今後、VR事業はどうなるのか
司会者:それでは質問のある方、どうぞ挙手をお願い致します。
質問者1:ご説明ありがとうございました。TBSの竹田です。2点教えてください。最初にお伺いしたいのがVRのことです。御社がこの1年、かなり他の会社とは違う境地で、VRをかなり積極的にやってらっしゃったと思うんですけど。
この業界はかなり変化も激しいので、1年やってうまくいった部分。逆に言うと、読み間違えた部分があれば、教えていただきたいと思います。
あと1年間やってどのぐらい、手応え的にアドバンテージが頭の中で今、どのくらい読みとしてあるのか。あと、今年のVRの方針について教えてください。これが1点です。
國光宏尚氏(以下、國光):VRに関して、弊社で今までこの1年、1年半やってきたところで言いますと、そのグローバルのところでエコシステムみたいな感じを作ってこうと。
まだこの産業自体が、始まったばっかりという黎明期ていうところもあるので。やっぱり、どうやれば成功していくかみたいなところを模索していくのが必要なのかなと。
というところで我々は、合計3つのことをやってきました。1つ目は去年の1月にはじめた、Tokyo VR Startupsというインキュベーションのプログラム。
それに続いて韓国とフィンランドのノルディック、合計3カ所でインキュベーションをやってきました。
ここでインキュベートしてきた会社数ていうのが、今のところ東京が合計で9社。今3期が始まったので、3期もそこに加えて10社になって、合計19社。韓国は1期で4社。
ノルディックも今5社で、まず他国2国のVRのコミュニティーにいて、挑戦したい人たちをインキュベートしていくと。
2つ目のところが、アメリカの方にあるベンチャー・リアリティ・ファンドというファンドで、これは54ミリオンぐらいのファンドなんですけども。
とはいえ、やっぱVRとかARの中心ていうのはサンフランシスコとか、シリコンバレーなので、そこにしっかりしたベースを置いてこうと。
現地のマルコ、ティパタートという人と、僕との3人のペアでいろいろ投資を行ってきました。
合計18社投資して、そのうちの8社がすでに次のラウンドにいって、そのうちの1社のOwlchemy Labsというところがグーグルに買収されると。
ちなみにこのOwlchemy Labsが作った『Job Simulator』というゲームが、去年合計4ミリオンぐらい売上げて。おそらくそのゲームの中でトップクラスに売れた1本になってるのかなと。
そういった会社がグーグルに買収される等、かなり世界の中でも最先端のところに食い込めてきているのかなと。
先ほどのインキュベーションのところも、東京の方でやった合計9社中8社が、次のラウンドにいくというかたちだったりとか。
韓国の方もまさに資金調達中なんですけど、順調で。割と僕らのところで目利きしたとか、育成してるてところが、軒並み成果が出始めてきてるていうところなので。割と僕はうまくいってるのかなと思います。
さらにネットワークをグローバルに広げていくところで、インキュベーションのところはちょうど、マイクロソフトさんとHTCさんと提携が決まるていうところで。
しっかりグローバルのコミュニティを、みんなで築いていけるポジションまできたのかなと。
加えまして、市場をしっかり見極めてくみたいな感じで、インキュベーションと投資を通していく中で、このVRとAR市場に、かなり市場がくるっていうところもそうですし、どのタイミングでどういうかたちでくるかというのも、かなり目途が立ってきたかなと。
なので弊社の方でも自社での開発を、ここからしっかり強めてこうと。まず第1弾、日本国内のところでは、よむネコ社をグループ会社化して、うちの内政チームとコラボレーションしてきながら、今MMORPGみたいなゲームを来年のリリースを目指すかたちで、制作を始めていきます。
ドイツのプレイスナックていう会社。これはもともとチームメンバーがクライテックていう会社にいて、そこでこの『ロビンソン』。これがたぶん今までで一番売れた、そのVRゲームなんじゃないかなぁと思うんですけど、10ミリオンぐらい売れてる。ていうのとあとクライム。
