ハイライト
山本拓真氏:みなさま、本日はお集まりいただき、誠にありがとうございます。代表取締役社長の山本です。私から、2025年9月期第2四半期の決算についてご説明します。よろしくお願いします。
まずはハイライトです。1つ目のハイライトとして、売上高・営業利益ともに予算より上方着地しています。今期も引き続き、売上・利益ともに順調に推移しています。
2つ目として、今期グループインしたThe World Management社も営業利益に貢献してくれています。M&A費用が大きく影響していますが、前年同期を上回る営業利益を稼いでいます。
3つ目として、専門的になりますが、居宅介護支援費Ⅱという算定要件対応システムに、カナミッククラウドサービスが民間企業で唯一採択されました。こちらについては、後ほどご説明します。
KPIハイライト
KPIハイライトです。半期が終わり、売上高は前年同期比108.8パーセントの26億6,100万円、EBITDAは前年同期比114.2パーセントの9億6,400万円、営業利益は前年同期比114.3パーセントの7億6,400万円と、堅調に成長しています。
また、カナミッククラウドサービスの導入地域数は前年同期比102.6パーセントの1,395地域となっています。
有料ユーザーIDは前年同期比121.7パーセントの20万人超、無料ユーザーIDも前年同期比116.4パーセントの10万人超と、堅調にユーザー数が増えています。
「URBAN FIT24」の店舗数は前年同期比104.5パーセントの23店舗と、それぞれの指標が成長している状況です。
Agenda
本日のアジェンダです。スライドに記載の4つについてお話ししたいと思います。
1-1.カナミックグループの事業構成(3本柱)
まずは、グループの強みと業績概要についてご説明します。現在、カナミックグループは3本の柱、3つのセグメントで事業を提供しています。
それぞれの課題に対するソリューションやサービスを提供することを事業の柱としており、IT化、DXがすべてのキーワードとなります。
1つ目は、我々のメイン事業である、少子高齢化、超高齢社会を支えるカナミッククラウドサービスです。医療、介護、子育てのDXを提供しており、お客さまは自治体、医師会、医療法人、介護事業者となっています。クラウドサービスでさまざまな専門領域をカバーし、DXを実現することがメインの事業です。
2つ目は、健康DXの領域で、健康寿命を長くしようという事業です。指定運動療法施設をとったメディカルフィットネス、健活アプリ、健活、健康DXをメインとしており、こちらは一般コンシューマー向けのサービスとなっています。
3つ目は、スタートアップ支援やDX支援、海外展開で新産業を創出するRuby開発社とThe World Management社という2つの会社の事業です。Webシステムの受託開発や組込み受託、ERP導入コンサルティングなどを展開しています。
この3つ目の柱にシンガポールのThe World Management社の海外展開分が加わり、今期第2四半期からは同社のP/L、売上利益が連結されていることをご認識いただければと思います。
1-2.グループ企業の事業構成と事業シナジー
このグループ構成5社によって、生まれてから亡くなるまでのヘルスケア領域各領域におけるリアル店舗とITサービスを提供する会社として成長を続けているのが、我々の事業ポートフォリオになっています。特にITが軸となっている会社であり、各領域をDXしていくことが我々の目指している姿です。
子育て、健康、医療・介護、それぞれのゾーンの登場人物が使うソフトの部分を「フロントエンド」と呼んでいます。
一方でERP、いわゆるITのゾーンで言うと、専門職の方が使うというよりは、経理や人事側の部分を「バックエンド」と呼んでいます。
これらすべてが連動するかたちでトータルソリューションを提供しているのが、カナミックグループの事業シナジーです。
1-3.カナミックネットワーク 成長の推移
2016年9月期がマザーズに上場した期となりますが、上場来約9年はずっと堅調に成長を続けてきています。CAGRも上場来20パーセントを超え、直近3期間では売上高41.5パーセント、EBITDA25.5パーセントと、非常に大きく成長しています。
さらに、M&Aの効果などもあり、グループの事業ポートフォリオは広がっています。その結果、2025年9月期は売上高56億円、EBITDA20億円、営業利益16億円を目指しています。
1-4.2025年9月期 第2四半期 連結実績
今期も半期が過ぎ、第2四半期までの連結実績です。売上高は26億6,100万円となり、前年同期比108.8パーセント、予想比100.4パーセントです。
