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株式会社YE DIGITAL2354

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2026年2月期決算説明会

玉井裕治氏(以下、玉井):株式会社YE DIGITAL代表取締役社長の玉井です。本日はご多用の中、2026年2月期決算説明会に多数ご参加いただき、誠にありがとうございます。

当社は中期経営計画の2年目をスタートした状況にあります。中期経営計画の初年度となる2026年2月期は計画に概ね到達できた状況です。また、創業以来47年目にして初めて売上高200億円を突破しました。

進行期である2027年2月期はこの目標をクリアし、ターゲットとなる中期経営計画最終年度、2028年2月期の目標達成に向けて鋭意努力しています。

2026年2月期 連結業績サマリー

本松隆之氏(以下、本松):取締役執行役員管理本部長の本松です。私からは、2026年2月期決算の概要、2027年2月期業績見通し、株主還元についてご説明します。

まず、2026年2月期の決算概要です。2026年2月期の売上高は202億6,300万円となりました。ビジネスDXや物流DXの増加により4年連続の増収となり、過去最高を更新しました。

営業利益は16億2,800万円でした。売上増加と前期の品質問題対応の解消が寄与し、2期ぶりの増益となりました。利益面でも過去最高を更新しています。

ROEは17.9パーセントと、増益により改善しました。

2026年2月期 連結業績

連結業績についてご説明します。スライドの青色の列が2026年2月期の実績を示しています。売上高は202億6,300万円で、前期比1.6パーセント増となりました。そのうち、ビジネスソリューション事業は159億100万円で前期比0.4パーセント増、IoTソリューション事業は43億6,100万円で前期比6.2パーセント増となっています。

営業利益は16億2,800万円で前期比15.6パーセント増、経常利益は18億1,200万円で前期比18.5パーセント増、親会社株主に帰属する当期純利益は12億8,200万円で前期比23.4パーセント増、1株当たり当期純利益は71円41銭となりました。いずれも過去最高を更新しています。

連結業績推移

スライドは連結業績の推移を示すグラフです。2023年2月期から2026年2月期までの4年間における四半期ごとの推移を記載しており、上段は売上高、下段は営業利益および利益率となります。ご覧のとおり、過去最高を更新しています。

2026年2月期(連結)事業別の概要(ビジネスソリューション)

事業別の概要です。まず、ビジネスソリューション事業の概要についてご説明します。売上高は159億100万円、前期比で0.4パーセントの増加となりました。

スライド下段の表に内訳を記載しています。ERP・ビジネスDXは、ビジネスDXの推進、IT基盤の環境整備、新たな顧客開拓や案件獲得といった事業活動により、前期比で6.4パーセントの増加となっています。

その他は、移動体通信向けのシステム開発、自動車向けのシステム開発、健康保険者向けのシステム構築に分類されます。売上高は47億8,600万円、前期比で11.3パーセントの減収となりました。主な要因として、健康保険者向けのシステム構築案件が終了したことが挙げられます。この影響を除くと、その他は堅調に推移しています。

2026年2月期(連結)事業別の概要(IoTソリューション)

IoTソリューション事業の概要です。売上高は43億6,100万円、前期比6.2パーセント増となりました。

スライド下段の表のとおり、注力している物流DX事業の売上高は16億9,000万円、前期比で21.1パーセント増加しています。活発な引き合いや受注の継続に加え、製造業向けの工場内物流などへ新たな展開を進めたことで、前期比で大きく成長しました。

文教向けのインターネット・セキュリティ関連製品は、「セカンドGIGA」による大きな伸びを期待していたものの、前期比横ばいの8億3,500万円となりました。2026年2月期はタブレットやPCなどの端末機器に予算が充てられたこともあり、当初見込んでいた「セカンドGIGA」でのセキュリティ製品需要は2027年2月期にずれ込んでいます。

その他には畜産DX事業、スマートシティ向けソリューション、情報機器などのIoT製品があり、ほぼ前期並みの推移となりました。

2026年2月期(連結)営業利益増減要因分析(前年度比)

営業利益の増減要因分析についてです。スライド左側には2025年2月期の営業利益として14億800万円、右側には2026年2月期の営業利益として16億2,800万円を示しており、この差となる2億2,000万円について分析しています。

