2018年3月期第1四半期決算説明会

長尾正彦氏:私から決算の概要のご説明をさせていただきます。まず、今回の第1四半期の決算の総括です。

連結業績は増収増益、各利益ともに過去最高を計上できました。

売上高は、インド、日本、欧州などでの四輪販売増加、二輪の販売増加を反映して、このような結果となっております。2期振りの増収でございます。

営業利益関係では、やはり日本、アジア、欧州での利益改善がございましたので、このような結果となっております。

四輪の世界販売は74万1,000台で過去最高。二輪の世界販売もなんとかプラスになってきまして、37万8,000台ということで計上できております。

これらが第1四半期の総括ですが、業績予想は第1四半期がまだ過ぎたばかりですので、今回は期初予想を据置きにさせていただきます。

連結:業績サマリー

具体的な売上高、利益の数字はこのとおりでございます。

連結:売上高の状況

売上高の状況でございます。一番下の「総合計」にあるとおり、トータルの売上は8,693億円。前年比1,153億円の増加です。四輪車・二輪車・特機等の事業ともに、あるいは各地域でだいたい増加となっております。売上の為替影響は一番右隅に書いてあります。円安で220億円の増収がございます。

連結:営業利益増減要因

営業利益増減要因の内訳でございます。今回一番大きく効いているのは、売上・構成変化等が大部分でございまして、この結果、259億円増ということで851億円計上できました。

連結:為替レート

営業利益への為替影響は、トータルで37億円。その大半がインドルピーで、プラス31億円ということでございます。

連結:設備投資、減価償却費、研究開発費、及び有利子負債残高

設備投資、減価償却費、研究開発費、及び有利子負債残高の数字はご覧のとおりでございます。

連結:キャッシュ・フロー

キャッシュ・フローの残高の結果でございますけれども、キャッシュ残高447億円増加の6,587億円ということで、必要なキャッシュ残高が確保できていると思います。

連結:事業別業績(売上高・営業利益)

事業別業績(売上高・営業利益)でございます。四輪車事業の国内売上高は、昨年投入した「WagonR FZ」や「SWIFT」が販売貢献いたしました。

海外売上高でもインドや欧州での販売増がございまして、前年同期比を上回ることができました。その結果、売上高は7,873億円。前年同期比で1,029億円増でございます。

営業利益も日本、アジア、欧州での損益改善がございましたので794億円。236億円の増加が計上されております。

二輪車事業の売上高は616億円。109億円増加することができました。昨年度末に間に合わなかった新型スポーツバイク『GSX‐R1000R』を投入して、販売(貢献)がやっと第1四半期に表れてきました。

インドネシアで効いてきたのは、写真左側の『GSX‐R150』でございます。こちらが販売貢献をしてきています。その結果、営業利益につきましても、前年同期比で営業損失6億円だったのですが、なんとか水面上に表れて20億円ということで、黒字化しております。

二輪車事業はまだまだ厳しい状況でございますけれど、引き続きこの販売をしっかりやって、利益が出る構造の定着化に励んでいきたいと思います。

特機等事業は、欧州向けの輸出の増加などで売上高が増えました。ただ、その分諸経費や販売経費等もかかりまして、37億円で若干減収減益となっておりますが、着実に利益は上げている状況でございます。

新型船外機「DF350A」発表

新型船外機のトピックスでございます。久々に我が社の船外機では最大馬力である350馬力を実現した、フラッグシップモデル「DF350A」を開発いたしました。

愛知県の豊川工場で作っておりまして、7月よりアメリカで販売を開始いたします。6月にフロリダで発表会をやりまして、非常に好評を博しているということで、こちらもしっかり販売に結びつけていきたいと思います。

連結:所在地別業績(売上高・営業利益)

所在地別の業績(売上高・営業利益)でございます。日本、アジア、欧州を含めて増収増益となっております。

日本もしっかりプラスに伸ばしておりまして、軽自動車の販売がようやく回復してきたことや、四輪車・二輪車の輸出拡大が非常に増えてきたことが、日本のセグメントの中に表れていると補足させていただきたいと思います。