EBITDAは9億6,400万円となり、前年同期比114.2パーセント、予想比109.6パーセントと、上方着地しています。
営業利益も経常利益も同様のため、そのような意味ではそれぞれ堅調に成長してきています。
1-5.2025年9月期 第2四半期 セグメント情報
セグメントを分割すると、スライドの記載したようなかたちになっています。医療・介護クラウドプラットフォームは、前年同期比114.7パーセントと成長しています。
健康寿命延伸の売上は前年同期比89.8パーセントと少し落ちていますが、こちらは2024年9月期にフランチャイズの出店があり、フランチャイズフィーやマシンの卸などの売上が入っていました。
今期はまだフランチャイズが出店していない中で、直営の会員数が非常に伸びています。さらに、直営2店舗を出店している状況でも利益が取れており、利益は前年同期比389.9パーセントと大きく成長していることから、しっかりと利益貢献してくれる会社に成長しています。
ソリューション開発のRuby開発社とThe World Management社も、それぞれ堅調に成長しています。第2四半期からThe World Management社の売上利益が連結されていますが、早くものれんを上回る利益となっているため、そのような意味ではしっかりと堅調に成長しています。売上高は前年同期比117.3パーセント、セグメント利益は前年同期比130.3パーセントとなっています。
その結果、連結売上高は前年同期比108.8パーセント、連結営業利益は前年同期比114.3パーセントと、堅調に成長しています。
「医療・介護クラウドプラットフォームの売上高がQonQで下がったのではないか?」というご指摘をよくいただくため、開示資料にも記載していますが、前期第4四半期および今期第1四半期には、医療保険のオンライン請求、オンライン資格確認に伴う初期費用の特需があり、そちらが数字に乗っています。
特に第4四半期に大きく初期費用が乗っており、第1四半期にも少し乗っています。第2四半期からは特需がなくなっているため、初期費用というより、月額化しているかたちとなります。
我々の月額ビジネスは利益率が高いため、ストックビジネスの部分が堅調に成長し、利益がしっかりと獲得できているということです。
そのような背景があるため、決してQonQで下がっているわけではないことをご確認いただければと思います。
1-6.営業利益増減要因
また、営業利益の増減要因についても記載しています。前期の営業利益6億6,800万円に対し、今期は2億1,400万円ほど上がっていることについては、賃上げ等を行っていることから人件費が少しコスト高になり、固定費も上がってきているものの、原価はそれほど増えていません。
前期はRuby開発社やアーバンフィット社など2社ののれんがすでに含まれていますが、今期第2四半期には1,000万円ほどのThe World Management社ののれんが発生しています。
さらに、第1四半期にはM&A費用としてエージェントのフィーやデューデリジェンス費用が4,500万円ほど発生し、The World Management社分で5,500万円ほどの経費が出ていますが、これらを加味しても、営業利益は前年同期比114.3パーセントの7億6,400万円となっています。
しっかりと成長した利益の中でM&Aも行うことができている状況のため、こちらは非常にプラスの要因ではないかと思っています。また、海外展開もしっかりと開始できているため、そのような意味では堅調な進捗であるとご理解いただければと思います。
1-7.クラウドサービス導入地域数の推移
我々のKPIとして、クラウドサービス導入地域数も半期ごとに開示しており、2025年9月期第2四半期は1,395地域と、堅調に伸びてきています。
日本全体の人口は減っているため、総地域数は減少していますが、我々を使っていただいている地域数は伸びており、そのような意味では、カナミッククラウドサービスを使うユーザーはしっかりと増えています。
導入地域は34パーセントに近い数値にまでなってきており、今後も堅調に伸ばしていきたいと考えています。
1-8.クラウドサービス ユーザーID数と導入事業所数推移
クラウドサービスユーザーID数と導入事業所数の推移です。有料ユーザー数が20万人を超え、無料ユーザー数ももうすぐ11万人にまで伸びてきています。後ほどご説明しますが、ケアプランデータ連携のシステムにカナミッククラウドサービスも認定を受けたことから、無料ユーザーが堅調に増えてきています。
また、大口のユーザーが入った期と比べても、引き続き有料ユーザーがどんどん増えています。法改正需要を吸収し終わった後もユーザー数は増えていることから、非常に良い傾向ではないかと思っています。