これもかなり大ヒットしたゲームなんですけど、こういうのを制作してたチームが独立した会社。プレイスナックのところに戦略的に出資して、うちの方がパブリッシングを取りにいくというようなかたちの連携が、ちょうど始まってきてるところになってます。
なんで正直そのVR市場、AR市場ていうところでいうと、日本国内市場ていうよりかは、当面の間やっぱり1年、2年、3年の間ていうのは、グローバルの市場でいかに勝ち切るかていうのが、たぶんすごく重要なことになってくるんだろうなと。で、そのグローバル市場で勝ち抜くためには、やっぱり海外の優秀な人たちと一緒に組んでやってくと。で、さらにはその海外のプラットフォーマー。
これが当然オキュラスであったりとか、プレイステーションも海外チームの方率先してるんで、HTCだったりとかというとことしっかり連携していく中で、共同で「どういうのをやっていこう」ていうのが必要になってくるんで。
そういった部分のところっていうのも、しっかり構築できてきたのかなと。そういった意味では、1年目と1年半ていうかたちのところでは、かなりこの世界のARとVRのところの限りなくその中心的なポジションていうところまで、躍り出ることができたのかなと。
コンテンツが流行るために重要な要素
國光:一方、一般の市場的にいくと、去年の年末のハードの台数の売上げのところが、プレイステーションでもたった100万台みたいな。HTCとかが50万というところで、そのへんのところが市場的な感じの、ちょっとガッカリなところなのかなぁとは思うんですけど。
ただ、ここに関しても、かなり自信を持っているというところでいくと、結局今までの家庭用ゲームの歴史、ハードとかの歴史を見てると、まずは決定的に重要なのは、そのハードとか。
そこでコンテンツが流行るために、決定的に重要な要素は2つあると思ってます。1つはハードの価格。もう1つはキラーコンテンツ。
この2つていうのが決定的に重要なのかなと。今ハイエンドなVRの、HTCとかオキュラスとかをやろうと思うと、ハイエンドPCが必要になってくるので。
HMDとハイエンドPCを合わせると、25万円くらいの価格がお客さんにかかってくると。
さすがにこれは高すぎるかなと思っていて、今までの家庭用ゲームを見るところの、普及するためのプライスポイントは500ドルを切って499ドル。これがプレイステーション4の一番最初の価格なんですけど、ここにいったときにしっかり売れると。
でも500ドルを超えたハードは売れない。というのが今までの家庭用だったんで。まずはこの499ドルにいついくか。
さらにこれが399ドルというハードの価格になってきたら、一気に普及するという時期なんで、これがいつくるかというかたちなんですけれども。
ここもちょうどそのマイクロソフト自体が、プラットフォームをオープンするというかたちで。レノボ、ASUS、このあたりがもう周知で発表してるところなんですけど。
年内に399ドル。ノートPCとかは一応必要なんですけど、そんなHMDが出てくる。
一体型の、それさえ買えばできるというところも、500ドル以下というのが、各社年内のところで出てくるような発表を行ってきてるんで。
なので、まずこのハードウェアの方というところが、競争がしっかりしてくる中で、技術の革新が進む中で、おそらく年内には500ドルを切ったかたちでのハードが各社出されてくると。
おそらく来年のところの真ん中ぐらになってくると、これはもうスマートフォン自体のところで、そういうのができるようになってくるというのが見えてくるなと。
そうなるとハードとしての問題点が、年内から来年の半ばぐらいに解決されてくるだろうなと。
あと、もう1個必要になってくるのは、やっぱりVRならではのキラーコンテンツというところになってくるのかなぁと思ってまして。
ここに関しても僕の方で、世界中のいろんなコンテンツ会社を見てきたりとか、いろいろ見てるんですけど。やっぱりコンテンツの質はかなり上がりまくってきてるんで。
おそらくお客さんが「ワオ!」と言うような、凄い体験をどう提供できるかというのが。そういう「ワオ!」っていう、今まで見たことない凄い体験というのを提供できれば、当然お客さんは買ってくれる。で、思い出していただきたいのが、任天堂Wiiの時。
Wiiがあんだけ売れたていうのも、今まで見たことないような体験を提供したから、Wiiが一番最初あんなに売れた。
