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株式会社ヤマト1967

東証スタンダード

建設業

01 トップメッセージ

「中期経営計画(2026年度~2028年度)」についてご説明します。

当社グループは、「建設プロダクトで、未来を築く」を2035年の長期ビジョンに定め、建設工業化のリーディングカンパニーを目指す中期経営計画を策定しました。

当社は、創業以来、地域社会の発展に貢献してきた事業基盤をもとに、建設業を取り巻く担い手不足、資材・エネルギー価格の高騰、社会インフラの老朽化、脱炭素社会への対応といった課題に取り組みます。

その取り組みとして、基本計画から設計、施工、メンテナンスまでをワンストップで提供し、デジタル技術を活用した自社加工工場による施工の工業化で、「建設プロダクト」を実践しています。

また、本中期経営計画期間中には、「ヤマトテクノパーク」を稼働させ、施工の工業化をさらに深化させるとともに、施工管理体制の構築、人材育成、DX投資にも積極的に取り組みます。

株主さまをはじめとするステークホルダーのみなさまにとって、 魅力のある企業づくりを進め、 今後もみなさまに選んでいただける企業集団へと成長するため、ヤマトグループは本計画の目標達成に向けて、全力で取り組んでいきます。

02 前中期経営計画の振り返り

まず最初に、前中期経営計画の振り返りについてご説明します。

経営数値指標の達成状況ですが、売上高・経常利益・ROEの目標を1年前倒しで達成しました。最終年度には、全項目で目標数値を達成見込みです。

空調・衛生事業の堅調な受注環境を背景に受注時採算が向上し、大型工事への対応力強化により、大型のホテル・工場案件で増収増益となりました。ROEについては、収益性を重視した営業活動と工業化による生産性向上が利益率向上に寄与しました。最終年度は約44億円の自己株式取得を実施し、配当性向についても目標を達成見込みです。

次に、重要施策の実施状況です。コア事業の強化・拡大の成果としては、施工管理体制の確保と強化への取り組み、大型案件に対応できる全社横断的体制の構築、工業化の強みを活かせる工場系施設への積極営業・提案の進展がありました。

経営基盤の強化・地域貢献としては、指名・報酬委員会、取締役に対するRS導入などガバナンスの強化、自己株式の取得および消却、株主優待制度導入などの株主還元強化が挙げられます。また、2023年には道の駅まえばし赤城を開駅し、新たなまちづくりを通じて地域活性化に貢献しました。

人的資本の強化としては、男性育休取得率向上(2024年度81.3パーセント)などのD&Iへの取り組み、技術研修のカリキュラム見直しによる内容改善があげられます。

一方で課題としては、ポートフォリオ戦略において、市場成長性が高く、当社工業化特性に適した市場の分析と注力事業へのリソースシフトが挙げられます。また、コア事業の強化・拡大としては、顧客区分・事業領域ごとのニーズに応じた提案力および事業領域の特性を踏まえた「建設プロダクト」の構築が必要です。

さらに、人的資本の強化については、事業戦略を担う人材の確保・育成と、DXによる人手不足への対応が求められています。

03 長期ビジョン

長期ビジョンについてご説明します。

YAMATO長期ビジョン2035は、「建設プロダクトで、未来を築く」です。社会課題に先回りして取り組み、価値創造を加速します。

今後ますます変化する社会・多様化する価値観を素早く認識し受け入れ、社会課題に先回りして取り組むことで、価値創造の推進力をより一層強化し、人と社会の未来に貢献します。

多様なチカラでは、「人と働き方を豊かに」を掲げ、豊かな未来を築くために、多様な人材が輝ける仕組みを構築します。

建設生産プロセスの改革の実現においては、「前例・慣習へ挑戦」を掲げて効率化・省力化を推進し、生産性革新による価値提供の加速・増強を目指します。

また、環境と社会への貢献として、「豊かな社会づくり」を掲げ、省エネおよび省CO2に貢献する独自技術を活用し、サステナブルな建築物をお客さまに提供します。

04 中長期成長プラン

中長期成長プランについてご説明します。建設プロダクトの成長を通じて建設工業化のリーディングカンパニーを目指し、継続的な利益成長を達成します。設備施工の工業化から建設生産プロセス全体の工業化への進化を目指します。

