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日産東京販売ホールディングス株式会社8291

東証スタンダード

小売業

2026年3月期決算説明会

菊池毅彦氏:本日はお忙しい中、当社の決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。

本年4月より代表取締役社長に就任しました、菊池毅彦です。当社の持続的な成長に向けて、全力で取り組んでまいる所存ですので、なにとぞよろしくお願い申し上げます。

目次

本日ご説明させていただく内容は、スライドをご覧のとおりです。

まず当社グループの概要をご紹介し、続いて2025年度の連結決算の概要、2026年度の見通しについてお話ししたのち、中期経営計画の進捗状況についてご説明します。

当社の概要

初めに、当社グループの概要についてご説明します。

当社は1942年に設立し、今年度で85年目を迎えます。2011年には現在の日産東京販売ホールディングスの体制となり、今年度に15周年を迎えました。

この間築いてきた35万件ものお客さまとの強固な信頼関係が、当社の安定した収益の基盤となっています。

従業員数はグループ全体で約3,000名です。モビリティ事業を軸に、連結5社、非連結3社の合計8社で構成されています。

モビリティ事業を中心としたグループ

グループ会社は日産東京販売を中核に、新車販売、中古車販売や車両整備、レンタカー事業、キャンピングカー企画販売、車両輸送、タクシー事業など、幅広くモビリティ事業をカバーする体制となっています。

これらをグループ内で連携・補完することで、シナジーを相互に発揮させながら、成長を加速させている点が、当社の大きな強みです。

ビジネスモデル

当社グループでは、モビリティのワンストップサービスを目指し、新車販売はもちろんのこと、ご購入の際に提案するオプション部品や保険といったお客さまをサポートする商品やサービス、整備をはじめとしたアフターサービス、カーライフをサポートする事業をトータルで展開しています。

例えば、新車の買い替え時に、お使いいただいていたお車を買い取り、中古車を商品車両として再販するなど、1台の車からさまざまな形で価値を提供しています。

さらに、モビリティ関連事業の統合運営によりグループ間のシナジー効果を高め、グループ全体で収益の拡大を目指しています。

2025年度 決算実績

2025年度は、上半期が新型車投入の端境期であったことを主因として、売上高が前年同期比8.9パーセント減の1,289億円となり、営業利益、経常利益、親会社に帰属する当期純利益も前年同期比で減益となりました。

しかしながら、下半期に発売した新型車効果に加え、顧客基盤をベースとしたストックビジネスにより、営業利益と経常利益は47億円、親会社に帰属する当期純利益は26億円となり、黒字を継続しています。

2025年度 売上高

売上高の内訳は、新車販売が構成比の51パーセントとなっており、次いで整備事業が構成比の26パーセントと売上の4分の1を占めています。

前年度からの増減分析では、新車は、上半期まで続いた新型車投入の端境期や新規来店客数の減少、及び一部車種における納車遅延が発生したことなどが販売台数減に影響し、120億円のマイナスとなりました。

中古車は新車販売減が下取車の入庫台数に影響したことで、販売台数が減少し、15億円のマイナスとなりました。

一方、整備事業は、整備入庫台数を順調に伸ばしたことから、12億円の増収となりました。

2025年度 営業利益

売上総利益は、円グラフにあるとおり、新車が23パーセント・中古車13パーセント・整備39パーセント、収入手数料24パーセントと、複数の収益源がバランスよく構成されたポートフォリオとなっています。中でもストックビジネスである整備事業や自動車保険などの収入手数料が、利益の半分以上を占めており、安定した収益に貢献しています。

営業利益の前年度からの増減分析で見ても、整備事業が4億円のプラスと黒字に寄与しています。

営業利益 営業利益率 推移

こちらは、前中期経営計画期間以降の営業利益と、営業利益率の推移となります。

当期の営業利益は、前述の影響などにより過去3期に対して減益となりましたが、前中期経営計画期間の利益水準は上回っています。当社の長い歴史において築き上げてきた35万件の顧客基盤が、安定的な黒字継続の源泉となっています。

