2017年3月期通期決算概要

柳澤孝旨氏:みなさまこんにちは。このエリンギを覚えていらっしゃる方がどのくらいいらっしゃるでしょうか?

ありがとうございます。2010年10月に、前澤が説明会でこれを着て大変話題になったあの一品でございますけども、今回私がその意志を継いで、これを着用してこの場に立とうということで、さらに今期、さらに加速して走っていこうということで、全身タイツで。 僕もマラソンをやりますんで決めました。

ということでみなさん、……写真は撮らないでください。これで今日は1日がんばりたいと思いますのでよろしくお願いします。

それではさっそくですけれども、2017年3月期の通期の決算の説明会を始めさせていただきます。まず私から数値のご説明をさせていただきます。

こちらの資料をもとにご説明いたします。

2017年3月期第4クォーターの決算概要になりますけども、商品取扱高こちらはもうすでに修正の開示をさせていただいております。こちらの修正の開示にほぼ同じ数字になっております。商品取扱高は前年同期比プラス33パーセント増の2,120億円、営業利益は48パーセント増の262億円、営業利益率は12.4パーセントで前年同期比で1.3ポイント改善と。

親会社株主に帰属する四半期純利益、こちらは前年同期比プラスの42パーセント、170億円ということで終わっております。修正後の計画とほぼ同じ水準で着地をしているという状況です。

ご参考までに、修正後の計画がこちら2,120億、262億、四半期純利益で170億円という開示をさせていただいておりました。

続きまして、配布資料でまいりますと3ページになりますけども、商品取扱高の達成率108.8パーセント、これは期初計画率に対する達成率となります。

商品取扱高108.8パーセント、売上高で110.7パーセント、営業利益は118.7パーセント、当期純利益で111.6パーセントということで、この17年3月期は、非常に順調にこちらの予算を達成することができたという結果になっております。

成長率の推移

続きまして、配布資料でまいりますと4ページになりますが、商品取扱高の四半期ごとの伸び率の推移になります。

この第4クォーターも、前年同期比では非常に高い成長率を維持することができました。要因としては主に3つございまして、1つ目は前期及び当期に出店を加速させた新規ショップ、こちらの売上高が非常によかったということによる影響。

2つ目が第3クォーターにリリースいたしました決済サービスですね、ツケ払いのほうの効果。

3つ目が第4クォーターに積極的に実施いたしましたプロモーションの効果。これによって第4クォーターも順調に高い成長率を維持することができたということになっております。

営業利益の増減分析

続きまして、資料の5ページになります。営業利益の増減分析になります。

前期の営業利益、こちら177億5,000万でしたけれども、こちらから当期は262.8億円ということで、85.3億増益しております。内訳のほうなんですが、取扱高の拡大で、58.5億円の効果、粗利率改善で6.1億円、取扱高拡大に伴う固定費の効率化、こちらでプラスの6.9億円。このとくに第4クォーターですけれども、プロモーションの積極化、こちらによってマイナス4.6億円ということで、結果としてはこういうかたちに終わっていると。

粗利率の改善の要因なんですけれども、まず1つ目は配送ポリシー、これを変更していること。および、有料会員制度「ZOZOプラチナム」、こちらの導入。これによって、その他の売り上げが増加しているというところが1つです。もう1つは、主力事業の受託ショップですね。これと比較して粗利率が高い「ZOZOUSED」。こちらの比率が上がっていると。この2つが大きな要因になります。

一方でプロモーションのところですけれども、大きく3つございまして、1つ目は新規獲得政策を含む機動的なポイントキャンペーンですね。とくにこの第4クォーターの1月にも実施しておりましたけれども、新規の会員獲得による、3,000円のポイントバックというサービスをやっておりました。もう1つは、これも第4クォーターに実施しましたがテレビCMですね。3つ目が、リターゲティング広告等のWeb広告。これは通年通じて比較的積極的にやっているというものでございます。

連結財政状態

続きまして、お手元の資料ですと6ページになりますが、連結財政状態になります。

こちらのトピックとしては、無形固定資産の部分で当期末において、連結子会社であるアラタナ、こちらののれんの減損。これももうすでに開示させていただいておりますが、これが14億8,300万円ございました。これの影響が大きなところでございます。

商品取扱高の四半期推移

続きまして、資料の10ページになります。

商品取扱高の四半期推移になりますが、この第4クォーターの商品取扱高、640億円ということで、イヤーオンイヤーでは34.6パーセントの増加ということで終わっております。内訳としては、ZOZOTOWNで620億円、こちらはプラスの39パーセント増。さらにその内訳で、受託ショップ、これが584億円、前年同期40パーセント増。

ZOZOUSEDが36億円、これは33パーセント増。BtoB事業で16億円、これはマイナスの37パーセントということで、引き続き受託ショップ、ZOZOUSEDともに、順調にこの第4クォーターも終わることができたということになっております。

