金大仲氏(以下、金):みなさま、こんにちは。株式会社グローバル・リンク・マネジメントの代表取締役を務める金と申します。本日はお忙しいなか、また、新型コロナウィルス等によりなかなか外出が厳しいなか、当社の決算説明会に参加していただきましてありがとうございます。心より感謝御礼を申し上げます。
当社は2020年2月13日に2019年の通期決算を開示いたしました。そして、本日2月18日13時に、2020年から2022年の中期経営計画を発表いたしました。それと同時に、企業理念の改定も発表しています。
当社は2005年に設立し、2020年3月で15周年を迎えます。2017年に東証マザーズに上場し、2018年に東証一部に市場を指定変更しています。
2019年に一部上場してから、今後10年・20年・30年と、企業価値をどのように向上させていくかという考えのなかで、中計をしっかり考え、作るという経緯に至りました。そのなかで、企業理念の改定も同時に行っています。
本日は前半に2019年の通期の決算の概要をご説明します。事業概要は中計の事業概要と重複する点が多いので、中計にてご説明いたします。
ハイライト 前期との比較
それでは、2019年12月期の決算のハイライトをご説明します。
売上高は250億8,600万円で、前年比10.8パーセント増です。営業利益は15億6,400万円で、前年比29.3パーセント増です。経常利益は13億6,400万円で、前年比20.6パーセント増です。当期純利益は8億6,700万円で、前年比14.8パーセント増です。1株あたりの当期純利益は114円78銭となりました。売上高・経常利益ともに4期連続で過去最高を達成しました。
ハイライト 業績予想との比較
5ページをご覧ください。業績予想と(今期実績)の比較です。売上高が1億8,600万円増、営業利益は2億400万円の増、そして経常利益に関しては、1億5,400万円の増加になっています。当期純利益は、6,700万円の増加です。
2019年12月期は下期に竣工物件が多く下期偏重の計画であり、上半期の売上に関しては35パーセントの進捗でしたが、下期に順調に竣工契約完了することにより、通期目標を達成しています。
2019年2月に発表した今期予想を上回っている要因として、事業会社や不動産ファンド組成事業を行う企業様からの引き合いが多く、1棟販売が順調に推移したこと、販管費の低下が増収増益につながっていると考えています。
2019/12月期 決算
続きまして、決算の概況に移ります。2019年12月期は売上高が前年比10.8パーセント増、経常利益が前年比20.6パーセント増となっています。業績は当初の予想を上回る結果になりました。
右側に販売戸数内訳グラフを記載しています。B2B及び海外投資家向けの販売戸数が順調に伸長しています。B2C販売戸数が減少していますが、B2Bの販売が順調に進んだため、B2Cは供給が減少しています。
しかし、B2C向けの区分販売購入希望投資家は年々増えていると感じています。理由として、本資料の事業概況および中期経営計画内に記載している「セミナー参加者が年々増えている」ことについて、中計の説明の際にご説明します。
営業利益増減要因
続きまして、営業利益増減要因をご説明します。増収効果が4億円の増益要因、粗利率の好転が4,000万円の増益要因となっています。また、販管費が9,000万円増加しています。以上の結果、営業増益は3億5,000万円となりました。
セグメント別売上高・損益
セグメント別売上高・損益です。主力の不動産ソリューション事業は売上高が226億1,100万円で前年比11.5パーセント増、セグメント営業利益が13億7,700万円で前年比29.3パーセント増となりました。スライドの記載のようにB2Bと1棟販売の好調により売上高は伸長し、販管費低下により営業利益率が上昇しました。
プロパティマネジメント事業は売上高が24億7,400万円で前年比4.7パーセント増、セグメント営業利益が1億8,700万円で前年比29.8パーセント増となりました。プロパティマネジメント事業については、賃貸管理戸数の着実な積み上げにより増収し、売上原価率の低下によって増益となっています。
B/Sの状況
続きまして、B/Sの主要項目についてご説明します。現預金については、主として今期以降に販売する物件の取得を進めたため、2018年12月期末に比べ1億6,900万円減少しています。販売用不動産については販売が順調に進み、10億2,900万円減の13億6,000万円になりました。在庫が減少していますが、年明けから販売する物件は順調に竣工・完成しています。 仕掛販売用不動産については、今期以降に販売する物件を積み上げた結果、前期末に比べ50億円ほど増加しています。1年以内返済予定の長期借入金については、仕掛販売用不動産の取得増加に見合って前期末に比べ増加しています。
C/Fの状況
続きまして、C/Fの状況です。今期以降に販売する物件の取得を進めた結果、営業活動によるキャッシュ・フローはマイナス32億9,900万円となっています。また、先ほど述べたように2020年12月期以降に販売する物件を取得するため、金融機関からの借入を増加させた結果、財務活動によるキャッシュ・フローはプラス33億4,800万円となっています。
2020/12月期 業績予想
最後に、2020年12月期の決算業績予想です。今期は、当社が不動産開発を手がけエリアであり、企業のビジョン内でも挙げている“世界都市東京”にて、東京にオリンピックが開催されます。その記念すべき2020年に、当社では売上高300億円突破を計画しています。営業利益は21.4パーセント増の19億円、経常利益は17.2パーセント増の16億円を計画し、5期連続の増収増益を目指しています。
株主還元である年間配当金は、今期は1株当たり35円と大幅増配し、配当性向は26パーセントを計画しております。株主のみなさまに対する利益還元を重視していくことは当社の想いであり、また、今後の事業成長に対する当社の自信の表れです。
今期にこの業績予想をどのように達成していくのか、中長期的にどのような目標があり、どのように歩んでいくのか、中期経営計画を策定し、企業理念も改定しましたので、その背景と今後の計画については改めて説明します。
質疑応答:レジデンスの販売区分による利益率の差について
質問者1:少し遅れてきたのでご説明があったかもしれませんが、2点お願いします。
1点目です。主要のレジデンスについて、1棟販売、区分販売、海外向け販売というように分けられていますが、これらは例えば利益率、利回りなどに差があるのでしょうか。一般的に1棟販売だと販管費があまりかからず、区分販売だと販管費が多くかかると思うのですが、現状のイメージをお伺いしたいです。
2点目です。これから本格的に注力するオフィスビル、ホテル、商業テナントビルなどについて、御社はどこまで自社で運営し、外部とどのように連携するのか、考えをお伺いできればと思います。
金:ありがとうございます。まず1点目のご質問にあった1棟販売、区分販売、海外向け販売のレジデンスにおける利益率に関してです。
1棟販売と区分販売に関しては、基本的に価格設定が同じです。おっしゃるとおり1棟のほうが販管費が安いため、仲介手数料等がかからなければ……1棟販売ではほぼ(仲介手数料が)かからずに売れるため、1棟販売のほうが事業利益が高くなります。
海外向け販売でも1棟で販売しているのですが、「団扇−UCHIWA−」というサービスをした場合、1つの部屋に2人の留学生に住んでいただくことによって利回りが通常のマンションより若干上がります。そのため、海外向け販売は事業利益が少し上がる計算になっています。
また、新たな商品ラインナップである商業テナントビル、ホテル等に関して、当社では企画して物件を開発し、売却するという体制しか整えていません。
ただし、こちらのほうも今後は様子を見ながら内製化し、オペレーションも含めて店子を付けていくことを展開していきたいと思っています。現在、アライアンス先のノウハウと知見を持つ会社さまと組むための準備はしています。
質問者1:ありがとうございました。