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松川裕史氏:アクセルマーク株式会社代表取締役社長の松川です。本日はお忙しい中、2023年9月期通期決算説明の動画をご覧いただき、誠にありがとうございます。スライドには本日のアジェンダを示しています。まず第一に、2023年9月期通期業績概要からご説明します。
2023年9月期 4Qサマリー
第4四半期の業績についてご説明します。売上高は5億2,300万円、営業利益はマイナス4,700万円、当期純利益はマイナス5,500万円となりました。第4四半期の事業トピックスは、広告事業のアドネットワークサービス「ADroute」において、新規顧客の開拓が順調に進んだことにより、徐々に売上高を回復できました。
また、今期から広告事業における中長期的な成長のための大規模投資を行っています。現在、AIを活用した新たな広告プラットフォームの開発が最終フェーズに入り、計画通り進行しています。
今後の注力事業として、2023年9月より新たにトレーディングカード事業を開始しています。
後ほどご説明しますが、ブロックチェーン関連事業は経営資源の選択と集中により、ブロックチェーンゲーム領域の配信権の譲渡や、サービス終了に向けた対応を開始しています。
業績の四半期推移
業績の四半期推移についてご説明します。 第1四半期から売上減少を続けていましたが、当第4四半期はQonQ比で増収となりました。利益は、第4四半期中にブロックチェーン関連事業における事業の見直しにかかる費用の計上により、一時的に減少額が増えています。
セグメント別の四半期推移
セグメント別の四半期推移です。広告事業は先ほどお伝えしたとおり、アドネットワークサービス「ADroute」の新規顧客の開拓が順調に進み、売上高は回復傾向です。
また、9月からその他事業として新たにトレーディングカード事業を開始しています。ブロックチェーン関連事業は、ゲームタイトルの配信権の譲渡やサービス終了に向けた対応を開始しており、第4四半期中は収益が減少しています。各事業の今後の取り組みについては、後ほどご説明します。
損益計算書四半期推移
損益計算書の四半期推移です。当第4四半期は、売上高は回復傾向にあるものの、新しい広告プラットフォームの開発など先々への投資にかかる費用が増加していることや、ブロックチェーン関連事業における配信権の譲渡等による一部費用を特別損失として計上したことにより、QonQ比は増収減益となっています。
損益計算書概要(通期比較)
通期の損益計算書の概要です。前期と比較すると、当事業年度は中長期的な事業成長のための投資と捉え、大規模な投資を実行し順調に進んでいます。
しかし、第2四半期から第3四半期までにコロナ禍が収束し、経済活動の再開による需要動向の変化に出遅れたことにより、通期の売上高は前期より減少する結果となりました。第4四半期以降の現在の業績は、回復傾向にあります。
貸借対照表概要
貸借対照表の概要です。当事業年度より開始している広告プラットフォームのシステム開発投資により、無形固定資産が増加しています。また、トレーディングカード事業の開始にかかる投資により、その他資産が増加しました。当第4四半期も、引き続き財務の健全性は維持しています。
トレーディングカード事業 市場状況
各事業の状況についてご説明します。まずは、トレーディングカード事業です。広告事業に次ぐ、当社の新たな収益の柱となり得る事業として、2023年9月よりトレーディングカード事業を開始しました。
トレーディングカード市場は、2022年度は前年比132パーセントと大幅に拡大成長しています。また、昨今のコレクション性の高まりにより、セカンダリー市場も活発化しており、ユーザーさまから買い取ったカードを用いたオリパと呼ばれるオリジナルパッケージの市場も年々拡大しています。
当社では、今後も持続的な成長が見込まれるトレーディングカード市場をターゲットに、当社が保有するエンタメ分野のノウハウおよびデジタルマーティング分野の強みを活かすことができると判断し、この市場への参入を決定しました。
トレーディングカード事業 市場の変化(市場拡大)