左側から順に、ビジネスソリューション事業の売上増加に伴う利益の増加が3,600万円、IoTソリューション事業の売上増加による利益の増加が1億4,300万円となっています。採算性向上については、生成AIの活用や事業の内製化拡大、その他の生産性向上やプロダクトミックスなどの要因により、4億3,800万円増加しています。投資については給与水準の引き上げや賞与などの人的投資の拡大が大きく、利益への影響としてはマイナス3億9,300万円となりました。

これらの結果、2026年2月期の営業利益は2億2,000万円改善し、16億2,800万円となりました。

2027年2月期 通期 連結業績見通し

2027年2月期の業績見通しです。景気は緩やかに回復すると見込まれる一方、昨今のイラン情勢などの影響により、先行きは不透明と考えています。ただし、そのような状況下においても、当社が属する情報サービス業は生成AIの活用やDXの推進、人手不足への対応といったデジタル関連投資が堅調に推移すると予測しています。

このような環境の中、当社はビジネスDXの新規案件獲得や新サービスの提供を通じて、ビジネスソリューション事業を前期並みに維持する計画です。IoTソリューション事業については、物流DXをさらに加速させることで拡大を図っていきます。一方、事業成長に向けた研究開発や人的資本への投資は継続して実施します。

スライドに記載のとおり、売上高は220億円、そのうちビジネスソリューション事業が155億円、IoTソリューション事業が65億円を計画しています。また、営業利益は22億円で前期比35.1パーセント増、経常利益は23億円で前期比26.9パーセント増、親会社株主に帰属する当期純利益は16億円で前期比24.8パーセント増、1株当たり当期純利益は89円76銭を計画しています。

株主還元方針の変更

株主還元方針についてです。当社はこれまで経営効率と収益性を重視したROEを中期経営計画の目標に掲げ、安定的な株主還元の実現を両立させてきました。この度、配当性向に加え、DOE(株主資本配当率)を新たな指針として追加します。

株主還元

新たな株主還元方針では、配当性向30パーセント、DOE5.0パーセント以上を目標指標とし、安定的な配当を継続的に実施していきます。また、中期経営計画においてROEを2028年2月期に25パーセントとする目標を掲げていることから、株主還元および資本効率の向上を図るべく、状況に応じて自己株式の取得を機動的に実施します。

これらの方針に基づき、2027年2月期の配当は中間配当15円、期末配当15円、通期では前期比10円増配の30円を計画しており、DOEは6.3パーセント、配当性向は33.4パーセントとなる見込みです。

連結業績および株主還元についてのご説明は以上です。ご清聴ありがとうございました。

2025年度の取り組み

玉井:2026年2月期の遂行状況、2027年2月期の取り組み、トピックスについてご説明します。

まず、2026年2月期の遂行状況についてです。2026年2月期は「踊り場を駆け抜け、再び成長軌道へ!」をスローガンに、「パートナー連携、戦略的営業による受注拡大」「QCDの安定化による顧客信頼性の向上」「生成AIの最大活用による生産性の向上」「マネジメント基盤の再構築による経営改革の推進」の4つの方針を掲げて遂行しました。

2025年度の遂行状況

それぞれの方針について、2026年2月期の成果と課題を整理しました。まず、方針1の「パートナー連携、戦略的営業による受注拡大」についてです。

成果として、ビジネスソリューション事業では、安川電機さまが取り組んでいるDXプロジェクトの完遂を最優先に進めました。IoTソリューション事業では、物流分野で製造業向けの大型案件の獲得が進展しました。サービスビジネス事業では、「AQUA DataFusion」をサービスインし、当期内に初受注に至りました。

課題として、ビジネスソリューション事業では、「COREVIO」を軸としたビジネスDX提案活動による受注獲得が挙げられます。「COREVIO」は期中に立ち上げた新サービスで、受注獲得が2027年2月期の課題となっています。

IoTソリューション事業では、物流分野における受注の引き合いは旺盛な一方、受注までのリードタイムの短縮が課題となっています。また、畜産・文教・スマートシティでは、量の拡大が課題として残りました。

