2018年3月期第2四半期決算説明会

江口久氏:どうもみなさん、こんにちは。株式会社イーグランド、代表取締役の江口でございます。本日はご多忙の中、株式会社イーグランドの第2四半期決算説明会にお越しいただきまして、誠にありがとうございます。

すでにみなさんご高承のことと思いますけれど、先月の10日、第2四半期の予想を上方修正させていただきました。上方修正すると、なかなか気持ちはいいですね。発表会でも下を向いて話さなくてもいいような感じはします。

おかげさまで上方修正発表した後、当社の株価も非常に堅調に推移していまして、念願の4桁、1,000円台を超えて、堅調に推移しているのかなと思います。その間また日経平均の方もう十何年と非常に好調に上がりまして。

これから年末にかけてなんか2万5,000円というような声も聞こえているようですけれど、どうなることかわかりませんが、堅調にして推移してくれればいいなと思います。

2018年/3月期 第2四半期決算のポイント

それでは早速でございます。今期の上期のまずご報告をさせていただきます。

こちらにポイント簡単にまとめさせていただいていますけれど、過去最高の売上高・営業利益・経常利益、これを達成させていただきました。

これによって、10月10日に第2四半期の業績見通しを、大幅に上方修正をさせていただいたというかたちです。

あと首都圏、こちらは競売の物件の件数は減っているんですけれど、それを上回る任売物件の販売件数・金額が大幅に伸びました。あと関西も堅調に推移しているというかたちです。

販売単価、こちらは約6パーセント下落して1,904万円というかたちになったんですけれど、これは今期の上期の特徴として、高額物件。高額物件と言っても、私どもが扱っている物件が2,000万円前後ですので、イメージとしては3,000万円前後ぐらいの物件でしょうか。

そちらの売れ行きがちょっと比較的悪かったのかなと。それでいろいろ分析はしてみたんですが、ちょっと正直言ってその要因はわかりかねているんです。

後で中古の市場全体の推移なんかも出てきますけれど、特段ネガティブというか、そういった高額物件が売れない要因もつかめないんですけれど。どういうわけだか、そういったことで弊社としては、単価は6パーセント下落したというかたちです。

あと上方修正のもとになったのは、売上の粗利。こちらも0.7ポイント改善をしました。これがやっぱり大きかったと思います。

ここは半年、1年くらい前から売上の伸びより、利益の改善を目指そうよということで、仕入れについても「無理に仕入れないで、しっかり粗利を確保した仕入れをしようよ」ということを社内で徹底をさせてきた成果なのかなと思っています。

あと、中古住宅市場の動向なんですけれど、実は昨年初めて首都圏の中古マンションの成約件数が新築マンションの発売戸数より増えたんです。

これは実はもう過去30年位前から、東京を取っていても初めてのことなんです。そこの推移も後ほどグラフでご説明しますけれど、中古物件の取引は堅調に推移しているのかなというようなかたちです。

あと中古マンションの平均価格、これについては実は首都圏の不動産の流通機構の統計によりますと、もう57ヶ月連続で上昇しているような感じでしょうか。

ただ新築で見ますと、おそらく昨年の7月・8月くらいがピークで、若干下がっているのかなという感じしますけれど。中古の価格はまだまだ上昇傾向が続いている。

ただ、上昇の率はだいぶ減ってきましたけれど、そんなような状況があるのかなというようなかたちです。

私ども、今年の最初に今年度を含めた中期3ヶ年の成長戦略というものを発表しておりますので、これは後ほど説明させていただきたいと思います。

2018年/3月期 第2四半期決算の概要

まず上期の概要なんですけれど、こちらにこの赤枠で囲ったところ。これが実績になったんですけれど、当初計画から売上・粗利・営業利益・経常利益・四半期純利益、これすべての項目で大幅に前期比上昇になったという、非常に好調な決算をさせていただいたというかたちになろうかと思います。

売上高構成

こちら売上の構成なんですけれど、売上の中身はそんなには変わっていないんですけれど。我々コアの部分がこちらのブルーの中古住宅の再生事業。

この緑、これが一棟もの、もしくは区分所有のオーナーチェンジ、俗に言う収益不動産です。これが先期から少し力を入れて始めたところなんですけれど、そちらも順調に上期増えたのかなというようなところでしょうか。

