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養命酒製造株式会社2540

東証プライム

食料品

目次

田中英雄氏:養命酒製造株式会社代表取締役社長の田中です。お忙しい中ご視聴いただき、誠にありがとうございます。本日はスライドの内容をご説明します。

損益計算書

はじめに2026年3月期中間期の決算概要についてご説明します。まず、損益計算書です。

2026年3月期中間期は、売上高についてはくらすわ関連事業が伸長したものの、「養命酒」が前年を下回ったため、前期比0.7パーセント減の46億7,900万円となりました。

営業利益は前期比77.8パーセント増の1億2,600万円、経常利益は前期比48.1パーセント増の4億7,000万円、中間純利益は前期比24.9パーセント増の2億9,700万円となっています。

営業利益増減分析

営業利益の増減分析についてご説明します。2025年3月期中間期の営業利益は7,100万円でした。2026年3月期中間期は1億2,600万円となりました。

減少要因は、減収に伴う売上総利益の減少が1,600万円、「くらすわの森」開業等のくらすわ関連事業の伸長による売上原価率の上昇の影響が1億9,700万円、減価償却費の増加が1億1,300万円、人件費等の増加が8,200万円です。

増加要因は広告宣伝費の見直しによる4億6,300万円です。

セグメント別の売上高

セグメント別の売上高です。養命酒関連事業は、物価上昇による消費行動への影響等の要因によって、「養命酒」の売上が減少したため、事業全体では39億1,100万円となり、前期比6.6パーセント減少しました。

くらすわ関連事業は、昨年10月の「くらすわの森」グランドオープンや、昨年11月からの都内ベーカリーの新規出店などにより、計画には届かないものの事業全体で7億6,800万円となり、前期比46.4パーセント増加しました。

貸借対照表

貸借対照表です。資産合計は2025年3月末比で21億5,100万円増加し、556億7,000万円となりました。この増加は、主に保有株式の時価評価額が増加したことによるものです。流動資産については、1年以内に満期を迎える長期預金を固定資産から振り替えたこと等により増加しています。

負債合計は6億4,900万円増加し81億600万円となり、これは主に繰延税金負債の増加によるものです。

純資産合計は15億200万円増加し、475億6,400万円となりました。これは主に、その他有価証券評価差額金の増加によるものです。

キャッシュ・フロー計算書

キャッシュ・フロー計算書です。営業活動の結果として増加した資金は6億5,400万円で、主に税引前中間純利益や減価償却費等の増加要因と、売上債権の増加等の減少要因によるものです。

投資活動の結果として減少した資金は1億1,800万円で、主に有形固定資産の取得のための支出によるものです。

また、財務活動の結果、資金は6億2,500万円減少しました。主に配当金の支払いによるものです。

その結果、現金及び現金同等物の中間期末残高は、前事業年度末比で8,900万円減少し、29億6,100万円となりました。

養命酒関連事業(国内養命酒)

各事業の取り組みについてです。国内養命酒事業については、広告の見直しに取り組みながら、新聞広告及びインターネット広告等を実施しました。店頭では、卸店やドラッグストアと協働した販促活動や陳列の強化、調剤薬局への配荷拡大を中心に取り組みました。

しかし、物価上昇による消費行動への影響等の要因により、売上高は31億6,600万円と前期比7.5パーセント減となりました。

養命酒関連事業(酒類・食品)

酒類・食品については、「クラフトジン」「ハーブのお酒」「養命酒製造クロモジのど飴」「五養粥」に注力し、販促費や流通費等のコスト削減と効率化を意識した営業活動を行いました。

売上高は「フルーツとハーブのお酒」が減少したものの、「クラフトジン」「ハーブのお酒」「養命酒製造クロモジのど飴」「五養粥」が増加し、4億6,500万円で前期比6.7パーセント増となりました。

養命酒関連事業(海外)