今、この時点で確信を持ってることで言うと、今、この時点でVRの体験は、Wiiの体験、ゲームの体験よりも「ワオ!」ってなるような、「凄い!」ていう感じの体験を与えられると思うので。
そこからもうすでに1年2年経ってきて、今まさにここから年末商戦とかを含めてっていうのに、出てくるゲームの質ていうのは、これはかなりお客さんが驚くような、すごい質になってくるのかなって感じて思ってます。
なので、まとめますとVRのゲームというところにおいては、今年の年末にかけてていうところで、ハードの価格は飛躍的に下がってくると。
それに合わせてコンテンツも、今までそのハイエンドな、今まで見たことないコンテンツが出てくるので。なので、今年の年末に合わせるかたちでくるのかなと。
最終的にいえば、来年の年末というところになってくると、ハードもさらに質が上がって、価格が安くなって、コンテンツの価格が安くなって、キラーコンテンツも出揃ってくるんで。
来年の末には、VR自体がかなり大きな市場規模というのに、辿り着くのは間違いないんじゃないかなと思ってます。一応VRに関しては以上です。
加えまして、AR自体のところ。これはVRとごちゃまぜに感じられることもあるとは思うんですけど、ここは違う市場でありまして。VRはゲームが好きな人に向けた、よりすごいゲーム体験で。
プレーステーション4の次の、次世代というかたちで思っていただくのがいいのかなと思って。ARの方でいくと、これはよりカジュアルな感じ。ポケモンGOもそうだし、よりカジュアルなスマートフォンの延長線上ていうのが、ARの方なのかなと思ってまして。
こちらの方の市場も、急速に立ち上がってきてるので。今、申し上げた話はVRのところ。そこから先でいうと、ARの新しいゲーム市場はここから生まれてくるのかなと感じています。以上になります。
ウォルト・ディズニーをかなり意識している
質問者1:もう1つお伺いしたいです。動画のところを教えてください。投資の方針について確認したいです。VRの場合、今國光さんがおっしゃったみたいに、海外のメインプレーヤーがいることが大事で。
そこを一生懸命やって、なんとなくイニシアチブを取り始めてる感じはするんで、いいと思うんですけど。なぜ動画をやってるのかということと、これもVRの応用かなにかのプロセスを持ってやっているのか、考え方を教えてください。
あとはVR同様ですけど、やっぱりgumiとして、どう収益として刈り取っていくのか、みたいなところを、タイミングとかやり方みたいなところで、投資以外のところで、こんな仕上げ方を考えてるみたいなことがあったら、ぜひ教えて下さい。
國光:動画につきましても、これは弊社の方で毎回言ってることでもあるんですけども、うちの会社自体ゲーム会社というかたちでは思ってなく、会社のビジョン自体は、この情報革命時代を代表する世界一のエンターテイメント企業になるというのが、会社のビジョンとして掲げてるところです。
その第1段階で、まずはフューチャーフォンを。例えばソーシャルゲームがあって、それが今スマートフォンのゲームというかたちになって、そこに新しいのが来てると。
僕ら自体が思うところでいくと、エンターテイメント企業に決定的に重要なのは、新しいテクノロジーが生まれてくると、そこでしかできない新しいエンターテイメントっていうのが出てきて、市場を牽引していくと。
やっぱりウォルト・ディズニーとかは、かなり意識しているところではあるんですけど、ウォルト・ディズニーがあそこまで成功してきたのは、新しい技術が出てきたときに、そこでしかできない新しいエンターテイメントをディズニーが生み出し続けたのが今のポジションになるのかなと。
もともと白黒だったときに、カラーを一番最初にやったのがディズニーだし、もともと音が入ってなかった映画に、いちばん最初に音を入れたのはディズニーだし、一番最初に実写とアニメを合成したのもディズニーだし、ディズニーランドみたいなのも、新しいテクノロジーの集合知みたいな。
そういった中で、ウォルト・ディズニー自体が言ったことは、「エンターテイメントビジネスは、人の心に魔法をかける」そういうビジネスだと。
どういうときに人の心に魔法がかかるかというと、テクノロジーとアートが融合した瞬間に魔法が生まれるみたいな。
