2026年1月期決算説明
イタミアート、スマートファクトリー化により原価率改善、営業利益は計画を超過 M&Aによる事業規模拡大も進展
連結損益計算書の概要

伊丹一晃氏(以下、伊丹):みなさま、こんにちは。株式会社イタミアート代表取締役の伊丹一晃です。本日は、どうぞよろしくお願いします。ただいまより、2026年1月期の決算説明を始めます。
2026年1月期連結決算の情報です。イタミアートにとって、今回が初めての連結決算となります。
連結損益計算書の概要についてです。スマートファクトリー化が順調に進み、構造的な収益体質の改善に成功しました。原価の低減により、営業利益・経常利益は予想を上回る結果となりました。
当期利益の計画との差異についてです。東京ネオプリントの株式取得による負ののれんの発生額を暫定では2億5,200万円としていましたが、確定額は4,400万円となり、この部分が計画に比べマイナス要因となっています。
連結営業利益 計画比増減主要因

連結営業利益の計画比増減についてです。計画の1億5,900万円に対し、実績は2億1,600万円となりました。
要因としては、売上の増加で4,700万円のプラス、原価低減による5,200万円のプラス、人件費の抑制による2,200万円のプラスが挙げられます。人件費抑制は、スマートファクトリー化の成果によるものです。
広告宣伝費として1,800万円を投下したことに加え、売上の増加に伴う送料の追加が2,500万円発生しました。東京ネオプリントの取得関連費を含めたその他の要因により、結果として、差額は5,700万円となっています。
連結営業利益 計画比増減主要因

スマートファクトリー化の推進により原価率が改善され、営業利益が増加しました。詳細は、スライドの表をご確認ください。
連結売上高の概要

連結売上高の概要です。前期の単体売上と今期の連結売上を比較しやすくするため、スライドの円グラフで表現しています。
円グラフの緑色の部分は、東京ネオプリントでの連結売上を示しており、約半年分で6億円が追加されています。
イタミアートでは、EC販売と卸販売ともに好調です。EC販売においては、新規顧客の獲得やリピート売上が順調で、卸販売では主要取引先との新商品の連携を拡大することで売上が伸び、既存顧客への営業を強化しました。
その結果、前期に比べて11億5,500万円の増加となり、今期はさらに成長する予定です。
四半期売上推移

四半期ごとの売上推移についてご説明します。
2026年1月期において、グラフの上部の薄い水色の部分が東京ネオプリントを新たに連結した部分の売上を示しています。濃い水色の部分はイタミアート単体での売上を表しています。2025年1月期と比較しても、単体の業績も順調に伸ばすことができています。
当社の売上には季節要因があり、第2四半期と第3四半期が繁忙期であるのに対し、第1四半期と第4四半期は比較的閑散期となっています。
当期利益の計画差について

当期利益の計画差についてです。本業の収益力は想定以上に改善していますが、東京ネオプリントの株式取得に伴う会計処理の確定により計画に比べマイナスが生じています。また、新規設備に伴う減損が発生しており、こちらでも5,200万円の影響が出ています。
連結貸借対照表の概要

連結貸借対照表の概要です。単純な比較は難しいのですが、東京ネオプリント連結の影響により資産合計が増加しています。
連結キャッシュ・フロー計算書の概要

連結キャッシュ・フロー計算書の概要です。連結キャッシュ・フローは十分なプラスを確保していますが、投資キャッシュ・フローに関しては積極的な投資の結果マイナスとなっています。設備投資の資金として、一部を銀行からの借り入れで賄っています。
2027年1月期 連結業績予想

2027年1月期の業績予想です。EC売上の拡大に加え、東京ネオプリントのグループ化によって売上が大きく伸びる見込みです。スマートファクトリー化の早期実現を目指し、積極的な投資を進めていきます。
2027年1月期 連結業績予想

少し詳しい内容をご説明します。売上高は60億円を計画しています。東京ネオプリントのグループ化により、売上高13億円を上乗せし、大きく伸ばすことを見込んでいます。売上総利益に関しては、機械設備の新規導入による初年度から2年目にかけて減価償却負担がやや重い状況です。
販管費については、売上拡大に伴う採用強化による人件費の増加、広告宣伝費の投入、それに伴う送料の増加、さらに東京ネオプリントの販管費が半年分純増しています。
利益に関しては、EC売上拡大による売上総利益の増加、スマートファクトリー化による原価率の改善、東京ネオプリントによる収益の改善を挙げています。
これらにより、今期も増収増益を目指す計画となっています。EBITDAは6億1,800万円と大きく増加する計画としています。
取り扱い商品 多種多様な屋外広告(サイネージ)商品を中心に展開

