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株式会社ナレルグループ9163

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※当記事は速報版です。スライド情報は割愛している他、数値などに誤りが含まれる可能性がございます。正確な情報は決算短信・決算説明資料などの正式な開示資料、または追って公開予定の確定版記事にてご確認ください。

目次

柴田直樹氏:株式会社ナレルグループ代表取締役の柴田です。本日はお忙しい中、2026年10月期、第3四半期決算説明会をご視聴いただき、誠にありがとうございます。

本日は、第3四半期までの業績に加え、中期経営計画「Change and Growth 2030」の初年度9か月における重点施策の進捗について、ご説明させていただきます。

本日のご説明は、大きく3つのパートに分けて進めます。

まず、第3四半期の連結業績についてご説明し、続いて「各事業の主要KPI」最後に「中期経営計画における重点施策の進捗」についてご説明します。

FY2026 3Q 中期経営計画 重点施策の進捗

それでは、第3四半期の業績からご説明します。

まず、第3四半期までの状況を、中期経営計画の重点テーマに沿って総括します。

中期経営計画「Change and Growth 2030」の初年度も、9か月が経過しましたが、重点テーマとして掲げている「コア事業」「建設DX」「職人紹介」「生産性向上」の4つについて、いずれも着実に前進しています。

コア事業では、稼働率について、第3四半期の平均では、前四半期比で横ばいとなったものの、月次では6月以降改善し、7月には93.0パーセントまで回復しました。契約単価も第3四半期には52万8,600円まで上昇しています。一方、定着率については引き続き、重要課題と認識しています。

建設DXでは、スカイマティクス社との関係を「業務提携」から「出資」へと深化させ、「くみき」の利用拡大と、DX人材の育成・現場配属を連動させる取り組みを進めています。

職人紹介では、全国建設人材協会の会員企業が「2,100社」を突破したほか、BRANU社、ダイサン社、地域金融機関などとの連携により顧客接点が「面的」に広がっています。

また、生産性向上についても、6月に「コーポレートDX推進部」を新設し、7月には基幹システムをリプレイスしました。

第2四半期までは、各戦略が「準備・着手」から「実行」に移った段階だったとご説明していましたが、第3四半期では、そこからさらに「実装・拡大」に向けた具体的な動きが進んだ、この9か月であったと捉えています。

3Q連結業績ハイライト

続いて、連結業績のハイライトをご説明します。

売上収益は192億2,900万円となり、前年同期比+7.3パーセントの増収となりました。

建設ソリューション事業を中心に、技術者の在籍人数・稼働人数の増加や、契約単価の上昇が増収に寄与しています。

一方、営業利益は22億300万円となり、前年同期比では▲2.6パーセントの「減益」となりました。

これは「営業力・採用力の強化」に向けた人材投資や、需給調整に伴う未稼働期間の増加に加え、建設DXや職人紹介などの「成長領域への先行投資を継続していること」が要因です。

ただし、営業利益は第3四半期累計計画に対して12.5パーセント上回って進捗しています。

売上については計画を下回っていますが、成長投資を継続しながらも、利益面では計画を上回る水準を確保しています。

3Q累計連結業績サマリー

次に、損益計算書の概要です。

売上収益は192億2,900万円、前年同期比+7.3パーセント増、売上総利益は50億1,900万円、同じく昨対比+6.2パーセント増となりました。

営業利益は22億300万円、前年同期比▲2.6パーセント減、親会社の所有者に帰属する、四半期利益は15億1,200万円、同じく昨対比▲5.4パーセント減となっています。

通期業績予想に対する進捗率は、売上収益が65.7パーセント、営業利益が73.2パーセントです。

売上は計画に対して、やや遅れている一方、利益は計画を上回って推移しています。

なお、現時点で通期業績予想の変更はありません。引き続き、コア事業の収益性改善と成長領域への投資を両立してまいります。

四半期連結業績推移

続きまして、四半期の業績推移です。

第3四半期単独の売上収益は65億6,000万円となり、四半期ベースでは過去最高の水準となりました。

営業利益についても8億4,800万円となり、第1四半期の7億2,400万円、第2四半期の6億3,000万円から改善しています。

営業利益率も第2四半期の9.9パーセントから、第3四半期は12.9パーセントまで改善しました。

成長投資を継続する中でも、稼働率の足元での改善や、契約単価の上昇など、コア事業の事業運営にも改善が見られ、第3四半期単独では、収益性にも改善が見られています。

セグメント別業績推移(3Q累計)