サービスビジネス事業では、新機軸である「AQUA DataFusion」のさらなる拡大が2027年2月期に継続する課題となっています。

方針2の「QCDの安定化による顧客信頼性の向上」についてです。成果としては、社長直属として新たに発足した品質保証本部が現場に入り込んだ品質活動を実施し、早期問題発見と早期対応を進めています。前期に発生した大きな品質不具合を二度と発生させないための取り組みとして鋭意進めた結果、不採算の抑制が実現しました。2つ目の成果としては、上流工程からのプロアクティブな品質チェックによって、手戻りを抑制できました。

課題としては、品質保証活動のさらなるブラッシュアップによる不採算の撲滅と、生成AI活用ツールの利用推進と効果検証が挙げられます。

2025年度の遂行状況

方針3の「生成AIの最大活用による生産性の向上」についてです。成果としては、ビジネスソリューション事業でのプログラミング/試験工程にAIを積極的に活用した結果、作業工数を50パーセント削減することに成功しました。この利益効果は2億円超となります。

課題としては、ビジネスソリューション事業にとどまらず、全社に生成AIの適用実績を展開していくことが挙げられます。また、要件定義や基本設計といった上位工程への活用範囲の拡大が、2027年2月期に向けた課題となっています。

方針4の「マネジメント基盤の再構築による経営改革の推進」については、事業分野別の採算分析と効率分析が大きく進捗し、状況が可視化できるようになってきました。それぞれの先行投資について、回収の進捗状況や不採算がないか、どの程度で利益に転じるかなどを瞬時に把握できる仕組みが整備されました。2つ目の成果としては、IT業界に適した基幹システムへの移行について、今年4月からの本番稼働を予定しています。

課題としては、事業継続判断基準に基づいた着実な運用と、基幹システム移行完了後の安定運用が挙げられます。

2026年度の取り組み

2027年2月期の取り組みについてご説明します。2027年2月期のスローガンは「最高のエクスペリエンスを支援するデジタル・サービス企業」です。

方針としては「クロスファンクショナルな顧客価値提案による受注拡大」「新サービスの立ち上げ加速による早期収益化」「生成AI活用の全社展開による利益創出」「人材価値最大化による組織力の強化」の4つを掲げて遂行していきます。

方針1. クロスファンクショナルな顧客価値提案による受注拡大

それぞれの方針について、もう少し詳しくご説明します。まず、方針1の「クロスファンクショナルな顧客価値提案による受注拡大」についてです。スライドの図のとおり、当社はIoT機器、情報セキュリティ、サービス、物流DX、ビジネスDX、遠隔監視センサなど、さまざまなサービスや製品を保有しています。

どの切り口からお客さまと接点を持った場合でも、それを起点として当社の他のサービスや製品もご提案し、受注拡大を図るという戦略です。重点顧客向けにトータルソリューションを提案し、受注の拡大を図る取り組みになります。

方針2. 新サービスの立ち上げ加速による早期収益化

方針2の「新サービスの立ち上げ加速による早期収益化」です。2026年2月期には、運用保守データの活用サービス「AQUA DataFusion」と、ビジネス系サービス「COREVIO」の2つを新たに立ち上げました。2027年2月期は「AQUA DataFusion」と「COREVIO」を徹底的に推進し、短期間で収益性の高い事業にしていく予定です。

方針3. 生成AI活用の全社展開による利益創出

方針3の「生成AI活用の全社展開による利益創出」についてです。生成AI活用により、2026年2月期はビジネスソリューション事業で2億円を超える利益をもたらしました。今後は全社のさまざまな分野に生成AI活用を展開していく方針です。

ビジネスソリューション事業については、AIの伴走者は当事業部から離れており、自走可能な段階に達しています。ビジネスソリューション事業での生成AI活用は継続しながらも、AI伴走者は他事業部の伴走支援をすることで、全社的な生成AIの積極活用を推進する方針です。

方針4. 人材価値最大化による組織力の強化

方針4の「人材価値最大化による組織力の強化」についてです。当社は人的資本経営を推進し、人材価値の最大化を図りながら組織力を強化することを目指しています。

当社は工場を保有しておらず、すべての財産は人にあります。このため、採用、配置、エンゲージメント向上、育成の人事施策を運用することで、組織力を高めていく方針です。具体的には、まずは採用競争力の強化に取り組み、そのうえで適材適所での人員配置とローテーションを実施していきます。また、個人の自己成長ややりがいを高めるなど、エンゲージメントの向上にも力を入れていきます。育成に関しては、リスキリングを含めたサクセッションプランを実行し、個人の能力向上に努めます。