今まで出てきた新しいテクノロジーっていうので、そこでしかできない今までまったくなかったすごいコンテンツを作り出しているところで、新しい驚きが生まれて、それが魔法になってくみたいな。
僕らがずっと挑戦していきたいのはすごくシンプルな話で、とにかく新しいテクノロジーが出てくると、そこでしかできないエンターテイメントを作り続ける。
そこならではのハイエンドなコンテンツを作り続けていくことで、世の中に驚きを作っていく中で、1つ大きな事項を作っていくのが、会社としてベースの考え方になってます。
VRもVRならではのハイエンドなコンテンツを作れるようになっていくと、当然それはお客さんに受け入れられるものだと思っているし、ARならではのコンテンツを生み出せると、当然それはお客さんに受け入れられると。
動画も、これはぐらい3年前からやってることで、モバイル動画ならではのコンテンツをハイエンドで作る。そういう会社だったり、そういうプラットフォームに積極的に今まで投資だったり連携を図ってきました。
そういう中で3ミニッツさんはファッション領域のハイエンドなかたちで、Candeeの方はソーシャルビデオのプラットフォームだったり、料理動画の暮らしというところ。あとTABILABOも。これ以外にもほか会社はいっぱいあるんですけれども。
各社みんなやってきているところは、スマートフォンTVのコンテンツの委嘱じゃなくて、スマートフォンならではのハイエンドな、スマートフォンじゃなきゃいけない動画コンテンツをしっかり作れるところに今まで投資をしてきた感じになっています。
ここまでは会社の余力自体とかもあるんで、今までは投資を中心というかたちだったんですけれども、今後、各投資している会社との事業的な連携もそうですし、ここからさらに何かしらの深い連携だったりとか、そういうところは今後もいろいろ考えていきたいなという感じで思っております。
VRゲームは本当に売れるのか
司会者:それでは引き続き、ご質問の方をお受けしたいと思います。
質問者2:どうも本日はありがとうございます。エース経済研究所のヤスダと申します。
VRのところをお伺いしたいんですけども、いろいろ伺ってて、将来普及していくということを、見ておられるというのはわかったんですが、もし年末調整までうまくいかなかったとき、いつまで投資って続けられるご計画なんですか?
多分、見方としては売れるという見方もあれば、私みたいにまったくダメだろうと思っている方もいらっしゃると思うので、もしダメだったとき、どうするのかっていうオプションを考えておられるのか教えていただけますか。
國光:まずお時間あるときに弊社の方に来ていただければ、VRの最先端のゲームを試していただけるんで、実際は下手に考えるよりも自分でやってみるっていうのが一番いいかなと思うので。
投資家のみなさんの中でも、まだハイエンドで質の高いVRゲームを体験されてない方がいれば、ぜひうちのところにご連絡いただければひととおり体験できるのかなと思っております。
僕が思うのは、今までのゲームのエンターテイメントの歴史ってずっと見ていくと、いつでも今まで見たことない「ワオ! すげえ!」とかって体験にお客さんはお金を払い続けてきたというのは、これは1つの事実なのかなと。
そういう体験を生み出すハードウェアだったりとかは、今まで出続けてきたのかなという感じで、現状のところでいきますと、普通に今の最先端でも「すげえ! おお!」ってところまでは来てるんで。
ここからさらにゲームの方をより、VRならではの高いコンテンツが生まれてくると、これはお客さんの方が手にとってくれるのは確実じゃないかなと。
また、ハードの価格の下がり方は各社に依存するとこなんですけども、これ自体もASUSさん、LENOVOさんが発表されているように、値段が、PCを使わなきゃ動かないところではあるんですけど。
それでも399ドルまできてるんで、来年には一体型で500ドルを切るっていうのはほぼ間違いないかなって感じなんで、そういった意味では今まで見たことがないような「ワオ!」っていう体験を作り出しさえすれば、お客さんは必ずついてきてくれるだろうなと。
現状のハイエンドなイケてるゲームでも、そういうレベルまできはじめてるんで、ここ自体のところは、僕はまったく不安視はしてないのかなって感じで思っています。