続きまして、セグメント別の状況です。

建設ソリューション事業は、売上収益173億5,000万円、前年同期比+8.1パーセント増となりました。

在籍人数の増加と、契約単価の上昇を背景に「増収」となった一方、成長に向けた人材投資などにより、セグメント利益は17億3,700万円、前年同期比▲4.4パーセント減となっています。

ただし、四半期の売上収益は、第1四半期56億5,000万円、第2四半期57億5,400万円、第3四半期59億4,600万円と着実に拡大しています。

ITソリューション事業は、売上収益18億7,900万円と、前年同期並みとなりました。一方、セグメント利益は1億5,300万円、前年同期比+37.0パーセント増となり、収益性は改善しています。

引き続き、当社グループでは「建設ソリューション」をグループの中核事業としながら、それぞれの事業の「収益性向上」に取り組んでいきます。

営業利益増減分析(前年同期比)

次に、営業利益の前年同期比についてご説明します。

売上収益の増加による、利益の押し上げ効果があった一方、採用強化に伴う在籍人数の増加や、需給調整に伴う「未稼働期間の増加」が利益を押し下げました。

また、営業力・採用力強化に向けた「内勤人員の拡充」や、建設DX・職人紹介など、成長領域への投資も継続中となります。

その結果、営業利益は前年同期の22億6,100万円から22億300万円となりました。

こうしたコストの増加には、中期経営計画に基づく、将来の成長に向けた投資も含まれています。

引き続き、短期的な収益性とのバランスを取りながら、コア事業の「収益基盤の改善」と、成長領域の「事業基盤構築」を進めていきます。

営業利益増減分析(対当期3Q計画比)

一方、こちらは「第3四半期累計計画」に対する営業利益の増減分析です。

売上収益は計画を下回りましたが、需給バランスに応じて採用する人材の属性やタイミングを機動的にコントロールしたことなどにより、人件費や採用関連の費用が計画を下回りました。

加えて、販管費を含めた費用コントロールも進めた結果、営業利益は計画の19億5,700万円に対して22億300万円となり、計画を上回って着地しています。

成長投資については、必要な投資を継続しながら、一方で事業環境に応じて採用やコストを、機動的にコントロールすることで、利益とのバランスを取った運営を進めています。

主要KPI:在籍人数・稼働人数・稼働率 -建設ソリューション(ワールドコーポレーション)

続いて、各事業の主要KPIについてご説明させていただきます。

まず、建設ソリューション事業、ワールドコーポレーションの状況です。

第3四半期の平均稼働率は91.9パーセントとなり、第2四半期と同水準でした。

これは、営業体制の強化や配置の最適化、需給バランスを踏まえた採用運営など、これまで進めてきた取り組みの効果が、足元の稼働率に表れ始めていると認識しています。

ただし、通期計画の93.8パーセントに対しては、まだ改善の余地があります。

足元の改善を一時的なものとせず、この水準を定着させ、さらに引き上げていくことが第4四半期の重要なテーマです。

主要KPI:在籍人数・稼働人数・稼働率 -ITソリューション(ATJC)

続いて、ITソリューション事業、ATJCです。

第3四半期の平均稼働率は91.6パーセントとなりました。

四半期平均では、第2四半期を下回りましたが、月次では4月の89.1パーセントを底に、5月は90.0パーセント、6月は91.6パーセント、7月は93.2パーセントまで改善しています。

研修修了者の現場配属が進んでいることに加え、上流工程案件の獲得などにより、契約単価も上昇しています。

引き続き、稼働率の改善と、案件の高付加価値化を進め、収益性の向上につなげていきます。

主要KPI:採用人数・退職人数・退職率 -建設ソリューション(ワールドコーポレーション)

こちらは、建設ソリューション事業の採用・退職の状況となります。

第3四半期の採用人数は294名、退職人数は394名となりました。

採用については、稼働率や案件需要とのバランスを踏まえ、機動的な採用運営を行っています。

一方、退職率は34.0パーセントとなり、第2四半期の33.3パーセントから上昇しました。

人材定着については、引き続き重要な経営課題と認識しています。

資格取得支援や、技術者へのフォロー体制の強化に加え、この9月から開始した新たな人事制度など、定着に向けた構造的な施策を進めています。なお、詳細については、後ほどご説明します。

主要KPI:採用人数・退職人数・退職率 -ITソリューション(ATJC)