連結:連結子会社、持分法適用関連会社、従業員

従業員の推移はご覧のとおりでございます。

連結:業績予想

先ほど申し上げましたように、第1四半期でございますので、業績予想は据え置きとさせていただきます。引き続き、3兆4,000億円を目指して頑張りたいと思います。

四輪車 生産・販売実績

四輪車は、生産・販売ともに過去最高を更新することができました。

とくに欧州の生産につきましては、従来は欧州向けの「SWIFT」をハンガリーのマジャール工場で作っておりましたが、(現在は)日本の佐賀工場で生産しております。欧州の生産実績が減っているのは、そこの分がマイナスされているためでございます。

四輪地域別販売(日本)

日本の四輪販売の状況は、新型の「ワゴンR」「スイフト」など新型車が貢献しているということでございます。

補足としては、トピックスの一番上に書いてあるように、先月(7月)6日に、「SX4 S-CROSS」を一部改良いたしました。

とくにフロントマスクのところを見ていただくとわかるように、従来は「S-CROSS」ということで、なんとなくSUVを狙っていたのですが、「SUVっぽくない」というお客さまの評価もあったものですから、フロントマスクを中心に改良してSUV調に近づけました。このようなところもしっかりと頑張っていきたいと思います。

あとは7月12日に、「スイフト」に駆動用モーターとオートギヤシフトAGSを合わせたハイブリッドシステムを適用したり、7月26日から「エスクード」に1.4リットル直噴ターボエンジン搭載車を追加して、派生的なものではございますが、営業拡大をしていきたいと思います。

四輪地域別販売(欧州)

欧州では、新型「イグニス」が非常に好調で、世界の「2017ワールド・アーバン・カー部門」でTOP3に入りました。グローバルでも評価されているということで、こちらも何とか販売増に結びつけていきたいと思います。

四輪地域別販売(インド)

インドは4〜6月の販売台数が36万8,000台で、第1四半期としては過去最高となっております。

ただし、6月は7月からのGST導入にかかる税金の関係があるので、卸を控えたました。他社さんも同じような対応をして6月は少し台数を抑えたというところが、どう出てくるかなと思います。一応、4〜6月では過去最高ということでした。

最近のトピックスとしては、4月から上級チャネルの「ネクサ店」の販売チャネルに「シアズ」を追加しております。

「シアズ」の前に、「S-CROSS」「バレード」「イグニス」を導入しておりましたので、今回で4機種目が追加となっております。

写真の「ディザイア」については、インドではまだまだセダンへの憧れガ残っているので、「スイフト」のセダン版の「ディザイア」が昔から非常に台数が多いのですが、こちらも新型を出させていただいて、非常に良い手応えが出てきております。

少し話題はそれますが、6月27日にインド・グジャラート州のメーサナ地区で開校を進めている職業訓練校の「マルチ・スズキJIM(Jaoan-India Insutitute for Manufacturing)」が経済産業省より「日本式のものづくり学校」の第1号として認定されました。8月1日に無事開校ができていることをご報告させていただきます。

四輪地域別販売(アセアン)

アセアンはまだまだ厳しい状態ですが、インドネシア「イグニス」や「エルティガ」を投入して、何とか販売がプラスに転じ始めました。タイ国内では「シアズ」が増加しています。

あるいは今、フィリピンの経済が非常によくて、自動車の売れ行きがすごくいいので、我が社もこれに乗っかって、営業が取れるように、「エルティガ」「シアズ」等を増加して、37.5パーセントと大きく伸びておりますので、アセアンもしっかりと伸ばしていきたいと思います。

二輪車 生産・販売実績

二輪車はアジアの増加のより、生産・販売ともにプラスになっています。とくにインドとインドネシアの販売増が効いてきているところです。

二輪車の主なトピックス

二輪のトピックスとしては、「GSX-R1000」を全面改良して、世界各国で発売させていただいております。

古い話になりますけど、マン島TTのシニアTTレースクラスで「GSX-R1000」では2008年以来9年ぶり、シニアTTレースクラスでは2004年以来13年ぶりで優勝することができました。社内もこれで大いに士気を上げて、頑張ろうということをさせていただいております。

この「GSX-R1000」は日本でも7月から日本仕様の発売開始をさせていただいておりまして、二輪のテコ入れの一環として、しっかりやっていきたいと思っています。

生産・販売台数:通期予想

生産・販売台数の通期予想は据置きとさせていただきます。説明が長くなりましたが、私からの説明は以上でございます。