今年の年末確実にそれなりの規模が出つつ、おそらく来年の末のところには、相当数のハードとコンテンツが揃ってくるので、VRのゲーム自体が1つの大きな市場といったところにはなってくるのかなと。
いつまでっていった感じでいくと、少なくとも来年の末のとこでVRの市場が立ち上がってないって話があると、そのときはいろんなことを検討していいのかなと。
ただ僕自体は、まったくそこに関しては、VRのゲーム市場の自体の立ち上がりに関しては、全く不安を覚えてないって感じで、かなりの自信を持ってるところでございます。
広告宣伝費が大幅に増加
質問者2:わかりました。ありがとうございます。もう1点なんですけれども、私最後の方に来たのでわからないので、教えていただきたいんですけども、この1クォーター売上がほぼ横ばいにも関わらず、営業利益4億円減ということで。コスト増のはどういうところなのかなと。
本吉誠氏(以下、本吉):そうですね。とくに大きいのは、この広告宣伝費のところに関しては、今タガタメ(誰ガ為のアルケミスト)の方でTVCMを実施しておりますので、そちらのコストがQonQで増加すると。
外注費に関しても、新タイトルを仕込んでいるところでございますので、そちらで開発が進むことから、一定程度増加することを見込んでおります。
質問者2:どちらの方が多いと捉えておけば?
本吉:広告宣伝費です。表現的にも広告宣伝費が大幅な増加というふうに入れさせていただきたいなと思います。
質問者2:わかりました。どうもありがとうございます。
司会:ありがとうございます。それでは引き続きご質問の方をお受けしたいと思います。
質問者3:ご説明ありがとうございました。56ページのまずゲームのところ、パイプラインの確認と戦略をお聞きしたいんですが、まずここのパイプラインは、とりあえず17年以降のものも入っているということですが。
先ほど他にもいろいろ開発されてるものがあると言ってたので、だいたい年内というか、17年度中には、この本数ぐらい出るって考えていいのかってところと。
既存のタイトルも結構好調に推移しているので、例えば提供する体制。開発体制とか運用体制とか、このへんが不足する可能性っていうのがあるかどうか。
とくに人の採用ですね。今、ゲームのところは投資フェーズが回収フェーズになっているので、これでゲームがまたグーッと増えると、また投資フェーズというか、また運営体制とか、そのへんを増やさなきゃいけないかどうか。そのストラテジーについてまず教えてください。
川本:まず今のパイプラインの話ですが、こちらに記載させていただいた7本は、おおむね、今から2年半ぐらい前から開発を始めたものが大多数でございます。
したがって、開発期間でいうと2年から3年というのが、最近の弊社の開発体制、まあ業界全体もそうですが。というところですので、今年度に出てくるものはたいそうというご理解で結構です。
そして、先ほど私が申し上げた、それ以外にあるというものについては、来年度以降リリースをするものということで、新規に開発・着手しているものとか、今新しくプロダクションを作っているとか、そういったものもあるというところでございます。
ですが年間の配信本数については、今年度5から7本、全部仮に出た場合は相当多いという認識にはなると思います。
今後については恐らく弊社各スタジオを抱えていて、国内外合わせて6スタジオプラス外注管理スタジオが1つ別にあるんですけども、そのスタジオの中で開発しているもの。
もちろん、そこも外注を使う場合もあるんですが、いずれにしても、そのスタジオで一定程度、今の運用中のタイトルを用いながら新たな開発に入っていくということになりますので。
1つのスタジオで、例えば複数の運用中のタイトルを抱えながら、さらに新規で複数タイトルというふうになってくると、かなり重たくなるので、そこは人の採用とかも含めそんなにアグレッシブに行くというふうな、そういう計画ではございません。
したがって、今運用中のタイトルが好調であれば、その間にそこから少しずつ人を採用して、新たな開発をはじめていくというようなことなので、今申し上げたスタジオ数プラス外注さんとの連携派遣。
