logmi Finance
株式会社放電精密加工研究所(6469)

東証スタンダード

機械

参照リンク

目次

村田力氏(以下、村田):みなさま、こんにちは。株式会社放電精密加工研究所代表取締役社長の村田です。どうぞよろしくお願いします。

本日は、2027年2月期第2四半期の決算概要および2027年2月期通期の業績予想、ならびに中期経営計画2027における施策の進捗について、ご説明します。

本資料のポイント

本資料のポイントはご覧のとおりです。

2027年2月期第2四半期は、売上高は86億3,000万円で、前年同期比で21.6パーセント増となりました。営業利益は11億3,000万円で、前年同期に対し83.7パーセント増となりました。また、親会社株主に帰属する中間純利益は7億3,000万円となりました。

増収の主な要因は、放電加工・表面処理セグメントの売上が堅調に推移したことです。

増益の主な要因は、増産によるスケールメリットの効果に加え、高付加価値品の売上増加が収益性の改善に寄与したことで、増益となりました。

また、2027年2月期の業績予想の内容ならびに、中期経営計画2027の達成に向けた活動の進捗状況については、後程詳しくご説明します。

2027年2月期第2四半期(中間期) 決算概要(連結)

2027年2月期第2四半期の決算概要はご覧のとおりとなります。

先ほどご説明しましたとおり、前期比では増収・増益となりました。また2026年7月7日に公表しています計画比では、売上はおおむね想定どおり進捗し、営業利益は増益となりました。

2027年2月期第2四半期(中間期) 利益の変動要因

こちらは、最終利益の変動要因を示したものです。上段が前期対比、下段が計画対比で、緑色が増益要因、赤色が減益要因です。

まず、上段の前期対比についてご説明します。

売上高は、放電加工・表面処理の売上が大きく伸長しました。売上原価は、生産量の増加に伴う変動費の増加やガスタービン部品などの重要投資に関連する費用などにより増加しました。販売管理費は、海外案件の売上増加に伴う運賃や出張費のほか、研究開発費などが増加しました。

次に、下段の計画対比です。

売上高は、おおむね想定どおり進捗しました。売上原価は、高付加価値品の割合が増加したことで原価率が改善しました。また経費管理を強化したことで製造固定費が抑えられました。販売管理費も、先行採用や研究開発の効率的な運用により減少しました。

事業概要

これより、事業概要の説明に入ります。

当社のセグメントは、放電加工・表面処理、金型、機械装置等の3つで構成しており、事業分野としては、航空・宇宙、交通・輸送、環境・エネルギー、住宅、機械設備の、5つで構成しています。

これらの売上構成比率は、ご覧のとおりになります。

航空・宇宙分野と環境・エネルギー分野の比率が増加したことで、放電加工・表面処理セグメントの構成比が7割を占めています。

2027年2月期第2四半期(中間期)セグメント別概要

セグメントごとの売上高と営業利益は、ご覧のとおりです。

セグメント別詳細:放電加工・表面処理

これより、セグメント別に事業状況を詳しくご説明します。

放電加工・表面処理は、前期比・計画比ともに増収・増益となりました。

事業分野別に見ますと、航空・宇宙関連は、前期比では、防衛装備品や航空機エンジン部品需要が増加し、増収となりました。計画比では、防衛装備品はおおむね想定どおりに進捗。一方、航空機エンジン部品の需要が想定を下回り、分野全体では減収となりました。

交通・輸送関連は、前期比では、自動車関連の表面処理部品が増収となりました。計画比では、おおむね計画どおりに進捗しています。

環境・エネルギー関連では、前期比では、ガスタービン部品が、前期に能力増強した設備が段階的に生産を開始したことで増収となりました。計画比では、ガスタービン部品の海外案件などが増加し、増収となりました。

営業利益は、前期比では、ガスタービン部品の海外案件などの売上が増加したこと。さらに航空機エンジン部品や防衛装備品のスケールメリットにより収益性が向上し、増益となりました。計画比においても海外案件などの売上による収益性の向上や、効率的な運用で経費を圧縮し、増益となりました。