グループ体制と事業構造についてご説明します。
当社は、主力商品であるのぼり旗をはじめ、イベントブース一式、スポーツ幕、大型広告幕・広告シート、イベント出店装飾一式、タペストリー、店頭幕、のれん、A型看板、大型懸垂幕、工事現場の足場幕、屋外看板、車用マグネットシート、等身大パネルなどのサイネージ商品を中心に展開しています。
株式会社イタミアートの強み

イタミアートの強みについてです。自社ECの多店舗展開により全国から新規顧客を獲得し、高いリピート率で売上成長を継続しています。自社独自のシステムにより、集客から出荷まで一気通貫のローコストオペレーションを実現しています。
最新の印刷機による効率化や最新機械による自動化・ロボット化を進め、高い収益性を達成していきます。これらにより、「小ロット・多品種×短納期×低価格」を実現していきます。
株式会社イタミアートの事業構造

イタミアートの事業構造についてです。当社は、ECと卸売に分かれています。ECでの受注は全体の約70パーセント、中大ロットの卸売が約30パーセントを占めています。
ECでは、SP(セールスプロモーション)商材のプラットフォーム「キングシリーズ」を活用して顧客を獲得し、自社で製造から出荷までを一貫して行っています。
継続的な取引が可能な方や中大ロットの顧客には、営業担当を配置してインサイドセールスを実施し、継続的な取引および顧客拡大を図っています。
事業KPI:トランザクション数×平均客単価

ECにおける事業KPIは「トランザクション数×平均客単価」です。平均客単価は比較的安定して推移し、トランザクション数は増加しています。
東京ネオプリント株式会社の強み

東京ネオプリントの強みについてです。
1つ目は、営業部門を持つことで、顧客との取引関係を強化し、要望にも柔軟に対応できる体制を構築している点です。
2つ目は、首都圏の地の利を活かして、大手顧客への大口・大ロット案件の継続獲得を実現し、受注を拡大している点です。
3つ目は、自社保有のシルク印刷機により、大ロット量産の品質とコストを最適化し、高い量産競争力を実現している点です。
営業部門の存在により、大ロットでの対応と低価格を実現し、今後も売上拡大を目指していきます。
東京ネオプリント株式会社の事業構造

東京ネオプリントの事業構造についてです。営業部門が法人顧客への営業を通じて受注を得ることで、比較的中大ロットの仕事を中心に営業活動を展開しています。
株式会社イタミアート×東京ネオプリント株式会社

グループの体制として、イタミアートおよび東京ネオプリントのそれぞれのポートフォリオや位置づけは、スライド下部の表のとおりです。
イタミアートは、小ロット・多品種対応に非常に強みがあり、東京ネオプリントは大量生産の技術に優れています。これら双方の強みを活かしたシナジー効果を発揮できると考えています。
1 スマートファクトリー化による利益率改善

今期の戦略についてお話しします。
スマートファクトリー化による利益率の改善を進めていきます。今期は印刷機を多数入れ替えましたが、これらはオリジナルの印刷機であり、お客さまから入ってきたデータを自動的に印刷機まで流すことが可能となりました。
これまで属人化していたカットや縫製などの工程をロボット化することで、より効率的に原価を抑える仕組みを構築しました。以前はほとんどアウトソーシングしていた出荷工程についても、梱包作業やピッキングを内製化することで、利益改善につなげていきます。
2 【EC】売上拡大の取り組み

ECの売上拡大に向けた取り組みです。高成長を見せているサイト「展示会キング」「冊子製本キング」「パネルキング」に重点的に投資を行い、SEO施策やWeb広告の実施を進めていきます。
新商品の継続的な追加や展示会用品、販促物の拡充により、新たな顧客を取り込んでいきます。主要サイトである「のぼりキング」をリニューアルすることで、新規顧客の獲得に努めていきます。
3 【卸販売】売上拡大の取り組み

卸売における売上拡大への取り組みについてです。
主要取引先との連携を強化し、これまでの主力商品に加えて、パネルやサイネージといった関連商品の取り扱いを開始しました。既存商品との連携を図ることで、売上の拡大に努めていきます。また、東京ネオプリントとの連携により、大ロットの受注を開始する予定です。
4 東京ネオプリントの取り組み