カナミッククラウドサービスをご利用いただいている事業所数も、ついに5万事業所を超えました。非常に多くのお客さまに恵まれている状態となっているため、今後もカナミックを利用するお客さまをどんどん増やす取り組みを進めていきたいと思っています。
全体の介護事業所のシェアで言えば、まだ15パーセントから16パーセントのシェアとなっているため、今後も伸びしろがある業界です。カナミッククラウドサービスは今後もどんどんシェアを伸ばし、しっかりと売上、利益を稼ぐサービスになってくれるだろうと考えています。
1-9.株主還元
株主還元です。2023年9月期より、配当性向30パーセント以上に上方修正しているため、増配しています。
毎年売上と利益がしっかりと上がっていく会社であることから、2019年頃から増配を繰り返すかたちで、2025年9月期は7.5円の配当を予想しています。
1-10.株主還元
従来の抽選式優待に加え、「URBAN FIT24」の優待券の贈呈を行っています。抽選で10名さまに20万円相当の「JCBギフトカード」、1年以上持っていただいている株主さまには抽選で3名さまに20万円相当の「JCBギフトカード」券を抽選で贈呈しています。
「URBAN FIT24」の優待券に関しては、100株以上お持ちの方に優待券1枚を贈呈しています。1枚で2名さまで来ていただけるため、施設利用とレンタルタオル、ウェア、シューズ付きとなる、5,940円相当の優待券となります。
2-1.カナミックビジョン2030
成長戦略です。我々は、クラウドサービスで医療・介護従事者のユーザーを獲得し、そこにプラットフォームサービスとしてさまざまなサービスを提供しています。
また、ブランディングとしてBtoCサービスもグループの中で提供していきながら、スライドに記載したPhase1、Phase2、Phase3を合体させ、Phase4の海外展開に入っていきます。もともと計画していたとおり、2025年から海外展開に着手するところまでは、予定どおり堅調に成長してきています。
2-2.グループ企業の事業構成と事業シナジー(再掲)
再掲となりますが、我々は生まれてから亡くなるまでのヘルスケア領域を支えるヘルステックサービスを展開する会社です。子育て、健康、医療・介護、それぞれのゾーンをDXしていくことが我々のビジョンとなっています。
2-3.医療・介護業界の市場規模
特に医療・介護業界は市場規模が非常に大きく、2000年に介護保険が始まった時に3兆6,000億円だった市場は、現在16兆円を超える規模になってきています。
2040年から高齢化がピークを迎える2042年に向けては、高齢化率が36パーセントとなり、政府試算では28兆円が必要だと言われています。そのような意味では、これからもまだ需要が高まっていく業界であるということです。
逆に、現在介護職は非常に人手不足という面もあり、そのような意味では、人によるサービスではなく、IT化、センサ、AIなどを活用した事業を行っていかなければ、介護というサービス自体が成り立たないことになります。
まさにこの周辺サービスである我々の介護DXや医療DXは、非常に注目が集まっている領域であることは間違いないと思っています。我々のクラウドやAI、IoTを駆使した介護DX、医療DXのゾーンは、今後の伸びしろが非常に高いのではないかということです。
2-4.アーバンフィット店舗出店目標
我々は店舗ビジネスにも取り組んでおり、「URBAN FIT24」では、2030年9月期には100店舗まで持っていきたいと考えています。
単なるジムを拡大するという話ではなく、我々のユーザーである医療法人と連携したメディカルフィットネス、また、ITを活用したDX化されたジムという2つを柱として、差別化された店舗を展開していきたいと考えています。
以前にも開示していますが、我々の24時間ジムである「URBAN FIT24」は非常に人気が高く、1店舗当たりの平均会員数も900名を超えるようなジムです。
大手24時間ジムの1.5倍程度の店舗当たり会員数がいることから、それだけみなさまが集まってくる良いヘルスケア、ヘルステックの施設であることも、ぜひご認識いただきたいと思っています。
現在は出店の諸経費がかかることから、利益には少しインパクトがありますが、2期前に大きな赤字となり、4店舗ほどの直営を出していた頃と比べると、今期は直営を2店舗出してもしっかりと黒字になる状況です。そのような意味では、出店コストをきちんと吸収できるほど利益率が高いビジネスになってきています。
特に出店していない期に関しても、利益率が3割程度出ています。利益率が非常に高い業態となっているため、今後も伸ばしていきたいと考えています。
2-5.当社のM&A戦略について