セグメント別詳細:金型

次に金型セグメントですが、前期比は、増収・増益となりました。計画比では、おおむね計画どおりに進捗しています。

住宅関連では、住宅用アルミ押出用金型の国内向け受注は前期並みとなりましたが、海外子会社は、円安の影響を受け増収となりました。その結果、分野全体では、増収となりました。計画比では、設備トラブルにより国内向けが減収となりましたが、海外子会社の受注が想定を上回り、増収となりました。その結果、分野全体では増収となりました。

交通・輸送関連では、セラミックスハニカム押出用金型が大型品などの需要が増加し、前期比で増収となりました。一方、計画比では、製品構成の変化により、わずかに減少しました。

営業利益は、セラミックスハニカム押出用金型の大型品などの売上が増加し増益となりました。計画比においても収益改善が進んだものの、アルミ押出用金型の減収により営業利益は、わずかに減少しました。

セグメント別詳細:機械装置等

次に機械装置等ですが、前期比では増収・増益、計画比では減収・増益となりました。

機械設備分野では、プレス機販売は減少したものの、付帯設備の販売が増加し前期並みとなりました。計画比では、プレス機および付帯設備の販売が計画未達で、減収となりました。

交通・輸送分野では、自動車関連プレス部品の価格改定により前期比で増収となりました。計画比では、おおむね計画どおりに進捗しました。

営業利益は、前期比では、成長事業の内製化に向けて経営資源の配分の見直しや、自動車関連プレス部品の価格改定により、増益となりました。計画比では、減収となりましたが、固定費の効率的な運用により増益となりました。

連結貸借対照表とキャッシュ・フローの状況

こちらは、貸借対照表とキャッシュ・フローの状況です。

強固な経営基盤の構築と、持続的な成長に向けた成長投資を両立して推進しています。自己資本比率は、前期末に対し1ポイント上昇し、財務の健全性がさらに向上しました。

2027年2月期|設備投資・償却費・研究開発費

主な設備投資や研究開発の進捗です。

今期は、ガスタービン部品の生産能力の増強や、セラミックスハニカム押出用金型の設備更新などを中心に進めています。

その他の設備投資や研究開発は、事業状況を勘案しながら、進めています。

通期業績予想について

これより、2027年2月期の通期連結業績予想について、ご説明します。

まずはじめに、下期の外部環境に対する当社の取り組みについてご説明します。

放電加工・表面処理セグメントのガスタービン部品は、順調に量産に移行しており下期後半より投資の収益化をスタートする予定です。また、足元では需要の増加が一段と進んでおり、対応について顧客と協議を進めています。

航空・宇宙分野は、旺盛な需要へ対応するため、航空機エンジン部品は新規アイテムの立上げを推進しています。また防衛装備品については、協力先との連携を一層強化していきます。

金型セグメントの住宅分野は、アルミ価格高騰を背景に、アルミ製品の歩留まり維持を目的とした金型の交換が増加しているようです。この需要を確実に取り込むため、生産の効率化を進めていきます。

一方、交通・輸送分野は、先が読みにくい状況が続いているため、セラミックスハニカム押出用金型では、既存の生産の効率化を進めながら、カーボンニュートラル向けの高付加価値品で採算確保を目指します。

機械装置等セグメントは、小型プレス機の引き合い案件の早期受注化に向け、取り組みを進めていきます。

2027年2月期 通期連結業績予想

以上を踏まえ、通期連結業績予想を、10月6日に修正しました。

売上高は170億円、営業利益は18億円、経常利益は17億円、親会社株主に帰属する当期純利益は11億円となり、売上高および営業利益、経常利益において過去最高を更新する見通しです。

2027年2月期 通期連結業績予想 利益の変動要因

こちらは、2027年2月期利益の変動要因を前期対比で示したものです。

売上高は、放電加工・表面処理セグメントの売上増加により、増収を見込んでいます。

売上原価は、増収に加え、ガスタービン部品や防衛装備品の投資に関連した費用の増加を見込んでいます。

販売管理費は、研究開発費や重要投資に付随する出張費や採用費の増加を見込んでいます。

なお、「法人税など」は、前期は繰延税金資産の回収見込み分を計上したことなどで、法人税等の税負担が軽減されましたが、2027年2月期は通常の税率に基づく法人税等の税負担を見込んでいます。