東京ネオプリントの取り組みとしては、営業力および営業人員を強化することで、売上シェアの拡大を進めていきます。材料仕入については、イタミアートとのグループ内での調達を行うことで、スケールメリットを活かし、コストを削減していきます。
製造工程の自動化・内製化については、イタミアートと同じ最新の機械設備を導入することで進めていきます。現在はすべて外注で対応していますが、今後は徐々に内製化を進め、利益率の改善を図る予定です。東京ネオプリントは、黒字化したのちグループの競争力向上と収益成長に貢献できると思っています。
1 一気通貫のデジタル化によりローコストオペレーションを実現

当社の特徴と強みについてご説明します。まず、Webマーケティングや販売、製造、出荷といった一気通貫のデジタル化を通じて、ローコストオペレーションを実現している点です。
同業の広告代理店や看板、印刷会社では似たような取り組みを行っていますが、広告代理店は集客・販売を得意とする一方で、製造や出荷は行っていません。一方で、看板会社や印刷会社は製造や出荷を得意としていますが、集客・販売は行っていません。
これらを一気通貫することで、ローコストオペレーションを実現していきます。
2 多店舗展開を可能にする販売システム『DREAMーPACK』

多店舗展開において、当社独自の開発システム「DREAM-PACK」を開発しています。現在、「キングシリーズ」として16サイトを運営しています。それぞれのサイトからの注文の一括受注処理、顧客や注文の分析をこの独自システムで行っています。
3 ITが実現する圧倒的な生産性

「DREAM-PACK」で受注したものを製造管理システム「i-backyard」を通じて、大型の印刷機にデータを流すことで、効率的な印刷を実現しています。
外注管理システム「i-partner」に関しては、外注商品も「i-backyard」と同様に管理し、お客さまに同時に商品を届けるシステムを自社で開発しています。
4 再現性の高い店舗規模の拡大戦略

再現性の高い店舗として、「のぼりキング」をはじめ、「キングシリーズ」など16サイトを展開しています。当社の特徴として、商品名をECサイト名にすることで、ユーザーにとってわかりやすく、購入しやすいサイト作りを行っています。
4 再現性の高い店舗規模の拡大戦略

この中でも「のぼりキング」や「横断幕・懸垂幕キング」の2サイトは、業界でもトップクラスです。
4 再現性の高い店舗規模の拡大戦略

「のぼりキング」や「横断幕・懸垂幕キング」の2サイトで得たノウハウを、他の「キングシリーズ」に展開することで、年間流入数やリピーターの売上比率を高めることが可能です。
5 社内専門チームによるSEO最適化

再現性の高い店舗規模の拡大戦略における施策の1つとして、SEO対策に取り組んでいます。
各サイトにおけるビッグキーワードの検索結果に加え、例えば「のぼり ラーメン」や「のぼり 激安」といった複合キーワードについてもSEO対策を講じています。上位のお客さまだけではなく、ロングテールのお客さまにもアプローチできるようになっています。
5 社内専門チームによるSEO最適化

「のぼりキング」では、約700件の複合キーワードに対する施策を実施しています。スライドは、最適化による推移を示しています。2025年から2026年にかけても、安定したSEOの最適化が可能となっています。
6 新規顧客の安定したリピート化

新規顧客に関しては、スライドの折れ線グラフがリピート率を示しています。2026年1月期には68パーセントという高いリピート率を記録しています。
当社では、新規顧客の約半分が次年度の既存売上として積み上がるため、安定的な売上と成長を見込んでいます。スライドの棒グラフの濃い紺色の部分が新規顧客を示しています。
6 新規顧客の安定したリピート化

現在、46万5,000ユーザーとの取引があり、2022年1月期から年平均で15パーセント成長しています。
7 ITと連動した最新鋭の大型印刷機による他社の引き離し

ITと連動した最新鋭の大型印刷機を導入しています。スライド左側に示したとおり、5メートルを超える大型印刷機を導入しました。また、多くのデータを受け付け、1つのメディアに複数のお客さまのデータを配置して多面付け印刷を行うことで、効率的に印刷を行っています。
印刷後もロボット化やシステム化を進めることで、可能な限り属人的な工程を機械化する工夫を行っています。
ミッション

中長期計画についてご説明します。ミッションは「『IT』×『モノづくり』の力で世の中を変える」としています。
中長期の成長計画イメージ

中長期の成長計画のイメージです。主力商品であるのぼり旗や幕は、年間10パーセントから15パーセントの成長を継続していきます。新サイトのオープンや広告代理店への卸売拡大により、さらなる成長を目指したいと考えています。
取り組みの具体例

