株式会社ピーバンドットコム【速報版】
【速報版】株式会社ピーバンドットコム 2026年3月期決算説明
※当記事は速報版です。スライド情報は割愛している他、数値などに誤りが含まれる可能性がございます。正確な情報は決算短信・決算説明資料などの正式な開示資料、または追って公開予定の確定版記事にてご確認ください。
目次
こんばんは。ピーバンドットコム代表の後藤です。本日は、2026年3月期通期決算についてご説明いたします。
本日は、通期決算の概要、来期の業績予想と成長戦略、そして株主還元方針についてご説明いたします。
2026年3月期 通期決算 概要
まずは、2026年3月期通期決算の概要からご説明いたします。当期は、「収益構造の進化、要は『稼ぐ力』が増強された一年」となりました。
売上高は23億1,100万円、前期比+6.0%。営業利益は1億9,000万円、+21.2%。経常利益は1億8,700万円、+17.4%となりました。
当期純利益は1億600万円、前期比△5.8%ですが、こちらには一時的な会計要因による押し下げが含まれており、次のスライドで補足いたします。
お伝えしたいポイントは、売上成長6.0%に対して、営業利益は21.2%成長と、売上を大きく上回る利益成長を実現できた点です。
中堅・大手顧客層の利用拡大と高付加価値サービスの利用増により、売上総利益率も36.2%から37.8%へ1.6ポイント改善し、利益レバレッジがしっかり効いた一年となりました。
当期純利益についての補足です。経常利益は1億8,700万円、前期比+17.4%と、本業の収益は堅調に推移しております。
一方、保有する未上場株式の一部について、投資先の事業進捗を踏まえ、投資有価証券評価損などを2,900万円計上いたしました。税効果会計上の影響900万円も加わり、当期純利益は1億600万円となっております。
仮にこの一時的な会計要因約3,800万円の影響を除いた参考値ベースでは、前期比約28%の増益水準となります。
売上高・営業利益・経常利益はいずれも増収増益であり、実質的な稼ぐ力は着実に向上しているとご理解いただければ幸いです。
収益性改善の背景について、もう少し詳しくご説明します。当期、売上高+6.0%に対し、売上総利益は+10.7%、営業利益は+21.2%と、売上の伸び以上に粗利が伸び、粗利の伸び以上に営業利益が伸びる、利益レバレッジの効いた構造となりました。
背景には3つのステップがあります。
1つ目が、中堅・大手顧客比率の上昇。56.0%から57.4%へと1.4ポイント上昇。
2つ目が、設計・実装・部品調達など、付加価値の高い周辺サービスの利用拡大。
3つ目が、その結果としての売上総利益率の改善。36.2%から37.8%へ1.6ポイント上昇しております。
顧客層の質的変化と、高付加価値サービスの広がり。この2つが利益成長の質を引き上げているとご理解ください。
続きまして、当期に取り組んだ重点施策です。当期は、「足元の収益力強化」「将来への布石」「資本市場との対話」という3つの柱を確実に実行してまいりました。
詳細はスライド記載の通りですが、納期短縮・デリバリーゼロや1-Click見積リニューアル等で顧客体験・収益性を向上させつつ、タイ拠点開設や有力パートナーとの協業で将来の成長基盤を構築。あわせて、ESG・IR活動も積極的に推進してまいりました。
次のスライドからは、直近のトピックスとして、海外展開と共創事例の2点をご紹介します。
2026年3月期 通期決算 概要(直近のトピックス)
1つ目のトピックスは、海外事業展開です。
タイのプリント基板市場は、Thailand 4.0や次世代自動車・スマートエレクトロニクスを背景に、2024年の約5,250億円から、2030年には約8,430億円へと拡大する見通しです。
当社はこの市場に対し、基板単体ではなく、現地ニーズの高い実装サービスまで含めた「基板+実装」の一体提案で展開を進めております。
現地の実装工場・物流・営業パートナーと連携し、開発・試作工程を一括で支援することで、競争力と顧客単価の向上を目指してまいります。
国内で磨いてきた日本基準の品質を保ちつつ、現地最適化を図り、ASEAN市場での着実な成長を目指してまいります。
2つ目のトピックスは、「gene(ジーン)」を起点とした協創事例のご紹介です。
「gene」は、当社が提供する評価用モジュールサービスでございます。お客様の評価・検証用デモ機を具現化し、開発の最上流フェーズから入り込むことで、設計・試作・量産までを一気通貫で支援する取り組みです。