これらはすべて人材ポートフォリオ、タレントマネジメント、エンゲージメントサーベイといったツールを活用し、データを基に運用していきます。

「MMLogiStation」、3年連続で国内WES市場シェアNo.1

ここからは、トピックスをいくつかご紹介します。1つ目のトピックスは、当社製品「MMLogiStation」についてです。デロイト トーマツ ミック経済研究所の調査において、2022年度から3年連続で国内WES市場シェアNo.1を獲得しています。自動化設備やWMSメーカーを問わない柔軟な連携性、リアルタイムでの最適制御、倉庫内業務を1つのパッケージとして提供できる点が高く評価されました。これにより、WES市場において当社がNo.1の地位を占めていることが証明されました。

明日から開催される「第7回 関西物流展 KANSAI LOGIX 2026」では、当社もブースを構えて展示を行います。お時間に余裕がありましたら、ぜひご来場ください。

「Milfee」、NTTドコモビジネスと畜産業界に向け導入推進

2つ目のトピックスは、畜産分野で飼料タンクの残量管理を行う「Milfee」というサービスについてです。NTTドコモビジネスさまと両社の強みを活かして協業することで、畜産業界での「Milfee」の拡販を加速させていく計画です。

最大の協業効果である、NTTドコモビジネスさまが持つ北海道から沖縄までの強大な営業力を全面的に活用し、地域ごとのニーズに合わせて導入を加速していきます。

スマートバス停、全国各地で運用中

3つ目のトピックスは、「スマートバス停」です。全国の駅前再開発において、当社の商材が非常に注目されています。具体的には、沖縄の那覇空港、近江八幡市、金沢市、長野駅東口など28都道府県の80事業者で「スマートバス停」が採用されています。

データエンジンサービス「COREVIO GRID」提供開始

4つ目のトピックスは、データエンジンサービス「COREVIO GRID」の提供を開始しました。「COREVIO GRID」は企業内に蓄積されたさまざまなデータを統合・活用するデータ統合基盤で、今年2月から提供を開始しています。

これは、製造業のお客さまとのシステム開発を通じて培ったノウハウを製品化したものです。当社はさまざまな製造業のお客さま向けのテンプレートを資産として保持しています。これを「COREVIO GRID」というブランドで市場に展開する段階にきています。

以上をもって当社の決算説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。

質疑応答:生成AIを活用した取り組みについて

司会者:「生成AIによる生産性向上で効果が出ていますが、具体的にどのように活用しているのでしょうか?」というご質問です。

玉井:当社には、生成AIを伴走できる技術者が約15名在籍しています。「AIの伴走者」と呼んでいますが、ビッグプロジェクトを手掛けているビジネスソリューション事業の現場に彼らを張り付かせ、ビジネスソリューション分野で作業している技術者にAIを伴走させる取り組みを1年間進めてきました。そして、15名の技術者全員にその取り組みが行き渡るよう推進しました。

主な内容としては、大規模なソースコードの解析や操作手順書の自動作成などがあります。また、AIが試験項目を一括で作成するなど、さまざまな分野で取り組みを行いました。その結果、1年間で約2億円を超える効果を生み出すことができました。2027年2月期はこれを全社展開していく方針です。

質疑応答:配当方針変更について

司会者:「配当方針を変更し、DOE5.0パーセントを導入した狙いを教えてください」というご質問です。

本松:当社は、企業価値の向上を目指すことで株主さまの利益還元を図っていきたいと考えています。また、中期経営計画においては、売上高と営業利益率に加え、ROEを2028年2月期に25パーセントとする目標を掲げ、経営効率および収益性を重視した経営に取り組んでいます。

従来は配当性向30パーセントを目安として運営してきましたが、今後はこれに安定性を加え、DOE5.0パーセントを新たな指標として追加しました。これにより、利益が変動した場合でも、株主のみなさまには安定的な配当ができると考えています。

