【QAあり】ANYCOLOR、通期業績予想を上方修正 コマース、イベント売上がQ1計画を超過、変動費率改善も業績に寄与
2026年4月期 第1四半期決算
田角陸氏(以下、田角):みなさま、本日はお集まりいただき、誠にありがとうございます。ANYCOLOR株式会社代表取締役CEOの田角です。それでは、2026年4月期第1四半期の業績について、CFOの釣井よりご報告します。
釣井慎也氏(以下、釣井):CFOの釣井です。私から、2026年4月期第1四半期の決算ハイライトについてご説明します。
まず、第1四半期の業績についてです。売上高・営業利益・四半期純利益は、いずれも当初見込んでいた見通しを上回る結果となりました。
売上高を領域別にご説明します。まずライブストリーミング領域は13億8,500万円で、おおむね見通しどおりの結果となりました。メンバーシップ中心の収益構造が継続しており、大型企画や3Dライブなどの配信を中心に大きく盛り上がり、YouTube再生も非常に順調でした。
次にコマース領域は103億9,400万円となり、当初見込んでいた見通しを上回る結果で着地しました。主な取り組みとしては3点あります。まず、VTuberユニットの周年施策や季節性の大型施策において、グッズの企画やプロモーションを事前にしっかりと準備し、盛り上がりの最大化を図りました。
また、この四半期にはライブイベントが数多くありましたが、ライブ関連グッズについて、事前・当日・事後の販売を戦略的に実施することで、お客さまにとっての盛り上がりを最大化することができたと考えています。
また、それらを通じて受注した商品が多く積み上がりましたが、発送管理を徹底し、想定外の発送遅延などが生じない体制を構築するよう努めてきました。その結果、売上高は見通しを上回る水準で着地しています。
イベント領域については21億1,700万円となり、当初の見通しを大きく上回る結果となりました。背景として、この四半期に開催したイベントは、主なもののみでも、VTuberユニット関連で3件、「にじさんじ WORLD TOUR 2025」に関連したイベントで3件などがありました。
各イベントにおいて、ネットチケットの販売が想定を大きく上回る結果となったことなどが、見通しを上振れたことに寄与しています。
プロモーション領域については、見通しをやや上回るかたちで着地しました。案件実施数および平均案件単価ともに順調に推移しており、足元ではIPコラボなどの大型施策が増えてきています。
営業利益は70億400万円となり、利益面でも当初見込んでいた水準を大きく上回る着地となりました。
売上高および営業利益推移(四半期)
四半期単位の推移を見ると、売上高・営業利益ともに過去最高を記録しました。
コスト内訳推移(四半期)
コスト構造の詳細です。まず、直接変動費率は44.1パーセントで着地し、前年同期比で0.5ポイントの減少と、おおむね低い水準で推移しました。
計画段階では、イベント比率が大きい四半期であることを考慮し、もう少し高い直接変動費率を見込んでいました。しかし、イベントにおけるコスト改善がうまく奏功した結果、適切にコストコントロールができたと考えています。
コマース領域・プロモーション領域についても、少しづつではありますが直接変動費率は改善傾向にあり、結果として良い水準で着地しました。
その他の原価・販管費については、期初計画どおりの進捗となっています。主な構成項目としては人件費がありますが、採用計画はおおむね計画どおりに進んでいます。
VTuber数およびANYCOLOR IDの推移
VTuber数およびANYCOLOR ID数の推移です。この第1四半期には新規デビューはありませんでしたが、期初計画どおりに進行しており、第2四半期の8月には「にじさんじ」から新規デビューを行いました。
従業員数の推移
従業員数の推移です。基本的には期初に立てた採用計画に基づいて採用を継続しています。足元のトレンドとしては、中途採用による即戦力に加え、社内で育成するための育成枠も設けており、来春に向けた新卒採用にも注力しました。
第1四半期の主要施策(ライブストリーミング・イベント)
