2019年1月期決算説明会

高岡伸夫氏(以下、高岡):株式会社タカショーの社長をしております、高岡でございます。お忙しい中お見えいただきまして、ありがとうございます。2019年1月期、39期の期末決算を説明いたします。

1-(1) 基本理念とミッション

まず、事業概要です。

(企業理念としては)我々の仕事は、庭・都市空間・緑……「広く都市環境庭文化をつくろう」ということで、グローバルなオンリーワン(グループを目指しながら)、とくに利益を生み出すために国際的なところまでもっていきながら、ミッションとしては「より良い庭での暮らしを(グローバルに)提供していこう」ということです。

そして、我々の目指しているところです。終戦後に素材から業種型、また業態型に移行して、今はライフスタイル型が先行して各分野で進んでおります。我々は、さらにそこを進化させながら、心身の健康と家族の笑顔のある暮らしの提供を目指そうということで、今までのハードの商品から、サービスまで含んだライフスタイル型(のメーカー)を目指していきたいと考えております。

1-(2) 会社概要 2019年1月20日現在

会社概要です。

設立は1980年、友人4人でつくった会社です。上場日としては、1998年にジャスダックへ上がり、そして昨年(2018年)、おかげさまで東証一部に指定替えさせていただきました。決算期は1月20日です。資本金も、おかげさまで18億2,086万円になりました。売上高は、(2019年1月期は)177億5,900万円です。

とくに我々の特徴として、ずいぶん時間がかかりましたが、100パーセントの販社をもっています。ドイツ・イギリス・オーストラリアのメルボルン、アメリカ、近々はインド・中国(といった)各所にストックヤードを設けて、今はインターネットで一部注文を受けて、各国からドロップシップでお客さまに販売する仕組みまで、できるようになってまいりました。

従業員数は、連結で760名です。

1-(3) 事業セグメントとビジネスモデル

トレンドは、非住宅分野の商業施設から入ります。

商業施設から一般住宅のトレンド、そしてライフスタイルとDIY(分野です)。ホームユース(事業の)、ホームセンターです。

1-(4) 特長と強み

また、従来の終戦後の(ように)大量生産型で流通させて販売していこうというかたちよりも、世界のトレンドは「お客さまのモノをつくる」という、いわゆる「価値がどのようなかたちで提供されるか」というところを狙って、マスカスタマイゼーションをテーマに、現場オーダー型対応(体制)の整備を進めております。これに対する設備(の展開)も、急にはいきませんので、徐々に導入していっております。

また、付加価値型商品・省施工型商品です。これも事業計画の話が先行してしまうようですが、(「エバーアートボード」を見せて)このような外で使える乾式のもの。

そして、ライフスタイル型の提案。

また、ガーデンエクステリア商品をトータルにラインナップしています。住まいをつくるためにはファニチャーやデッキなど、いろいろなものの目隠しなどが必要ですので、そのようなものを含めてオーダー型で進めていこうということです。ようやく、このあたりもまとまってまいりました。

そして、簡易パッケージ商品とソフトを連携し、パッケージでガーデンエクステリアをもっていこうというところで、各住宅の建築CADのなかに、我々のエクステリア商品のCADデータが入り出しました。

1-(5) グループ事業系統図 2019年3月7日現在

プロユースとホームユースの中で、とくにプロユースは現場対応ですので、海外ではつくれません。関東は鹿沼に、関西は本社の近くにガーデンクリエイトという工場をつくっております。徳島は成型工場となっており、すべて100パーセント(子会社)なのですが、これらを1つの会社にまとめてしまいます。

1-(6) 業績推移

(ピンク色の部分が)2019年1月期実績です。それから、次のところ(の黄土色の部分が)2020年1月期計画になります。

まだまだ先行投資の部分が多いですが、(影響として)一番大きいものは、タカショーヨーロッパを……一時(売上が)10億円ほどだったのですが、ここを清算しました。清算すれば、当然費用もかかりますので。それと同時に新たな販社をつくるということで、いろいろな面で(費用が)重なってきております。

しかし、これは経営ですので、止まることなく挑戦しながら進めていきたいと思っております。

2-(1) 決算ハイライト 【連結】

2019年1月期の期末決算報告です。

売上高は177億5,900万円、営業利益は5億1,400万円、経常利益は3億3,300万円、当期純利益は3億3,800万円です。

強化ポイントとしては、プロユースの「エバーアートボード」です。「エバーアートボード」は、みなさま方(の中にも、ご覧になるのが)初めての方がいらっしゃると思います。(「エバーアートボード」を見せて)アルミにラッピングをして、このようにいろいろなカラーで作っていきます。厚みが3ミリメートルで(短辺が)90センチメートルのボードです。

徐々に建材(・エクステリア)メーカーに移行しています。ちょうど明日(2019年3月8日)まで、ビッグサイトで「JAPAN SHOP 2019」(店舗総合見本市)をやっています。非常に大きいブースで展示をしています。

2-(2) 要約損益計算書 【連結】

連結損益計算書です。

2-(3) 販売セグメント別推移 【連結】(参考)

販売セグメント(別推移)です。

プロユース事業が予算比で98.3パーセントですが、前年度を上回っています。しかし去年は、夏場の台風と、あまりにも暑すぎて現場に人が出られなかったということで、非常にイレギュラーな年になってしまいました。

それから、ホームユース事業です。海外販社との直接取引への移行で(影響が出ています)。我々の工場から直接コンテナが入るようになっています。

そして、国際事業です。できるだけコンテナベースで進めていこうということで、国際事業は動いています。

2-(4) 販売セグメント別推移 【連結】(参考)