フェーズ1(2026年度から2028年度)は、パワーアップとして工業化のさらなる推進と新工場の稼働による発展を推進し、売上高600億円、経常利益58億円を目指します。

フェーズ2(2029年度から2031年度)はスケールアップの段階として建築・電気・設備全体の工業化の拡大を図り、売上高660億円、経常利益66億円を目指します。

フェーズ3(2032年度から2034年度)はレベルアップの段階として施工の自動化や遠隔施工管理へ挑戦し、建設工業化のリーディングカンパニーを目指す2035年の理想の姿へとつなげ、売上高720億円、経常利益74億円を目指します。

05 建設プロダクトの取り組み

建設プロダクトの取り組みについてご説明します。建設プロダクトとは、建設業界で深刻化している担い手不足や異常気象の常態化、社会インフラの老朽化など、激変する事業環境に対応するため、「フロントローディング」と「建設工業化」を推進し、品質を維持しつつ工期短縮を可能にする独自の建設システムです。

従来の建設プロセスは計画・設計・建設という流れでしたが、建設プロダクトの推進により、計画・設計、フロントローディング、建設工業化、建設という流れになり、工期短縮、少人員施工、現場作業削減を実現します。また、建設市場の縮小や担い手不足が深刻化してもサステナブルに事業成長できる建設システムとなっています。

フロントローディングでは、3次元CG、3次元CADなどの3次元ツールを最大限活用し、建築・構造・電気設備・機械設備の空間情報を整合化します。

建設工業化では、配管加工などの従来現場で行っていた作業を標準化・モジュール化し、自社工場において事前に製作・組立を行うことで、施工現場では主に組立と据付を中心とするプロセスへ転換します。

06 建設プロダクトの推進

建設プロダクトの推進についてご説明します。

フェーズ1(2026年度から2028年度)は、パワーアップとして建設プロダクトの推進に取り組みます。将来の「稼ぐチカラの強化」のための投資の一環として、ヤマトテクノパークを建設します。延床面積は1万6,300平方メートル、総投資額は71億円で、2027年4月稼働予定です。

フェーズ1では、鉄骨加工工場、設備加工工場を整備します。鉄骨加工工場では、鉄骨加工の自動化・ロボット化と地域ゼネコンとの連携を進め、空調衛生・建築土木事業の成長につなげます。

設備加工工場では、機械設備のユニット化とモジュール化を推進し、空調衛生・水処理・冷凍冷蔵事業の成長につなげます。また、製品搬送の効率化を図るため、ICタグ管理やアソート搬送を推進し、全事業領域の成長に寄与します。

これらの取り組みによる効果として、鉄骨加工量は3倍に増加、売上は10億円、現場作業削減が20パーセントから30パーセント、現場仕分作業削減は30パーセントから40パーセントを見込んでいます。

フェーズ2(2029年度から2031年度)は、スケールアップとして建設プロダクトの拡大に取り組みます。朝倉工場(配管加工工場)・ヤマトテクノパークの増強などにより、配管や設備機器加工の拡大を進め、建築物全体の建設工業化を推進します。全事業領域の成長とともに、現場作業削減40パーセントを目標に掲げます。

また膜処理再生プラント・冷凍冷蔵R&D施設建設により研究・開発・実証によるコア技術・サービスの拡充を図り、コア技術・サービスの売上高2倍を目指します。

フェーズ3(2032年度から2034年度)は、レベルアップとして建設プロダクトの高度化に取り組みます。また、生産管理センターを創設し、AIやIOTを活用したロボット施工や遠隔施工管理に挑戦し、全事業領域の成長により、現場作業削減60パーセント以上の目標に挑戦します。

07 ポートフォリオ戦略

ポートフォリオ戦略についてご説明します。

成長性が高く、工業化特性と親和性が最も高い領域に経営資源を集中させ、持続的な成長を実現します。特に、空調・設備事業の工場、物流、ホテル分野、リニューアル市場および水処理プラント事業を重点領域とし、BIM技術と工業化の強みを活かした高付加価値提案を強化します。

市場分析に基づく戦略として、成長戦略のターゲットは成長幅の大きい2つの事業に注力します。空調・衛生事業では、工場、物流、ホテルの新築需要が設備投資や再編、EC物流市場の拡大に伴って増加しており、建設プロダクトによる標準化とモジュール化に高い親和性があります。