今後も、ストックビジネスの収益源である顧客基盤の拡充を基礎に、お客さまに寄り添った付加価値の高い商品提案を通じて、持続的な成長を目指していきます。

2025年度 決算のポイント

次に、決算のポイントをご説明します。

新車販売台数は、前年同期に対し13.2パーセント減の約2万700台となりました。しかしながら下半期には、フルモデルチェンジした新型軽自動車「ルークス」や新型電気自動車「リーフ」、マイナーチェンジした「セレナ」などの投入により、商品ラインナップが徐々に充実化してきたことで販売台数は回復基調となっています。

また、個人リース販売による保有台数は着々と増加しており、昨年度には1万8,000台に達しました。これは、個人リースの商品力と提案力を常に強化し、新車販売に占めるリース比率が高い水準で推移していることによります。個人リースは、新車販売時の安定した利益にも寄与しています。

2025年度 決算のポイント

中古車販売台数は、下取り車の台数が減少したことで、対前年10.3パーセント減の約2万1,000台となりましたが、下半期には新車投入効果により下取り台数が増加に転じたため、販売台数は徐々に回復基調となっています。

また、高級ボディコーティングなどの付加価値商品を積極的にご提案し、販売単価・粗利の向上につなげています。この取り組みにより、昨年度、車両本体以外の付加価値販売単価は対前年8.1パーセント増の7万3,000円となりました。

今後も小売販売比率の向上を図り、販売単価および1台あたりの利益を確保するとともに、お客さまニーズの多様化に応えるべく、 「中古車個人リース」にも引き続き取り組んでいきます。

2025年度 決算のポイント

整備事業では、先ほどのご説明にもありましたが、ストック収益の源泉である35万件の顧客基盤に支えられ、3期連続の増収・増益となりました。

これは、整備料金の適正化に加え、教育プログラムの充実による整備スタッフのスキル向上や最新設備の積極導入によって効率化が図られ、生産性が向上した結果によるものです。

なお、整備スタッフ1人当たりの年間売上高は年々向上しており、昨年度には3,000万円に達しました。

財務状況

財務面では、安定した収益基盤を背景に、成長投資・株主還元・財務健全性のバランスを重視した資本運営を継続しています。

2025年度は、中長期的な成長を見据えた店舗・設備関連への投資、拡販に向けた在庫拡充を積極的に実施した結果、総資産は約44億円増加しました。

これらの投資については、自己資金に加え、資本効率を踏まえて長期借入金を活用することで、手元流動性を維持しながら、効率的なバランスシート運営を行っています。

また、安定した収益を原資とした増配や自己株式消却など、株主を意識した資本政策も継続して実施しており、成長投資と株主還元を両立しながら、規律ある財務運営を維持しています。

その結果、自己資本比率は一時的に低下していますが、財務レバレッジを適切に活用しながら、引き続き健全な財務基盤を維持しています。

2025年度 株主還元

当社では、株主還元のさらなる充実とともに、より安定した配当とすべく、本年2月に配当方針を変更し、DOE、すなわち株主資本配当率を3パーセント以上としました。

この配当方針に基づき、2025年度の年間配当を3円増配の27円とし、5期連続で増配を継続しています。

今後も、株主還元と成長投資の両立を基本方針とし、中長期の企業価値向上に資する還元を継続的に実施していきます。

2025年度 TOPICS 店舗ネットワーク刷新を継続

当社では中期経営計画に基づき、店舗ネットワーク刷新の取り組みを積極的に進めています。1月には烏山店、2月に足立店を新規オープンし、現計画期間中の建て替え・リニューアルは累計で10店舗となりました。

店舗の刷新により、お客さまの利便性を向上することで集客力を高め、収益機会の拡大を図ります。また、整備工場には最新の整備機器を導入し、冷暖房設備などの環境も整えることで、高効率な車両整備を実現しました。