売上高の推移

続きまして、お手元の資料12ページでございます。

売上高の推移、こちら四半期ごとですね。これもほぼ商品取扱高と同じようなことになっております。順調に推移しております。イヤーオンイヤーでは36.2パーセント増ということになっております。

営業利益・営業利益率の推移

続いて、お手元の資料15ページになります。営業利益・営業利益率の推移です。

こちらも四半期ごとですね。第4クォータの営業利益ですけれども、前年同期ではプラスの16パーセント増、69億円ということで終わっております。これはもうすでに第3クォーターでの説明会でもご説明させていただきました通り、第4クォーターには集中的にプロモーションを実施したということで、対商品取扱高の営業利益率、この第4クォーターの営業利益率は10.9パーセントということになっております。

販管費の推移

続きまして、資料の16ページになります。販管費の推移です。

販管費はこの第4クォーター、135億円ということで、対商品取扱高対比・取扱高比率は、前年同期が19.4パーセントでしたけれども、この第4クォーターは21.2パーセントということで、上昇しております。

こちらのグラフにもございます通り、プロモーションコスト、こちらがこの第4クォーターは2.6パーセント上昇して、4.5パーセントということになっているというかたちになっております。第3クォーターでお話しました通り、4Qにプロモーションを集中させる計画の通りになっていると。

具体的には、1月から2月に新規会員登録に3,000ポイントをバックするキャンペーンと、3月にテレビCM、これを1ヶ月間流しております。このコストが大きなところになります。

金額ペースでいくと、第4クォータープロモーションとしては、先ほどの新規会員関連でだいたい8億円程度投下しております。テレビCMでだいたい9億程度というかたちになっております。

年間購入者数

続きまして、お手元の資料18ページになりますけれども、年間購入者数になります。

ここからは、これ以降はZOZOTOWNの主なKPIですけれども、年間購入者数、まずこちらは632万人、前四半期比では54万人増というかたちになっております。内訳としては、アクティブ会員が前四半期比でプラスの47万人、合計では389万人、ゲスト会員は前四半期比プラス7万人、合計243万人というかたちになっております。

これはやはり、プロモーションを積極的にやった関係でかなり順調に伸ばすことができたというかたちになっています。それと、やはりブランド様の新規出店による新規ユーザーさんの獲得というところも順調に進んでいるという結果、こういったかたちになっているというところでございます。

ショップ数の推移

続いて、資料の19ページになります。ショップ数の推移ですね。

当期末のショップ数、954ショップとなりました。前期末と比較すると87ショップ増加という結果になっております。

当期も積極的に新規出店は行っているということで従前通り、お話し申し上げている通りですけれども、具体的にこの今期にご出店いただいたブランド様のお名前を挙げると、1つはGAP様、これは日本初ECモールへの出店ということになります。

もう1つはVivienne Westwoodさん、これは世界的にも有名なコレクションブランドさん、こちらにもご出店いただいていると。

あとは、40歳前後の男性をメインターゲットとしているURBAN RESEARCH ROSSO MENさんですね、これはURBAN RESEARCH様のブランドになります。

あとは、男女に人気のロープライス原宿系ブランドであるSPINNS、S・P・I・N・N・Sとつづりますけど、SPINNSさんとか。あるいはFrancfrancさんですね。これはもうご覧の有名なところですけれども、そういったところがご出店いただいたと。

最近ですと、リアルショップ、お店ですね。店舗を持たないECに特化したブランド様もけっこうご出店いただいておりまして、そちらの方も売上を伸ばしてらっしゃるということになっております。

参考といたしまして、当期ご出店いただいたショップ数は194ショップとなっております。

アクティブ会員1人あたりの年間購入金額・年間購入点数

続いて、お手元の資料21ページになります。アクティブ会員1人あたりの年間購入金額・年間購入点数ですね。

アクティブ会員1人あたりの年間購入金額は46,417円、購入点数が10.3点というかたちになりました。グラフをご覧いただいた通り、前四半期比と比べると減少しているというかたちになっています。

ただ、これは第3クォーターでもお話をさせていただきましたけれども、既存会員と比較して年間購入金額がまだ低い、新規の会員様がこの第3クォーター・第4クォーターと非常に順調に増加している関係で、会員のMIXの問題ですね。新規の会員の比率が上昇すると、どうしても全体の年間購入金額を押し下げてしまうということで、下がっております。

具体的には、資料でいきますと22ページ、次のページですけれども、既存のアクティブ会員様の年間購入金額・購入点数、こちらは順調に伸びているというグラフになります。

この4Q時点、期末時点で既存の会員様の年間購入金額は61,770、購入点数でいくと13.6点ということで、非常に順調に既存の会員様は伸ばすことができているというところでございます。

直近、特にこの1年半でこのグラフ大きく伸びていると思うんですけれども、この要因としては以前よりお話している通りなんですが、ブランドの新規出店とブランドクーポン、あとはCRMシステムのリプレイス。