また、リニューアル市場では、首都圏エリアでの需要が旺盛であり、当社が推進する建設プロダクトと改修工事技術により工期短縮を実現できます。

水処理プラント事業では、地方公共団体の課題解決ニーズの拡大を見据え、当社の優位性を活かしたワンストップ提案の拡充を図ります。

07 ポートフォリオ戦略

重点領域である空調・衛生事業および水処理プラント事業を中心に、2028年度までに売上高600億円体制の構築を目指します。市場成長性と当社の工業化特性を基軸に資源を最適に配分し、収益性の高い事業ポートフォリオへの転換を進めていきます。

空調・衛生事業は2028年度売上高395億円を目指します。成長施策は、コア事業の強化・拡大であり、ターゲット市場に対応した建設システムを構築します。

水処理プラント事業は、2028年度売上高60億円を目指します。成長施策は、PPP事業を核とした拡大であり、ヤマトのコア技術を最大限に活用した事業提案を推進します。

継続事業となる建築・土木事業、電気・通信事業、冷凍・冷蔵事業は市場動向に合わせて拡大を推進します。

建築・土木事業は2028年度の鉄骨工場売上高10億円を目指し、フェーズ2からの生産拡大に向けた基盤強化を進めます。

電気・通信事業は他事業とのシナジー効果を活用し、空調・衛生事業を中心とした事業拡大を図ります。

冷凍・冷蔵事業の成長施策としては、当社技術を活用した高付加価値施設を提供し、環境対応型による市場拡大を目指します。

08 事業戦略 – 空調・衛生事業 (工場・物流・ホテル)

空調・衛生事業における工場、物流、ホテルの戦略についてご説明します。

市場動向は、工場・物流では、製造業の国内回帰(リシュアリング)により生産工場の建設が拡大傾向にあります。

特に北関東の工場建設用地では、さらに拡大が見られます。また、EC物流市場の拡大に伴い、需要対応力を強化する観点から、従来型倉庫に加えて店舗併設型物流拠点の開発が進展しています。

ホテルでは、インフラ型ホテルの建設需要が拡大する一方で、ラグジュアリーホテルブランドの進出も活発化しています。さらに、インバウンド需要を背景に、投資ファンドによる既存ホテルのバリューアップ投資が拡大しており、大規模リノベーションに加えて建替え・新築案件も増加傾向です。

当社の強みは、工業化を軸とした大型物件対応力や、工期短縮と高品質を両立する施工力にあります。加えて、BIMを活用した顧客目線の最適提案力と工業化製品まで一気通貫で提供できる商品力を備えています。

また、協業パートナーとの高度な連携によるコスト競争力や工程・品質面でのリスク低減力も有しています。さらに、当社は空調・衛生事業を主軸としながら、温泉領域と建築領域をワンストップで提供できる複合対応力を持っています。

注力分野として、工場では食品製造工場や自動車産業工場、物流では冷凍冷蔵併設型物流倉庫や店舗併設型物流倉庫、ホテルでは中・大規模クラスのホテルやラグジュアリーホテルに重点を置いています。重点地域は埼玉、北関東、東北、長野となります。

重点施策についてご説明します。

工場・物流分野では、フロントローディングによる先行提案を通じて顧客ニーズを的確に捉え、高付加価値案件を創出します。

また、「BIM×デジタル革新」により施工品質と生産性を次のステージへ引き上げ、工業化を駆使した効率化と高度化を同時に実現する大規模量産モデルを確立します。加えて、建設プロダクトを核とした企業間アライアンスを強化し、案件創出力と対応領域を拡大します。

ホテル分野では、地理的制約に起因する人材確保の課題を解消するため、工業化されたユニット施工で効率的な施工支援を実現します。さらに、協業パートナーとの連携強化により、再生案件・新築案件の双方において「短工期・高品質」という強みを訴求します。

また、「温泉×建築×工業化」という独自の組み合わせによってブランドを確立し、競争優位を強化します。

08 事業戦略 - 空調・衛生事業(リニューアル)