我々は、ヘルスケアから保険サービスという横軸、ITサービスからリアル店舗という縦軸の4エリアを、しっかりと事業ポートフォリオとして今後も広げていきたいと考えています。
特に我々に強みがあるのは、スライドの右下に電子カルテ、介護システム開発、薬局システム、子育てシステムとあるような、保険サービスのIT化です。
Ruby開発社や康納美克(大連)科技有限公司が全体を横断するような開発ができる会社を持っており、左上の領域となるアーバンフィット社では、ヘルスケアのリアル店舗サービスを展開しています。
ただし、全体を下支えするのはITサービスであり、基本的に我々は、健康領域、医療・介護領域をIT化・DX化していく会社です。このような事業ポートフォリオでしっかりとピースを埋めていきながら、社会に欠かせないヘルスケア、ヘルステック企業に成長していきたいと考えていることをご認識いただければと思います。
3-1.ベンダ試験(V4対応版)合格
こちらは出力する側となりますが、出力したり取り込んだりするベンダーテストに合格しています。実は4月から様式が変わっており、「V4」にも合格しているというトピックになります。
3-2.クラウドサービス情報
こちらは出力だけでなく、つなぐ部分のトピックです。各社の出力と取込ができるというのが先ほどのV4のテストであり、これをつなぎ、やりとりする認定が今年から始まっています。
従来は、国民健康保険連合組合中央会が出しているソフトでしか居宅介護支援費Ⅱという加算を取ることができなかったのですが、民間開放され、厚労省が認定を出す仕組みが始まりました。
ここで、カナミックネットワークが民間企業で初めて認定を受けました。我々以外にも何社も応募があったようですが、我々しか受からなかったと公表されています。そのような意味で、カナミッククラウドサービスは一歩抜きん出た介護ソフトになったのではないかと自負しています。
また、居宅介護支援費Ⅱを取った場合に何が起きるかというと、スライドに記載した算定要件のとおりです。簡単にご説明すると、ケアプランデータを連携しない場合は、ケアマネジャー1人当たり45件までの要介護者しか見られません。しかし、カナミッククラウドサービスを使用してケアプランデータを連携すると50件まで大丈夫になります。
これによりどれだけのインパクトが出るかというと、ケアマネジャーでいうと1,400単位、約1万4,000円です。約1万4,000円が5件増えるだけですので、「そこまで大したことない」と見えるかもしれません。
しかし、介護事業所は、ケアマネジャーと訪問介護、ケアマネジャーと訪問看護、ケアマネジャーとデイサービスのようなかたちで、基本的に法人では、ケアプランを作る人とサービスを行う人がだいたいセットで持っています。
要介護者1人当たりの客単価は、およそ10万円から20万円の売上になりますし、要介護5の方であれば約35万円の売上になります。
これが5人増えるということは、実は事業所として非常にインパクトが大きいです。売上が100万円、150万円上がるような差になります。1事業所でケアマネジャー1人当たり5人増えるということがどれくらいインパクトがあるか、おわかりいただけるのではないかと思います。
したがって、カナミッククラウドサービスを使用して生産性を向上しつつ、ケアプランデータ連携を使って居宅介護支援費Ⅱを取り、5人増えることがケアマネジャーごとに行われると、特にケアマネジャーを多く抱える事業者では、大きな売上インパクトが起きます。
国としては、より生産性を向上するためにケアプランデータ連携の使用やいろいろなIT化・DX化をより推進している中で、「国のソフトではなくカナミックのソフトでも良いよ」というところの規制緩和が行われたことが非常に大きなポイントです。「カナミッククラウドサービスを使用すれば、その事業所の売上はより上がるようになりますよ」ということがわかりやすくできるようになりました。
加えて他の介護ソフトはこの認定を取っていないため、そのような意味ではカナミッククラウドサービスを使う優位性が出たことは非常に大きなニュースです。今回聞きに来てくださった方には詳しくご説明したいと思い、時間を割かせていただきました。
3-3.グループ情報
さっそく利益貢献してくれているThe World Management社についてです。M&A後のPMIの一環として、SAP社という世界最大の会計ソフト会社を導入しているThe World Management社は、クラウド型ERPソフトウェア「GROW with SAP」の取り扱いパートナーに認定されました。この認定はカナミックグループになったことで取得できました。