2027年2月期セグメント別業績予想

セグメントごとの売上高と営業利益は、ご覧のとおりです。

参考)2027年2月期セグメント別業績予想 前回予想対比

こちらは、2026年7月7日に公表した業績予想との対比となります。参考資料としてご覧ください。

セグメント別詳細:放電加工・表面処理

これより、セグメント別にポイントになる箇所を中心にご説明します。

放電加工・表面処理について、上期と下期の対比でご説明します。

航空・宇宙関連では、受注高は過去最高の水準で推移しており、需要への着実な対応により増収を見込んでいます。

交通・輸送関連では、自動車表面処理部品の売上は、上期並みを見込んでいます。

一方、環境・エネルギー関連では、ガスタービン部品の高付加価値品が、上期に売上が集中した反動を考慮し、下期は減少の可能性を保守的に見ています。

これらの結果、当セグメントは、上期に対して減収を見込んでいます。

営業利益では、航空機エンジン部品と防衛装備品のスケールメリットにより収益性が向上するものの、高付加価値品の反動減を保守的に見込み、減益となる見通しです。

通期見通しの前期対比では、増収・増益を見込んでいます。

セグメント別詳細:金型

金型についてご説明します。

住宅関連は、アルミ押出用金型が、アルミ価格の高騰を背景に、アルミ製品の歩留まり維持を目的とした金型需要の増加に伴い、受注の増加を見込んでいます。

一方、セラミックスハニカム押出用金型は、高付加価値品の売上が上期に集中した反動減を考慮し、減収を見込んでいます。

これらの結果、当セグメントは、上期に対して増収を見込んでいます。

営業利益については、増収であるものの、高付加価値品の減少により減益となる見通しです。

通期見通しの前期対比では、増収・増益となる見通しです。

セグメント別詳細:機械装置等

機械装置等についてご説明します。

機械設備関連では、付帯設備やシェアリングサービスの受注の減少により減収を見込んでいます。

また、交通・輸送関連についても、自動車関連プレス部品の需要が上期に集中したため、反動減を見込み減収となる見通しです。

営業利益については、減収に伴い、減益となる見通しです。

通期見通しの前期対比では、増収・増益を見込んでいます。

売上高・営業利益率推移

以上のことから、売上高と営業利益率の推移はご覧のとおりとなります。

株主還元について

株主還元についてご説明します。

当社は、長期的な視野に立ち、堅実な成長を続けることを目指しています。株主のみなさまに対しては安定的、かつ継続的な利益還元を経営上の最重要課題と位置づけています。

これを実現するために中期的な視点に基づいた成長投資を優先しつつ、安定的な配当を目指していきます。

なお、2027年2月期の配当予想については、足元の順調な業績進捗と通期での増益見通しを背景に、今期の年間配当予想を5円増額し、1株当たり25円に修正します。

中期経営計画2027の最終年度の方向性

ここからは、中期経営計画2027の進捗についてお話しします。

中期経営計画の最終年度における取り組み方針については、4月の決算説明会でお伝えした内容から変更はありません。定めた方針に沿って各種施策を着実に推進しており、計画の達成に向けて引き続き全力で取り組んでいきます。

中期経営計画2027業績推移

これまでの2年間で、当社が最も注力してきたのは、「売上高の増加に依存しない利益創出体制の構築」です。

不採算案件の見直しや価格の適正化の徹底により、利益創出体制が進んだところに、想定を上回る受注も重なったことで、前期は、売上高、営業利益は過去最高を達成しました。

今期の2027年2月期は、成長への取り組みを加速します。売上高は170億円、営業利益は18億円、営業利益率10.7パーセントを見込んでいます。

事業の位置づけ

各事業の位置づけはご覧のとおりとなります。

特に成長が見込まれる環境・エネルギー分野と航空・宇宙分野においては、ガスタービン部品・航空機エンジン部品・防衛装備品の売上の拡大に加え、徹底した収益性の向上を推進しています。

住宅分野のアルミ押出用金型に関しては、効率化を推進しており、安定収益に貢献しています。

再成長に期待する自動車排ガス浄化装置用金型や、プレス機事業は、優位性を高め、新たな市場への進出に向け取り組んでいます。

1.航空・宇宙分野(防衛装備品)の外部環境

それではここから、当社の成長事業における具体的な取り組みについてご説明します。外部環境、当社独自の強み、そして投資の進捗状況という3つの視点からお話しします。

航空・宇宙分野では、旅客需要の伸長に伴う航空機の新規および代替需要が増加することが見込まれています。

また、世界的な地政学リスクの高まりに伴い、日本を含め各国で防衛予算の増額と安全保障体制の強化が進んでおり、当社が関与する防衛装備品の予算も拡充が見込まれています。