空調・衛生事業のリニューアル戦略についてご説明します。

市場動向は、環境への配慮や省エネ基準の法的強化、ビジネス環境の変化を背景に、効率化や機能向上を目的としたリニューアル市場が拡大傾向にあります。特に首都圏では競合他社が多い一方で、市場規模は大きく、案件の種類も豊富です。

当社の強みは、建設プロダクトの標準化と工業化プロセスによって短期間で高品質な施設を提供できる点にあります。また、蓄積したノウハウを活かし、省エネや脱炭素ニーズに対応した最適なソリューションを提案する能力も当社の特徴です。

注力分野は、オフィス、教育施設、工場、倉庫、ホテル、店舗、官公庁施設といった建築物のほか、空調リニューアル(工業化を前提とした熱源更新・機器更新)となっています。重点地域は、首都圏です。

重点施策としては、首都圏部門を中心に営業の連携を強化し、新規直需顧客、特に民間企業の開拓を推進します。また、営業的・技術的な知見を併せ持つマルチスキル人材を育成し、高度な提案および案件マネジメントを一貫して担う体制を構築します。

さらに、当社の優位性を軸にした営業活動や提案によって関係性価値を高め、価格競争に頼らない競争力を確立します。

また、採算性と生産性を重視した選別受注を徹底し、収益性の高い案件ポートフォリオを形成する施策を進めます。このほか、首都圏における地域貢献活動を強化することにより、地域に根差した企業ブランドの確立と地域における存在感の向上を図ります。

08 事業戦略 – 水処理プラント事業

水処理プラント事業の事業戦略をご説明します。

市場動向については、施設の老朽化や耐震化対応を背景に、施設更新および維持管理市場が拡大しています。また、人口減少や技術者不足により、水処理分野においてAIやDX技術の導入が進展しています。

さらに、広域化や広域連携の取り組みが進むにつれ、運営効率化のニーズが増加しています。加えて、地方公共団体が抱える課題を解決する手法として、官民連携事業(PPP)の需要が拡大しています。

当社の強みとして、地域と築いた良好な関係に基づく情報力、水処理技術や施設メンテナンスの豊富な実績、水質分析を含めた技術提案力があります。さらに、土木、建築、機械、電気を一貫して施工できるトータルエンジニアリング力を有しており、計画・設計・施工・保守までをワンストップで提供できる体制が整っています。

注力分野は、公共上下水道施設の更新事業と民間施設の水処理施設事業です。重点地域は、関東および東北です。

重点施策として、当社の建設プロダクトを活用できる案件を選定し、効率的かつ高品質な水処理施設の提案・提供を行います。また、官民連携(PPP)事業への参加を通じて、当社のコア技術である水処理技術や施設メンテナンス実績のデータを活用し、特に北関東・東北地域を中心に自治体および地域事業者と連携した持続可能な事業推進を実現します。

08 事業戦略 – 継続事業

継続事業の事業戦略についてご説明します。

まず、建築・土木事業についてです。市場動向として、脱炭素社会の実現を目指し、エネルギー消費量の少ない建築物の需要が拡大しています。また、地方都市の持続的な発展を支えるにぎわい創出事業が拡充しています。さらに、高い工業用地のニーズに対し、まとまった優良用地が不足しています。

重点施策としては、中小規模の建物をターゲットに、経済性と環境性が両立する「ZEB(ゼロエネルギービルディング)」を計画、設計、施工、運用支援します。

また、にぎわい創出につながる再開発事業や道の駅事業などにも積極的に参画します。さらに、官民連携で環境配慮型の工業団地造成や工場建設を推進します。

次に、電気・通信事業についてです。市場動向として、脱炭素化やGX投資を背景に電気設備更新需要が拡大しています。また、再生可能エネルギーや蓄電池関連工事の市場も広がっています。一方で、資機材の高騰と人手不足が深刻化しています。

重点施策としては、再生可能エネルギー、省エネルギー設備の導入を提案し、老朽化した受変電設備や分電盤、照明、動力設備の更新と併せてエネルギーの可視化(EMS)を提供します。さらに、次世代型太陽電池や水素燃料電池、産業用蓄電池を提案し、自己消費型エネルギーの自立を支援します。