海外については、「養命酒」において各市場に合わせた広告や販促活動を実施しました。

酒類・食品については、新規市場の開拓や既存市場の商品拡充に取り組み、「クラフトジン」「豊潤ざくろ酒」「養命酒製造クロモジのど飴」を中心に商談を進めています。

売上高は、主に「養命酒」の輸出が減少したことにより8,600万円となり、前期比36.3パーセント減少しました。

くらすわ関連事業

くらすわ関連事業についてです。店舗は、「くらすわの森」及び都内店舗の集客や収益改善、催事出店販売に注力したものの、計画には届かない結果となりました。

通信販売では、新商品の投入や注力商品を中心とした販促活動を実施しました。

売上高は、店舗については昨年10月の「くらすわの森」のグランドオープンや昨年11月から始めた都内ベーカリーの新規出店などにより伸長しました。通信販売では「五養粥」と「めぐりのお酢」が前期比で増加しました。これらの結果、売上高は7億6,800万円となり、前期比46.4パーセント増となりました。

くらすわの森の状況

「くらすわの森」の状況です。「くらすわの森」は、おかげさまで10月3日にグランドオープン1周年を迎えました。

1周年に先駆けて、「くらすわの森」の各施設で利用できるプレミアムチケットが当たるご招待キャンペーンを開催しました。また、10月3日から5日にかけて1周年記念イベント「Mori-1グランプリ」を実施し、商品の人気投票や謎解きイベント、フォトコンテストなどの誘客施策を展開しました。

2026年3月期の重点施策

2026年3月期下期の施策と見通しについてです。2026年3月期は、中期経営計画の経営指標の見直しを踏まえ、養命酒関連事業では費用を抑えつつ広告効率を向上させ、新規顧客の創造を図ります。くらすわ関連事業では、店舗の収益改善と売上拡大を進める考えです。

2026年3月期の重点施策についてご説明します。国内養命酒は、売上回復に向けてお客さまとのダイレクトコミュニケーションを重視し、広告活動や店頭でのお客さまとの接点強化及び流通との協働による店頭販促に取り組んでいきます。また、「くらすわの森」との連携を図り、新規顧客の拡大にも努めます。

酒類・食品は採算性を重視し、伸長商品の販売拡大に注力します。海外では、酒類・食品の輸出強化に取り組みます。

くらすわ関連事業では、商品管理やオペレーションの見直しなどを通じ、既存店舗の収益改善を進めていきます。また、体験型施設「くらすわの森」は、売上の拡大に取り組むとともに、ブランド発信拠点として活用し、他の販売チャネルへの波及を図ることで、成長性と収益性を重視した事業基盤の構築を目指していきます。

下期重点施策( 養命酒関連事業 )

養命酒関連事業の下半期重点施策についてです。「養命酒」は、最需要期にテレビCMを中心とした広告宣伝活動を実施し、販促を強化します。また、新規飲用者獲得を目的にダイレクトコミュニケーションを強化します。

酒類は、「クラフトジン」「ハーブのお酒」を中心に取扱店の拡大を進めます。食品では、「養命酒製造クロモジのど飴」「五養粥」を中心に取り扱いの拡大と通年商品としての定番化を目指します。

外販では、郵便局等の既存取引先との取引継続・拡大を進めるとともに、収支改善に取り組みます。

プロモーション (養命酒関連事業)

11月9日から放映中の「養命酒」のテレビCMは、「養命酒」の瓶が冷え性や冬の体調が気になる方に問いかけるシーンから始まり、「養命酒」を服用することで、生薬の力によってじわっと体が温まり、不調を改善に導く様子を表現しています。現在地上波及びBSで放映中です。

ダイレクトコミュニケーションの強化 (養命酒関連事業)

今期の養命酒関連事業は、重点施策としてお客さまとのダイレクトコミュニケーションを重視しています。その取り組みを2つご紹介します。

1つ目は、10月31日に駒ヶ根工場見学施設を「養命酒ミュージアム駒ヶ根」にリニューアルしました。併設の「くらすわの森」との連携を強化するとともに、お客さまとのコミュニケーションを通じてファン化を図っていきます。