SDGsへの取り組みについてです。ハンディキャップアーティストの方々にハギレを利用していただき、スライドの画像のようなエシカル商品への再生をお願いすることで、アーティストの収入向上に貢献しています。
自動販売機にデザインを施し、その収益の一部をアーティストの方々に提供しています。
取り組みの具体例

古くなったのぼり旗を回収し、スライドの画像のようなプラスチック原料に変換することで、今後ボイラーの燃料として自社で活用し、SDGsに取り組んでいきたいと考えています。
リサイクル素材や塩ビといったプラスチックの代替素材の採用も積極的に進めていきます。
まとめ

まとめです。
1つ目は、スマートファクトリー化により製造効率が向上し、原価率が改善するとともに、営業利益が計画を上回って着地しました。
2つ目は、EC売上の好調な拡大と東京ネオプリントのグループ化により、事業規模が拡大しました。
3つ目は、事業規模の拡大と製造効率化の両輪で、持続的成長を目指していきます。
ご説明は以上です。ありがとうございました。
質疑応答:営業利益が計画を上回った要因について
一ノ瀬達也氏(以下、一ノ瀬):株式会社イタミアート取締役管理本部長の一ノ瀬です。「今回、営業利益が計画を上回った要因をあらためて教えてください。また、この利益改善は一時的なものではないと考えてよいでしょうか?」というご質問です。
今回、営業利益が計画を上回った主な要因は、スマートファクトリー化の進展による製造効率の向上です。設備の刷新や工程の自動化、自動ロボットの導入などにより、ロス率が改善し、売上原価率が想定以上に低減しました。その結果、営業利益および経常利益は計画を上回る結果となりました。
改善の主な要因は、スマートファクトリー化による構造的な原価率の改善です。製造工程の自動化や内製化を進めているため、今後も一定程度、再現性があると考えており、利益改善効果は今後も持続する見込みです。
質疑応答:東京ネオプリントの営業・設備強化と黒字化計画について
一ノ瀬:「東京ネオプリントの収益改善の取り組みについて、あらためて教えてください。また、いつぐらいに黒字化し、その後収益に貢献するかどうかについても教えてください」というご質問です。
伊丹:東京ネオプリントに関しては、営業が主体の会社です。営業人員を強化し、トップラインを伸ばすことを目指して営業活動を積極的に行っていきます。
古い設備をイタミアートと同様に最新の設備へ入れ替え、機械化やロボット化を進めていきます。現在、東京ネオプリントでは縫製をすべて外注していますが、イタミアートでは内製しています。
このノウハウを徐々に東京ネオプリントに移転させながら、黒字化を目指して取り組んでいきます。今期の着地で黒字化を達成できると確信しています。
質疑応答:スマートファクトリー化と減損損失の見通しについて
一ノ瀬:「設備投資を積極的に進めているということでしたが、これは今後も続いていくのでしょうか?」というご質問です。
スマートファクトリー化は、まだ完了しているわけではありません。前期から今期にかけて、スマートファクトリー化推進の一環として新しい機械設備を導入した結果、一定程度の利益改善効果が確認されています。
この取り組みを早期に進めていきたいと考えており、2027年1月期も積極的に推進していく予定です。
別の観点として、減損損失が今後も一定程度発生するのかというお問い合わせをいただいています。本件については、今回の5,200万円は既存機械の刷新に伴うものであり、臨時的に発生したものです。
今後については、機械の入れ替えが発生した場合に減損損失が生じる可能性はあるものの、多額の減損損失が発生する可能性は低いと考えています。そのため、前期から今期にかけて、今期いっぱいまで設備投資を継続する方針です。
質疑応答:今期の営業利益率低下の主な要因について
一ノ瀬:「今期の計画において、営業利益率が低下する主な要因は何ですか?」というご質問です。
1つ目は、設備投資を積極的に進める中で、設備投資の減価償却費が定率法で計上されるため、導入初年度の費用計上が負担として重くなっている点です。そのため、昨年新たに導入した機械設備と、今期新たに導入する機械設備の減価償却費が負担となっています。
2つ目は、人件費の増加です。売上の増加に伴い、積極的に人を採用していく方針と従業員の待遇改善から費用の増加につながっています。
3つ目は、連結子会社となった東京ネオプリントの営業利益率が、残念ながら現時点ではイタミアートほど高くないことも挙げられます。
今後改善することで、グループの収益構造の向上に寄与すると確信しています。しかし、今期についてはやや弱含みで、営業利益率は低下を計画しています。
以上で、株式会社イタミアート2026年1月期決算説明会を終了します。ご多用の中、ご視聴いただき、誠にありがとうございました。
新着ログ
「その他製品」のログ