質疑応答:女性管理職の割合について

司会者:「御社の女性管理職および女性役員登用の割合を教えてください。また、男性管理職と女性管理職の比率を教えてください」というご質問です。

本松:2026年4月現在、女性従業員は134名です。このうち管理職は15名、管理職比率は9.2パーセントとなっています。

質疑応答:「MMLogiStation」の市場シェアについて

司会者:「倉庫自動化システム『MMLogiStation』のシェア獲得状況はどのようになっていますか?」というご質問です。

玉井:スライドのとおり、「MMLogiStation」は市場の約36パーセントを占めており、デロイト トーマツ ミック経済研究所の市場調査レポートにおいてWES市場シェアNo.1を獲得しています。

質疑応答:2027年2月期目標達成に向けた実行計画について

司会者:「中期経営計画の2027年2月期目標は売上高220億円、営業利益22億円と、大幅な利益成長を目指しています。目標達成に向けた実行計画を教えてください」というご質問です。

玉井:2027年2月期のビジネスソリューション事業については、前期並みと見込んでいます。これは大型案件が一段落することを受けたものです。2027年2月期の大きな成長は、IoTソリューション事業の拡大を計画しており、その分が伸びる見通しとなっています。

具体的には、これまでの中期経営計画3ヶ年でさまざまな取り組みを行い、成長のための種をまいてきました。1つ目は、物流DXです。現在この分野は引き合いが旺盛なため、「MMLogiStation」を中心に物流の拡大を図ります。

2つ目は、畜産分野における飼料タンク残量管理ソリューション「Milfee」です。「Milfee」は3年間継続して取り組んできたもので、新たにNTTドコモビジネスさまと提携することで、導入が進む見込みです。

3つ目は、文教向けのアプライアンスサーバー「NetSHAKER」です。先ほど本松がご説明したとおり、「セカンドGIGA」での需要に期待していたものの、2026年2月期は各自治体でタブレット端末の更新が優先されたため、当社の出番はほとんどありませんでした。しかしながら、2027年2月期は本格導入が進む年になると期待しています。

これらの製品・サービスによって成長分の数字を達成していきたいと考えています。

質疑応答:売上成長に向けた取り組みについて

司会者:「2024年2月期から売上高が横ばいです。売上高の成長を図るために、どのような取り組みを検討されていますか?」というご質問です。

玉井:2026年2月期は、2025年2月期後半に物流DX事業で大きな品質問題を引き起こしてしまい、その影響で受注が伸びませんでした。すなわち、2026年2月期のスタート時点で受注残高が少なかったということです。また、ビジネス分野においては、健康保険者向けシステム構築の案件終了が影響しました。これらの影響により、連結売上高は前期比1.6パーセント増にとどまりました。

2027年2月期については、これらの影響の解消やIoTソリューション事業の成長により、売上の拡大を目指します。

質疑応答:フィジカルAIに対する考え方について

司会者:「フィジカルAIは自動車市場と同規模になる可能性があると思っていますが、御社はフィジカルAIをどうお考えでしょうか?」というご質問です。

玉井:フィジカルAIは現在注目を集めています。今年1月に開催された「CES2025」を見学しましたが、フィジカルAIが至るところに展示されていました。フィジカルAIは今後、あらゆる領域で活用されることから、確実に大きな市場になると思われます。

当社では、フィジカルAIそのものを提供するというより、当社の製品やサービスにフィジカルAIを組み合わせることで、お客さまに最適なソリューションを提案していく計画です。

質疑応答:業績好調の要因について

司会者:「御社の業績好調の最大の要因は何でしょうか?」というご質問です。

玉井:当社の製品やサービスが現在の社会課題やお客さまの課題に最適なソリューションとなっていることが、大きな理由だと思います。

1つ目は、企業のDXが進む中で、当社のビジネスDX推進に対する需要が高まっていることです。2つ目は、eコマースの発展に伴い物流分野が拡大していることです。当社の倉庫自動化システム「MMLogiStation」が、人材不足や労働問題といった社会課題に対し適切なソリューションとして機能しており、その結果として採用が増加していると考えています。

質疑応答:人材確保と従業員のモチベーション向上施策について

司会者:「人材確保の状況や、従業員のモチベーションを高めるための具体的な施策を教えてください」というご質問です。

本松:先ほど玉井からもお話したように、当社では人材を財産と位置づけています。そのため、2027年2月期の方針として「人材価値最大化による組織力の強化」を掲げ、組織力の向上や個人の能力向上に取り組んでいます。

