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株式会社あじかん2907

東証スタンダード

食料品

2026年3月期|第2四半期 (中間期) 連結業績

IR担当者:当社の当中間連結会計期間の売上高は、前年同期比0.6パーセント減少の249億4,300万円でした。売上原価と販売費及び一般管理費を差し引いた営業利益は、88.3パーセント減少の1億5,200万円、最終的な親会社株主に帰属する中間純利益は、80.5パーセント減少の1億7,900万円でした。

詳細は次ページ以降でご説明します。

事業概要|当社のセグメント分類

あじかんは、鶏卵加工品や巻寿司具材を中心に、国内外の中食市場、外食市場に向けて製造販売を行う業務用食品事業と、機能性表示食品「ごぼう茶」を中核に据えた健康食品を製造販売するヘルスフード事業の2つのセグメントを展開しています。

事業概要|業務用食品事業 (国内) の状況

まずは国内の業務用食品事業についてご説明します。あじかんの主要な製造製品は、玉子焼などの鶏卵加工品や業務用の巻寿司具材です。これらは、業界でもトップクラスのシェアとなっています。

また、問屋機能も有しているため、他社商品も取り扱うことができ、あじかん製品と他社商品を組み合わせたメニュー提案や売り場作りのお手伝いを得意とし、他社との差別化を図っています。

事業概要|業務用食品事業 (国内) の状況

当中間連結会計期間は、鳥インフルエンザの発生により減少した産卵数が猛暑の影響などによって回復せず、当社製品の主要な原材料である鶏卵価格が、当初見込みを上回る水準で推移し、4月から9月の平均価格は、328.8円(東京M相場)と過去最高となりました。また、その他にも人件費や物流費などのコストも上昇し、非常に厳しい経営環境でした。

事業概要|業務用食品事業 (国内) の状況

販売面においては、米や海苔が高騰している影響で、巻寿司の中の具材比率を下げて対応されるお客さまもいらっしゃり、当社の主力製品である玉子焼やカニ風味蒲鉾、干瓢などの使用量が低下しました。また、お客さま店舗での巻寿司自体の販売量も低下したことで、当社の巻寿司具材の売上が減少しました。

事業概要|業務用食品事業 (国内) の状況

一方で、大手ホテルチェーンなど新規業態への販売促進活動を強化しており、ホテルの朝食バイキングなど、当社製品を採用いただける場面も増えています。

事業概要|業務用食品事業 (海外) の状況

続いて、海外の業務用食品事業についてご説明します。海外への販売は、国内で製造している製品のうち、鶏卵加工品、巻寿司具材、和惣菜を世界各国へ販売しています。

中国では2工場を展開しており、生産拠点としてだけでなく、中国国内への内販も行っています。その他、2021年にはアメリカのカリフォルニア州に現地法人を設立し、アメリカへの販売を強化しています。

事業概要|業務用食品事業 (海外) の状況

当中間連結会計期間は、アメリカのカリフォルニア州において、Prop.12「動物福祉を重視した飼育環境の基準を定める法律」の影響で、鶏卵加工品がケージフリー卵に制限されていることから、アメリカへの厚焼玉子の販売量が停滞しています。一方で、香港やシンガポールでは、厚焼玉子の販売量を拡大しました。

現在は下期に向けて、アメリカでのProp.12へ対応した厚焼玉子の販売に向けて準備を進めています。その他、野菜加工品やハラル対応に向けた製品などの品揃強化、展示会出展などを通じて販売促進活動を強化しました。

2026年3月期|第2四半期 (中間期) 業務用食品事業の業績

これらの結果、業務用食品事業は、国内の売上高が前年同期比2.0パーセント減少の215億6,200万円、海外の売上高は9.2パーセント増加の12億3,400万円となり、業務用食品事業のセグメントとしては、1.5パーセント減少の227億9,600万円となりました。

