リンモチ、コンサル・クラウド事業に経営資源を集中へ 26年12月期は過去最高業績を計画
AGENDA

小笹芳央氏:株式会社リンクアンドモチベーション代表取締役会長の小笹芳央です。それでは、2025年12月期決算説明会を始めます。
本日のアジェンダは5点です。1点目は会社概要、2点目は業績報告です。3点目は2026年12月期のガイダンス、4点目は今回決定した過去最大規模の自己株式取得についてのお知らせです。5点目は中期的な成長戦略として、2030年営業利益150億円の実現に向けた道筋についてご説明します。
MISSION

まずは会社概要です。当社のミッションはスライドのとおりです。「私たちはモチベーションエンジニアリングによって組織と個人に変革の機会を提供し意味のあふれる社会を実現する」というミッションの下に、各社および各事業が束なっています。
BUSINESS

当社の事業は3つのDivisionに分かれています。組織開発Divisionでは、コンサル・クラウド事業とIR支援事業を行っています。個人開発Divisionでは、キャリアスクール事業と学習塾事業を展開しています。マッチングDivisionでは、英語の補助講師であるALT(Assistant Language Teacher)配置事業を行っており、外国籍人材と教育委員会をつなげています。また、人材紹介事業も手がけています。
連結損益計算書

2025年12月期の業績をご報告します。まずは連結の損益計算書です。
売上収益については、キャリアスクール事業以外の事業が伸長した結果、予想値を上回りました。前年比大幅増で過去最高の売上収益を実現しています。売上収益は415億2,200万円、前年比110.9パーセントとなりました。
売上総利益については、利益率の高いコンサル・クラウド事業とオープンワーク社を含む人材紹介事業が想定どおりに伸長しました。その結果、予想値を上回り、前年比113.7パーセントという大幅な増加となっています。
一方、営業利益については、キャリアスクール事業においてより一層の構造改革を実行する判断により、当該事業ののれん全額を減損損失として計上する決定をしました。その結果、前年を下回る結果となりました。当期純利益についても、減損損失を計上した影響で前年を下回る結果となっています。
セグメント別 売上収益・売上総利益

セグメント別の売上収益および売上総利益です。組織開発Divisionについては、売上収益・売上総利益ともに前年比で大幅に増加し、予想値にはわずかに届かなかったものの、過去最高の売上収益と売上総利益を実現しました。売上収益が前年比113.4パーセント、売上総利益が前年比114.7パーセントとなっています。
個人開発Divisionについては、キャリアスクール事業において構造改革を優先したため、既存教室の通学者数が減少し、オンラインへのシフトが進みました。その結果、売上収益・売上総利益ともに前年比で減少し、売上収益は前年比94.7パーセント、売上総利益は前年比94.8パーセントとなっています。
マッチングDivisionについては、売上収益・売上総利益ともに前年比大幅増となりました。オープンワーク社を中心とした人材紹介事業が大幅に伸長しています。売上収益は前年比114.7パーセント、売上総利益は前年比119.7パーセントです。
組織開発Division サマリ

各Divisionのサマリをご説明します。まずは組織開発Divisionについてです。
コンサル・クラウド事業では、「モチベーションクラウド」が成長を牽引した結果、売上収益・売上総利益ともに前年比で大幅に増加し、売上収益は前年比114.8パーセント、売上総利益は前年比113.9パーセントとなりました。
スライド右側のグラフは、「モチベーションクラウド」の月会費売上を示しています。前年比121.6パーセントで、昨年末時点のMRRは6億2,738万2,000円となりました。
IR支援事業では、統合報告書制作に加え、動画配信サービスが伸長した結果、売上収益は前年比106.2パーセント、売上総利益は前年比124.2パーセントと大幅に増加しました。
モチベーションクラウド月会費売上について

「モチベーションクラウド」の月会費売上についてご説明します。予想値は昨年末時点で6億5,000万円としていましたが、それを若干下回る結果となりました。
背景には、生成AIの台頭により顧客の検索行動が変化するなど、さまざまな影響がありました。それに対応するため、マーケティングルートの最適化に加え、マーケティング予算を増加させています。下半期の商談数は回復しており、成長を実現するために必要な商談数は確保していますので、今後の動向にご注目ください。
個人開発Division サマリ