外注といいますか、他のゲームデベロッパーさんとの連携案件というところになってきますので、そのぐらいのタイトル数というところが、これからも仕込みとしては入ってくるだろうなと。
年間で5から7本出せたら十分すぎるんじゃないかな、というような考え方をしております。
質問者3:ありがとうございます。もう1つはゲーム以外のところのPLインパクトを、どれくらいの予算を組んでいらっしゃるかというところなんですけども、インキュベーション、例えば投資して。それはまあいいとして。
例えば事業としてやられる時に、どれくらいまで費用投下というか、ロスが出ても「とりあえずやってみようかな」ってなるところがあるかどうか。
「ゲームから利益をどれくらいマックスで引かれる可能性があるか」っていうところを教えていただきたいんです。
すいません、変な質問ですが、どれくらい費用投下っていうのは考えていらっしゃるか……。
川本:そうですね、非常に難しいところなんですけれども、やはり今のパイプライン、ゲームの方で。
とはいえ72億の0という予想を出させていただいたとおり、まだ収益で見ると大きなプロモーションとかを打ったタイミングでは水面にぎりぎり浮上する、しないというところ、当落にあるというふうに認識をしておりますので。
これらをもう一段、収益として回収フェーズと申し上げているとおり、もっとプラスがきちんと出てくるところというのがない限りは、それほど大きな金額は投資できないという認識をしております。
一方で、とはいえVRの波がきた時に出遅れないということでいうと、社内、よむネコさんを代表としても言えるとおり、一定の開発が入りうる体制というのは持っていますので、そこはゲーム事業におけるキャッシュの生み出す量等を勘案しながら、適切なかたちでPLには一定程度計上していくというかたちにはなります。
一方で、開発の予算、今のゲームの開発予算という観点でいうと、まだそれほどVRのゲーム1本開発するのに金額的に大きくはないので、いって1桁億前半ぐらいのレベルかと思いますので。
その本数をかけると、2本、3本ということであれば、そのぐらいが最大のインパクトに当面の間はなっていくのかなというのが今お答えできる範囲かと思っています。
質問者3:ありがとうございました。
司会:ありがとうございます。引き続き、ご質問をお受けしたいと思います。
質問者4:3点あるんですけど、最初は38ページの、ちょっと個別のタイトルで申し訳ないんですけど、タガタメがテレビCMを今やられていて横ばいなんですけれど、これは結局2クォーター以降に効いてくるという理解でいいのかということと。
あと、クリユニ(クリスタル オブ リユニオン)が大幅に伸びるというご計画なんですが、これは海外というよりは、その下に書いてあるように国内が牽引するという理解でよかったですか。
個別で申し訳ないんですけど。
本吉:タガタメに関しては、テレビCMの効果も考慮し横ばいという設計にしています。
理由としては、タガタメはご案内のとおり、半年前の1月に最高益を出しまして、そこで1周年イベントと、Fateのコラボで最高益でしたので、1月の効果がまだ2・3・4、弊社の4Qに効いていたと。
一方、5月・6月・7月に関してもファイナルファンタジーさんとコラボさせていただいていますが、12月に合わせてテレビCMをやったんですが、Fateコラボのプラス1周年の効果と今回テレビCMプラス、ファイナルファンタジーコラボ、どちらが大きいかというのを、足元の状況を見ながら予算の設計をしているという状況でございます。
クリユニに関しましては、おっしゃったとおり、国内版のところが大きく伸長するということを見込んでいます。
理由としては、4月がクリユニ1周年を迎えるんですが、その効果が出てくることに加えまして、先ほど川本から説明ありましたとおり、IPさんとコラボレーションですね、積極的なユーザーベースの拡大を図るというところが大きなテーマになるかなというふうに考えています。
海外版ゲームの伸びについて
質問者4:わかりました。2点目は海外の考え方なんですけど、クリユニ海外版でアジア圏の配信開始で出ていて、タガタメがもう海外版が出ていて。
例えば北米とかはまだ難しいのか。やっぱりアジアである程度売上を上げていくということなので、海外言語版が今期において極端に大きくなるという可能性はそれほど考えない方がいいのかと。