あとその右なんですけれど、中古住宅の再生事業の内訳です。黄色い部分、これが先期の2Qから今期の2Qについて比率が減っていますけれど、これは首都圏の競売による仕入れの物件の販売額というかたちです。

これはリーマンショックの頃をピークにしまして、毎年毎年約2割前後くらい競売の件数自体が減っているんです。ですからそのトレンドで市場全体が縮小していますので、当然我々の仕入れもそれにつれて競売については減っているというかたちです。

その代わり、青の一番多い部分、46.5パーセント。これが首都圏の任売。任売というのは、普通の流通市場から仕入れるというかたちになるんですけれど、それが伸びているというかたちです。関西支店についても堅調に推移してきているのかなと、そのようなかたちでございます。

エリア別販売状況【中古再生事業(売買)】

エリア別の販売状況ですけれど、こちらに細かな販売状況を示してありますけど、やはり先ほどの棒グラフのとおり、競売が前年比14パーセントくらい減っている。

その代わりそれを十分カバーするだけ、4割以上任売が増えていると。あと関西についても2桁伸びているというようなかたちで。内訳としては今後も首都圏の競売については縮小傾向が続き、それを首都圏の任売がカバーしていく。

関西支店については、昨年並みもしくは若干の増額を目指していく。そのようなかたちになるかと思います。

2018年/3月期 第2四半期決算概要(売上高増減要因)

こちら決算概要の売上高の増減要因。

これは先ほど言ったとおり競売物件が減って、それを任売がカバーをして、関西も伸びているというかたちです。

2018年/3月期 第2四半期決算概要(営業利益増減要因)

こちらが営業利益の増減要因です。やはり今期の特徴としては、前期に比べて粗利が0.7ポイント改善したということが、やっぱり非常に大きな要因だったなというかたちです。

四半期実績推移(売上高)

これが四半期ごとの売上高・販売件数・仕入件数推移です。

私どもは第4四半期1月から3月の、とくに2月・3月が一番繁忙期というかたちで、売上・販売件数ともに伸びる傾向があるんですけれど。

今期も先期の第1・第2Qに比べて、両方とも売上・販売件数は増えているというかたちがこれでおわかりいただけるかと思います。

こちら四半期実績の利益の推移なんですけれど、今期においては第1Qで、ちょうど赤い数字のところ、粗利ですけれど、今期においては第1Qで、ちょうど赤い数字、粗利が第1Qで17.0パーセント、第2Qで16.7パーセントということで、先期に比べて、先期は第1Qは17.5パーセントでよかったんですけど、全般的に回復をしました。

私ども、平均的な粗利は17パーセントを基本的な目標としてますので、ほぼ目標の粗利に近いところができてきたのかなという感じです。

財務基盤は安定推移

こちらが財務基盤なんですけれど、私どもが非常に重要視しているのは自己資本比率なんです。これは、金融機関さんにも必ず、自己資本比率は30パーセントを確保しますということはいつもお伝えしてますし、こういった説明会でも30パーセントという自己資本比率は守るということはお伝えしているんです。

みなさんもご存知のとおり、リーマンショックのときに新興マンションデベロッパーさんがだいぶ破綻をされた。

そういう業者さんの財務内容を見ると、自己資本比率が10パーセント前後しかないよという、ある意味過大に投資をしすぎたのかなという会社さんが多く破綻しましたので、やはりそういったことを防止するためにも、この3割の自己資本比率は守りたいなと思っているんです。

あとは、こちらの販売用不動産を見ていただきたいんですけれど、こちらが毎期増えているのはおわかりいただけるかと思うんですけど、これは当然意図して増やしているんですけれど、我々、売上の原資はこの販売用不動産ですから、増収を目指そうと思うと、この販売用不動産を順調に伸ばしていく。

ただ、ここが大きく増えすぎると自己資本比率が毀損しますので、過度に仕入れをしすぎない程度で、あとはしっかり粗利を確保する仕入れをするというかたちでやっています。財務的には非常に安定をしている内容だと自負はしております。

価格帯別・地域別販売実績(通常中古住宅再販物件)

価格帯別なんですけれど、私どもは1,904万円が物件の販売価格の平均なんですけど、これは首都圏で言いますと、中古マンションの平均の販売単価は約3,200万円なんです。中古戸建は約3,000万円。