1-1.航空・宇宙分野の当社の強み

当社は、航空・宇宙分野において60年以上にわたる実績があります。この分野で培った加工技術や生産技術、品質保証技術にくわえ、幅広い部品の供給を実現する航空宇宙部品ネットワークAPNetサービスなどの包括的なソリューションを提供しています。

航空機エンジン部品の生産やメンテナンス需要に対応するだけでなく、幅広い防衛装備品へ展開し、航空・宇宙部品メーカーとしての地位確立を目指しています。

1-2.環境・エネルギー分野の外部環境

次に、エネルギー分野です。

AI普及を背景に大量の電力を消費するデータセンターの増設や、発電所の建て替え需要に伴い天然ガスを燃料とするガスタービンの需要は一段と加速しています。

1-3.環境・エネルギー分野(ガスタービン部品)の当社の強み

天然ガスを燃料とする火力発電のガスタービン部品は、40年の信頼関係を築いた高い品質と顧客課題への提案力と対応力があります。

特殊精密加工技術を用いて、部品を完成させる全工程を担っており、メンテナンスを含めた部品生産へ対応しています。

全工程を担う重要サプライヤーとして国内メーカーのみならず海外部品メーカーとの直接取引で幅広い展開を目指しています。

1-4.三菱重工業株式会社との資本業務提携による効果

こうした需要へ対応するため、当社は三菱重工と資本業務提携を締結しています。その効果は、大きく3点あります。

1点目は、長期的な生産計画の共有による、事業の見通しの向上です。長期的な生産計画に基づいて当社の担当範囲が明確に示されるようになったことで、設備投資や生産計画を先行して立案できるようになり、事業計画の確度も高まっています。

2点目は、投資の適正化です。採算確保の重要性を共有することで、初期投資の規模や内容を適切に見極められるようになりました。また、投資回収の時期を見通した計画を策定し、資本効率を意識した投資を進めています。

3点目は、人材交流を通じた技術力の向上です。提携先からの出向者の受け入れや、当社からも人材を派遣し、生産能力の増強に必要な技術やノウハウの習得を進めています。

このように、長期計画の共有、投資の適正化、人材・技術交流を通じて、成長機会を確実に取り込みながら、持続的な企業価値の向上を目指していきます。

1-5.生産力強化のための設備投資の進捗①

こちらは、成長事業における先行投資のロードマップです。

今期は、ガスタービン部品が段階的に量産フェーズに移行するほか、航空機エンジン部品では既存アイテムの増産と新規アイテムの立上げを並行して進めます。

既存アイテムでは、顧客の生産体制の見直しにより、当社の生産量が増加しています。新規アイテムでは、航空・宇宙分野で培った長年の実績と技術力が評価され、既存とは異なるタイプのエンジンに搭載される部品にも対応しています。

また、需要が拡大している防衛装備品についても、着実に生産・供給体制の整備を進めていきます。

1-6.成長事業の受注高・売上高・営業利益 成長イメージ

こちらは、成長事業の受注高・売上高・営業利益の成長イメージです。

航空機エンジン部品、防衛装備品、ガスタービン部品の売上高は、2026年4月の想定を上回るスピードで伸長しています。

航空機エンジン部品と防衛装備品を含む航空・宇宙分野の売上高は、2024年2月期に対し2.3倍となる見通しです。

ガスタービン部品を含む環境・エネルギー分野の売上高は、2024年2月期に対し1.5倍の予定です。

ここまで、成長事業の伸長見通しをご説明しました。次に、その成長を確実なものにするための「次の中期経営期間における投資の考え方」についてご説明します。

1-7.次期中期計画を見据えた成長事業への投資の考え方

当社は、成長の確度が高い領域へ資金を集中し、事業拡大を目指します。

ガスタービン部品は、資産のスリム化により獲得した資金を生産ラインの増設に活用します。航空機エンジン部品は、補助金などで獲得した資金を生産ラインの増設に活用します。