この3つが効果としては非常に大きく出た関係で、既存のアクティブ会員様の購入につながっているという状況でございます。

平均商品単価の推移

続いて24ページになります。平均商品単価の推移です。

平均商品単価は4,474円、前年同期比ではマイナス9.1パーセントとなっています。引き続き下落という結果に終わっております。要因は、ずっとお話している通り、低価格帯のショップさま・ブランドさまが多く出店していただいているということで、下がっていると。

おそらく、この進行期、来期というか進行期ですね。今期も新規出店ショップは低価格帯のブランドさまが引き続き含まれると想定しておりますので、商品単価の下落はまだ引き続き継続するだろうと考えております。

平均出荷単価の推移

続いてお手元の資料、25ページになります。平均出荷単価の推移です。

出荷単価は8,955円ということで、前年同期比ではマイナス2.5パーセント。こちらは商品単価よりも下落幅の影響というのは非常に抑えることができた、という状況になっております。

もちろん商品単価の下落の影響が非常に大きいのですが、商品取扱高が拡充していたり、ユーザーインターフェースの改善を積極的にやったことによって、1注文あたりの購入点数は増加しているということで、商品単価の下落よりは出荷単価の下落を抑えることができたという結果になっております。

「WEAR」のダウンロード数とMAUの推移

続いてこちらはお手元の資料にはないデータなんですけれども、ZOZOではなくて「WEAR」のダウンロード数とMAUの推移の数字となります。直近のご報告をさせていただこうということで、WEARのダウンロード数は2017年3月時点で900万ダウンロード。MAUは1,000万をついに達成することができたということで、WEARの方も順調に伸びている状況です。

グラフが2月から3月にかけて、MAUが急に伸びているかたちになっているんですけれども、これは季節性でして、過去もみんなそんなかたちになっております。やはり3月は季節の変わり目だということで、非常にMAUが上がる月になります。

なので、なにか特殊なことをやったということではなく、結果としては1,000万MAUは達成したということで、引き続き積極的にユーザーさんの拡大を図っていこうと考えております。

通期連結業績予想と配当金

ここまでが2017年3月期のお話になりまして、ここからは2018年3月期、通期の連結の業績予想と配当金のご説明になります。お手元の資料の28ページになります。

2018年3月期の通期は商品取扱高で27.3パーセント成長の2,700億円。売上高は30.9パーセント成長の1,000億円。営業利益で21.7パーセントの320億円ということで開示をさせていただいております。これを見ていただいて前期と少し違う部分は、営業利益率が11.9パーセントと、終わった期が12.4パーセントでしたので、0.5ポイントほど低下するということで今回開示させていただいております。

大きな要因としては、新規のユーザー獲得、既存のユーザーさんの購入頻度の上昇を、この進行期は積極的に実施していこうと考えております。したがって今期はプロモーションを機動的に実施していくという想定でおりまして、その分のコストを見込んでおります。

イメージとしては商品取扱高に対して3.5パーセントくらいのプロモーションコストをかけていこうと。終わった期の2017年3月期は通期で2.7パーセントでしたので、それに比べろとちょっと積極的にプロモーションコストをかけていくというように考えております。

当期純利益は、30.3パーセント成長の222億円ということで、一株あたりの配当金は引き続き配当性向は40パーセントを基準に考えておりますので、年間29円という予定でおります。

商品取扱高の内訳

配布資料の30ページになりますが、商品取扱高の内訳になります。

こちらちょっとご説明は最後になりますけども、ZOZOTOWN事業のほうは28.8パーセント成長、2,640億円、内訳としては受託ショップが28.2パーセント成長の2,460億円、ZOZOUSEDのほうは39.8パーセント成長の180億円という予算で考えております。

引き続き今期もZOZOTOWNを中心に、事業成長をけん引していこうと。取り組みとしては今お話ししたような機動的なプロモーションですね。今期はちょっとプロモーションに力を入れていこうというところ。もう1つは引き続き新規ブランドの出店、これは積極的に実施していこうというふうに考えています。それ以外にもいろいろと引き続き取り組んでいこうと思っております。

なおBtoBに関しては3.5パーセント減少ということで60億円の取扱高予算にしております。こちらは引き続き、事業の規模を拡大させるというよりは、今受託してるサイト様の支援に注力していこうということで考えております。

もう開示させていただいておりますが、フリマの事業ですね。こちらは2017年6月30日をもってサービス終了というふうに考えております。従いまして商品取扱高の計画には今期から入れていないというかたちになります。

これまではZOZOUSEDとフリマ合わせて2次流通事業というふうに呼ばせていただいておりましたが、今期以降はですね2次流通事業に関しては今非常に順調に拡大しているZOZOUSED事業ですね、こちらに経営資源を集中してさらなる拡大をしていこうというふうに考えております。

駆け足になりましたがご説明のほうは以上になります。ありがとうございました。