今回ご紹介するのは、TOPPANホールディングス様との共創事例です。同社の次世代センサーを対象に、当社は「gene」を通じて、R&Dフェーズから伴走させていただいております。
ここで重要なのは、この取り組みがTOPPAN様との一案件にとどまらず、共創実績をモデルケース化することで、他のセンサーメーカー・デバイスメーカーへ横展開していく構造になっている点です。すでにローム社様との共創も進めており、半導体・宇宙開発・次世代モビリティ・防衛・医療など、重要度が増す技術領域への展開を視野に入れております。
当社の役割は、単発の製造受託にとどまりません。「gene」を起点としたエコシステムの中で、開発の最上流から伴走する中核的なパートナーとなることで、収益機会の継続性と案件パイプラインの厚みが、着実に高まってまいります。
なお、TOPPAN様との対談動画はYouTube「IRTV」チャンネルにて公開しておりますので、よろしければご覧ください。
2027年3月期 業績予想
続きまして、2027年3月期の業績予想についてご説明いたします。
2027年3月期の業績予想です。売上高24億1,000万円、前期比+4.3%。営業利益1億9,100万円、+0.4%。経常利益1億8,700万円、+0.1%。当期純利益1億2,800万円、+20.9%としております。
売上の成長を継続しつつ、営業利益・経常利益は概ね横ばいの水準としております。これだけご覧いただくと、「先ほどまでの『稼ぐ力』はどこへ行ったのか」と感じられるかもしれませんが、実はその逆で、これまで堅実に鍛え上げてきた『稼ぐ力』を、未来の更なる成長のために戦略的に再投資する判断によるものです。次のスライドにて詳しくご説明いたします。
こちらのスライドで、来期営業利益の見方を整理いたします。当期実績1.90億円に対し、来期予想は1.91億円。数字上はほぼ横ばいです。
ただし内訳をご覧いただきますと、サプライチェーン改革により約1億円の利益改善原資を創出する一方、その全額を未来への戦略的な再投資に投下する計画です。
つまり、実質的な「稼ぐ力」は約1億円分向上する計画である、というのが、本スライドでお伝えしたいポイントです。
短期的な利益数字の見栄えではなく、2028年3月期以降の成長加速に向けた戦略的な判断であることを、ぜひご理解いただければ幸いです。
ここから、どんどん勝負をかけてまいります。
それでは、その約1億円規模の戦略的再投資について、具体的にご説明します。重点領域は3つです。
1つ目は、システム基盤の全面刷新。P-ban.comの顧客画面・管理画面をゼロベースで再構築し、約20年分のレガシー課題を抜本的に刷新いたします。
2つ目は、人材投資・体制強化。プロダクトマネージャーの配置と、高付加価値化を支える専門人材の採用を加速いたします。
3つ目は、プロダクト・機能強化。AIハードウェア設計ツールや開発支援サービス「gene」、そして「GUGEN Hub(グゲン・ハブ)」の機能強化を進めてまいります。
ここで、「なぜ今、システム基盤の全面刷新なのか」をご説明します。理由は大きく3つです。
1つ目は、拡張性の限界。複雑化したシステムの延命では、新サービス追加や高負荷対応が限界に近づいております。
2つ目は、セキュリティリスク。後付けの対策では、最新のAIサイバー攻撃や地政学リスクへの対応に課題が残ります。
3つ目は、UI/UXの分断。顧客画面と管理画面など、古いUI/UXの根本的解消が部分改修では困難です。
20年分のレガシー課題に対し、今こそゼロベースでの全面刷新が最適なタイミングと判断いたしました。
戦略的再投資の全体像です。
ポイントは、システム基盤の刷新を土台に、人材投資とプロダクト強化を密接に連動させること。刷新した基盤を専門人材が使いこなし、その上で顧客視点の新たな価値を展開する。向上した収益力を、さらなる基盤進化へ再投資する。
この好循環をつくることで、2028年3月期以降の飛躍的な成長と、収益力の向上を実現してまいります。
計画 堅実な売上高成⾧と利益の推移
続きまして、株主還元についてご説明いたします。こちらは、過去4期にわたる売上高・売上総利益・当期純利益の推移を示したグラフです。
当期の当期純利益は、先ほどご説明した一時的な会計要因の影響で前期を下回っておりますが、一時要因を除く参考値ベースでは、利益成長が売上成長を上回る構造が確認できます。
計画的な成長戦略を一歩ずつ実行することで、収益基盤は着実に強くなってきているとご理解ください。
還元策 株主価値向上に向けた実行策と還元方針
