ピンチはチャンス! 下落相場でも一人勝ちする方法

中原良太氏(以下、中原):こんにちは。株式予報の中原良太です。今回は、「下落相場で一人勝ちする方法」というテーマで、セミナーを始めさせていただければと思います。

最近、「相場状況によって、どういうふうに投資法を切り替えるか?」ということがマイブームで、そういうことばかり研究しています。「相場状況に合わせて、どういう投資法を使えばいいのか?」というテーマで、これから動画セミナーでお話しすることが多くなってくると思います。

前回は、「上昇相場で利益を伸ばす方法」というテーマでお話したのですが、今回は、「下落相場の中ですら一人勝ちできる方法」というテーマに焦点を合わせてお話しさせていただければと思います。相場が落ちている時は、たいていの株買ってもうまくいかないことが多く、だいたい利益を出せない時期なんですね。

まず、この本講座の目的からご紹介していきたいと思います。

「本講座の目的」です。来たるべき下落相場に備え、損失を抑えて、一人勝ちする方法を習得していただきたいと思っています。僕自身がこれを習得しきれていないので、ぜひ一緒に学んでいきましょう、といった感じです(笑)。

そもそも下落相場で一人勝ちするためには、下落相場のことを理解しなければいけないということで、下落相場について、深くお話をしていきたいと思います。まず最初に、「下落相場とはそもそも何なのか?」というお話をしていきます。

まずは下落相場を理解しよう

「下落相場とは何か?」。下落相場に、明確な定義はありません。これは上昇相場も同じなのですが、明確な境目はないんです。なんとなく移り気に変わっていくものなんですけれども、一般的に言われてる定義としては、「下落相場とは、下落している相場のことだ」と、非常にざっくりとした答えがあります。

こちらも期間によって見方が違ったりします。例えば、ここ1週間で見て、上がってるか下がってるか、1ヶ月で見てどうか、四半期で見てどうか、1年間で見てどうかとか。タイムスパンによっても上がってるか下がってるかは、変わってくるので、いろんなタイムスパンで確認して、下落相場・上昇相場を定義してあげるのが、非常に大事なポイントです。

個人的には、下落相場を定義する方法としては、移動平均線を使ったり、あるいは、騰落レシオという指標を使った判別をするのがいいかな、と思ってます。

騰落レシオが何かわからない方は、ぜひGoogleで検索してみてください。僕が説明するより、いい説明があると思うので。上がった株数と下がった株数の比率のような指標なんですけど、僕が説明すると、訳わからなくなってしまうのでぜひググってください(笑)。

ということで、この騰落レシオを使って、下落相場を判別することがよくあります。では、そもそもこの下落相場ってどんな時に始まるのか、そのお話をしたいと思います。

下落相場の原因とは?

「下落相場の始まり方」。たいていの下落相場は、投資家たちがリスクを嫌い始めたタイミングで始まります。例えば、バブルが崩壊するとか、というタイミングです。「今まで利益が出せてたのに、株を買えば利益が出てたのに、急に損しか出なくなった」とか、「何だ? これは」とか、「もうやめてやる!」と言って、誰も株を買わなくなってしまう、というのが、1つの下落相場の始まり方です。

最近でいうと、2000年以降のITバブルの崩壊とか、2006年ぐらいから始まったライブドア・ショック、リーマン・ショック。あとは、新潟中越沖地震、東日本大震災とか、自然災害で急に株価が暴落して、それから誰も手を出さなくなってしまう、など。「あ、これは大変だ」というふうに、誰も株を買わなくなってしまうというのが、この下落相場の始まり方です。

大きな要因としては、バブルの崩壊と、あとは、〇〇ショックとか、急激な最悪な事態……何と言うか、銀行が破綻するとか、あとは、頼りにしてた会社が潰れてしまうとかです。

ライブドア・ショック、当時は一世を風靡した会社がつぶれてしまうとか……潰れてはないんですけど、潰れたに等しいようなことが起きてしまう、ということが起きると、相場は一気に下がります。で、そういうことがあったら、「そろそろ下落相場来るぞ」というのは、察知できるようになったほうがいいかなと思います。

