芦森工業、円高・TOB対応費用が影響し減収減益も中間純利益は大幅増 10月30日に豊田合成によるTOBが成立、11月6日付で同社子会社に
2026年3月期第2四半期決算説明
財津裕真氏:芦森工業株式会社取締役社長の財津です。どうぞよろしくお願いします。当社の概要、2026年3月期中間期の決算についてご説明します。
目次

本日、ご紹介する項目です。
まずは、会社の概要をご説明した後に、2026年3月期中間期決算の概要、業績予想、豊田合成株式会社による公開買付けと順を追ってご説明します。
ご挨拶

当社、芦森工業株式会社は、創業1878年、ロープ製造を祖業とし、繊維で培った要素技術「織る・組む」「樹脂(被覆)加工」「巻取る・固定する」「膨らませる」を組合せ・発展させることで事業内容の多角化を進めていきました。
現在では、「織る」「巻取る」「膨らませる」技術を発展させた自動車用安全部品や、「織る」「被覆する」「膨らませる」技術を組合わせたライフラインの更生といった“安全・リニューアル分野”を主力事業に「命と暮らしを守る」製品を提供しています。
1.芦森工業について(会社概要)

こちらには会社概要を記載しています。
本社は大阪府摂津市にあります。今年11月7日に創業147周年を迎えました。
資本金は83億8,800百万円、従業員は約2,400名となっており、東京証券取引所スタンダード市場に上場しています。
1.芦森工業について(事業紹介)

当社の事業内容を簡単にご紹介します。
当社は、自動車用安全部品やライフラインの更生といった“安全・リニューアル分野”を主力事業としたモノづくり企業で、事業は大きく分けて、「自動車安全部品事業」と「機能製品事業」の2本柱で構成しています。
機能製品事業は、パルテム、防災、産業資材の3部門で構成し、活動しています。
売上構成比率は、自動車安全部品事業が全体の約73パーセントを占めています。
2. 決算概要(連結業績の概要)

それでは、ここから2026年3月期中間期の業績について、ご説明します。当中間連結会計期間の売上高は337億4,100万円と、前年同期比7億8,100万円の減収となりました。
損益面は、営業利益が12億100万円と、前年同期比9億2,500万円の減益、経常利益は14億円と、前年同期比3億4,700万円の減益となりました。
親会社株主に帰属する中間純利益は8億400万円と、製品保証損失等の特別損失を11億2,000万円計上した前年同期に比べ、5億2,900万円の増益となりました。
2. 決算概要(セグメント別業績の概要)

セグメント別業績の概要をご説明します。
まずは自動車安全部品事業ですが、豊田合成株式会社との協業活動による生産性の向上および業務効率アップや経費削減の自助努力による効果はあるものの、顧客の生産計画に対応した生産調整および円高の影響もあり、当中間連結会計期間における当事業の売上高は250億2,600万円と前年同期に比べ6億8,700万円の減収、営業利益は9億8,900万円と前年同期に比べ8億900万円の減益となりました。
続きまして、機能製品事業ですが、当中間連結会計期間における当事業の売上高は86億9,900万円と前年同期に比べ9,300万円の減収、営業利益は5億6,900万円と前年同期に比べ6,500万円の減益となりました。
当事業における部門別の概要をご説明します。
管路更生事業であるパルテム関連は、前期からの下水道分野を中心とした繰越工事が期首より着実に進捗しましたが、期初の受注がやや低調に推移しました。この結果、売上高は47億5,600万円と前年同期に比べ4,800万円の減収、営業利益は6億3,300万円と前年同期に比べ5,000万円の増益となりました。
防災関連は、主力の消防用ホース、大口径ホースの販売は堅調に推移しましたが、排水ホースは需要が旺盛であった前期と比べて繰越・新規案件とも低調に推移しました。この結果、売上高は、6億8,300万円と前年同期に比べ2,200万円の増収、営業損失は1億1,700万円と前年同期に比べ4,500万円の減益となりました。
産業資材関連は、市況回復傾向が継続しており、主力の物流・自動車産業向け商品の販売は堅調に推移しましたが、住宅・土木関連向け地盤改良製品で大型土木工事案件の納入があった前年同期と比べ、売上高は32億6,000万円と6,800万円の減収、営業利益は5,300万円と7,000万円の減益となりました。
2. 決算概要(営業利益の増減要因)

続きまして、営業利益の増減要因について説明します。
前年同期に比べ、販売数量が減少し、また原材料価格の上昇がありました。
そのため、販売価格の引上げや生産効率の向上に注力したものの、TOB対応経費の発生や技術開発費の増加のほか、円安の修正が進んだことにより、減益となりました。
2. 決算概要(連結B/S)

連結貸借対照表の状況はご覧のとおりです。積極的な設備投資に伴い、前期末比で有利子負債が、27億9,100万円増加しています。
また、その他負債が仕入債務と未払法人税等の減少により、前期末比で28億4,000万円減少しています。
2. 決算概要(連結C/Fと設備投資の状況)

連結キャッシュ・フローの状況と、設備投資の状況です。「営業活動によるキャッシュ・フロー」については、棚卸資産の増加等により、前年同期比で悪化しました。
「投資活動によるキャッシュ・フロー」についても、設備投資の増加等により、前年同期比で悪化しました。
「財務活動によるキャッシュ・フロー」については、有利子負債の増加等により、前年同期比で改善しました。
3.連結業績予想・推移(連結業績予想)

続きまして、2026年3月期通期の業績予想です。
売上高、営業利益、経常利益は概ね当初の予想となる見込みであり、変更はありません。
当期純利益についても、第1四半期決算発表の際に特別損失の計上に伴って引下げを行いましたが、それ以降変更はありません。
3.連結業績予想・推移(連結業績の推移)

こちらは2022年3月期からの連結業績の推移です。
4.豊田合成株式会社による公開買付け(経過・予定)

最後に、豊田合成株式会社が2025年8月12日から実施していました当社株式に対する公開買付け(TOB)についてご説明します。
豊田合成株式会社によりますTOBは、この10月30日をもって終了・成立し、11月6日付をもって、当社は豊田合成株式会社の子会社に該当することとなりました。
豊田合成株式会社は、今後、当社株式の全てを取得することを予定しているとのことで、当社株式は、東京証券取引所の上場廃止基準に従い、所定の手続きを経て上場廃止となる予定です。
今後の具体的な手続きおよび実施時期等については、決定次第速やかに公表を行っていきます。
つむぐ技術、つなげる未来

最後までご視聴いただき誠にありがとうございました。今後ともご支援のほど、よろしくお願いします。
新着ログ
「輸送用機器」のログ