こちらは、ITソリューション事業の採用・退職の状況となります。

第3四半期の採用人数は17名、退職人数は30名、退職率は25.6パーセントとなりました。

IT業務支援領域への事業拡張に向け、人材ポートフォリオや、採用方針の見直しを進めていることから、採用は一時的に弱含んでいます。

一方で、今後の事業拡大に向けた体制整備と人材定着に向けた取り組みを継続しており、収益性を重視した事業運営を進めています。

主要KPI:契約単価

こちらは、契約単価の状況になります。

建設ソリューション、ITソリューションともに、契約単価は上昇基調で推移しています。

建設ソリューションでは、第1四半期52万円、第2四半期52万5,000円、第3四半期52万8,000円と、四半期ごとに、着実に上昇しています。

ITソリューションについても、第1四半期52万6,000円、第2四半期53万1,000円、第3四半期54万3,000円まで上昇しました。

人材需給がタイトな環境の中で、契約条件の見直しを進めていることに加え、技術者のスキル向上や、お客さまのニーズに応じた人材提案、より付加価値の高い案件への配属を進めています。

人数の拡大だけではなく、単価の向上による、質的な成長についても、引き続き重視していきます。

中期経営計画に基づく重点テーマ

ここからは、中期経営計画「Change and Growth 2030」の進捗についてご説明させていただきます。

こちらが、中期経営計画で掲げる当社の成長戦略と、今期、特に注力しているテーマとなります。

ここからは、この「4つの重点テーマ」について、第3四半期までに「何が進んだのか」を具体的にご説明します。

コア事業の収益基盤改善 -稼働率×契約単価

まず、「コア事業の収益基盤改善」です。

重要なKPIである「稼働率」と「契約単価」を並べてご覧いただいています。

稼働率は、第3四半期平均では91.9パーセントと、前四半期比で横ばいですが、月次では5月90.4パーセント、6月92.4パーセント、7月93.0パーセントと、明確に改善しています。

一方、契約単価は、第1四半期52万円、第2四半期52万5,000円、第3四半期52万8,000円と、一貫して上昇しています。

したがって、現時点では、単価については着実な改善が進み、稼働率についても足元の水準が切り上がってきたと捉えています。

今後も、この2つを同時に改善することで、単純な人員の増加だけに依存せず、コア事業の収益力そのものを高めていくことが重要です。

一方、定着率は依然として課題ですので、ここについては次のスライド以降で、ご説明します。

稼働率向上への取り組み

まずこちらは、「稼働率向上に向けた具体的な取り組み」となります。

稼働率については、単一の施策によるものではなく、営業と採用の両面から、需給バランスを、より細かく管理する運営方法に見直してきたことが、足元の改善に繋がっていると考えています。

営業面では、待機となっている技術者の職種や経験、地域ごとの案件需要に加え、今後の採用見込みまで含めて需給状況を可視化し、案件が不足するエリアや職種を早期に特定したうえで、営業活動の優先順位や、人員配置を機動的に見直す運営を進めています。

特に需給ギャップの大きいエリアについては、タスクフォースを組成して集中的に案件開拓を行なうなど、待機が発生してから対応するのではなく、先回りして案件を確保する営業体制へと改善を進めています。

また、単に案件数を増やすだけではなく、技術者の経験や適性と、お客様のニーズを、より的確に結びつけることで、提案から成約、配属までの精度とスピードを高める取り組みも進めています。

採用面においても、採用数そのものを追うのではなく、地域別・職種別の案件需要や稼働状況を踏まえて、採用する人材の属性やタイミングを、より機動的にコントロールする運営へと移行し始めております。

あわせて、採用時に仕事内容や、配属後の働き方について、より具体的に説明することで、入社後のミスマッチをなるべく抑制し、早期の配属と定着につなげる取り組みも強化しています。

こうした営業と採用を一体で管理する取り組みの積み重ねが、足元の稼働率改善につながっていると認識しています。

まだ通期計画の水準には届いておりませんので、第4四半期についても、この改善を一時的なものとせず、現在の水準を定着させ、さらに引き上げていきたいと考えています。

定着率向上への取り組み

一方、人材定着については、引き続き重要な課題と認識しています。

退職率は第3四半期で34.0パーセントとなっており、計画を上回る水準となっています。

そのため、「資格取得支援」や「人事制度の改定」など、中長期的に技術者が長く働き続けられる環境づくりを強化しています。

なお、資格取得支援については、自社オリジナルの試験対策講座を、建築だけではなく、電気・土木・管工事などへ拡大しています。

その結果、令和7年度後期の「施工管理技術検定」では新たに157名が合格し、2026年8月時点の総資格保有者数は573名まで増加しました。

また、この9月から、技術者向けの人事制度を改定しました。当社で安心して中長期的なキャリアを形成できるよう、等級区分を見直すとともに、客観的な基準に基づく評価制度へ改定しました。