同時に、V2Xなどの電気自動車に対応した災害時の支援機能を備え、地域におけるモビリティ拠点として、お客さま・地域社会のみなさまの安心・安全に貢献します。

今後も引き続き、お客さまの利便性や従業員の働きやすさを向上するとともに、地域社会に貢献するネットワークづくりを推進していきます。

2025年度 TOPICS 人的資本の充実

人的資本の充実についてです。

日産販売会社の整備士が一堂に会し、技術やお客さま対応スキルを競う「全国日産サービス技術大会」において、日産東京販売から選抜された整備士3名が準優勝の栄冠に輝きました。全国でトップクラスの技術力を業務に活かし、お客さまのカーライフの安全・安心を支えていきます。

また、人財育成プロジェクトの一環として、日産東京販売の整備士が「NISSAN MECHANIC CHALLENGE(日産メカニックチャレンジ)」に参加しました。「Super GT」や「スーパー耐久」のレーシングチームの一員として国内最高峰のレースの現場を自らが肌で感じることで、整備技術に対する探究心を深め、より高度なスキルをもつ人財の育成につなげます。

2025年度 TOPICS 地域社会への貢献

当社は、地域社会とともに歩む企業として、さまざまな社会貢献活動を行っています。

昨年秋には、自治体との災害連携協定に基づき、八王子市や稲城市、武蔵村山市などが主催する防災イベントに参画、電気自動車を活用した充電のデモンストレーションを行い、多くの方に災害時の電源としての有用性をご理解いただきました。

また、店舗や事業所が備えるビスケットや飲料水などの災害備蓄品を、都内の社会福祉協議会を通じて子ども食堂や保育施設に寄付する活動も続けています。

2025年度 TOPICS 受賞関連

社会貢献活動の取り組みは、高い評価にもつながっています。

当社は2024年から東京都が推進する「TOKYOこども見守りの輪プロジェクト」に参画しています。店舗ネットワークを活かした見守り活動やこども防犯教室への協力が評価され、東京都都民安全総合対策本部長賞が授与されました。

マルチブランドで事業を展開する車検館では、お客さま満足度へ高い評価をいただき、「2025年オリコン顧客満足度調査」の車検・関東部門において、2年連続で第1位を獲得しました。予約のしやすさや店の雰囲気、担当者の対応、作業時間の正確さなどが、高い評価をいただきました。

今後も、モビリティを通じて地域に笑顔と安心を届ける存在であり続けたいと考えています。

2026年度 業績予想

続いて、2026年度の業績見通しについてご説明します。

2026年度業績予想は、売上高が前年同期比8.5パーセント増の1,400億円、営業利益が同26.1パーセント増の60億円、経常利益が同15.7パーセント増の55億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同30.5パーセント増の35億円を見込んでいます。

これまでに実施してきた店舗ネットワーク刷新の効果に加え、新型車をはじめとする商品ラインナップのさらなる充実により、新車販売が増加することで、増収・増益となる見込みです。

2026年度 業績予想のポイント

高収益車種の新型「エルグランド」や量販型SUVの新型「キックス」、さらには「セレナ」をはじめとするマイナーチェンジモデルなど商品ラインナップが充実していきます。当期は販売台数を大きく押し上げていきたいと思います。

多数の新型車とこれまでの建て替え・リニューアルにより、いっそう快適で魅力的となった店舗の双方が、集客力・商談力の両面でプラス効果を発揮することを期待しています。

さらに、日産東京独自の個人リース商品「P.O.P(ポップ)」による早期代替えを促進することで、台数の上乗せにつなげます。「P.O.P」のお客さまは、3年後に約8割の方が新車に乗り換えていただいています。

一般的には、お車の保有期間は7年程度ですので、2倍以上の販売機会となります。特に「P.O.P」は新型車発売時に強く、ラインナップが充実する今年度が大きなチャンスです。