引き続き当社では採用活動を進めています。昨今、採用市場の競争が非常に厳しい状況ですが、採用計画どおりに進捗しています。採用については、中長期的な視点を持ちながら、即戦力の確保と新卒、キャリア採用を分けて取り組んでいます。

また、人材のモチベーションを高めるため、当社では働きやすさや働きがいの向上に注力してきました。これまでは、渋谷オフィスや本社オフィスを含むオフィス環境の整備に加え、働き方改革に力を入れてきましたが、現在は「働きがい」により注力しています。

最近では、「チャレンジ応援制度」として従業員の挑戦を後押しする仕組みを導入し、MBAや資格取得といった活動を支援しています。また、有望な従業員に対しては海外での研修旅行も実施しており、従業員のモチベーション向上に取り組んでいます。

質疑応答:身近なIoT製品の事例について

司会者:「御社のIoTなどが身近な生活にどのように使われているのか、例を挙げて教えてください」というご質問です。

本松:みなさまに身近な例として「スマートバス停」が挙げられます。「スマートバス停」はバス停の時刻表をデジタル化したもので、直近の時間帯の時刻表が拡大表示されるとともに、バスの接近情報も確認できます。バスターミナル、観光地、駅前の再開発といった、多くの方が利用するような場所に設置されています。

2026年2月現在、28都道府県、80事業者に導入されていますので、お近くにある場合はぜひご覧いただければと思います。

質疑応答:事業領域の方向性と判断基準について

司会者:「事業領域が多岐にわたることが特徴だと思いますが、今後も多方面に拡大する方針でしょうか? それとも、強みを活かせるところに絞っていく方針でしょうか? 方向性と判断基準をあわせて教えてください」というご質問です。

玉井:当社は現在、ビジネスソリューション、IoTソリューション、サービスビジネスという3本柱で事業を展開しており、すべてをサービスにつなげるという考えを一貫して推進しています。

また、当社がこれまで培ってきた強みであるコア技術を常に活かし、その延長線上で新たなサービスや製品を創出しています。例えば、物流DXで入口となる技術は制御技術です。当社は長年、安川電機さまの製品開発を手掛けており、現場で培った制御技術を有しています。

畜産分野で残量管理を行う「Milfee」は、M2M(Machine to Machine)と呼ばれるキャリアの通信回線を用いた遠隔監視を採用しています。この技術は2005年から2006年頃にかけて導入されたものですが、当社はその時期から参画しており、そこで培った技術を応用しています。

このように、当社はコア技術を社会課題の解決に活用できる分野への展開を進めています。これまで培った技術の応用や延長線上に、プラスアルファを加えるかたちで事業展開を行っています。

質疑応答:物流DXの事例について

司会者:「物流DXが好調とのことですが、物流DXとはどのようなものなのか、もう少し詳しくお聞かせください」というご質問です。

玉井:物流DXには物流倉庫や工場内で動いている自動搬送機器、ロボットなどさまざまなものがありますが、当社は自動化機器を制御するシステムを提供しています。

新しい自動化機器は常にグローバルで生み出されています。そのような性能の高い新たな自動化機器に当社のコンポーネントを使用していただくことで、瞬時に上位システムである「WMS」との連携が可能となります。これが当社の「MMLogiStation」の強みです。

また、さまざまなメーカーから新しい自動化機器が次々と生み出される中で、当社の「MMLogiStation」が持つプラグインというソケットや接続ツールのラインナップを積極的に拡充している点も強みとして挙げられます。現在は十数機種をラインナップしており、新たな自動化機器を簡単かつ柔軟に連携できます。

質疑応答:安川電機グループの売上比率について

司会者:「安川電機との今後の関係性について教えてください。売上比率をどれくらいにしたいとお考えですか?」というご質問です。

本松:全社売上高の4割強が安川電機グループさまとの取引になります。当社はもともと安川電機さまの子会社としてスタートしましたが、その後自主独立を果たし、事業を発展させてきました。今後はIoTソリューション事業の売上比率を上げることで、相対的に安川電機さまとの取引割合は減少する見込みです。

まずは当社の事業の独立性を高めつつ、IoTソリューション事業の拡大に努めていきたいと考えています。

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