現在のトレーディングカード市場の特徴としては、先ほどもお伝えしたとおり、コレクション性の高まりにより、一次流通だけでなく中古品を扱うセカンダリー市場に関しても活発化しています。
セカンダリー市場においては、従来のトレカの買取、販売を行う店舗型販売に加えて、自動販売機にて商品を販売する自動販売機型があります。これは従来の店舗型販売とは異なり、時間や場所を選ばず設置、販売することができ、現在、全国で増加傾向にあります。
トレーディングカード事業 事業内容
このような市場環境のなか、当社は「トレカ横丁」のブランドにて、自販機型オリパ販売を展開しているエイチ・エム・ワイ社と業務提携しました。エイチ・エム・ワイ社は、トレカ事業に関するさまざまなノウハウを保有しており、全国800台以上の自動販売機による販売網を擁しています。
当社では 2023年9月より、全国に設置された「トレカ横丁」ブランドで展開しているトレカ自販機の共同運営を行っています。エイチ・エム・ワイ社との協業により、事業の垂直立ち上げができており、すでに収益計上が開始されています。
今後はエイチ・エム・ワイ社との協業を強力に推進しつつ、自社店舗や自社オンラインECの展開も視野に入れながら、事業を大きく成長させていきたいと考えています。みなさま、お近くで自販機を見かけた際には、どうぞよろしくお願いいたします。
広告事業 今までの経緯~今後
広告事業に関してご説明します。当社は、2000年代初頭より、デジタル領域においてそれまでのノウハウとさまざまな技術をかけあわせながら、Web領域全体に事業展開を推進してきました。
時代の変化に対応しながら、今期は新しい広告プラットフォームへの開発投資を行っており、現在、最終フェーズの段階となっています。新たな広告プラットフォームを実装することで、大きな収益の柱の確立を目指していきます。
広告事業 当社の目指す方向性
以上を踏まえ、当社が目指す広告事業の方向性としては、「デジタル領域におけるイノベーションの推進」となります。デジタル領域に常にアンテナを張り、革新的なサービスを提供し続けていきます。
AI(人工知能)を積極的に活用したプロダクトを早期にリリースし、当社がこれまで注力してきたブロックチェーン技術と広告事業をかけあわせた可能性に関して、こちらも検討していきたいと考えています。
広告事業 新広告配信プラットフォーム
先ほどより何度もお伝えしている新たな広告配信プラットフォームに関しては、AI技術を活用した取り組みを行っています。次世代型ターゲティングシステムを搭載した自社開発のDSPとして、「AXEL MARK DSP(ADSP)」を提供する予定です。
アドネットワーク領域で10年以上にわたり蓄積された膨大なデータと、最新のAI技術の組み合わせにより、最適な広告効果を実現させることができるプロダクトになっています。現在、最終フェーズの段階に入っており、近日中にはみなさまにリリースさせていただく予定ですので、どうぞご期待ください。
広告事業「 アドネットワーク」 領域 サービス状況
広告事業における各サービスの現況についてご説明します。「ADroute」においては、コロナ禍における需要も一段落し、それらの反動による一部取引先の予算減少などがありつつも、新規顧客開拓が順調に進んだことにより、売上は回復傾向にあります。引き続き堅調に推移しており、収益のさらなる拡大に努めていきたいと考えています。
広告事業 「 デジタルマーケティング」 領域 サービス状況
デジタルマーケティング領域で展開している「TRADING DESK」のサービス状況に関してご説明します。第4四半期においては、コロナ禍が収束に向かい、経済活動の再開に伴う需要動向の変化や市況感による停滞もあり、大きく業績が減少することとなりました。
現在、組織体制の強化およびサービスメニューの強化等の抜本的な改善策を計画しています。早急に事業の立て直しと、その後、再成長させることに注力していきます。
IoTヘルスケア事業 ヘルスケアの取り組み内容
IoTヘルスケア事業に関してご説明します。当社ヘルスケア事業の取り組みでは、当社、アクセリード社、ウィズ・パートナーズ社の3社それぞれの強みを活かし、有望な技術・製品のバリューチェーンを構築する事業開発型のビジネスモデルとなっています。