また、アルミケーブルの採用や、オフサイトでの盤のユニット加工を推進し、生産性を向上させ現場労働力の省力化を図ります。

最後に、冷凍・冷蔵事業についてです。市場動向として、気候変動や脱炭素社会の実現に応えるサステナブルな施設建設の需要が拡大しています。また、消費形態の変化や働く人の環境に配慮した効率的な施設建設の需要も拡大しています。さらに、冷媒規制や老朽化対応としての機器更新やリニューアルの需要も増加しています。

重点施策としては、コア技術と蓄積されたノウハウを活用し、ユーザーのニーズに応える施設を提供します。また、冷蔵を軸に、建築・設備・電気工事を一貫して提供し、施設建設のプロセスを適切にマネジメントすることでユーザーからの信頼獲得を図ります。さらに、設計・施工・保守を「ワンストップ」で提供し、安全・安心でサステナブルな施設運営を支援します。

09 人的資本経営の推進

人的資本経営の推進についてご説明します。「組織風土」「人材確保」「ウェルビーイング」「チームマネジメント」の4つのピースを組み合わせ、「チーム力」を継続的にアップデートすることで変化に対応していきます。

ヤマトに愛着を持つ人材を育成する「人づくり」を通じて未来を切り拓く価値を創出し、建設プロダクトによる飛躍的な成長の原動力とします。

まず、「ヤマトで働き続けたい」と思える組織風土作りについてです。エンゲージメントサーベイによる課題の見える化を行い、抽出された課題ごとにワーキングメンバーを募り、自律的・持続的な改善を進めます。

次に、事業戦略を担う人材の確保についてです。エンジニアの卵の採用を大幅に増やします。また、教育センターを拡充し、1年間の技術研修を実施します。さらに、エキスパート人材の育成を強化します。対象は施工管理職と営業職です。

また、「ヤマトテクノパーク」の鉄骨技術者を採用し、「ヤマトテクノパーク」を見据えた新生産管理システム向けDX人材を確保します。加えて、PPP事業拡大に対応できるプロジェクトマネージャーの育成と採用を行います。

次に、健やかさと安心を感じられる職場環境づくりについてです。「健康経営優良法人認定」の取得など健康経営を推進します。さらに、福利厚生制度を拡充し、D&Iを推進します。

最後に、メンバーと共に成長し、成果を生むチームづくりについてです。社是社訓を羅針盤とした管理職向けのマネジメント研修を実施します。また、チーム力増強を目的に評価制度を見直し、ローテーション人事を推進します。

09 人的資本経営の推進

人的資本経営の推進についてご説明します。施工管理を中心に人員を強化し、事業戦略やDXの推進等を確実に実行できる組織体制を整備します。先行投資として施工管理人材の比率を高め、将来の担い手不足に備えた持続可能な人員構成へ転換します。3年間で10パーセントの人員増を計画しています。

2026年度期首の人員構成は、施工管理が33パーセント、ITは3パーセントです。2028年度期末には、施工管理が42パーセント、IT・DXは4パーセントとなる計画です。施工管理42パーセントのうち、16パーセントは先行投資により増加する部分です。

10 DXの推進

DXの推進についてご説明します。建設プロダクトを中核として、現場のデータをリアルタイムに取得・連携し、計画・調達・製造・施工・検査・引渡し・維持管理までの全工程を一貫して可視化・最適化するDXプラットフォームを整備します。これにより、進化するAI化やロボット化に対応した建設生産プロセスの高度化を目指します。

まず、現場生産系システムの強化についてです。BIMと連携したデジタルツイン技術の高度化、IT機器の整備による管理業務のデジタル化、現場管理業務のAI活用による省人化を推進します。

BIMを活用した一元的な情報管理や高度なデジタル技術で生産性と施工品質を向上させます。DXツールを活用して業務の効率化および高度化を進め、管理業務を削減し働きやすい環境を整備します。

さらに、AIなどのデジタル技術を積極的に活用し、現場管理の生産性向上と施工現場の省人化の実現を図ります。

次に、工場生産系システムの構築についてです。生産管理システムの高度化、データ連携の強化を進めます。

材料発注、在庫管理、出庫管理をリアルタイムで行い、生産性を高めます。また、鉄骨工場生産システムを導入し、品質と納期を両立させつつ生産性の向上を達成します。

さらに、BIMを活用した一元的な情報管理を進め、工場と現場間でのデータを迅速かつ正確に連携させることで、建設プロダクトを推進します。

最後に、基幹システムの刷新についてです。インフラや基幹システム、統制等の再構築、グループ子会社のIT環境整備を進めます。必要な情報をリアルタイムかつ正確に提供することで業務効率の向上と経営判断の迅速化を目指します。