第1四半期の主要施策を領域別に見ると、ライブストリーミング領域については、スライド左側上段に示している「にじさんじ甲子園」という施策があります。こちらは毎年夏に恒例で実施している大型施策で、当社に所属する多くのVTuberが参加する配信イベントとなっており、大きな盛り上がりを見せました。
スライド下段に示している「MECHATU-A 1st 3DLive」は、春先に3Dお披露目を行った8人のVTuberによる3Dライブで、YouTubeにおいて非常に大きな盛り上がりを見せた配信となりました。
また、この四半期には非常に多くのイベントを開催しました。スライド上段の3つは、VTuberのユニット単位で行ったイベントです。下段の3つは「にじさんじ WORLD TOUR」の取り組みとして実施し、仙台・名古屋・横浜での各公演を開催しました。
第1四半期の主要施策(コマース・プロモーション)
コマース領域およびプロモーション領域についてです。コマース領域では、「Prism Heart June Bride」という季節性のある大型施策を実施しました。こちらは毎年6月に実施している「ジューンブライド」をテーマとした定番の大型施策で、大きな反響がありました。
それ以外の施策としては、「ChroNoiR(クロノワール) 7th ANNIVERSARY」「Dytica(ディティカ) 2nd Anniversary」「VOLTACTION(ヴォルタクション) 3rd Anniversary」があります。これらはいずれも当社に所属するVTuberユニットの活動周年をお祝いするグッズ施策で、ファンのみなさまから非常に好評でした。
プロモーション領域については、現在IPコラボによる大型施策が増加傾向にあります。「デュエル・マスターズTCG×にじさんじ」はトレーディングカードゲーム、「オンキヨー×にじさんじ」はイヤホン、「ピグパーティ×にじさんじ」はゲームと、それぞれ当社のIPとのコラボ施策を実施しました。
スライド右下に示している「バーチャル アサヒの森×にじさんじ」は、バーチャル万博のPRとして実施した案件です。
継続的な新規デビューとVTAオーディション
足元の新規デビューとVTAオーディションについてです。第1四半期ではありませんが、先月8月の第2四半期に、ガールズバンドをコンセプトとした4名の女性ユニット「今宵、××と夢を見る。」(略称:よいゆめ)がデビューしました。
また、VTAオーディションとして、3種類のオーディションを7月に開催し、特色のある将来のデビュー候補生の発掘に努めています。以上が第1四半期の業績報告です。
2026年4月期 第2四半期業績見通し
第2四半期および通期業績の見通しについてご報告します。まず、第2四半期の業績見通しです。2026年4月期の決算において、この第2四半期は売上高と利益がもっとも小さい四半期となる見込みです。
これは施策実施時期のバランスなどによるもので、引き続き足元、そして下期以降の施策や案件に向けた準備を進めている状況で、第2四半期見通しの具体的な見通しの数字はスライドに掲載のとおりです。
主要な施策は、本日時点で発表しているもののみを記載していますが、これらの施策および今後発表するものなどで、第2四半期もしっかりと進めていく考えです。
2026年4月期 業績予想の修正
最後に、通期の業績予想の修正を発表しました。前回6月に発表した業績予想は、売上高が490億円から510億円、営業利益が190億円から200億円というレンジでしたが、それぞれスライドに記載のとおりに改定しています。
修正の理由についてはスライドに記載のとおりですが、端的に言えば、第1四半期の業績進捗が想定を大幅に上回ったため、その分を業績予想に反映しています。引き続き、第2四半期以降も施策を着実に積み重ね、より高い業績を目指していきます。
現時点では、前回に引き続き、期中を通じた「にじさんじ」全体の盛り上がりや、ここ数年でデビューした新しい世代のVTuberの成長度合い、その他の要因を勘案しながら、一定のレンジで業績予想を開示しています。
ご説明は以上です。
質疑応答:コマース領域の売上高好調要因および特徴について
釣井:「国内コマース領域の売上高好調の要因を、客数・客単価・購買回数に分けて教えてください。また、客数において年代別で伸びている層、および売上上位品目や価格帯も
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