これらの取り組みの1つでもある、当社が出資しているAscella Biosystems社に関しては、引き続き感染症検査キットである「Ascella Real Time System」の早期実用化を目指し、取り組みを進めていきます。
また、その他の案件に関しても、現在交渉、調整を行っています。これらの進捗に関しては、発表できる段階となったら適宜発表したいと思っています。
IoTヘルスケア事業 積雪深自動モニタリングシステム YUKIMI
積雪深自動モニタリングシステム「YUKIMI」についてです。今期は、デジタル田園都市国家構想に基づく補助金を活用した提案を行い、受注拡大を図ってきました。今冬では、石川県、山形県の2自治体に採択され、導入を予定しています。
なお、山形県の自治体の案件に関しては、NTT東日本山形支店との共同提案により受注したものです。今後も、デジタル田園都市国家構想推進交付金を活用し、自治体のさらなるDX化を目指し、当社「YUKIMI」の導入提案を積極的に進め、販路の拡大を行っていきます。
ブロックチェーン関連事業 今までの経緯~今後
ブロックチェーン関連事業に関してご説明します。当社は、2018年よりブロックチェーン関連事業に参入して以来、ブロックチェーンゲーム単体での収益化による事業の確立を目指してきました。
しかしながら、現在はブロックチェーンゲーム領域の将来的な見込みなどを考慮し、ゲームタイトルの配信権の譲渡やサービス終了に向けた対応など、事業の見直しを行っています。
当社では、ブロックチェーン技術自体においては、可能性のある技術であると経営判断をしていますが、今後の市場成長性を見極めながら、これまで培ったノウハウを活かし、ゲーム領域以外での事業展開を模索していきます。
2024年9月期 業績予想
2024年9月期業績予想についてご説明します。2024年9月期は、中長期の事業拡大のための投資を継続しつつ、新しい広告プラットフォームである「AXEL MARK DSP」のサービス開始と、新規事業のトレーディングカード事業による数字を見込んでいます。
2024年9月期は売上高30億円、営業利益、経常利益、当期純利益それぞれ100万円の予想とします。来期も投資を継続し、新規プロダクトや新規事業による売上、利益を積み上げ、当社「再成長スタート元年」として黒字の予想としました。
今後の方針 全社サマリー
当社の今後の方針と見通しについてご説明します。これまでのまとめとなりますが、全社としては、中長期的な経営基盤の安定化を実現するために、「事業規模拡大への投資」と「人材・働く環境への投資」を積極的に行っていきます。既存事業である広告事業に関しては、引き続き収益事業として事業拡大に邁進していきます。
そのための施策として、第1に営業力の強化として、営業のスペシャリストを積極的に採用し、競争力の強化、稼ぐ力の強化を図っていきます。また、事業スピードを重視した組織体制への改変も、あわせて行っていきます。
第2に、新規広告プロダクトの投入として、AIを用いた広告プラットフォーム「AXEL MARK DSP」の提供を今期中に開始します。また、継続的な新規プロダクトのR&Dも推進していきます。
さらに、新規事業であるトレーディングカード事業、IoTヘルスケア事業、ブロックチェーン関連事業においては、引き続きさまざまな可能性を検討しつつ、広告事業に次ぐ新たな収益の柱となるように努めていきます。
今後の見通しについて
今後の見通しについてご説明します。これまでのまとめとなりますが、前期は事業を再成長させるためにさまざまな投資を行ってきました。今期も積極的な投資を行いつつ、「再成長スタート元年」として、しっかり事業基盤の構築を図り、全社の加速度的な成長を実現していきます。
中長期に大きく成長するため、今期にさまざまな施策の実行があることをご期待いただければと思います。
以上、簡単ではありますが、「『楽しい』で世界をつなぐ」アクセルマーク株式会社の決算説明とさせていただきます。ご清聴いただき誠にありがとうございました。