2026年12月期第2四半期決算説明
エラン、上期は増収増益、営業利益は前年比+28.3% 「CSセット」契約施設数増加が背景
目次

峯崎友宏氏(以下、峯崎):株式会社エラン代表取締役社長CEOの峯崎と申します。よろしくお願いします。本日はお忙しい中、当社の決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。
まず初めに、このたび熊本県を中心に発生した地震により被災されたみなさまに、心よりお見舞い申し上げます。また、お亡くなりになられた方々とご遺族のみなさまに、心よりお悔やみ申し上げます。医療・介護に携わる企業として、被災地のみなさまが一日も早く安心できる生活を取り戻されることを心より願っています。
それでは、当社の決算概要についてご説明します。スライドは目次です。本日は、スライドに記載の内容でご説明します。初めに2026年12月期第2四半期決算について、続いて2026年12月期業績予想についてご説明します。
資本コストや株価を意識した経営、および新中期経営計画に関しては、前回決算の再掲となります。説明資料の後半には参考資料を添付していますので、後ほどご確認ください。
2026年 第2四半期ハイライト

まずは、2026年12月期第2四半期の決算についてです。本日のハイライトは、スライドに記載の3点となります。
増収増益についてです。売上高は前年比10パーセントの成長を記録しました。この要因は、主に国内事業である「CSセット」の契約施設数の増加によるものです。
各エリアによって新契約施設の増加数には差があるものの、全国平均での成長率10パーセントは順調なスタートと見ています。2028年12月期までの中期経営計画期間中、国内成長率の目標は10パーセントであり、目標を達成しています。
営業利益は前年比で28.3パーセント成長しました。主な要因は、オリジナル患者衣「lifte(リフテ)」の償却方法を変更したことです。「lifte」の償却方法については、これまでの一括償却を今年1月から3年償却に変更しました。
この影響により、第2四半期の売上総利益率が1.4ポイント上昇し、22.6パーセントとなりました。このプラス影響を除いた場合、売上総利益率は21.2パーセントとなります。昨年の売上総利益率21.5パーセントと比較すると、実質的には0.3ポイントの悪化となります。こちらは、海外の影響によるものです。詳細は後ほどお伝えします。
原価高騰と価格転嫁の状況についてご説明します。中東情勢や円安に伴うエネルギーや輸入コストの上昇により、当社の原価にも影響が出る見込みです。
第2四半期時点では、まだ原価高騰の影響は一部に限定されており、財務数値へのインパクトは少ない状況です。不確定要素は残るものの、第3四半期以降、各サプライヤーからの値上げ要請の様子を見つつ、適正な価格設定を進めていきます。
価格転嫁の状況について、第2四半期からわずかにプラスの影響が出始めており、原価高騰の影響と同様に、第3四半期以降、特に第4四半期以降に本格化する見込みです。
海外の状況です。ベトナムにおけるグループ会社であるGREEN社とTMC社の売上は約8億3,000万円、営業利益は8,000万円で、昨年と比べてやや出遅れた状況です。この原因は、M&A後の新体制への移行に伴い取引を見直していることにあり、ほぼ見込みどおりの結果です。
2026年12月期における原価高騰の影響

2026年12月期における原価高騰の影響についてです。先ほどお伝えしたとおり、第2四半期までの影響はまだ少なく、第3四半期以降の影響は予測しにくいものの、品目によって中程度から大きな影響が出ると見込んでいます。
2026年12月期 第2四半期 連結決算概要(損益計算書)

連結損益計算書についてです。売上高は前期比で約27億円増加しました。この要因は主に「CSセット」の新規契約に伴う利用者増加によるものです。
新規導入件数は昨年の172施設に対し、今年は182施設、解約施設数は昨年の51施設に対し、今年は70施設となりました。その結果、純増数は昨年が121施設、今年が118施設と、ほぼ横ばいとなっています。解約の詳細については、スライド10ページで後ほど詳しくご説明します。
売上総利益は前期比で約9億円、営業利益は前期比で約6億円それぞれ増加しました。主な要因は、先ほどお伝えした「lifte」の償却方法変更によるものです。
会社予想の営業利益24億円に対して、約2億4,000万円上振れた要因としては、売上の上振れや一部の販管費での有利差異の発生、さらに「lifte」の導入件数が昨年に比べて減少したことなどが挙げられます。
なお、償却方法変更の影響は会社予想に織り込んでいましたが、「lifte」の導入件数の減少についてはそれほど織り込んでいませんでした。
「lifte」の導入件数の減少に関しては、インフレや中東情勢による物価高騰に対し、「セットのアイテム構成を見直してでも、なるべく提供価格を抑えたい」という新規施設からの多くのご要望が要因となったと考えています。
セグメント別(国内/海外)

