2021年6月期第2四半期決算説明

細谷武俊氏:株式会社ジョイフル本田、代表取締役社長執行役員の細谷武俊でございます。​これから、2021年6月期第2四半期の決算についてご説明​します。​

決算の説明に先立ち、​新型コロナウイルスに感染し、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りしますとともに、ご遺族のみなさまに謹んでお悔やみ申し上げます。​また、罹患されている方々が、一日も早く回復されますよう心よりお祈りを申し上げます。​

さらに、医療従事者・行政当局をはじめとする感染症拡大抑止にご尽力されているみなさまに、深く感謝申し上げます。​

実質比較ベースによる業績比較

それでは、上期決算内容についてご説明します。​当社は前年度第4四半期に、グループ内組織再編を実施しました。​今回は実質的な比較ができるように、過去2期分の決算数値を今期と同じベースで算出しています。​

本日の決算説明は、赤枠線で囲った実質比較ベースを使用して​います。​なお、3期分の業績については、今期のみ事業譲渡したガソリン・灯油を含んでいない点をご留意ください。​

21/6期上期決算のポイント

上期決算のポイントについてご説明します。​上半期においては、おかげさまをもちましてすべての利益で上場以来の最高益を更新しました。​主たる要因としては、マーチャンダイジング施策の強化により​売上高総利益率が改善したことと、オペレーション合理化が奏功し販管費の削減を継続していることが挙げられます。​

上期決算の3期推移(損益計算書)

業績の3期推移です。​前年度は一過性の特需対応が中心でした。今期は「コロナ下で起こった新しい必需」への全面対応を積極的に図っています。​

​売上高総利益率は31.1パーセントと、2019年6月期比で約4パーセントほど改善し、​販管費も4パーセント近く削減しました。​その結果、営業利益は57億円で、同じく2019年6月期比で約16億円の増益となり、最高益となりました。経常利益62億円、純利益40億円についても同様に最高益です。​

売上高月次推移(全店、ガソリン・灯油除く)

ガソリン・灯油を除く月次売上高の前年同月比推移は、​黄色の折れ線のとおり、半年間で上下しました。​コロナ関連商品は一貫して強い需要に支えられています。​また、直近ではダブルの反動減から回復基調となっています。​

商品分野別売上高&売上総利益(ガソリン・灯油除く、上期)

ガソリン・灯油を除く商品分野別売上高と売上総利益について​ご説明します。​戦略的商品ミックスを推進した結果、スライド上段の円グラフで示した​ように、利益率の高い住まいの分野が増益に寄与しました。​

​また、「コロナ下で起こった新しい必需」に素早く対応した結果、スライド下段のグラフのとおり、住まいと生活の両分野で粗利益はその率・額ともに改善しました。​なお、この詳細については、付属資料でご確認をお願いします。​

販管費(上期)

販売費及び一般管理費は、新型コロナウイルスを契機に導入した新しい​ワークスタイルにより、コスト削減を実行した成果が出ました。​DXによるマーケティングやオペレーションコストの適正化と業務効率化が、広告宣伝費や総労働時間の削減に奏功しています。​

​なお、設備投資及び減価償却費、キャッシュフロー、貸借対照表のご説明は割愛しますが、付属資料をご確認いただければ幸いです。​

業績予想(下期)

続いて、通期業績予想と配当予想についてご説明します。​通期予想は、上期実績と下期予想の合計です。​

まず下期予想についてご説明します。​下期の売上高は前期並みを予想しており、コロナ関連需要は継続して発生するものとの前提を置きました。​売上高総利益率は上期並み、営業収入は販売手数料の増加により増加します。コスト抑制は上期同様に継続していきます。​

業績予想(通期)

こちらは通期の業績予想です。​ボトムラインは、営業利益110億円、経常利益119億円と、上場来過去最高益を見込んでいます。​

配当予想

次に配当です。DOE(株主資本配当率)2パーセントを目安とした当社方針に基づき、今回の中間配当を15円50銭に決定し、期末配当予想の17円と合わせ、年間合計で32円50銭とします。​前期比で年間2円のプラス、上場来7期連続での増配を予定しています。​

21/6期の基本方針

続いて、今期重点方針と実行施策について、現在の進捗状況をご説明します。​今期の基本方針は、「エッセンシャルワークを、全ての人が支える」です。お客さまに集中できる売場環境の整備、社員のキャリア形成と成長を支える仕組みづくり、そして、役割と連動した公平性の高い新人事制度の整備を進めてきました。​

​当社にとって最も重要なお客さまとの接点で活動している現場の​従業員全員を全役職員で支えていく体制、そして、そのための​社内制度の整備と充実を図っていくことを社内外にお約束します。​

21/6期の重点方針と実行施策

このスライドは、昨年8月の説明会でもご案内した今期の重点​方針と実行施策です。​重点方針は、​コロナ下や自然災害が頻発する中においても、収益構造改革を断行し、将来の成長に資する投資を力強く推進することです。​

​実行施策の3つの大きな柱として、​「1.マーチャンダイジングの強化」「2.コストコントロールの最適化​」「3.新店と既存店への積極投資​」があります。​これから項目ごとに詳しくご説明します。​