あわせて、競合水準を参考に、技術者の昇給額も見直すことで、中長期的な定着につなげてまいります。

こうした施策は、即座に退職率を改善するものではありませんが、現在は、施策を組織に浸透させる段階にあります。

継続的にしっかり取り組むことで、しっかりと定着率の改善につなげていきます。

建設DX -提携から事業化フェーズへ

続いて、新規事業領域である「建設DX事業」についてご説明します。

スカイマティクス社とは、第1四半期の「業務提携」からスタートし、第2四半期からは「現場実装」を経て、この第3四半期には出資を行ない、提携関係をさらに強化しました。

今回の出資の目的は、単なる資本参加ではありません。

当社が持つ「顧客基盤」や「建設現場との接点」を活用して、同社の「空間データ統合プラットフォーム」「くみき」の利用機会を拡大するとともに、DX人材の育成と現場への配属を、一つの循環モデルとして構築することにあります。

当社はDXツールそのものをプロダクト開発するのではなく、スカイマティクス社のような優れたテクノロジーと、当社の現場人材・現場接点を上手く組み合わせることで、建設現場への実装・定着を担うことを目指しています。

今後の事業展開としては、現在進行中の「建設ICT支援の人材派遣」に加え、建設業に特化した「請負」や「BPO」へ収益領域を広げ、このような高い付加価値領域を、当社の新たな「収益モデル」として確立していきます。

付加価値収益モデルの拡張

いまご説明させていただいた「新たな事業領域」の収益化の進捗についてのご説明がこちらのページとなります。

建設DX人材派遣、請負、BPOなどの付加価値領域の売上は、前年同期比273.9パーセント、前四半期比115.6パーセントと、順調に拡大しています。

まだ、連結の業績全体に占める規模は限定的ですが、重要なのは、従来の人材派遣だけではなく、DX人材派遣、伴走型支援、請負、BPOといった複数の収益モデルが具体的に立ち上がり始めている点です。

私たちが目指しているのは、単に派遣人数を増やして成長する会社ではありません。既存の人材基盤と顧客基盤を活用しながら、一人当たり、一社当たりから生み出す付加価値そのものを高めていくことです。

当社が持つ3,700名を超える「人材基盤」と、長年築いてきた「顧客基盤」に、外部の建設DX事業者が持つ「テクノロジーのチカラ」を組み合わせることで、今後さらに建設業界に、新たな付加価値を創出してまいります。

引き続き、案件数と実績を積み上げてゆき、中長期的にはこの事業領域を、コア事業に次ぐ新たな付加価値領域、そして将来的な収益の柱の一つとして、育てていきたいと考えています。

職人紹介事業:外部パートナーによる顧客接点の面的拡大

続いて、こちらも注力事業の一つである「職人紹介事業」についてご説明させていただきます。

この第3四半期までで特に進展したのが、外部パートナーを活用した顧客接点の拡大です。

当社グループの全国建設人材協会は、「建設業務有料職業紹介事業」の許可を保有する全国でも数少ない団体であり、会員企業は2,100社を突破しました。

この当社独自の事業基盤に加えて、静清(せいしん)信用金庫様、埼玉縣信用金庫様、などの「地域の金融機関様」や、BRANU社、ダイサン社、損害保険会社など、それぞれが保有する、建設事業者とのネットワークを活用しています。

当社が、すべての顧客を、自社の営業力だけで開拓するのではなく、パートナー企業様が持つ、ネットワークを通じて、専門工事会社などとの接点を「面的」に広げることで、当社独自の職人マッチングのプロダクトである「職人スカウト」という名称のダイレクトリクルーティング事業の認知と、利用拡大につなげていく考えです。

つまり、自社で営業人員を増やし続けなければ顧客が増えないモデルではなく、外部のネットワークそのものを当社の顧客接点として活用し、より効率的に市場を広げていくモデルをつくろうとしています。

現在は、こうした顧客基盤を構築するフェーズから、実際のマッチング件数や、収益貢献を積み上げるフェーズへの移行を進めています。

建設人材プラットフォーム構想の進展

それではここで、これまでご説明してきた取り組みが、当社の中長期的な成長戦略の中で、どのようにつながっていくのかをご説明します。

当社が進めている建設DXや職人紹介、そして外部企業との様々な提携は、それぞれを単独の新規事業として進めているわけではありません。

私たちが最終的に目指しているのは、建設業界の「人」に関わる、より大きな事業基盤をつくることです。

当社には、3,700名を超える施工管理人材と、長年の事業で築いてきた顧客基盤があります。そこに全国建設人材協会を通じた職人のネットワーク、2,100社を超える会員企業、さらに外部パートナーが持つ企業ネットワークが加わってきました。