売上高の低下に加え、主要原材料、人件費、物流費の高騰により、セグメント利益は前年同期比52.9パーセント減少の9億5,200万円と、減収減益の結果となりました。

事業概要|ヘルスフード事業の状況

ヘルスフード事業のセグメントについてご説明します。

2010年に、当社として初めての一般消費者向け商品となるごぼう茶を発売しました。発売から15年で約35億円の売上高まで拡大し、健康茶市場の拡大を牽引してきました。あじかんのごぼう茶は便通改善効果があるとして、日本で初めて、ごぼう茶のカテゴリーで機能性表示食品の届出が受理されました。

また、近年ではごぼう茶以外にも、スープやチョコレート風のスイーツなど、お茶以外の製品開発にも力を入れており、ごぼうを喫食していただく場面を増やしていきたいと考えています。

事業概要|ヘルスフード事業の状況

当中間連結会計期間は、主要原材料のごぼうが高値で推移する厳しい経営環境でしたが、積極的な広告宣伝活動の実施や販売促進活動に力を入れた結果、2024年から発売している当社初のペットボトルごぼう茶「おいしい!ごぼう茶」や機能性表示食品である「国産焙煎ごぼう茶 ごぼうのおかげW」などのごぼう茶の売上が好調でした。

ペットボトルごぼう茶は、これまでよりも手軽においしいごぼう茶を楽しめることから、より若い世代や男性にもご購入いただけており、ごぼう茶の購買層拡大につながっています。

2026年3月期|第2四半期 (中間期) ヘルスフード事業の業績

これらの結果、当中間連結会計期間のヘルスフード事業の売上高は前年同期比10.9パーセント増加の19億1,800万円となり、セグメント利益も売上高の増加に伴い、1.6パーセント増加の1億2,400万円となりました。

一方で、主要原材料の高騰や広告宣伝の積極的な展開などにより、セグメント利益率は、0.6ポイント減少の6.5パーセントとなりました。

2026年3月期|第2四半期 (中間期) 連結業績の推移

以上の結果、冒頭でもご説明したように、当中間連結会計期間の売上高は、前年同期比0.6パーセント減少の249億4,300万円、最終的な親会社株主に帰属する中間純利益は、80.5パーセント減少の1億7,900万円となりました。

下期に向け、業務用食品事業では、省人化による生産効率の向上や歩留まり改善を進め、原価低減に取り組みます。また、外食や宿泊施設などの新規業態へ提案活動を継続するとともに巻寿司の啓蒙活動とも連動し、厚焼玉子やカニ風味蒲鉾を中心として提案活動を強化することで売上拡大を図っていきます。

ヘルスフード事業では、引き続き、広告宣伝活動の積極的な展開により、機能性表示食品であるごぼう茶を中心に販売拡大を行います。また、ごぼうでできたチョコレート風菓子「GOVOCE」の新シリーズ品「GOVOCEミルク」などの新製品を市場に投入する予定で、新しい売上の柱を育てていきます。

2026年3月期|通期連結業績予想

これらの活動を展開することで、2026年3月期通期連結業績予想は、売上高は510億円、原材料の高騰や諸経費の増加により、営業利益は11億円、為替関連の影響も見込み、経常利益は13億円、これに法人税等を加えた最終的な親会社株主に帰属する当期純利益は9億円を見込んでいます。

2026年3月期|当社が重視する経営指標の予想推移

業績予想から算出される2026年3月期通期連結会計期間の当社が重視する経営指標については、EBITDA24億円、ROIC3.5パーセント、ROE5.1パーセントとなります。なお、2027年3月期には、ROIC5.0パーセント以上、ROE6.0パーセント以上を目指しています。

また、配当については、52円を見込んでおり、その場合のDOEは2.2パーセントになると予想しています。今後の配当については、収益構造の良化に連動して配当水準を段階的に引き上げ、2027年3月期にはDOE2.5パーセント以上を目指していきます。

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