また、11月4日には東京渋谷の本店ビル1階に、体験型ポップアップストア「養命酒 養生テラスSHIBUYA」をオープンしました。未病レベルや疲労・ストレス度をチェックする体験等を通じて、体の状態に目を向け、日々の生活の養生として「養命酒」等を取り入れるきっかけとしていただくためのお店です。

薬用養命酒 300mLの試験販売

これまで、国内における「養命酒」は700ミリリットルと1,000ミリリットルの2種類を販売していましたが、10月11日より「養命酒」全体の売上増を目的として、一部の自社店舗で300ミリリットルの試験販売を開始しました。

トライアルサイズである300ミリリットルの投入による販売状況等の検証を通じ、お客さまのニーズを把握するとともに、分析と検証を進めていきます。

下期重点施策( くらすわ関連事業 )

くらすわ関連事業の下期重点施策です。店舗は「くらすわの森」及び新店舗の効率的な運営に注力するとともに、都内での催事出店を実施します。

通販では注力商品への効率的な広告投資を行い、売上の向上を目指します。

新商品情報(くらすわ関連事業)

くらすわ関連事業の新商品情報です。通信販売専売品として薬用入浴剤「やわらぎ浴養生」を発売しました。「やわらぎ浴養生」は、2つの有効成分と保湿成分を配合し、植物の力で温浴効果を高めることを追求した薬用入浴剤です。

通期業績(予想)

通期の業績予想についてです。10月10日に通期業績予想の修正を行っています。売上高は96億3,000万円を計画しており、前期比で3.9パーセントの減少を見込んでいます。

利益面では、全般的な経費節減に努め、営業利益は1億4,000万円で前期比9.1パーセント増、経常利益は7億6,000万円で前期比21.3パーセント増、当期純利益は8億4,000万円で前期比23.6パーセント増を計画しています。

セグメント別売上高(予想)

セグメント別売上高の予想です。養命酒関連事業全体では81億7,000万円、前期比6.8パーセント減の計画です。

内訳として、国内養命酒は64億1,000万円で前期比8.4パーセント減、酒類・食品は10億5,000万円で前期比1.0パーセント減、海外は3億円で前期比4.2パーセント減、不動産賃貸・太陽光発電は3億8,000万円で前期比4.3パーセント増です。

くらすわ関連事業は、全体で14億5,000万円、前期比16.6パーセント増の計画です。

サステナビリティの取り組み

サステナビリティへの取り組みについてご説明します。当社はサステナビリティ経営を推進しており、重要課題として健康、環境、地域社会、人権・ダイバーシティ、ガバナンスの5つを掲げています。それぞれの重要課題に対する基本方針に基づき、取り組みを進めています。

サステナビリティの取り組み状況

健康に関する取り組みとしては、「くらすわの森」において「心身ともに“すこやか”になってもらいたい」という想いのもと、森のウォーキング講座などのイベントを開催しています。

環境に関する取り組みでは、製造残渣を堆肥等にすることで、2024年度は製造残渣の再資源化率100パーセントを達成しました。堆肥は生薬の試験栽培に活用するなど、循環型工場への取り組みとして環境や社会との共生を推進しています。

地域社会に関する取り組みでは、2024年にグランドオープンした「くらすわの森」で採用を行い、雇用を創出しました。さらに、「くらすわの森」においては、観光客の誘致や地域企業との連携による地域活性化を目指しています。

人権・ダイバーシティに関する取り組みでは、全役職員が参加必須のハラスメント防止・対策セミナーを実施し、互いに相手を尊重することの重要性や、万が一発生した際の対応方法等を学びました。

ガバナンスに関する取り組みとして、「パートナーシップ構築宣言」の主旨に賛同し、2024年10月に同宣言を公表しています。また、サプライチェーンの取引先や価値創造を図る事業者のみなさまと連携し、共存共栄を進め、新たなパートナーシップの構築を目指していきます。

以上でご説明を終わります。今後ともご支援のほどよろしくお願いします。

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