そしてもう一つが、SkymatiX社やArent社、BRANU社などとの連携による、建設テクノロジーです。

つまり今、人材、企業ネットワーク、テクノロジーという3つの基盤が、ナレルグループの中で揃い始めています。

これらを一つひとつの「点」で終わらせるのではなく、将来的に「面」としてつないでいく。そして建設人材を「集める、育てる、つなぐ、現場で活かす」ところまで、一貫して支えられる会社へ進化していきたいと考えています。

これが、私たちが考えている「建設人材プラットフォーム」です。

さらに将来的には、人材の経験やスキル、資格、現場での実績などのデータも蓄積・活用し、人と企業、そして建設現場を、より適切につなげられる基盤へと進化させていきたいと考えています。

もちろん現時点では、まだ構築の途上です。

ただ、以前は構想だったものが、この9ヶ月で、人材、企業ネットワーク、テクノロジーという具体的な経営資産として、少しずつ形になり始めています。

ここが、中期経営計画初年度における一つの大きな進捗だと捉えています。

生産性向上への取り組み

続いて、4つ目の重点テーマである、生産性向上についてのご説明となります。

当社が今後、事業規模を拡大していく上では、「売上の増加に比例して、管理業務や販管費が増加する構造」から転換する必要があります。

そのため、人的な運用を前提とした業務運用から、社内での標準化・自動化・デジタル活用を前提とする、業務基盤への転換を進めております。

まず、2025年11月からAI Boostプロジェクトを実施し、各部署の社員自身が業務課題を特定し、AIを使った改善ツールを構築してきました。

次のステップとして、今年6月には「コーポレートDX推進部」を新設し、個別の業務改善から、全社横断型のBPR・標準化・自動化へと取り組みを進化させています。

7月には、コア事業を支える基幹システムをリプレイスしました。

さらに第4四半期からは、営業組織と業務プロセスの再設計を通じた「営業部の生産性向上プロジェクト」にも着手しています。

今後は、人材と案件のマッチング精度の向上や、各種システムとの連携、AI・データ活用を進めることで、売上が成長しても、販管費が同じように増え続けない事業基盤を構築していきます。

中計初年度の進捗と4Q以降の重点テーマ

最後に、中期経営計画初年度の進捗について、私なりに総括させていただきます。

この9ヶ月を振り返りますと、すべてが計画通りに進んだとは考えていません。

コア事業では、契約単価は着実に上昇し、稼働率についても足元では改善が見え始めています。一方で、定着率については、まだ明確に改善すべき課題として残っています。

ここについては、第4四半期以降も、しっかりと向き合い、コア事業そのものの競争力をさらに高めていきます。

一方で、この9ヶ月で大きく前進したと考えているのが、その先の成長に向けた事業基盤です。建設DX、職人紹介、外部企業との戦略的な提携、そして社内のBPRやシステム改革。

一つ一つを見ると異なる取り組みに見えますが、私たちはこれらを、別々の施策として進めているわけではありません。

人材、顧客ネットワーク、テクノロジー、そしてそれらを支える社内基盤。

2030年に向けて、ナレルグループが次の成長を実現するために必要な経営資産が、この9ヶ月で少しずつカタチになってきたと考えています。

中期経営計画では、今期を「基盤構築・実装」、来期を「実装拡大・事業基盤強化」の期間と位置づけています。

これまでの9ヶ月が、つくるフェーズだったとすれば、これからは、つくったものを事業として大きくし、具体的な成長と収益に変えていくフェーズです。

もちろん、その前提となるのはコア事業です。

足元の稼働率改善を確かなものにし、定着率という課題にも正面から取り組みながら、同時に、建設DX、職人紹介、そして建設人材プラットフォームという次の成長領域を育てていく。

既存事業を強くすることと、次の成長の柱をつくること。この両方を同時に進めることが、今のナレルグループにとって最も重要だと考えています。

第4四半期、そして来期に向けて、これまで積み上げてきた経営資産を、一つずつ具体的な成果に変えていきます。

引き続き、2030年に向けた成長を着実に実現してまいります。

私からのご説明は以上となります。本日はご清聴いただき、ありがとうございました。

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