2024年11月期第1四半期決算説明
増田典久氏:みなさま、こんにちは。MITホールディングス株式会社代表取締役社長の増田です。本日は当社の決算説明会動画をご視聴いただきありがとうございます。2024年11月期第1四半期決算についてご説明します。
目 次
第一部は、第1四半期の決算概要についてご説明します。内容としては、決算ハイライト、それに伴う営業利益の増減要因分析、2024年11月期の業績予想に対する進捗です。第二部は、グループ会社概要とトピックスについてご説明します。
第1四半期決算ハイライト
2024年11月期第1四半期の決算についてご説明します。ハイライトとして、売上高は前年同期比1億4,300万円増、13.1パーセント増の12億4,100万円となりました。売上総利益は前年同期比5,400万円増、22.3パーセント増の2億6,900万円です。
営業利益は前年同期比6,300万円増の5,300万円、経常利益は前年同期比6,500万円増の5,300万円、当期純利益は前年同期比4,400万円増の3,100万円となりました。
四半期別の業績推移
四半期別の業績推移として、売上高、売上総利益、営業利益それぞれについてご説明します。全体的にシステムインテグレーション、DXソリューションともに順調に拡大し、第1四半期の過去最高を連続更新しています。
DXソリューションの売上拡大に伴う増収効果により、粗利率は前年同期比1.8ポイント向上の23.9パーセントとなり、売上総利益は前年同期比22.3パーセント増の2億9,699万円と大幅増益を達成しました。
増収効果と販管費の圧縮により、営業利益は前年同期比6,300万円増の5,382万円と、こちらも大幅増益を達成しています。
スライドのグラフを見ると、売上高は過去3年の第1四半期において、今期は12億4,100万円と過去最高を連続で更新中です。売上総利益は約2億9,700万円、営業利益は約5,400万円と、過去最高を更新しています。
サービス別四半期売上高推移
サービス別四半期売上高推移です。システムインテグレーション、DXソリューションともに第1四半期の過去最高を連続更新中です。
当社の主軸事業であるシステムインテグレーションの売上高は、前期比11.1パーセント増の10億8,700万円です。公共、エネルギー、運輸・物流など、社会インフラに関わるシステムの受注等が拡大し、堅調に推移しています。また、新規顧客の開拓に伴う要員の確保、受注単価のアップや高利益案件にシフトできたこともあり、予定を上回る好調なスタートを切ることができました。
DXソリューションの第1四半期の売上高は、前期比28.8パーセント増の1億5,400万円です。この中でも主軸となる自社商品「Wisebook(ワイズブック)」及び「DynaCAD(ダイナキャド)」へのビジネスの選択と集中を強化し、高利益率ビジネスへと変革しています。また、「Wisebook」及び「DynaCAD」の受注・納品が順調に推移したことにより、第1四半期は大幅な増収となりました。
DXソリューション四半期売上高推移
DXソリューションの四半期別売上高推移です。デジタルマーケティングの第1四半期の売上高は、前年同期比35.4パーセント増の5,500万円となりました。「Wisebook」のプライベートサーバー案件、いわゆるカスタマイズ案件の受注が堅調に推移しました。また、前期からの延伸案件が数件ありましたが、そちらを順調に納品できたことにより、第1四半期は大幅な増収を達成しています。
図面DXソリューションです。第1四半期の売上高は、前年同期比60.8パーセント増の8,500万円となりました。昨年グループに加入したネットウィンクスのCAD製図サービスの売上増加が牽引しています。また、「DynaCAD」製品の保守契約による売上及び紙図面の電子化サービスの売上が順調に拡大しました。
クラウドソリューションです。第1四半期の売上高は、前期比47パーセント減の1,300万円となりました。認証ソリューションの食事予約クラウドシステム「The Meal」の導入が数件決まり、実績が増加しました。自社商材であるデジタルマーケティングと図面DXソリューションへの選択と集中を強化したことにより、クラウドソリューションの売上は前期比で縮小傾向です。
営業利益の増減要因分析
営業利益の増減要因の分析です。自社商材のソリューションサービス(デジタルマーケティング・図面DX)の売上拡大により増収効果があり、利益率が改善しています。前期はM&A関連及び広告宣伝費等の営業投資や人材投資が発生しましたが、今期はそれらを若干抑えたことで第1四半期の営業利益は黒字転換しています。
スライドのグラフをご覧ください。前期の第1四半期の営業利益はマイナス1,000万円でした。そちらからシステムインテグレーションの増収効果でプラス2,400万円、DXソリューションの増収効果でプラス3,000万円となりました。また、要員が順調に拡大し、その投資による人件費増でマイナス1,600万円です。
人材投資、営業投資、M&A関連費用はそれぞれ前期比で圧縮し、その効果が利益を持ち上げています。その他費用が若干あり、結果として第1四半期の営業利益は5,400万円、営業利益率は4.3パーセントとなりました。