それでは、株主還元の方針と直近の実績についてご説明いたします。当社は、中期経営計画の推進による確実な収益拡大を軸に、安定的かつ継続的な株主還元を行ってまいります。
具体的には、配当性向30%以上の継続を目標とし、成長投資と株主還元のバランスを取りつつ、安定還元と増配を志向してまいります。
直近の実績として、2026年3月期の期末配当は1株あたり10円。2027年3月期の配当予想も、1株あたり10円としております。
引き続き、M&Aによる事業拡大、コーポレートガバナンスの強化、IRの積極展開を通じて、資本コストを上回る企業価値の向上を目指してまいります。
体制持続的成⾧を加速させる「両利きの経営」
ここから先は、ご参考までに、当社の事業基盤、市場環境、そして中長期の成長戦略についてご紹介いたします。
まずは、成長戦略を実行する基礎となる、当社の事業基盤についてご説明いたします。
こちらが、当社の経営体制でございます。「既存事業の深化」を私・後藤が、「新規事業の探索」を、創業者で前代表、そして大株主でもある田坂が担う、「両利きの経営」を実施しております。
既存サービスを軸に収益を強化しつつ、新領域にも積極的にチャレンジしてまいります。
強み 成⾧が続く脱炭素、自動車、半導体関連
続きまして、当社の強みである、成長領域での採用実績についてご紹介いたします。
当社サービスは、幅広い分野のお客様にご支持いただいており、ご紹介できるのはごく一部となりますが、まず1つ目は、脱炭素・自動車・半導体関連の分野です。
これらの領域では、試作だけでなく量産まで、広くご利用いただいております。長期的なパートナーシップを構築しているケースも多く、当社にとって重要な収益基盤となっております。
強み 宇宙開発の最前線で選ばれる信頼性
次に、極めて高い品質が求められる宇宙開発分野です。
JAXA様や、大学発ベンチャーが手掛ける超小型衛星、そして民間の商用衛星などにおいて、当社の基板が採用されております。
過酷な宇宙環境に耐える品質と、開発スピードを支える短納期対応の両面で、評価いただいております。
強み 過酷環境と医療領域に耐える品質
さらに、ロボット、深海、医療など、極めて高い信頼性が求められる先端分野においても、品質と納期遵守で信頼を獲得しております。
こうした実績が、当社が単なるECにとどまらず、「信頼の調達インフラ」へと進化していく土台となっております。
市場メガトレンドを追い風に、社会インフラ需要を取り込む
続きまして、市場環境と事業環境についてご説明いたします。
プリント基板市場は、2037年時点で現在の約1.8倍、CAGRで約5%の成長が見込まれる、安定的かつ飛躍的な拡大フェーズに入っております。
市場拡大を牽引するのは、EVや自動車の電装化、脱炭素・再生可能エネルギー、AI・DXによるデータセンター拡充、宇宙開発、ロボット・ドローンといった、次世代テクノロジー領域です。
これからの社会を形づくる技術進化において、プリント基板は必須のアイテムであり、市場の追い風を当社の成長にもつなげてまいります。
環境業界No.1ポジションと、未開拓市場への大きな成⾧余地
その中で、当社が今後どの市場をフォーカスしていくのかをご説明します。当社は、「プリント基板のネット通販」領域では市場シェアNo.1のポジションを築いておりますが、これはあくまでECにおける試作・小ロットのニッチセグメントでございます。
その外側には、国内の小規模・中堅基板メーカーが主戦場とする、より巨大なオフライン市場が広がっており、当社は今後、ここへの展開を加速してまいります。
業界No.1のポジションと、未開拓市場の大きな成長余地。この2つを掛け合わせることが、当社の成長機会の源泉となっております。
戦略1 DXを武器に、中堅・大手企業の商慣習の壁を超える
続きまして、当社の中長期の成長戦略についてご説明いたします。
成長戦略の1つ目は、DXを武器に、中堅・大手企業の商慣習の壁を越える戦略です。ターゲットは中堅・大手のお客様。鍵となるのは、日本企業特有の、FAXや紙伝票、複雑な商流といった商慣習・取引プロセスです。
これらを、当社の強みであるECの仕組み化で徹底的にDX化し、さらに提案型インサイドセールスや人によるサポートを組み合わせる「仕組み×人」のアプローチで攻めてまいります。
着実に、中堅・大手の顧客層への浸透が進んできているところでございます。
戦略2 基板の次は、部品。必然の成⾧戦略
成長戦略の2つ目は、「基板の次は部品」、必然の成長戦略です。
プリント基板は、それ単体では機能しません。必ず半導体などの電子部品とセットで使われます。つまり、基板製造と部品調達は、需要として100%セットで発生する市場でございます。