なお、防衛装備品は、協力先を活用して生産能力を伸ばしていきます。自社の設備投資は必要に応じ実施していく方針です。生産管理や品質管理を担う間接部門の体制強化にも取り組んでいきます。

今後の増産への対応は、現在、お客さまと協議中ですので、投資内容や数値目標は現在精査中です。次の中期計画2030の発表時に詳しくご説明したいと思います。

1-8.航空機エンジン部品事業の先行投資

成長投資の具体例として、航空機エンジン部品の先行投資について、ご説明します。

世界の航空機需要は堅調に拡大しており、航空各社では燃費性能に優れた機材への更新が加速しています。機体は大きく「中・小型機」と「大型機」に分けられますが、当社が関与している大型機も、中型機同様に力強く伸びています。

こうしたことから、顧客と需要への対応について協議を重ね、既存アイテムの増産と、新規アイテムの立上げに向けて、専用の量産ラインを構築することになりました。

投資は今期から来期前半にかけて実行し、回収は来期後半から本格化させる計画です。このように投資のスピードと回収の見通しをセットで管理し、利益成長につなげていきます。

1-9.ガスタービン部品事業の先行投資

次に、ガスタービン部品に関する今後の投資についてご説明します。

世界的に電力需要が拡大しているなか、昼夜を問わず、安定的かつ効率的に稼働できる電源として、発電用ガスタービンへの需要は高い水準で推移しており、早期の供給体制構築が求められています。

当社が担当するガスタービン向けのタービンブレードには、高温な環境から部品を保護するための冷却穴加工や表面処理を施します。

これらは高度な技術力を要する工程であり、国内で対応できる企業は、重工メーカーを除けば当社に限られます。

こうした背景から、顧客より、当該工程の生産能力増強を求められており、現在、建屋の増築を含めた投資計画を検討しています。

2.金型セグメントの進捗

次に、金型セグメントおよび機械装置等セグメントの進捗についてご説明します。

まず、金型セグメントの施策の進捗についてご説明します。

こちらは主に2つの事業があります。

アルミ押出用金型は、生産効率の向上と安定供給を両立し、収益への貢献を目指しています。今期からパイロットラインを設置し、新工法の検証と段階的な切り替えを進め、生産上の不安定要因の解消に取り組んでいます。

また、セラミックスハニカム押出用金型は、自動車向け排ガス浄化用装置の部品製作に使用されていますが、近年のカーボンニュートラル達成に向け、CO2の回収やガスの分離など新たな用途へ展開され始めています。

当社は顧客の開発案件に初期段階から関与し、付加価値の高いサービスを提供することを目指しています。顧客価値の最大化を通じて、安定した収益化を維持していきます。

3.機械装置等セグメントの進捗

機械装置等セグメントでは、プレス事業と混合溶融技術を軸に、お客さまが抱える課題に対して、ニーズの可視化から、試作・量産まで一貫して支援する「ことづくり」の場を提供しています。この共創型のビジネスモデルを通じて、お客さまとともに、成長・発展していくことを目指しています。

資源循環に向けた取り組みでは、これまで利用されていない資源を対象に、環境に配慮した設計を軸として、原料から製品化までをトータルで提案するソリューション型ビジネスを拡大しています。さらに、共創パートナーと連携し、資源の特性や用途に応じた最適な循環モデルの構築を目指しています。

2027年3月より開催される「GREEN×EXPO 2027」に共同で参加する予定です。

またプレス事業では、9月下旬に開催された高機能フィルム展へ出展しました。フィルムメーカーなどが抱える品質的な課題に対し、当社のプレス機の特徴を活かし拡販を目指していきます。

以上で、私からの説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。

質疑応答:2027年2月期下期業績について

司会者:「2027年2月期下期業績について質問します。上期の営業利益率は13パーセントを超えるすばらしい成果でしたが、下期は8.3パーセントと大きく低下しています。理由としては上期の高付加価値品が集中したと分析していますが、もう少し詳細に説明してください。また、下期の感度も教えてください」というご質問です。

村田:上期に対し下期の営業利益が低いという点ですが、その要因は大きく3つあります。

1つはガスタービン部品において海外向けが下期から上期に前倒しとなっています。またセラミックスハニカム押出用金型の大型品が上期に集中しました。2つ目が機械装置において下期に予定していた付加価値の高い大型案件が来期にずれ込んだことです。3つ目がもともと下期に積んでいた本社経費が予定どおり発生することと、上期からのずれ込みも計上するなど保守的に見ています。