セグメント別の売上と利益についてです。スライドの表のベトナムの欄に記載されている数値は、GREEN社とTMC社の2社分を示しています。昨年に比べて売上高・利益ともに減少傾向にある理由については、先ほどお伝えしたとおりです。
現時点では、売上規模の拡大だけではなく、買収した企業の経営管理や顧客構成、工場の稼働率、採算性を改善する段階にあると認識しています。
時間軸としては、2026年から2028年までの中期経営計画期間を1つの目安とし、まずは既存事業の収益基盤を固め、その後、安定的な利益貢献へとつなげていきたいと考えています。なお、のれん償却費約6,000万円をベトナムの費用として営業利益を計算しています。
海外展開の状況

海外展開の状況についてです。この表は前回の決算から変更はありません。当社にとって海外事業は、すぐに大きな利益を生む事業ではなく、将来の成長機会を獲得するための投資という位置づけです。
ただし、将来性だけを理由に投資を続けるのではなく、顧客継続率、工場稼働率、のれん償却前後の利益などを確認しながら、資本効率を重視して判断していきます。
2026年12月期 第2四半期 連結決算概要(貸借対照表)

連結貸借対照表です。「lifte」を貯蔵品から有形固定資産に振り替えたことで、スライドのような数値となりました。その他、貸借対照表で特にお伝えすべき変化はありません。
契約施設数と解約率(期末月)

契約施設数と解約率の推移です。契約施設数は前年同期比で9.3パーセント増加し、2,942施設となりました。解約施設は70施設、解約率は3.9パーセントでわずかに上昇しています。閉院や統合を除いた解約率は2.9パーセントと微増となっています。
解約率上昇は、閉院・統合による20施設の解約が影響しています。昨年上半期の閉院・統合による解約は11施設でした。今後も医療機関の経営状況や政策の影響により、閉院・統合が一定数発生するものと見込んでいます。
月間利用者数(期中平均)

月間利用者数の推移についてです。契約施設数は前年同期比で9.3パーセント増加しましたが、利用者数の伸びは前年同期比で7.7パーセントにとどまりました。これは、以前からお伝えしているように、小規模施設や長期入所型施設の契約増加により、施設数の増加が必ずしも利用者数の増加に直結しない構造へと移行していることによるものです。
開拓率の年度推移

開拓率の年度推移についてです。今期は、グラフ下段に示されている介護施設が規模にかかわらず伸びています。これは、参考資料の40ページに記載されている「スマイルウエア」など、介護施設向けの商品・サービスの開発が寄与しています。
病院数が減少する一方で、増加している介護施設は有望な市場であると考えており、今後さらに営業を促進していきます。
営業対象施設等の施設数推移

営業対象施設の推移です。以前からお伝えしているとおり、病院や介護療養型医療施設は年々減少している一方で、有料老人ホームなどの介護施設は増加しています。団塊の世代の平均年齢は77歳で、これから介護施設需要はさらに高まると見込まれます。
そのため、利用者やご家族だけでなく、施設職員にもメリットがある当社のサービスを通じて、社会に貢献していきたいと考えています。
国内主要指標の年次推移

国内主要指標の年次推移です。こちらは1年ごとの更新のため、前回の決算説明会から変更はありません。国内売上高を施設数で割った施設単価は1,880万円で、年々増加しています。こちらの要因については、次のスライドでご説明します。
付加価値サービス&商品の導入率年次推移