新しいシステムをグループ子会社にも展開し、関連部署や子会社との連携を強化することで、業務効率の向上および内部統制の強化を図ります。

11 財務・資本戦略 – 経営目標とキャッシュアロケーション

経営目標とキャッシュアロケーションについてご説明します。創出されるキャッシュを設備投資、人的資本投資、株主還元にバランスよく配分し、企業価値の持続的向上を図ります。本中期経営計画期間は投資フェーズであることから、この期間を通じてROE8パーセント以上を維持する戦略としています。

経営目標は、フェーズ1(2026年度から2028年度)の最終年度において、受注高600億円、売上高600億円、経常利益58億円を目指します。本期間を通じて配当性向は45パーセント、DOEは4.0パーセントを目指します。

キャッシュアロケーションについては、3か年累計のキャッシュインが157億円となる見込みです。内訳として、事業による創出が132億円、政策保有株式売却が25億円です。キャッシュアウトも3か年累計157億円で、内訳は成長投資96億円、有利子負債の返済14億円、株主還元47億円です。成長投資96億円の内訳は、設備49億円、人的資本33億円、DX13億円となります。

11 財務・資本戦略 – 株主還元

株主還元の強化についてご説明します。配当性向は従来の30パーセントから45パーセントに目標を引き上げます。また、安定的な配当実現のために新たにDOE(純資産配当率)を導入し、4.0パーセントを目標とします。市場環境や投資計画を考慮しながら、自己株式の取得を機動的に検討します。

11 財務・資本戦略 – 政策保有株式の縮減

財務・資本戦略として政策保有株式の縮減についてご説明します。資本効率を高めるため、政策保有株式を2028年度までに純資産の20パーセント以下とする目標を掲げ、縮減を進めます。売却で得られた資金は設備投資などの成長投資に充当し、収益力の向上を図ります。

2028年度の計画では、2025年度比で保有額を20パーセント以上削減する計画です。

12 ESG経営の推進

ESG経営の推進についてご説明します。

気候変動などの地球環境問題をはじめとするさまざまな社会課題への取り組みが求められている中で、ヤマトグループはESG経営を推進し、持続可能な社会づくりを目指します。

環境への配慮として、グリーンイノベーションの推進を挙げています。事業活動における省力化・資源ロス削減・環境負荷低減に努め、工業化やDXを通じてこれらを推進します。

また、ワンストップの設計・施工によって、環境性・快適性・経済性がバランスした技術・サービスを提供します。具体的には、ZEB、ESCO、小水力発電などです。さらに、サプライチェーン全体で省力化・資源ロス削減・環境負荷低減の実現を目指します。

地域・社会・人に寄り添う取り組みとしては、地域・社会の発展を掲げています。これまでと同様に地域の「エッセンシャル企業」として存在し続け、「道の駅まえばし赤城」の事業運営や地域活性化事業への積極的な参画を進めます。

また、市街地再開発事業や行政課題解決に向けた連携事業を推進します。地域密着スポーツ団体の支援や絵画展などを通じた芸術家支援も行います。

人的資本経営においては、ヤマトの一員であることを誇れる会社づくりを目的とし、経営戦略と人材戦略の連動を進めます。ウェルビーイングで長く安心して働ける環境の整備やD&Iの推進、重大災害・労働災害防止活動も推進します。

ガバナンスでは、公平・公正で責任ある事業活動を推進し、コーポレートガバナンスの徹底を図ります。すべてのステークホルダーに対する責任を果たすため、取締役会、監査役会、指名・報酬委員会の実効性向上に取り組みます。

グループガバナンス担当役員の導入と、グループ経営に対する取締役会の監督機能の強化および責任の明確化を進めます。また、グループ会社全員参加によるコンプライアンスの強化や、不正の防止・早期発見・適切な対処を目的とした体制構築を目指しています。さらに、適時適切なステークホルダーとの対話や政策保有株式の縮減を推進します。

ご説明は以上です。ありがとうございました。

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