個人開発Divisionについてです。キャリアスクール事業では、既存教室の通学者数は減少した一方、オンライン講座は想定どおり大幅に伸長しており、構造改革が着実に進捗しています。スライド右側のグラフにあるように、オンライン講座の売上高は前年比117.0パーセントの伸長を示しています。
また、今後さらなる構造改革を進めるため、のれんの全額減損を決定しました。引き続き、オンライン講座を伸長させることで成長を目指します。
学習塾事業では、在籍者数と顧客単価がいずれも想定どおり増加した結果、売上収益は前年比108.7パーセント、売上総利益は前年比114.3パーセントと大幅に増加しました。
マッチングDivision サマリ

マッチングDivisionについてです。ALT配置事業では、配置人数が想定どおり増加した結果、売上収益・売上総利益ともに前年比で大幅に増加しました。売上収益は前年比111.0パーセント、売上総利益は前年比111.9パーセントとなっています。
人材紹介事業では、「OpenWorkリクルーティング」が想定どおりに伸長した結果、売上収益・売上総利益ともに前年比で大幅に増加し、売上収益は前年比127.4パーセント、売上総利益は前年比126.7パーセントとなりました。また、スライド右側のグラフのように「OpenWorkリクルーティング」の売上高も前年比134.2パーセントと順調に伸長しています。
連結損益計算書 販売管理費

連結の販売管理費についてです。成長加速に向けた投資に注力した結果、販売管理費は前年比119.2パーセントと大幅に増加しました。また、Unipos社をはじめとする3社を完全子会社化したことで、各項目の販売管理費が増加しました。さらに、オープンワーク社における広告宣伝の強化と「モチベーションクラウド」のマーケティング強化により、販売関連費用も増加しています。
連結貸借対照表

連結の貸借対照表です。資産は、主に売上増加に伴う売掛金の増加およびM&Aに伴うのれんの計上によって増加しています。負債は主に借入金の増加により増加しました。
純資産は当期純利益の計上および株式交換によるUnipos社株式取得に伴い増加しており、その増加額は24億3,200万円となりました。一方、ROEは当期純利益の減少とUnipos社株式取得に伴う自己資本の増加により減少しています。
のれんの状況

のれんの状況についてご説明します。のれんの残高は、Unipos社の完全子会社化およびIR支援事業において2社を完全子会社化した結果、前年より増加しています。
一方、キャリアスクール事業における減損により、当該事業ののれんは解消されました。キャリアスクール事業以外の事業環境は良好であるため、将来ののれん減損リスクは大きく低減しています。
2025年12月期第4四半期 配当金について

配当金についてお話しします。今後も機動的な還元が可能な四半期配当を継続していきます。第4四半期は一株当たり4.1円の配当を3月25日に実施する予定です。来期以降も業績の成長を通じた継続的な増配に努めていきます。
2026年12月期 連結業績予想サマリ

2026年12月期のガイダンスをお伝えします。まずは業績予想の概要です。
当社は注力事業であるコンサル・クラウド事業に経営資源を集中する方針に変わりありません。売上収益は過去最高となる467億円を見込んでいます。営業利益についても、コンサル・クラウド事業の大幅な成長をドライバーとして、過去最高の63億1,000万円を予想しています。ROEは30パーセント以上の高水準を見込んでいます。
2026年12月期 連結業績予想サマリ セグメント別 売上収益・売上総利益

セグメント別の業績予想です。組織開発Divisionについては、注力事業であるコンサル・クラウド事業を中心に大幅な成長を見込んでいます。
個人開発Divisionについては、キャリアスクール事業の構造改革を継続的に進め、前年度を若干上回る成長を見込んでいます。マッチングDivisionについては、ALT配置事業のさらなるシェア拡大に加え、オープンワーク社を含む人材紹介事業の伸長により、大幅な成長を見込んでいます。
モチベーションクラウドの成長見通し