損益計算書の概況
損益計算書の概況です。スライドは先ほどご説明したとおりの数字です。売上高は、前年同期比でシステムインテグレーションがプラス11.1パーセント、DXソリューションがプラス28.8パーセントと、それぞれ大きな伸びを示しました。
売上高のトータルは前年同期比でプラス13.1パーセントの12億4,100万円となりました。それに伴い、営業利益も前年同期比で約6,300万円増加しています。
経常利益は約5,300万円と、こちらも前期比で大幅な伸びを示しています。
2024年11月期業績予想に対する進捗
2024年11月期の業績予想に対する進捗についてです。
2024年11月期について、売上高は前期比9.9パーセント増の52億6,000万円、営業利益は前期比137.6パーセント増の2億円を計画しています。
システムインテグレーションの堅調な伸びとDXソリューションの自社商材である「Wisebook」及び「DynaCAD」の利益率の高いビジネスへの選択と集中を強化することで、今後もさらなる受注拡大と収益力向上を目指しています。
それぞれの進捗率について、売上高は52億6,000万円に対して23.6パーセント、営業利益は2億円に対して26.9パーセントとなっています。
配当方針
配当方針です。当社は、配当を今後の経営の重要政策の1つとして位置づけています。利益の配分にあたっては、業績の推移を見据え、将来の事業の発展と経営基盤の強化のために必要な内部留保を確保しつつ、連結配当性向30パーセント以上を目安に、安定的かつ継続的な配当を維持することを基本方針としています。
2024年11月期は配当性向30パーセント、普通配当15円を想定しています。
MITホールディングス会社概要
当社の会社概要について、あらためてご説明します。創業は1990年1月で、東京都品川区にてシステムイオを設立しました。こちらが母体であるMITホールディングスの前身となります。その後、2009年12月に持ち株会社制度へ移行し、MITホールディングスを設立しました。
2020年11月には東証JASDAQに上場し、2022年4月の市場区分再編に伴い、スタンダード市場に移行しました。
スライドに記載のとおり、資本金は2億9,000万円強、発行済株式数は210万株強です。グループ会社は国内に5社あります。
MITホールディングス単体の従業員数は18名で、平均年齢は43歳です。連結の従業員数は410名で、平均年齢は37.9歳です。
MITホールディングスグループ会社概要
グループ会社の概要です。システムイオ、NetValue、ビーガル、エーピーエス、ネットウィンクスが国内の5社になります。このうち、システムイオ、NetValue、エーピーエスはシステムインテグレーション、ビーガル及びネットウィンクスはDXソリューションを基本としています。
「Wisebook」「DynaCAD」といった自社製品を保有しているのはビーガルです。スライド最下部に記載しているVision Links Myanmarは、2024年3月末をもって解散及び精算手続きを開始しています。
グループ事業概要 (2つの主要サービス)
グループの事業概要です。当社グループには、システムインテグレーションとDXソリューションの2つの主要サービスがあります。
システムインテグレーションサービスは、大きな社会インフラを支えるシステムの構築や運用などを担っており、ものづくりに匹敵する事業です。「ITプラットフォーム・ビルダー」として、社会インフラ系の大規模システム開発を行っており、売上高実績に占める割合は86.5パーセントとなっています。
一方、DXソリューションは自社製品を活用し、デジタル化を通じて、企業と人、グループ会社、すべてのステークホルダーをつなぎ合わせ、サービスを提供しており、「ITプラットフォーム・プロバイダー」と位置づけています。
こちらは「Wisebook」「DynaCAD」などの自社製品に加えて、足場仮設計画図等のCAD製図を行っています。
システムインテグレーションサービスの概要
主軸事業であるシステムインテグレーションサービスの概要です。先ほど、グループ会社のシステムイオが前身だとお話ししましたが、独立系システムインテグレーターとして、30年を超える実績を積み重ねています。
スライドの円グラフをご覧ください。日立グループ、富士通グループ、NTTグループ、NECグループ、その他上場企業を合わせた受注が全体の72.3パーセントを占めており、当社グループの強い経営基盤として安定的な成長を実現しています。今期は売上高45億円を目指しています。
DXソリューションサービスの概要
DXソリューションは、利益率の高い自社製品による独自のソリューションサービスです。
繰り返しになりますが、「Wisebook」によるデジタルブックの制作・配信、「DynaCAD」2D/3Dの開発・販売、足場仮設計画図等の製図サービスが中心です。加えて、クラウドソリューションとして、「自治体申請ナビ」「食事予約クラウドシステム」などがあります。今期は売上高7.6億円を目指しています。
トピックス①
トピックスを3つご紹介します。1つ目のトピックスは、「『Wisebook EdTech クラウド』新機能続々リリース」ということで、新機能追加のご案内です。