企業規模や認定コンサルタントの人数などが必要ですが、まず先にPMI上で取得しました。これにより、今まで「SAP Business One」という中小企業向けの製品しか扱えませんでしたが、中堅・大手向けの「SAP S/4HANA」というSAPのメインパッケージを扱えるようになりました。
同じメンバーでより高い売上が取れることになり、そのような良い引き合いも取れるということで、グループインによるシナジーがさっそく生まれてきています。
ここも、「GROW with SAP」を活用しながら、さらにこの会社も伸びるようにしていきたいと考えています。
3-4.グループ情報
今期は「URBAN FIT24」が直営2店舗を出しているとご説明しましたが、6月2日に飯田橋駅前店がグランドオープンします。スライドの外観写真の下側に駅の出口がありますが、ほぼ駅直結の東京区政会館にオープンします。
現在、ドトールコーヒーの上の2階を工事しており、ほぼ出来上がっています。都内はこれで4店舗です。少し西側の池袋近くの文京音羽店、南のほうの池上駅前店、少し東側の日本橋人形町店、東京のど真ん中に近い飯田橋駅前店と、各種アプローチしやすい場所を選んでいます。
このようなところから、フランチャイジー探しにもつながると思っています。また、いろいろな方々に「URBAN FIT24」、メディカルフィットネス、IT化・アプリ化した健康DXの良さを知っていただけるようにしたいと考えています。
今週金曜日の飯田橋駅前店のプレオープンイベントの際には柔道金メダリストの角田選手、千代田区の区長に来ていただく予定です。しっかりとグランドオープンのオープニングセレモニーを行い、翌週のプレオープン、再来週のグランドオープンを見込んでいます。
ぜひみなさまにご来店いただきたいと思っていますので、よろしくお願いします。
3-5.グループ情報
実は、アーバンフィット社がスポーツ庁の認定を取得した「スポーツエールカンパニー」というものがあります。アーバンフィット社の従業員が不健康では意味がないため、従業員一人ひとりが心身ともに健康である姿を作っていこうという従業員の運動を奨励し、取得しています。
3-6.北海道営業所開設
カナミックネットワーク側になりますが、カナミックはネットワークを取り、面を取って点をソリューションしています。我々が面を取っている地域には、営業所を出していく戦略を取っています。
今までは、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、沖縄の6拠点に出しており、カナミックの面を取っているエリアですが、北海道も非常に面が取れてきたため、このたび北海道営業所を開設する運びとなりました。これにより現在、全国7ヶ所に営業所を展開する予定です。
これから北海道の面をさらに広げながら、点もソリューションし、カナミッククラウドサービスのユーザーを広げていきたいと考えています。
3-7.クラウドサービス情報
トライト社と一緒に、トライト社の子会社であるブライト・ヴィー社が提供する「ケアデータコネクト」との連携を開始しています。今までもカナミッククラウドサービスにいろいろなIoTセンサは直接接続していました。スライド左側に記載のとおり、現在のIoTセンサは非常にいろいろなものがあります。
従来はこれをすべてつなぐために、個別にカスタマイズしたり時間をかけてつないだりしていましたが、このたびトライト社のグループである「ケアデータコネクト」を接続することになりました。
「ケアデータコネクト」は、基本的に「IoTを全部つなぐ」というコンセプトで行っています。IoTをすべてつなぐ「ケアデータコネクト」と、それを記録やレセプトにつなげるカナミッククラウドサービスとデータが連結することで、現場の負担軽減や業務効率化を実現するDX推進の業務提携を開始しています。
お互いに販売するかたちをとっており、2月に「両社がこれからさらに拡大していけるよう業務提供した」というニュースも発表しています。
3-8.グループ情報
先ほどご説明した「URBAN FIT24」日本橋人形町店についてです。日本橋人形町店は昨年11月に直営店としてオープンしました。こちらも人形町駅から徒歩約1分と、駅近の良い場所の2階にあります。ぜひみなさま、こちらも足をお運びいただければと思います。
3-9.グループ情報
第1四半期の10月にThe World Management社が子会社化し、グループインしています。11月末にグループインを終え、第1四半期はB/Sの連結、第2四半期はP/Lの連結と着実にPMIを進めています。
4-1.カナミックグループ概要
カナミックネットワークの会社概要とビジネスモデルについてです。おそらく、何度もお会いしている方が非常に多いと思いますが、初めての方もいらっしゃるかもしれませんので、カナミックネットワークのビジネスモデルをご説明します。