「モチベーションクラウド」の成長見通しについてです。2026年末の月会費売上は、「モチベーションクラウド エンゲージメント」を中心に積み上げることで、前年比111.6パーセントの約7億円を見込んでいます。
2026年12月期 組織関連指標 役割サーベイ・レーティング / エンゲージメント・レーティング

組織関連の指標についてです。事業戦略と組織戦略をリンクさせ、生産性向上を実現するために人材力と組織力を重視しており、組織力をエンゲージメントと定義しています。
人材力については、役割サーベイ・レーティングでAランク以上の割合をスライドのように想定しています。また、エンゲージメント・レーティングに関しては、AAランク以上の法人が10社中10社となることを目標に掲げ、邁進していきます。
過去最大規模の自己株式取得のお知らせ

過去最大規模となる自己株式取得についてお知らせします。自己株式取得を通じたROEの向上を目的として、取得金額の上限を60億円とする過去最大規模の取得を決定しました。取得期間は2026年2月13日から2026年8月31日までとなります。
これまでにも10億円や20億円規模の自己株式取得を実施してきましたが、今回は過去最大規模となる60億円での実施を決定しています。
中期的な成長戦略

中期的な成長戦略についてご説明します。これまで将来の数値についてはあまり触れてきませんでしたが、今回初めて、2030年に営業利益150億円を実現するための道筋についてお伝えします。
まずは2000年の創業時代についてお話しします。当時、創業直後にクライアントからの依頼が殺到し、大変ありがたい状況でしたが、すぐに人材を補強する必要がありました。そのため、中途採用の求人広告を出しました。
その際のキーワードが「企業経営で一番大切なことが、後回しにされている」です。たった7名でスタートした会社に対し、この求人広告を通じて230名の方にご応募いただきました。
当時はネットバブルの崩壊などで多くの企業がリストラを行う状況下にありました。そのような中で、「人材力や社員のモチベーションの重要性を訴えても受け入れられるのか」という不安もありましたが、この求人広告で大きな成果を出せたことで、事業の成功を確信したのが当時の想いです。
これまでのあゆみ

これまでのあゆみについてご説明します。当社は2000年に組織変革のコンサルティング会社として産声を上げました。その後、順調に成長を遂げ、上場を果たしました。
さらに2010年からは、変革の対象を組織から個人へ拡大し、個人開発Divisionに加え、マッチングDivisionを設立しました。2016年には、日本で初めて従業員エンゲージメント向上を目的としたクラウドサービスをリリースしました。
このようにコンサルティングをクラウド化した結果、エンゲージメント領域において9年連続でシェアNo.1を維持しています。今後はこれまで培ってきた基盤をもとに、さらなる成長を加速させていく予定です。
2026年 現在の想い

現在の想いとしては、「意味のあふれる社会の実現には、人的資本の可能性をもっと広げる必要がある」と考えています。外部環境の追い風を捉え、企業の人的資本経営パートナーとしてさらなる成長を実現していく予定です。
2030年計画

こちらのスライドは営業利益とARRの伸びを示しています。2030年に営業利益150億円を目指しており、そのマイルストーンとして2028年には100億円を達成したいと考えています。
ARRについては、2030年に240億円を目指します。そのマイルストーンとして、2028年に150億円を予定しています。
クラウドの優位性

コンサルティングのクラウド化を着実に推進した結果、「モチベーションクラウド」を通じた組織状態の診断、主にエンゲージメントを切り口とした診断が可能になっています。この「モチベーションクラウド エンゲージメント」は9年連続でシェアNo.1を誇っています。
また、変革の領域では、組織風土の活性化を支援するシェアリングサービスを提供しています。さらに、人材力の向上を支援するロールディベロップメントサービスも展開しています。
これに加え、生産性向上を支援するDX支援サービスを提供しており、直近ではM&Aによりピアボーナスサービスを取得しました。こちらもエンゲージメントの向上を支援しています。
具体的な数字で言うと、診断のみをお手伝いしている会社が約1,000社あります。この1,000社は診断を通じてエンゲージメントスコアを継続的に取得しているものの、まだ変革のサポートには至っていない状況です。
一方で、例えば人材採用支援や評価報酬制度の設計・運用支援、人材開発といった変革のみをサポートしている企業が1,200社あります。診断と変革の両方を支援することが理想ですが、そのような企業は約250社にとどまっている状況です。
今後は、診断のみをご利用いただいている1,000社のお客さまに変革の提案を行います。また、変革のみをサポートしている企業には、エンゲージメント診断を提案する予定です。これらの取り組みにより、診断と変革の両方をサポートする企業の数を2倍、3倍と増やしていく計画です。
クラウドの優位性