1)マーチャンダイジングの強化 1/4

まず、「マーチャンダイジングの強化」についてお話しします。​今回のコロナ下では、今までにない「新しい必需」が起こりました。​当社は、今まで長年にわたりご愛顧いただいたお客さまに引き続きお応えするとともに、中長期的視点での新規顧客の開拓や潜在市場の発掘等にチャレンジしていきます。​

公衆衛生に資する商品の拡充はもとより、DIYやガーデニング、ペットやレジャーなどで増加しているエントリー客層の開拓と定着化、また、住宅リフォームやアートクラフト等趣味の分野への​積極拡大、さらには多店舗展開を推進中のプロショップを起点としたB2Bマーケットへの進出など、従来の強みをさらに際立たせる​具体的戦略を進めていきます。​

​今お伝えした分野は、自力での成長に加えて、M&Aや資本業務​提携等のアライアンス戦略も合わせながら迅速かつ柔軟に​対応し、唯一無二の「国内No.1の暮らしと住まいのイノベーター​」企業への道を、​みなさまとともに歩んでいく所存です。​

1)マーチャンダイジングの強化 2/4

先ほどお話しした「新しい必需」は、コロナ下の前に打ち立てた​、当社の「新たな価値観」、ジョイフル本田ブランドコンセプトともきわめて強く関連付けられます。​

当社の3つの競争優位性である「Lifelines」「Handicrafts」「Ways of Life」というテーマに基づいて、生活を彩るアイデアや創作意欲をかき立てるさまざまな提案を、みなさまにお届けできるような企業を​これからも目指していきます。​

1)マーチャンダイジングの強化 3/4

マーチャンダイジングの実行力強化のために、期初に整備した体制も利益の底上げに貢献しています。​新たに設置したスーパーバイザーが店舗を定期的に訪れて、​店舗と本部との橋渡し役として機能しはじめました。​

​商品本部は、幅広く深い品揃えの中から、特にワンランク上の​おすすめ商品を効果的に選定し、お客さまの新たな発見が可能となる「おもしろいお店づくり」を支えています。​

1)マーチャンダイジングの強化 4/4

お客さまの利便性を高めるための施策です。​幅広い年齢層と法人需要にお応えしていくように、サービスの​進化をさらに大胆に進めていきます。​

2)コストコントロールの最適化 1/2

続いて、実行施策2つ目の柱である「コストコントロールの最適化」についてご説明します。​現在、さまざまなオペレーション改革で接客に集中できる売場環境の整備を進めています。​

​具体的には、業務用スマートフォンの導入、POSレジの統合集約化、人員稼働計画の適正化・効率化、動画マニュアルを活用した社員教育など、現場従業員を支える取り組みを多面的に進めています。​

2)コストコントロールの最適化 2/2

コスト管理の2点目としては、「できる限り小さな本社の確立」を目指し、今期中を目途に前期に吸収合併した旧子会社2社との本部機能の統合を進めています。​来年度には、直接人員と間接人員のバランスを最適化させる​実行計画に着手する予定です。環境の激変にも負けない、機動的で柔軟な組織、ベンチャー気質を再度取り戻せるような企業に生まれ変わっていくことに主眼を置いています。​

3)新店と既存店への積極投資

続いて、実行施策の3つ目の柱、「新店と既存店への積極投資」です。​まず、プロショップの出店としては、この3月に千葉県柏市に3号店を​出店します。既存2店舗は、もとより当社の販売シェアが高い千葉県下に出店しており、業績は好調に推移しています。大型総合店舗とのシナジーを仕入・販売両方向から実現していきます。​

​既存店については、先般、大規模改装を行った茨城県のニューポートひたちなか店の効果検証を実施しました。​それをもとにニューポートひたちなか店の継続的売り場改善を​進めるとともに、この春に大型店である東京都の瑞穂店、群馬県の千代田店でもレイアウトとゾーニングの最適化を狙ったグルーピング再編成を実行する予定です。​

ESGの取り組み 1/2

最後になりますが、ESGの新たな取り組みについて2つご紹介します。​まず、当社の非連結子会社ジョイフルアスレティッククラブについて、2月2日に公表のとおり、当社の保有する株式67パーセントを株式会社THINKフィットネスへ譲渡する予定です。​

​1980年代半ばにほぼ同時期に創業した2社になりますが、これまで培ったノウハウを共有し、このコロナ下でも決して衰えることのないトレーニングやコンディショニングへの情熱にお応えできる、​国内トップクラスのフィットネスクラブとして、地域のみなさまの​健康づくりの一助となるべく取り組んでいきます。​

ESGの取り組み 2/2

続いて、ペットセンターを運営する当社では、この度、譲渡会を通じて​犬猫保護団体の活動支援を開始しました。​コロナ下でペットを新たに飼うお客さまが増えている中で、当社は、地域社会への貢献活動を継続して進めていく方針です。​

なお、付属資料につきましては、弊社ホームページのIR情報(決算説明会資料)に掲載の「決算説明資料(2021年6月期第2四半期)」をご覧ください。以上で、私からのご説明を終了します。​貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。​