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三嶋隆氏(以下、三嶋):本日はお忙しい中、フリュー株式会社2025年3月期第2四半期決算説明会にご参加いただきましてありがとうございます。代表取締役社長の三嶋です。本日は2025年3月期の第2四半期の決算概要からご説明します。

25年3月期第2四半期ハイライト

まずハイライトです。2025年3月期第2四半期は、連結全社で世界観ビジネスが牽引し、前年同期比で増収となっています。一方でガールズトレンドビジネスではプレイ回数が若干苦戦したため、減益となりました。

セグメント別では、世界観ビジネスはクレーンゲーム景品が非常に好調で、海外物販も好調だったことより、増収増益になりました。

ガールズトレンドビジネスは、プレイ回数が苦戦し、それに連動する有料会員数も減少しており、減収減益となっています。

フリューニュービジネスは、家庭用ゲーム・アニメが堅調で増収となり、かつ赤字を圧縮しています。

25年3月期第2四半期連結概要

2025年3月期第2四半期連結のP/Lです。前年同期比で売上高は103.8パーセント、営業利益は59パーセントとなりました。売上は堅調に伸びていますが、営業利益が若干苦戦している状況です。

25年3月期第2四半期世界観ビジネス概要

セグメントごとに詳しくご説明します。世界観ビジネスでは、第2四半期の売上高は、前年同期比107.4パーセントと非常に好調です。

サブセグメントのクレーンゲーム景品は、前年までも大きく伸びていた中でさらに伸びており、売上は前年同期比104パーセントと、好調に推移しています。

海外物販についても、前年度はコロナ禍による物流混乱の影響で若干伸び悩みましたが、今期は前年同期比で2倍近く伸びています。

高価格帯ホビーについては、売上は若干減少しているものの、高粗利なものに絞って利益を改善しています。ただし大変申し訳ないことに、このサブセグメントはまだ赤字となっています。赤字を圧縮すべく、商品点数を絞って高粗利なものを販売し、利益改善に動いているところです。

その他は、好調に推移しています。中価格帯のホビーが順調で、「みんなのくじ」では『刀剣乱舞ONLINE』等が発売され、非常に好調です。

為替の平均送金レートです。当期の社内レート150円に対して、第2四半期は148円、累計で見てもちょうど150円ということで、当初の見通しどおりの影響となっています。

25年3月期第2四半期ガールズトレンドビジネス概要

ガールズトレンドビジネスの概要です。ユーザー数はコロナ禍前に戻っており、現在お客さまには私どもの機械で遊んでいただいています。ただし、一人あたりのプレイ回数がコロナ禍前に戻らず、有料会員数も減少しています。この結果、全体の売上高は前年同期比で94.8パーセントと伸び悩み、減収減益となっています。

サブセグメントのプリントシール機のアミューズメント施設も、直営店も、プレイ回数が減少し、伸び悩んでいます。「ピクトリンク」は有料会員数の減少により、売上も若干伸び悩んでいます。

その他はデコメ等のコンテンツサービスが縮小しており、売上高は前年同期比で63.6パーセントと停滞しています。

スライド下部のプレイ回数を見ていただくと、第2四半期のプレイ回数は前年同期比で89.1パーセントと、100パーセントを割っています。

内訳で見ると、前年同期比で中学生が120パーセント、高校生・大学生が前年比よりも落ちています。コロナ禍に高校1年生を通過した年代、特に今の女子大生世代の一人あたりのプレイ回数の復活が、非常に厳しい状況になっています。

25年3月期第2四半期フリューニュービジネス概要

フリューニュービジネスの概要です。家庭用ゲームソフトとアニメが堅調で増収となり、赤字を圧縮しました。売上高は全体で前年同期比116.9パーセントとなりました。

サブセグメントの家庭用ゲームソフトは前年同期比112パーセント、アニメも前年同期比139.8パーセントと伸びています。

カラーコンタクトが前年同期比でほぼ横ばいの98.4パーセントでしたが、その他のゲームアプリや広告プランニングは苦戦しつつも前年同期比125.1パーセントとなり、フリューニュービジネスセグメント全体では赤字を圧縮できている状況です。

事業の進捗 世界観ビジネス

世界観ビジネスの事業の進捗をご説明します。スライド左側のグラフは、2023年度までのクレーンゲーム景品関連の売上高推移です。市場動向を見ると、国内のアミューズメント施設のプライズ市場は、毎年前年比5パーセント成長で推移していました。

これに対し当社のクレーンゲーム景品は前年比で37パーセントの成長で、市場の伸びを大きく上回る伸びを示していました。さらに今期も先ほどご説明したとおり、前年同期比104パーセントと引き続き伸びています。

ただし、足元のクレーンゲーム景品市場は若干伸び悩んでおり、頭打ち感があります。その中でも当社は売上を伸ばしているところです。

スライド右側の棒グラフは、海外物販の四半期別売上高推移です。2024年度に売上を大きく落としています。これは、コロナ禍の影響で海外の流通在庫が過多となった影響です。2024年3月期の第3四半期以降は回復に向かっており、2025年3月期の第2四半期は売上高が前年同期比の約2倍のペースで拡大しています。

高価格帯ホビーはまだ赤字であるため、黒字化に向けてアイテムの絞り込みに取り組んでいるところです。

事業の進捗 ガールズトレンドビジネス

ガールズトレンドビジネスの事業の進捗です。プリントシール機「ピクトリンク」の中学生無料キャンペーン等の施策によって、中学生のユニークユーザー数も一人あたりのプレイ回数も伸び、プレイ数は好調に推移しています。