変革サービスにおける新たな領域でクラウド化を推進します。先ほどお伝えした4つに加え、採用支援サービスという採用活動の量と質の向上を支援するサービスと、マネジメント支援サービスを本年中にリリースする予定です。
ARRの成長イメージ

既存サービスの拡大としては、国内の大手企業に加え、中堅・中小企業やさらには海外市場への進出に取り組みます。また、新規サービスの拡大については、変革サービスにおける新たな領域でクラウド化を推進することを目指しています。
新規サービスの拡大

採用支援の新しいクラウドサービスをこの4月にリリースする予定です。また、マネジメント支援の新しいクラウドサービスも本年中にリリースする予定です。当然ながら、両サービスともにAIを活用しています。
採用領域における展開

採用支援に関する新たなサービスについては、4月にリリース予定であり、商品名は「モチベーションクラウド エントリーマネジメント」となります。コンセプトに「数を増やすだけでなく、質も高め続ける採用の実現」を掲げ、マーケティングからクロージング、オンボーディングまでのプロセスをBPOを含めてワンストップで対応します。
特徴としては、当社のデータベースを活用し、応募者の特性や適性を可視化します。また、コンサルティングのノウハウを活用することで、母集団形成から採用面接に至るまで、数と質の両面での向上を支援します。
採用領域における展開

このたび、資本業務提携を締結した株式会社ZENKIGENの採用DXサービス「harutaka(ハルタカ)」と連携します。この「harutaka」というプロダクトも、AIを活用したWeb面接を通じて採用に関するデータを一元管理し、精度の高い採用プロセスの最適化を実現しています。大手企業を中心に1,000社以上の導入実績を誇ります。
この機能を「モチベーションクラウド エントリーマネジメント」に組み込むことで、この4月から採用領域において新たなクラウドサービスとして展開していきます。
長期的な成長戦略

長期的な成長に向けて、国内市場にとどまらず海外市場への展開も推進しています。現在はシンガポール、タイ、ベトナム、フィリピン、インドネシアといったアジア地域に展開していますが、将来的には北米、ヨーロッパ、さらにはオーストラリアへの展開を計画しています。グローバルなHRコンサルティングファームとしてのポジションを確立する予定です。
長期的な成長戦略

すでに進出しているアジア圏では、当初の計画を上回るペースで成長を実現しています。海外における「モチベーションクラウド」の月会費売上は前年比で約450パーセントとなりました。
トピックスとしては、ベトナムにおいて日系最大手の食品メーカーが導入したことが挙げられます。また、首都ハノイに新たに拠点を開設しました。
シンガポールでは、導入件数が半年で約2倍に拡大しています。タイにおいても、前年比約600パーセントの成長を実現しました。当社の「モチベーションクラウド」というプロダクトは世界でも通用すると確信しています。
未来への想い

モチベーションエンジニアリングとは、「関係世界観というメガネ」を配る技術であると考えています。「関係世界観」とは、物事を物理法則のように要素還元的に見るのではなく、関係性という生物学的な視点で組織を捉える考え方です。このような「関係世界観というメガネ」を世界中に広める活動こそが、モチベーションエンジニアリングであると考えています。
今後は日本のみならず、世界中に展開していきますので、ぜひご期待ください。本日はさまざまな点についてご説明しましたが、大変力強い追い風を受けており、今後の成長にもぜひご注目いただければと思います。
以上で、2025年12月期決算説明会を終了します。最後までご清聴いただき、ありがとうございました。
新着ログ
「サービス業」のログ