「Wisebook EdTech クラウド」は、学校・資格学校・専門学校・企業の研修などのような教育シーンで活用されています。学習する側の学習効率を改善する、あるいは教える側である講師、教材開発分野で非常に利便性が高い商材で、今後も教育に特化した機能が続々と登場します。
追加機能として4項目をスライドに記載しています。
1つ目は書込み同期機能です。デジタルブックに書き込まれた文字やメモなどが瞬時にサーバーへ同期され、ブラウザとアプリ間で最新情報として同期利用できるため、それぞれの効率がアップします。
2つ目は学習分析機能です。簡単にいうと、学習者が「どこでどれだけ学習したか」といったあらゆるタイプの学習経験を記録・追跡しながら分析していきます。生徒側は「ゴールまでまだこれだけ残っているな」、教える側は「ここが弱いな。ここをもっと強化して教えないといけないな」などと分析することができます。
3つ目はすべてのOSで利用できるアプリをご用意しています。
4つ目は見本本の配送コスト削減に貢献します。もちろん紙ではなくデジタルブックですので、紙にかかる物流コストが不要となり、さらに即時に配信できるということで、物流面においても非常に貢献する商材です。
トピックス➁
2つ目のトピックスは、新サービス「Trend Tap」無料デジタルブック配信サービスの配信開始です。パンフレットやチラシなど、企業では世間に告知したい情報などが多種多様にありますが、それを簡単にWeb配信できる無料のシステムです。
さまざまなパンフレットが差し込まれている物理的なパンフレットスタンドのデジタル版と捉えていただければと思います。「Trend Tap」では、さまざまにカテゴライズされた分野の告知情報を、誰でもすぐに比較しながら見ることができます。配信側にとっても、まずは無料で配信できることがメリットです。
特徴として4つスライドに記載しています。
1つ目は「無料でWEBへ配信」です。利用者が告知したい内容をこのシステムに投入する、つまりドラッグ&ドロップするだけで配信可能となります。それによりURLが生成され、生成されたURLは、みなさまのSNS、ホームページやQRコードを利用した配信にご利用いただけます。
2つ目は「必要な機能、ほしいだけ」です。まずはシンプルに、必要なものだけを搭載したサービスですので、容量追加やアクセス分析、製作代行などの追加機能については、MyPageから購入いただけます。
3つ目は「紙の良さをそのままに」です。PDFとは異なり、ダウンロードする必要はなくサクサク見ることができます。
4つ目は「社会課題へチャレンジ」です。「Wisebook」と同様、デジタルブックのため印刷の必要がなく、CO2削減や社内DX化促進などに貢献できます。
いろいろと告知したい内容を簡単にポストできるサービスです。
トピックス③
3つ目のトピックスは、「『MATree』デジタルマーケティングを強力にサポート」ということで、こちらは新サービスとなります。新規顧客開拓におけるマーケティング活動をサポートするマーケティングオートメーションツールです。こちらも必要な機能だけを厳選し、シンプルで使いやすさを追求した、低コストでご提供しているサービスです。
売上を上げたい、あるいは露出を大きくしたいといったお客さまの要望を実現するためには、弱いところや足りないところを分析、マーケティングする必要がありますが、このツールを利用するとその強弱がわかります。
「MATree」では、潜在顧客の行動によって設定箇所ごとにポイントが付与されていきます。例えば、どのようなページにどれだけ滞在していたかなどがポイント化されていき、ポイントが高ければ高いほど、どれだけ自社サービス・製品に興味があるといったことがデータを通じて分析できます。こちらは現在「Wisebook」の機能にも一部搭載していますが、それをさらに強化したようなシステムになります。
中期経営計画の基本戦略 (売上計画)
最後に、中期経営計画の基本戦略についてご説明します。これまでのご説明のとおり、当社はシステムインテグレーションサービスが経営基盤となっています。スライド右上に「売上70パーセント未満」と記載していますが、システムインテグレーションサービスを経営基盤としてそこから出た利益を一部DXソリューションに投資し、戦略的に自社製品を中心としたDXソリューションサービスを引き上げていこうという計画です。
2025年に売上高60億円、DXソリューションの売上比率は全体の20パーセント、5年後の2030年に売上高100億円、DXソリューションの売上比率は全体の30パーセント程度に引き上げる計画です。今後は、高利益率を生み出すDXソリューションを引き伸ばしていこうという中期経営計画です。
以上、2024年11月期第1四半期決算概要をご説明させていただきました。ご説明のとおり、当第1四半期は、システムインテグレーション、DXソリューションともに売上高は四半期最高値を更新しています。
今後ともこの順調なペースで受注拡大、売上・利益拡大に向けて進んでいきたいと考えていますので、みなさまよろしくお願いします。本日はご視聴いただきありがとうございました。