ですから、1,900万円がいかに安い物件に特化しているのか、というのがおわかりいただけるかと思うんです。

この円グラフを見ていただいても、2,000万円以下の物件がほとんど6割ですから、やはり平均の1,900万円の販売単価はおわかりいただけると思います。

3,000万円以上は10パーセントしかないんですけれど、私の経験則で言いますと、景気が悪化してくると高額物件は売れなくなるんです。

そういったこともあるので、低価格帯の物件を強化しておけば、仮にどんな景気情勢になっても問題なく売れるんじゃないのというところがありまして、現時点では低価格帯の物件に特化しています。

あと地域別の販売の実績なんですけれど、赤で囲った関西、これは約3年前に支店を設立して、順調に伸びてきまして、全体の2割を占めるようになったのかなと。

それで、神奈川県が首都圏の中で一番多いですよね。実は2年ぐらい前までは、東京都が一番多かったんです。

ところが神奈川の取り扱いが増えてきて、もう全体の4分の1が神奈川県になりましたので、今年の4月に、それであれば横浜支店を出して、より効率的な運営をしようということで、本社から分けて横浜支店を設立しました。

それにつれて、その他関東が3.9パーセントあるんですけど、これが北関東、茨城・栃木・群馬なんです。従来、宇都宮支店があったんですけれど、取扱量が少ないので、宇都宮支店は廃止をして、本社の営業部に統合した。このように地域別に支店の統廃合を図って効率化をしようと図っています。

在庫コントロール状況(居住用物件)

在庫コントロール。私どもは中古再販の業態なので、在庫の期間をなるべく短くしたいというのが1つの目標としてあるんです。

イメージとして、私どもは買ってからリフォームに約1ヶ月から1ヶ月半ぐらい、販売に3ヶ月半から4ヶ月、そのあとお客さまが付いて契約をして、住宅ローン等の手続きが終わって決済するまでが約1ヶ月。合計で6ヶ月なんです。それを基本的な販売の期間としています。

だいたい6ヶ月前後くらいに収まっているんですけれど、ちょっと今期の上期は長期物件の処分もしたということもありまして、6.9ヶ月ということで若干平均の販売期間が伸びたんですけど、これもとくに問題になるような期間ではないのかなと思ってますので、順調に販売は推移していると考えていただいて結構だと思います。

2018年/3月期業績予想の概要

これは今期の、2018年3月期の業績予想なんですけれど、期初に出した業績予想は今の時点では修正しておりません。経常利益で言うと、上期の進捗率はもうすでに60パーセントなんです。

だいたい私どもの平均で言うと、上期と下期の売上・利益の比率が約45対55ぐらいなんです。

そういう観点から言うと十分上振れする可能性もあるんですけれど、現時点においては、そこらへんの業績の修正をいつの時点でするかというのは、もう少し確実な見通しが立った時点で、今期の通期の業績について考えたいなと考えております。

業績推移

売上高・利益の推移なんですけれど、毎期毎期順調に伸びています。2014年3月、これはアベノミクスの当初の時期です。これは突出して利益があがった年で、そのあと1回落ち込みましたけど、現時点においては十分順調に粗利率も回復してきているのかなという感じはします。

エリア別販売計画

エリア別販売計画なんですけど、これについては、今期においては競売の件数もほぼ底を打ってきた感じはします。

競売になる場合、まず競売の開始決定が出るんですけれど、半年後に実務的には競売になるんですけど、その競売の開始決定が、一部の地方裁判所においては、今期の上期ちょっと増えてきたんです。

ということは、減少に歯止めがかかってきたのかなという感じで、私どもは競売の仕入れも比較的順調にいっているので、今までは毎期契約件数は減ってたんですけど、底を打つのではないのかなというのが見込みです。このようなエリア別の販売の見通しを立てております。

株主還元

株主還元。こちらなんですけれど、私どもは基本的に、株主還元については配当というかたちで考えております。

一時期、株主優待制度を設けたこともあったんですけれど、やはり株主間の公平公正という意味で一回廃止させていただいて、その後は配当で株主還元をしようというかたちにシフトしております。

先期においては、初めてなんですけど、15株も取得をさせていただきました。今期については基本的に増配で、配当性向も24パーセント強ということで、配当性向もどんどん上げていこうと考えております。