基板単体のEC国内No.1として築いた、3万社超の顧客基盤が、部品調達サービスの強力な入口となります。一気通貫サービスの価値を最大化し、お客様単価とLTVを引き上げてまいります。
試作から量産までを支える「仕組み×人」
成長戦略の3つ目は、試作から量産までを支える「仕組み×人」の組み合わせです。1-Click見積による受発注効率化や、GUGEN Hubによる試作〜量産移行支援といった「仕組み」で、受注の入口を広げ、スピードを高めてまいります。
一方、要件整理や品質・納期調整など、お客様に寄り添う「人の伴走」で、試作から量産への転換確度を高めてまいります。
これにより、小ロット量産への移行を促進し、継続受注、顧客単価の向上、そしてLTV拡大へとつなげてまいります。
変革 ピーバンドットコムの「第二の創業」
ここからは、変革のお話、当社の「第二の創業」と位置づけている取り組みについてご説明いたします。
P-ban.comは約20年、基板調達プラットフォームとして信頼と実績を積み上げてまいりました。
その土台の上で次に目指すのは、日本のエレクトロニクス産業全体を支える「インフラ」への進化でございます。
変革 50年に一度の歴史的潮流が巨大な市場機会を創出
こうした構想は大きな挑戦ではありますが、今、製造業界において起きている3つの構造変化が、私たちの取り組みを後押ししてくれていると考えております。
具体的には、国内回帰の流れ、研究開発への行政支援の急増、共創型開発への転換ニーズの高まり、この3つです。
日本からのイノベーション創出を阻む課題を解決する仕組みづくり。これこそが、当社の次なる成長ドメインの社会的意義でもあると考えております。
変革 解決策:設計・部品・製造を統合する「電子製造OS」
その解決策として、当社が提唱するのが「GUGEN Hub」です。
GUGEN Hubは、文字通り、ものづくりを「具現化」するためのハブとなるサービスです。 これまでバラバラだった、設計・部品・製造の調達プロセスを一つに統合し、エンジニアの時間とコストを大幅に削減することで、日本のエレクトロニクス産業の生産性を底上げしてまいります。
変革 自己成⾧するプラットフォーム(フライホイール効果)
GUGEN Hubには、製品開発に必要な設計・調達データが集約されてまいります。データが集まれば、AIを活用した高度なサービス提供が可能になり、お客様の利便性がさらに向上します。
そして、使えば使うほどAIの精度が高まり、それがさらにユーザーを引き寄せる。自己成長していくプラットフォームへと進化していくと考えております。
変革 なぜ、我々だけがこの「OS」になれるのか
「そんなことが本当に可能なのか」というご質問もいただきますが、当社はすでに、試作プリント基板の市場において、独自のプラットフォーマーとしての地位を確立しております。
そこに蓄積されたデータをもとに、AI開発アシストツールなどの提供も開始しており、これは他社にとって容易には越えられない参入障壁となってまいります。
基板EC No.1の顧客基盤、20年分の調達データ、そしてAI活用。この3つの組み合わせが、私たちが「電子製造OS」を目指すうえでの重要な基盤でございます。
弊社IRに関する情報やご質問は下記IRページよりお願いします。
以上をもちまして、株式会社ピーバンドットコムの2026年3月期通期決算説明を終了させていただきます。
当社のIRに関する最新情報、過去の決算資料、よくいただくご質問への回答などは、画面のQRコード、もしくは当社IRページ(https://www.p-ban.com/corporate/ir/)からご確認いただけます。
当社は、引き続き持続的な成長と企業価値の向上に向けて、全力で取り組んでまいります。皆さまのご支援が、私たちの原動力でございます。
本日は、最後までご視聴いただきまして、誠にありがとうございました。
本資料の取り扱いについて
なお、本資料の取り扱いについて、補足させていただきます。
本資料には、将来の見通しに関する記述が含まれております。これらは、当該記述を作成した時点における情報に基づくものであり、リスクや不確実性を内包するものです。
実際の結果は、経済情勢や業界動向などの環境変化により、将来の見通しと大きく異なる可能性がございます。
詳細は、画面に表示しております「本資料の取り扱いについて」の記載をご参照ください。
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