2026年度 業績予想のポイント

中古車販売では、新車販売の拡大に伴い商品車となる下取り車の入庫が増加します。豊富な商品車のもとで販売台数を拡大していきます。中古車相場は、当面高い水準で推移するとみています。

そのような市場環境の中、高級ボディコーティングなどの付加価値販売の提案を引き続き強化することにより、さらなる販売単価の向上を図ります。さらに、新車における販売ノウハウを活かし、個人リース販売にも注力していきます。

整備事業は、顧客基盤のさらなる拡充により、継続的に入庫台数を伸ばすとともに、生産性向上に引き続き取り組むことで、売り上げを拡大していきます。車検館では、高いリピート率を活かした事業成長を図りつつ、新規に出店した青梅店を軸に新規のお客さまの獲得にも取り組みます。

また、中期経営計画における投資戦略の柱のひとつでもある人財・DXへの投資も今年度の計画に織り込み、中長期的な成長を見据えた取り組みも推進していきます。

2026年度 配当予想

2026年度の配当予想についてご説明します。

当社では、株主のみなさまへの利益還元を行うことを経営の最重要課題のひとつと認識し、成長性を確保するための内部留保にも考慮しながら、安定的な配当を行うことを基本方針としています。この方針を踏まえ、本年2月にDOE3パーセント以上としました。

2026年度の年間配当は、27円を予定しています。

今後も、持続的な利益成長のもとで、人的資本やDX、店舗ネットワーク刷新などの成長投資にも積極的に取り組むとともに、安定的な還元を実施していきます。

中期経営計画〔FY23-FY26〕の取り組み

最後に今年度を最終年度とする中期経営計画の進捗についてご説明します。

「電動化リーダー」では、カーボンニュートラルに貢献すべく、電動車の普及を促進しています。15年以上に及ぶ電気自動車の販売ノウハウを持つ当社の強みを活かして、将来にわたり電動化リーダーであり続けるよう、充電インフラの拡充など、さまざまな施策に取り組んでいます。

「安全・運転支援技術」では、プロパイロットをはじめとする先進運転支援システムの標準装備、オプション設定率を高めています。さらに、整備士の採用・育成にも注力することで、整備品質の向上を図っています。

「モビリティ事業」においては、当社の強みである個人リース販売に注力することで、乗り換えサイクルを短縮し、リピート顧客の獲得と、将来の代替え需要の創出につなげ、安定収益の拡大を図っていきます。

中期経営計画 主な財務目標に対する進捗と評価

この表は中期経営計画の主な財務目標に対する進捗となります。

営業利益は、3つの成長戦略を着実に推進したことで、中期経営計画の初年度から、目標達成水準で順調に推移してまいりました。

2026年度の営業利益予想は同計画の目標値に対し若干乖離していますが、計画策定時に想定していなかった連結子会社1社売却の影響を除けば、計画達成見込みとなります。

配当性向は、目標値の30パーセントを大幅に上回る45.9パーセントの予想となっています。これは「DOE3パーセント以上」の配当方針に基づき株主還元を強化したことによります。

中期経営計画〔FY23-FY26〕の取り組み

当社は、設立以来84年間にわたり、お客さまとの強固な信頼関係の構築に、誠実かつ真摯に取り組んでまいりました。その結果が、現在の35万件ものお客さま基盤であり、安定した事業運営の基礎となっています。 

昨年度は厳しい1年ではありましたが、その間もお客さまとのコミュニケーションを丁寧に続けてまいりました。今年度は多くの新型車の投入もあり、事業環境が整うと同時に、これまでの着実な取り組みを成果に結びつけ、上昇基調に転じるチャンスの年と位置付けています。

同時に、さらに先を見据えた次期中期経営計画の検討を進めていきます。今後もモビリティの進化を的確に捉え、持続的な成長に取り組んでいきます。これからの当社にどうぞご期待ください。

ご清聴ありがとうございました。

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