付加価値サービスと商品導入率の年次推移についてです。「CSセットR」の導入施設数は380施設、「CSセットLC」は312施設、「lifte」は549施設と、既存施設全体に対する導入率は徐々に伸びています。「lifte」については、次のスライドで補足します。
また、先ほどお話しした介護施設向け衣類の「スマイルウエア」は、昨年を上回る勢いで増加中です。エムスリーとのシナジー実現施設数は116件となりました。こちらは、エムスリーとの協業によるもので、病院経営を支援するサービスです。
lifte(リフテ)オリジナル患者衣

物価高騰の影響で、今年は昨年ほどの伸び率ではありませんが、オリジナル患者衣「lifte」は引き続き医療機関やお客さまからご好評をいただいています。
今年は、小児用ウエア「lifte」を開発しました。重い病気を持つお子さまでもお着替えがしやすいデザインとなっており、小児専門の医療機関や施設でご利用いただけるよう、現在準備を進めています。
2026年12月期 連結業績予想

2026年12月期の連結業績予想についてです。「lifte」の償却方法変更の影響により、営業利益以下の各段階利益が昨年上半期実績と比べて大きな増加率を示しています。通年の業績予想については、原価高騰の影響に不確かな点があると考え、据え置きとしました。
配当予想(2026年12月期)

配当予想についてです。2025年12月期の期末配当は1株当たり15円で、配当性向は32.8パーセントです。2026年12月期の期末配当は1株当たり16円、配当性向は30.3パーセントを予定しています。
現状分析

スライド20ページ以降は前回の説明会でお伝えした内容の再掲となるため、割愛します。資本コストや株価を意識した経営、中期経営計画については、常に再点検を行い、進展や変更があった場合には丁寧にお伝えします。
本中期経営計画では、引き続きROE25パーセントを優先目標として掲げていきます。
以上をもって、簡単ですが、2026年12月期第2四半期決算と2026年12月期の業績予想についてのご説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。
質疑応答:「lifte」の減収の有無について
質問者:今回は「lifte」が減収だったということでしょうか?
峯崎:「lifte」が減収になったわけではなく、「CSセット」を導入する際に「lifte」を使うか使わないかを病院さまに選んでいただいています。しかし、「lifte」を入れるとどうしてもお客さまの単価が上がってしまうため、「今回は不要です」と避ける施設さまが比較的多かったというイメージです。
質疑応答:「lifte」の導入施設数の増加に関する評価

質問者:付加価値サービスについて、「lifte」の導入施設数が増加していると理解していますが、これと先ほどおっしゃった内容との関連は、どのように理解すればよいでしょうか?
峯崎:シンプルに言えば、もっと数が出ると思っていたということです。
質問者:この傾向は、7月以降に改善の兆しは出てきているのでしょうか?
峯崎:「lifte」については、価格高騰に伴い値上げの圧力がある中、料金をなるべく下げたい、または上げなくて済むのであれば抑えたいという施設が多い状況が、現状でも続いています。
質疑応答:「lifte」の小児専門病院での販売予定について
質問者:「lifte」について、小児専門病院での販売はこれからということでしょうか?
峯崎:おっしゃるとおりです。小児専門病院さまでの採用がほぼ内定しており、そこでまず使っていただきたいと考えています。
質問者:これは、予算には含まれていますか?
峯崎:予算に含めています。
質疑応答:エムスリーとのシナジーおよび病院経営支援サービスについて
質問者:エムスリーとのシナジーに関して、病院経営支援サービスということですが、主にどのようなサービスがうまくいっているのでしょうか? また、今回は116件ということでしたが、対象となるのは大病院なのか中小病院なのか、その点を教えてください。
峯崎:詳細は控えますが、内容としては、病院の職員さまの働き方改革や残業対策に効果のあるサービスを提供しています。
質疑応答:エムスリーとワイズマンのシナジーについて
質問者:エムスリーはワイズマンを取得するという発表がありましたが、御社のサービスの中でも、病院からの退院支援などがあったかと思います。このような取り組みが新たなシナジーを生むきっかけになるのでしょうか?
どこまでお聞きしても良いのかわからないのですが、エムスリーグループの強化によって、御社が関与できる分野は広がるのでしょうか?
峯崎:ワイズマンは、介護や老健領域に強い会社です。私たちも老健向けに「CSセット」を提供していますので、そうしたシナジーを狙うことができると思っています。
質疑応答:価格上昇要因に伴う値上げについて
司会者:「価格改定について、年間の貢献見込みについて教えてください」というご質問です。
峯崎:現在考えているのは、基本的にはほぼすべての施設さまで、物価高騰分と中東の影響による価格上昇に対し、値上げを実施するイメージです。パーセンテージで見ると、おそらく3パーセントから5パーセント程度になると考えています。
質疑応答:病院の閉院・統合が営業戦略に与える影響と対応策について