カナミックネットワークは2000年に創業した会社です。もともと創業者の会長は広告業界の人間でした。介護保険のテレビCMを作ったのが会長です。そして「これから新しくできる介護という市場で、インターネットプラットフォームを持とう」と立ち上げたのがカナミックネットワークです。
そこからお客さまを増やし、クラウドプラットフォームの利用者が5万事業所を超えました。そのようなメイン事業である、医療・介護・子育て分野のクラウドプラットフォーム事業です。
そこに、康納美克(大連)科技有限公司を設立してエンジニアを獲得し、Ruby開発社というエンジニア軍団もM&Aでグループインし、「URBAN FIT24」というリアルなBtoCサービスも持ち、さらにThe World Management社というシンガポールのITコンサル会社も持つことで海外展開も始めており、順調に進捗しています。
昨年末時点で、グループ従業員数は369名です。
4-2. 社長紹介
私自身は、もともと富士通でエンジニアをしており、どちらかというとエンジニア畑の人間ですが、2005年からカナミックネットワークにジョインしています。東京大学や国立がん研究センターで国の事業なども行っており、「東大ー柏モデル」を構築してからカナミックネットワークの医療・介護連携はどんどん広がっています。
2014年からカナミックネットワークの社長に就任し、2016年にマザーズ上場、2018年に東証一部上場、2022年にプライム市場に移行しています。
また、各社の取締役も行っていますが、今年からは筑波大学の非常勤講師として就任しており、アントレプレナーシップ推進大使と一緒に、起業家教育にも携わっています。厚労省や総務省の委員会の委員なども行っており、ガイドライン作りなどにも多く参画しています。
4-3. Purpose & Values
「Purpose & Values」をご説明します。我々のキャッチコピーは「人生を抱きしめるクラウド」です。生まれてから亡くなるまでの人の幸せを支えるクラウドサービスを提供する会社です。
カナミックネットワークという社名は、「介護を生き生きと活性化させるネットワークサービスを提供する」という理念から、「介護(カイゴ)」「活性化(ダイナミック)」「ICT(ネットワーク)」の3つのキーワードを掛け合わせて誕生した造語です。
4-4.私たちの目指すところ
我々は街作りを行っています。高齢者支援と子育て支援の両輪を支え、若者が働きやすい街作りを進めることがカナミックネットワークのビジョンです。
このITクラウドプラットフォームを、プラットフォームサービスとしてさまざまなインターネット広告やフィンテック、AI・IoTやシェアリングエコノミーを提供し、医療・介護・子育ての多世代包括ケアの実現を目指しています。
4-5.医療介護クラウドサービス
我々は、2階建ての構造というクラウドで特許を持っています。
1階は地域に点在する法人ごと・事業所ごとに医療法人・介護法人のソリューションを行う介護業務システムです。2階は、そのような法人をつなぐ情報共有システムで、面のソリューションです。
このような面のソリューションと点のソリューションを両方持ち、融合しているものでソフトウェア特許を持っています。
4-6.医療介護クラウドサービス 1階層 2階層 ソリューション
この仕組みを活用し、電話・郵送・FAXで報告・連絡・相談している医療・介護業界に対して、クラウドサービスで報告・連絡・相談できるようにするのがSTEP.2です。
このタイミングでは、自治体・医師会にクラウドを契約して有料のユーザーなっていただき、この地域に点在する医療・介護法人は無料のユーザーになります。無料のため参入障壁がなく、いろいろなソフトを使用していても連携できるのがSTEP.2です。
また、STEP.3として1階の介護ソフトをリプレイスし、ドミナント内のカナミッククラウドサービスの占有率を上げていくことが、カナミックネットワークのソリューションです。
もともとSTEP.1では、n人の患者にn人のチームがくっついているため、連携コストはnのn乗回でした。
STEP.2では、患者の部屋で情報を共有するだけでチーム共有ができるため、連携コストはn回です。
STEP.3は、ふだんの業務を行っていれば自動的に連携でき、連携コストがゼロになるため、nのn乗回がn回になり、それが0回になります。この地域ソリューションの提供がカナミッククラウドサービスの大きなポイントです。
4-7.医療介護クラウドサービス:介護業務システム 1階層
STEP.3を実現するためには、1階の介護業務システムが非常に使いやすくなければ意味がありません。