では逆に、始まりがあれば終わりがある、と。「下落相場はどんな時に終わるのか?」というお話をしたいと思います。

降り止まない雨はない……下落相場の終わり方

下落相場の終わり方は、だいたい2通りあります。1つ目が、下げ止まりです。もう株を売る人が続出して、売られて、売られて、売られて、株価が下がって、下がって、下がって、下がって、下がって。

あまりに株価が下がると、今度は割安な株がどんどん増えていくんです。そして、売る理由がなくなっていく。そして、株の売り手がどんどんいなくなっていき、最終的には、もう下がらなくなりましたよ、というタイミングが、下落相場の終焉です。

下げ止まった時に、相場はそのまま、下げ止まって、そのまま横ばいの動きが続くってことが多いです。なので、下落相場が終わった後に、しばらくボックス相場が続く、ということがよくあります。

リーマン・ショックの後は、この下げ止まったタイプの下落です。リーマン・ショックが終わって、2008年から2009年ぐらいに下がっていった株価が止まって、しばらく横ばいの動きをする。上がることもなく、下がることもない、ということがありました。というのが、1つ目の下落相場の終わり方です。

もう1つが、上昇相場への転換をするタイプです。これは政権交代、あとは、経済効果の大きなイベントがあったタイミングで、今まで下がっていたけど、「いや、案外、これからの未来って明るいんじゃない?」というふうに、株式投資家たちが食指を動かし始める。

「この株買ったほうがいいんじゃないかな」、「あ、実はチャンスなんじゃないか? 」「すごい割安な株増えてきたぞ」と考えてきたタイミングで、上昇相場へコロッと転換してしまうタイプです。

このタイプは、ITバブルが崩壊して、それから、郵政相場が始まった、あのあたりです。2003年ぐらいで相場がガラッと転換して、下落してったのがすぐに、コロッと変わって上昇相場に転換した、ということもあります。

ですので、大きなイベントがあった時には、下げ止まりというよりは、コロッとみんなが、手の平を返すように、今まで売っていた投資家が、「いやいや、まだ買えるでしょ」と意見をコロッと変えて、相場が上がり始める、ということがあります。

下落相場の終わり方としては、この2つのパターンがあるんじゃないかな、と思っています。辛い時期なんですが、下落相場が終わる時期としてはこういうものがあるんだよっていうのを、頭の片隅に入れておくと、「あ、そろそろ下落相場終わるな」っていうふうに、勘でもいいですし、あとは、経験で察知できるようになってくるんじゃないかな、と思います。

では、ここまで下落相場の始まり方、終わり方というのをご紹介しましたが、具体的にどんな相場があったのか、下落相場に強い投資法を作るためにはどんな相場を分析すればいいのか。その具体例を知りたい方もいると思うので、ここで2つほど、強烈な下落相場をご紹介したいと思います。

投資家も驚愕! 過去に起きた強烈な下落相場

それがこちらの2つです。1つ目がITバブルの崩壊、2000年から2002年ぐらいの相場です。日経平均がドーンと下がった時期がありますので、この時期を分析すると、下落相場でも強い銘柄というのが見えてくるんじゃないかな、と思います。

もう1つが、2006年から2008年まであった、ライブドア・ショックとリーマン・ショックの立て続けに起こったこのショック、ショック、ショックの時期です。この時、同時に新潟中越沖地震もあって、けっこう大変な時期だったと思うんですが、こういうものを境に、本格的な下落相場が始まることもあります。

ですので、こういう相場を見て、普段は「安全だ」と言われてた銀行株などが急激に下がってしまったとか、という事例もありますので。

この2つの時期を深く分析して、「本当に安全な株はどれなんだろう?」とか、「下落相場に強い銘柄ってどれなんだろう?」というのを探しておくと、これから暴落があった時、下落があった時に、対応しやすくなるんじゃないかな、と思います。

ここまで、下落相場の始まり方、終わり方、どんな下落相場が今まであったのか、という点についてご紹介したのですが、これからもっと踏み込んで、「下落相場の時、投資家たちはどんな気持ちでいるんだろう?」とか、「どんな雰囲気なんだろう?」とか、あとは、具体的な狙い目の投資法とか、そういうのをご紹介していきたいと思います。

<続きは近日公開>