川本寛之氏(以下、川本):それで申し上げますと、タガタメに関してはまだ海外言語版はまだ開発中でございまして、リリース前です。リリースに関しては基本北米を中心、欧米をファーストとして予定しております。
こちらはシンガポールにgumi Asiaという拠点、ブレフロ(ブレイブフロンティア)の海外言語版、そしてファイナルファンタジーブレイブエクスヴィアスの海外言語版を海外。
とくに欧米にパブリッシュをしていく拠点になっておりますので、こちらでもう1タイトルということで、欧米が中心です。
弊社の今のそもそも海外パブリッシュ、すなわち国内のヒットタイトルを海外に輸出するという事業に関しては原則欧米を中心に考えています。
したがって、クリユニだけが少し変則的なものでございまして、クリユニについてはゲームをご存知の方ならあれかもしれませんが、いわゆる戦争ゲーム、ストラテジーゲームという、海外でいうGame of warとかモバイルストライクとか、こういった超大ヒットタイトル、世界中でヒットしているタイトルございますので。
これらのゲームの中心はそもそも北米向け。どちらかというとクリユニは逆で、逆張りでアジア圏、日本とかアジアで通じるようなストラテジーゲームというようなことをコンセプトにそもそもが作られております。
さらに難しいところで、このゲーム自体が1つのゲームの中にいろいろなワールドが存在していて、それらはサーバーが別なんですが、いわゆるプログラム自体が1つで出来上がっているものなものですから、欧米とは時差を含めてそれらを含めた運用をしなければならないというちょっと特殊な事情が今ございます。
したがいまして、今アジア圏を中心に配信したのは時差がほとんどないので、先にアジア圏に配信をしている。
そして、時差のある国に関してはイベント設計の方も含めて同じ同一アプリ内でやらないといけないので、ここの設計をどうするのかも含めたローカライズを配信をしている最中でございます。
したがって、クリユニだけがちょっと特殊というふうに思っていただければけっこうです。
今、海外の伸びということでしたが、ブレイブエクスヴィアス、ファイナルファンタジーとブレイブフロンティアについては、今ブレフロは日本版同様、そろそろリリース後3年経過してきておりますので、それなりに劣化は認められると。
一方、FFBEに関しては逆に絶好調の波に乗っている、ただ、日本版と同じような動きをほぼしていますので、今、しっかりとした売上のトップラインとしてこれを維持・改善していくというようなターンになりますので。
一方、タガタメについてはこれから配信しますので、海外でこの手のタクティクスゲームが受ければ、しっかりとした売上の大幅な、大きな増加につながっていくというふうには考えられるかと思います。
質問者4:わかりました。最後が広告宣伝費率と外注費の考え方で、年間の考え方なんですが、今回はタガタメの広告宣伝費を多めに使うというところで、終わった期でいうとかなり広告宣伝費が抑制できたんですけど。
年間でいうと抑制を目指しているのか、それとも例えば新作が出るので、やっぱり外注費も含めて流動的になっているのか、年間の考え方だけ教えてもらえますかね。
本吉:基本は適切な広告効果があれば積極的に広告投資というのは実行していきたいと思っております。
結果として、前期に関しては前々期に対して実額ベースでも広告費はマイナス8億ということだったというところがありますが、こちらは前期に関しては海外のタイトルで、ブレフロ海外言語版ですとか、海外言語でトライをしていたタイトルが多かったこともあって、まだ十分に海外のマーケティングプロモーションがある程度蓄積されていない状況にありました。
したがいまして、前期に関しては増収ながらも広告宣伝費の減少というようなかたちになったと思うので、今期以降に関してもタイトルごとにきちっと精査を、広告の費用対効果というものを精査して投下はしていきますし。
ベンチマーク一応15パーセント、グロス売上高ベースで15パーセント未満というところは定めさせていただいておりますが、結果前期は10.3パーセントとけっこう抑えられましたので、そこはタイトルの状況を見てきちっと管理はしていきたいと思っています。
司会:ありがとうございました。