他社のような「帳票が作れます」「レセプト(保険請求)できます」など単純なところではなく、一気通貫ですべての領域において使えることがカナミッククラウドサービスの大きなポイントです。介護のPDCAすべてを包括したソフトであり、介護事業経営を支えるクラウドERPパッケージがあります。
よって、業界最大手のニチイ学館から零細のパパママ介護事業所まで、幅広くすべてのところで使っていただけるパッケージを出している、介護ソフトに非常に力を入れている会社だとご認識いただければと思います。
4-8.医療介護クラウドサービス:情報共有システム 2階層
2階の情報共有システムは、患者のパーソナルヘルスレコードのようになっています。これを専門職の方々で、患者、要介護者を見ている方、医療・介護従事者だけが見られるようになっています。
医療・介護情報やADL、バイタル、薬の情報、介護の情報などすべて情報共有しながらコミュニケーションを取るためのシステムです。
4-9.プラットフォーム化による収益拡大
このプラットフォームで、決済、インターネット広告、AI・IoT、シェアリングエコノミー、人材マッチングなども行っています。カナミッククラウドサービスの一番のバリューは、多くの医療法人、介護法人、自治体、医療・介護従事者やご家族等がシステムにログインすることです。
4-10.カナミッククラウドサービス 介護業務のDX
具体的には、カナミッククラウドサービスでは、QR読取での介護記録、科学的介護やIoTの連携、請求書・領収書のWeb化、電子決済、バックオフィスの効率化、情報共有、AI活用などの介護DXがトータルで実現します。
4-11.アーバンフィット24 健康DX
「URBAN FIT24」は先ほどご説明したメディカルフィットネスで、厚生労働省の「指定運動療法施設」を取っている日本で唯一の24時間ジムです。この「指定運動療法施設」の認定は非常に難しく、他の大手24時間ジムも小規模の24時間ジムはどこも取れていません。
医療法人との連携、さまざまな認定要件をクリアしなければいけないことが理由です。我々はそれを全部クリアできている稀な存在だと思います。
実は「指定運動療法施設」で運動すると、ジムの料金全額に医療費控除が効きます。したがって、税還付が受けられる唯一のジムとして大きな差別化要因となっています。実際に払うお金よりも実質安く通うことができます。
4-12.フィットネスジムサービスにさらなる付加価値をプラス
会員専用アプリは、入退館や運動記録、体組成、食事、睡眠を記録し、「Apple Watch」「Fitbit」などさまざまなものと連動してライフパフォーマンス向上をサポートする、オールインワンのヘルスケアアプリとなっています。
そのようなところが他のジムにはない大きな特徴です。運動もマシンだけではなく、フリーウエイトや家で行う運動など、すべてのデータが取れるため、自分の健康が見える化されるようなものになっています。
4-13.フィットネスジムサービスにさらなる付加価値をプラス
実はアーバンフィット社は文京区の介護予防事業を受託しています。アーバンフィット社は文京区のフィットネスクラブを利用できる介護予防事業の認定を受けているため、リアルに行政のサービスにも参入しています。
このようにカナミックネットワーク、医療、行政との連携が実現しています。
4-14.Ruby言語で開発されているサービス群
Ruby開発についても少しご理解を深めていただこうと思います。現在、スタートアップに非常に投資が集まり、どんどん新しいスタートアップが生まれてきています。実はスタートアップ界隈におけるシステムのほとんどがRubyという言語で開発されています。
スライドは「RubyKaigi」という世界的なイベントに出ているスポンサーの一覧です。これらはすべてRubyで開発しています。海外勢ではAirbnbやShopifyもRubyで開発されており、国内勢においても楽天やDeNA、マネーフォワード、freee、Sansan、エムスリー、メドレー、ユニコーン、SmartHRなどさまざまなところがRubyで開発を行っています。
また、ゲーム系や仮想通貨系なども裏側はRubyで作っているところがけっこうあります。見ていただくと「あ、そうなんだ」とよく言っていただきますが、非常に作りやすく、どんどんプロダクトを作れるというところに特化しているため、実はそれだけ生産性が高い言語です。
これに特化したRuby開発社という会社をM&Aしたカナミックネットワークがご理解いただけるのではないかと思います。また、それだけ社会的ニーズが高い言語で開発できる会社がグループにあることが、スタートアップ支援に活きるとおわかりいただけるのではないかと思い、今回この資料を付けました。