質疑応答:2027年2月期上期業績の修正について

司会者:「上期業績の上振れと2度の上方修正を考慮すると計画作成段階に何らかの問題があるのではないかと判断します。今後どのように精度の向上を図っていこうと考えておられますか?」というご質問です。

村田:厳しいご指摘と理解します。現在当社が関わる事業はAIの進歩に伴う電力需要の増加でのガスタービン需要、地政学リスクによる防衛装備品への需要と、急激な変化をしている業界に関わっています。計画段階ではこれらの事業は、生産量や増産時期などが不確実な状況で作成しているものもあります。これらが保守的になっている点かと思います。

また、経費面では、増産に伴う人員確保への予算を多くとっています。採用難であることを考慮し予算を多めにとっている点と計画どおり採用が進まないなどが計画との差異になっています。今後は顧客からの情報を正確にキャッチするとともに、経費の精度を向上させ計画に反映できるよう努力していきます。

質疑応答:次の中期経営計画について

司会者:「今年度、中期経営計画2027の最終年度を迎え、3年前の発表に対し大幅な増収増益となっていますが、この3年を振り返り、想定以上だったところをご説明いただけませんか? そして次の中期計画に向け、それらの事業がどのように展開されるのかを説明してください」というご質問です。

村田:1つは世の中がインフレの流れとなり、製造業においても価格改定が普通に認められるようになってきたことです。それによって従来の不採算案件の価格改定を受け入れていただけたことが大きな点と思います。

2つ目は当社のガスタービン部品事業、航空機エンジン部品事業、防衛装備品事業の伸び率が当初の予想を上回ったこと。そして三菱重工業との資本業務提携による財務体質の改善と、事業展開の変化が想定以上に良い方向に進んだことです。この流れを次の中計へも拡大し、さらなる発展を目指していきます。

質疑応答:先行投資増強について

司会者:「航空機エンジン部品およびガスタービン部品の需要拡大に伴う先行投資増強を検討されていますが、需要が強く国内の建築供給能力もひっ迫しているため、需要に見合った御社の投資が間に合わないというリスクはありませんか? また、人員不足になるリスクもありませんか?」というご質問です。

村田:急激に需要が増加している状況ですので、顧客とコミュニケーションを取りながら、当社ができる範囲での投資を検討しています。設備はある程度の納入目途が立ってきていますが、ご指摘のとおり、新規工場の建設には十分なリードタイムが必要となります。そのため、見通しや状況を顧客側と綿密に共有しながら、需要に合わせた最適な増産時期の調整を進めています。

また、人員不足については当社がここ数年間抱えている課題です。雇用条件を見直すなどして人員確保は以前より改善が進んでいます。ただし現状は少し不足している状況です。

質疑応答:ガスタービンの収益化および防衛装備品について

司会者:「ガスタービンの量産、収益化の進捗はいかがでしょうか? 防衛装備品について、御社はどのような部品をご担当されるのでしょうか?」というご質問です。

村田:昨年来進めていましたガスタービン部品の量産ラインは、認証が完了した工程から段階的に立ち上がってきています。おおむね予定どおりに進んでおり、第4四半期より収益化が進んでいくと見ています。

また防衛装備品についてですが、当社はガスタービンや航空機エンジンなどの高速で回転するエンジン部品に強みがあります。防衛装備品についても飛翔体と呼ばれるものにはタービンエンジンが装着されています。当社はそれらのタービンエンジンの部品を供給しています。

質疑応答:ガスタービン事業について

司会者:「業績が好調なガスタービン部品事業はデータセンターの電力需要が大きく影響していると思いますが、現在世の中ではAIの安全性などが騒がれています。当社の事業戦略へ影響が出てくると見ておられますか?」というご質問です。

村田:最近の報道等で注目を集めています「AIに関連する情報漏洩」についてですが、現時点で当社ガスタービン部品事業に影響を及ぼすような変更等の申し入れは受けていません。当社においては、顧客の事業計画に沿った事業展開を進めています。現段階ではネガティブな要因は見受けられず、増産傾向の流れに変更はありません。

facebookxhatenaBookmark