連結業績(経営成績と配当)

本井秀樹氏:財務を担当しています本井です。私からは、平成29年3月期連結業績と平成30年3月期の連結業績予想につきまして説明いたします。

それでは、29年3月期の連結業績から説明いたします。ご覧の経営成績および配当は、先ほど社長の西尾より説明いたしましたので、セグメント別の連結業績から説明させていただきます。

連結業績(セグメント別内訳)

内訳はご覧のとおりになります。乳製品セグメントの売上高は、6Pチーズ、さけるチーズなどの主力商品の積極的なプロモーション活動の展開により、前期比102.4パーセントの増収になりました。

営業利益は、主力商品の販売拡大に加えて、円高による原料・輸入チーズの価格が低下したことなどから、前期比123.9パーセントと、増益になりました。

飲料・デザート類セグメントの売上高は、当社保有の乳酸菌「ガセリ菌SP株」商品群の販売を加速させたこと、また新たな価値の提供として発売したBOTTLATTEシリーズも貢献し、前年比103.0パーセントの増収となりました。

営業利益は、ヨーグルトの販売拡大によるプロダクトミックスの改善、および、原油安によるエネルギーコストが減少したことなどから、前期比201.2パーセントと大幅な増益を達成しました。

なおヨーグルトは、市場の伸長、とくに機能性商品に対する需要に対応するため、昨年8月、海老名工場に小型ボトルタイプドリンクヨーグルトの生産ラインを増設しております。

連結営業利益増減要因の内訳

連結営業利益の増減要因はご覧のとおりです。セグメント別の内訳は、決算短信の補足情報46ページに記載しておりますので、後ほどご確認ください。

連結貸借対照表

次に貸借対照表について説明をいたします。

流動資産は棚卸資産の減少などにより減少、固定資産は微増となり、総資産額は、前期末と比較して26億減少し、3,415億円となりました。

負債は、借入金の返済や未払法人税等の減少により、流動負債、固定負債ともに減少しました。純資産は、利益剰余金の積み上げなどにより増加しております。

その結果、自己資本比率は、前期末から4.1ポイント改善しまして、41.9パーセントとなりました。

連結キャッシュ・フロー計算書

次にキャッシュ・フロー計算書について説明いたします。

営業キャッシュ・フローは299億円のキャッシュインとなりました。これを投資活動に144億円、財務活動に143億円振りました結果、現預金は前期末比べまして11億円増加しております。

有利子負債は835億円、前期比106億円ほど減少しております。

キャッシュフローの主な内訳はご覧のとおりです。後ほどご確認ください。

連結業績予想(経営成績と配当)

次に、連結業績予想について説明いたします。

平成30年3月期連結業績予想は、売上高6,000億円、営業利益195億円、経常利益205億円、親会社株主に帰属する当期純利益130億円と、増収増益を見込んでおります。

配当は1株当たり40円を予定しています。その結果、連結配当性向は20.9パーセントとなる見込みです。

連結業績予想(セグメント別内訳)

セグメント別の内訳はご覧のとおり見込んでいます。乳製品セグメントは、生乳価格、輸入チーズ価格の上昇などにより、減益を見込んでおります。

飲料・デザート類セグメントは、ヨーグルトなどの主力商品の売上拡大により、大幅な増益を見込んでおります。飼料・種苗セグメントは、研究開発投資や体制強化に伴う負担増により、減益を見込んでおります。

なお中期経営計画で説明した機能性食品や牛乳などのニュートリション事業分野は、乳製品セグメントに含まれています。

連結営業利益増減要因の内訳

業績予想の連結営業利益の増減要因はご覧のとおりです。先ほど説明しましたとおり、生乳価格や輸入チーズ価格の上昇などによるコストアップが見込まれます。

これに対し、宣伝促進費を効果的に投入し、機能性ヨーグルトなどの高付加価値商品の売上拡大などに努め、増益となるように努めてまいります。

それでは、目標達成に向けたグループ収益基盤の強化における重点取組について、事業分野ごとにご説明します。

なお、それぞれの内容につきましては、先ほど社長の西尾が説明いたしました、「グループ中期経営計画 2019」の主要施策と重なりますが、とくに2017年度に取り組む項目を中心に説明いたします。

重点取組項目①

乳製品事業分野では、まず国内において、6Pチーズのプロモーション展開や、今年で10周年を迎えます「雪印北海道100ブランド」の強化に努め、チーズシェア拡大による収益基盤の確立に取り組んでまいります。

海外では、インドネシアにおけるプロセスチーズの生産量が毎年順調に伸びております。2017年度はインドネシア国内市場での拡大に加え、シンガポールをはじめとします周辺国への輸出を展開してまいります。

また、さけるチーズや業務用商品など、当社の強みのある北海道産商品・差別化商品を輸出するなど、海外展開の推進に取り組んでまいります。

重点取組項目②

市乳事業分野では、引き続き内臓脂肪を減らす機能の「ガセリ菌SP株」商品群の拡大に取り組んでまいります。

すでにご案内のとおり、海老名工場におきまして、今年5月より小型ボトルタイプドリンクヨーグルトの生産能力を現行の1.2倍といたします。またこのほかにも、プレーンタイプやハードタイプの生産能力の引き上げなど、ヨーグルトへの集中的な投資を行い、ヨーグルト事業の強化に取り組んでまいります。

加えて、BOTTLATTEや、今年発売55年目を迎えました「雪印コーヒー」をはじめとします基幹ブランドのプロモーション展開を強化し、プロダクトミックスの改善に努めてまいります。

重点取組項目③

ニュートリション事業分野では、機能性食品カテゴリーにおきまして、MBP関連商品を中心に、認知率の向上に向けましたマーケティング投資による事業規模拡大に取り組んでまいります。

粉乳カテゴリーでは、アジア市場において、これまでの育児用粉乳に加え、成人および妊産婦向け粉乳の拡大に取り組んでまいります。

重点取組項目④

飼料・種苗事業分野では、牧草、緑肥作物などの販売拡大や、種子の生産・調達体制の強化による種苗事業の売上拡大と、総合提案型営業の推進、効率的な調達・生産・物流体制の構築による飼料事業の利益拡大に取り組んでまいります。

2017年度は「グループ中期経営計画 2019」のスタートラウンドになります。これまで説明しました取り組みを実行し、最終年度の目標達成に向け取り組んでまいります。

以上で説明を終わります。これからもミルク未来創造企業を目指し邁進してまいりますので、これまで変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。ご清聴ありがとうございました。