一方で女子大生世代を中心にコロナ禍の影響が残っており、全体としてはマイナスになっている状況です。

「ピクトリンク」はプレイ回数に連動し、有料会員数が減少していますが、単価の高いプレミアム会員の積み上げは堅調に推移しています。具体的な打ち手として、スライド左下の冬機種「EVERFILM」を発売しています。

「EVERFILM」は、従来の顔を加工する「盛る」という価値以外に、「楽しさ」という価値を提供しています。スライド下部に、旗がはためいているような写真やハートの中に映り込むような写真を掲載しています。これはプロジェクションマッピングで、正面からプロジェクターを被写体に当てています。

従来、顔を盛るためには正面からこのような光を当ててはいけませんでした。しかし楽しさ重視の機械にするため、あえて挑戦的な機械を作ったところです。

スライド右下の「変なプリ」は、『変な家』でおなじみの覆面ホラー作家、雨穴氏とコラボしたものです。これはSNSで大変バズっています。期間限定のコラボプリントシール機で、世の中の話題を集めてプリントシール機で遊んでいただくことを促進しています。

事業の進捗 ガールズトレンドビジネス戦略

ガールズトレンドビジネスの事業戦略を具体的にご説明します。現状の課題は、ユニークユーザーは戻っているものの、コロナ禍の時にプリ入学できなかった方が、一人あたりのプレイ頻度を落としている状況です。打ち手としては、撮影頻度に焦点を当てた商品開発とプロモーション施策を実施して、プレイ数アップを狙います。

従来の戦略は、スライドの表の青色で示すとおり「盛れる」新筐体という、「盛れる」商品を開発することによって、お客さまに価値を提供していました。しかしながら「盛れる」についてはスマートフォンの写真加工アプリでもできるということで、一部競合しているところもあります。

そこで、このリアルな場所の遊びをさらに楽しんでいただくために、新施策としてピンク色で示したとおり、「盛れる」以外の価値を提供する新筐体を出しています。その中の1つである「EVERFILM」は、「楽しさ」や「思い出」などの価値を提供する機械です。

それに加えてプロモーション戦略も、話題性のある「変なプリ」のプロモーションや、青春感を煽るプロモーションのイベントプリリレーなどを進めています。プロモーションとプロダクトを合わせて、お客さまのプレイ回数を上げるように動いているところです。

事業の進捗 フリューニュービジネス

フリューニュービジネスの事業の進捗です。第2四半期は家庭用ゲームの自社タイトル『REYNATIS/レナティス』を発売しました。アニメでは『ゆるキャン△SEASON3』のBlu-ray&DVDを発売しました。

下期にかけては、スライド下部の表のとおり、アニメのOA開始が2本あります。10月には『ねこに転生したおじさん』、同じく10月に『きのこいぬ』が始まり、『ゆるキャン△』に続く大ヒットアニメを狙って、新しいチャレンジを続けています。

11月には家庭用ゲームソフト2本の発売があります。『バトルスピリッツ クロスオーバー』『ベイブレードXONE(ゾーン)』に続き、今後さらに新しい商品をローンチすることによって、下期も堅調に推移すると見通しています。

通期業績予想に対する進捗

通期業績予想に対する進捗です。売上高430億円、営業利益30億円で、業績予想の修正はしていません。

ただしスライド下部のセグメント別の表にあるように、世界観ビジネスは上方修正、ガールズトレンドビジネスとフリューニュービジネスは下方修正としています。

通期業績予想に対する進捗 PL

通期業績予想に対する進捗のP/Lです。売上高の進捗率が上期で50.2パーセント、営業利益は若干遅れており、43.5パーセントとなっています。こちらは下期のアミューズメント商品の売上およびプレイ回数の増加によって挽回する見込みです。

当期のプレイ回数とピクトリンク有料会員数の見通し

当期のプレイ回数の前提です。当期のプレイ回数と「ピクトリンク」有料会員数は、年間プレイ回数が約3,400万回、2025年3月末「ピクトリンク」有料会員数は約152万人を見通していましたが、今回の足元の状況を踏まえ、プレイ回数約3,200万回、2025年3月末有料会員数約137万人に変更しています。

スライドの2年前の数字と1年前の数字をご覧いただくと、有料会員数がほぼ横ばいで、プレイ回数が約3,300万回でした。ちょうど会員が減るか増えるかのブレークイーブンのポイントが約3,300万回であり、今回それを若干下回ったため、会員数も落としているという状況です。

私からのご説明は以上です。ご清聴ありがとうございました。

質疑応答:ガールズトレンドビジネスのプレイ回数が減っている要因について

質問者:ガールズトレンドビジネスのプレイ回数が減っている要因についてうかがいます。所得環境として、アルバイトなどの時給が上がっており、若い人の所得環境は良いのではないかと思う反面、親御さんの所得環境があまり良くないというイメージがあります。プレイ回数はこのような影響を受けているのでしょうか?

その他にも、スマホでも同じような機能が搭載されていることによる影響や、他のエンタメとの時間とお金の取り合いによる影響、新商品や新サービスの計画による影響など、いろいろな要因が考えられると思います。

もう少し具体的に、プレイ回数が減っている要因と、これがいつボトムアウトし、また良い方向に向かうかについての見通しについて教えてください。

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