質問者:病院の閉院について、先ほどのご説明で触れられていましたが、今後も増えていく可能性があるかと思います。また、厚生労働省として病院の統合・再編を進める方針があるとすれば、インフレーションがそれを加速させる可能性も考えられます。
その場合、御社の営業戦略としては、当然、閉院しない病院を対象に営業を進める必要があるかと思いますが、そうした対応はされていますか?
昨今の状況を踏まえると、どうしても閉院による解約は現状水準、あるいはそれを少し上回る水準を見込んでおいたほうがいいのではないかと思いますが、この点についてもお考えをおうかがいできればと思います。
峯崎:閉院や統合の数は、今後さらに増加するのではないかと考えています。スライド右端に記載されている3.9パーセントと2.9パーセントについてご説明します。
先ほどお伝えしたとおり、3.9パーセントは現状の全体の解約率を示しており、2.9パーセントは閉院などを除いた解約率です。この2.9パーセントの解約率については、今後1パーセント程度上昇する可能性を想定しています。全体の解約率については、最大で5パーセント程度まで上昇する可能性があると考えています。
一方で、病院や施設の統合が進む中、なんらかの策が課題となっています。与信をかける点では難しい部分があるため、国公立の病院であれば閉院や統合に関する情報を取得できますが、民間病院の場合には情報を取得するのが難しい場合があります。そのため、情報をうまく収集しながら対応策を講じていきたいと考えています。

有料老人ホームやその他の介護施設が、引き続き拡大しています。営業の幅を広げ、閉院や統合される病院の分を補完する形で数を確保していきます。利用者に喜んでいただける内容で進めていきたいと考えています。
質疑応答:介護施設増加と病院比率減少の収益性への影響について
質問者:フォローアップとして、私の勉強不足で恐縮ですが、介護施設が増え、病院の比率が減ることは、御社のミックスや収益性においてプラスなのでしょうか、それともマイナスなのでしょうか?
峯崎:これは少し難しいところですが、現状としては、減っていく分を補うだけの市場はあると考えています。
質問者:収益性は変わらないと考えているのですか?
峯崎:おっしゃるとおりです。
質疑応答:今期の業績予想を据え置いた理由について

質問者:今期の業績予想を変えなかった理由についてお聞かせください。上期は少し上振れで着地したと思いますが、おそらく中東の影響などもあり、なかなか変更しづらい状況かと思いますが、可能であれば定量的にご説明いただければと思います。
峯崎:先ほどもご説明に含めましたが、今おっしゃった内容のとおり、原価高騰が本格的に来るのは第3四半期や第4四半期以降と見込んでいます。そのため、不確かな部分が多く、今回はそのまま据え置いています。
質問者:一方で価格転嫁をされるということだったのですが、それは現状、見えている範囲で、中東影響でインフレしている部分をすべてカバーできるものなのか、それとも難しいのかというと、感触としてはいかがですか?
峯崎:できると思っています。
質問者:もし価格転嫁がうまくいけば、上期に上振れた分は多少残るという見方もできるということでしょうか?
峯崎:おっしゃるとおりです。
質問者:ただし、今はそこが見えづらいということでしょうか?
峯崎:ご認識のとおりです。
質疑応答:病院の与信管理の必要性について
司会者:「先ほどご説明いただいた病院の与信に関して、『CSセット』は患者さん向けで、売上高となるかと思いますが、なぜ与信管理の必要があるのでしょうか?」というご質問です。
峯崎:私どもは病院さまと契約を結び、その病院に入院や入所されている患者さまに商品を提供しています。つまり、先ほどもお話ししたように、病院さまが閉院や統合する場合、その分、利用いただける患者さまの数が減少することがあります。
例えば、導入して3ヶ月でその病院がそのような状況になることを避けたいところですが、現状ではなかなか難しいというお話です。
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