に対して上振れをしているという内訳です。

第2四半期への展望です。費用面では本社の東京のオフィスの増床ならびにテレワーク・リモートワーク環境への整備という、働く環境に対しての費用を増加として見込んでいます。そういった要因も踏まえ、第2四半期の累計の連結業績予想は、現段階では据え置きで捉えています。

2Q累計(10-3月)セグメント別業績予想に対する進捗率

セグメントごとの進捗です。半期の進捗としては、ネットマーケティング事業は第2四半期についても、堅調な推移を見込んでいます。またメディアコンテンツについては、第2四半期も一定のプロモーション投資を継続します。メディアの規模の拡大に向けてまだまだ進んでいこうということです。

一方で、前年で言いますと、前年の第2四半期にテレビCMを含む大型のプロモーションを実施したので、費用感的にはプロモーションの費用は抑制されると認識いただければと思います。

2018年9月期の方針

改めて2018年9月期、今期の我々の経営に対する方針です。

前回と同じ内容を掲載しています。今期ネットマーケティング事業の海外を含めた着実な成長と、メディア規模拡大とを両立させるということです。

また経営の基盤は、継続的な人材投資によってしっかり強くして、各事業における成長力をテコ入れしたいということです。それについては、足元の第1四半期から2017年10月より人事制度の改定による給与の上昇、人材投資を行っています。それにより費用の増加を、今期の経営方針として織り込んでいくということです。

その投資を、収益のリターンにしっかり変えていくかたちで、経営の精度を高めながら、日々全力を尽くしたいと思います。

以上で、私からのご説明を終了いたします。ご清聴いただきまして、誠にありがとうございました。

今後とも当社グループへのご支援のほど、どうぞよろしくお願いを申し上げます。