あと、販売セグメントの推移です。ここは(売上比率として、プロユースが)一番のトップとしてわかりやすい内容になっています。今はさらに力をかけていますので、施策によって(より)伸びるのではないかと考えています。

2-(5) 販売セグメント別推移 【連結】(参考)

販売セグメント別の推移です。

(日本国内の)ホームユース、それから(九江工場の)江西高秀からの直接販売を入れて、来期(第40期)・再来期(第41期)……という数字を入れています。これは、工場の商品・設備、それから供給できるボリュームが非常に大きいものですから、ある程度定番(の商品)が決まっていくにつれて(伸長すると考えており)、右肩上がりで売上は増えると思います。

2-(6) 海外売上高シェア 【連結】(参考)

これが、海外売上高のシェアです。

海外販社の売上比率拡大として、2019年1月期は(2018年1月期から)4.2ポイント上げて16.1パーセントの海外比率の売上となっています。

2-(7) 販売費及び一般管理費分析【連結】

販売費及び一般管理費分析です。

この中で販管費が上がっているのは、一時的には支払手数料で、システムの導入費などいろいろなものを入れましたので、これが5,000万円ほど高くなっているということです。

2-(8) 主要経営指標 【連結】

連結の主要経営指標です。

2-(9) 貸借対照表 【連結】

貸借対照表です。

2-(10) 有利子負債分析【連結】

連結の有利子負債分析です。

2019年1月期ですが、ここの(左下のグラフの赤い)ところで増資した分も入れて、16億7,800万円が設備(投資)です。それから、(システム関連)開発。

とくに右側(の「進行中設備投資」)に入っていますが、ガーデンクリエイト関東の工場増築及び(設備導入)ということで、全国2ヶ所で物流対応をしようということです。できるだけ早い物流ということで、東西に構えるところです。とくに機械設備やモノを作るところに、今は投資をしていっています。

それから、中国タカショーです。これはDIY用ですが、世界販売のもとの工場の増設で5,000坪に(わたる規模となっています)。その中に、大型の「熱転写」と言うのですが、ほぼラッピングと同じイメージの商品を製造する機械が入っています。

これは(2019年)3月頭から本格的に動き出しています。あとは、システム関連投資とかを増資資金から充当いたしました。

2-(11) 有利子負債分析 【連結】

この設備(投資)は、建物(の増築)や機械(の導入)とかです。

(「エバーアートボード」を見せて)今まで、このような「アートボード」は立体的ではなかったんです。これはフラットになっていますので。しかし、「本格的に立体的なものを作ろう」ということで、本物のレンガや石を型取りしまして、それに本物のイメージを撮影したもので、外装建材分野で動き出します。

人工的・立体的なものとの組み合わせで、他メーカーと差別化していこうということで進めています。

2-(12) 財政の概要とキャッシュ・フローの概要 【連結】

キャッシュ・フローです。

2-(13) 2020年1月期 業績予想 【連結】

2020年1月期業績予想です。売上高が186億3,400万円、営業利益が6億4,800万円、経常利益が5億4,200万円、当期純利益が3億7,200万円です。

配当性向目標は30パーセントです。1株当たり配当金予定は、10円です。

事業展開~事業セグメントとビジネスモデル~

3番目の事業展開です。プロユース事業です。

これ(各段の左下の表)が、39期・40期です。今期の40期(計画)が112億4,100万円と、やっと100億円の売上を超えるようになりました。

プロユース 事業展開①

プロユース(の事業展開)です。

これは、実はオーストラリアの現場です。今、オーストラリアの代理店が急成長しておりますが、現場対応でやっています。そして、この(スライドの中段の)ようなところです。プロ(ユース)の市場の非住宅です。

あらゆるところに、先ほどの(ご説明にもあった)「エバーアートウッド」という建材が入ってきています。

そして、日本でも「海外のように家と庭の生活を豊かにしよう」という暮らしを(広めようとしています)。「庭を広く」ということではなく、昔の日本のように、庭を住宅の中に取り込んででも自然な暮らしを活かすことによって、人は健康を少しでも取り戻せる。

「ガーデンの楽しさと豊かさを作ろう」ということで、やっています。

あとは(右下の)エクステリアです。この現場も、オーストラリアです。このような美しい庭のルーフや住宅の前とか、いろいろなところにエクステリアを進めています。

プロユース 事業展開②

エクステリアは、今の日本の市場(規模)は4,700億円ぐらいですが、これの10パーセントをとれたとしたら470億円ぐらいになります。ですので、相当(当社にも)可能性があります。もちろんエクステリアだけではなく、もともと当社が強いガーデン(の市場規模)は2,330億円。

そして、先ほどの非住宅(コントラクト)……これは少し全体的な数字ですが、13兆円の(市場規模です)。その中で全国のホテル・レストラン、店舗、結婚式場など、全部対象になります。

ホテルやビジネスホテルでも、今はほとんど温泉をつけてやっていますが。その周辺には、竹垣やいろいろなライトを入れています。(一つひとつは)ほんの小さい話ですが、このようなところも全部入れていくと、相当な金額になってまいります。

商品展開-プロユース-①

それを売り上げるための手段として、基本となる商品があります。それからフェンスのようなユニットのものなどを、エクステリアメーカーと競争して進めていっております。

商品展開-プロユース-②

先ほどお話しした立体的なボードです。新規(の商品)です。

エクステリアも、できれば住宅のファサード(正面部分)は少しでもきれいにもっていきたいということで、(スライドの「玄関まわりパッケージ」を指して)「ホームヤードルーフ」と言うのですが、住宅から全部繋がっています。このようなものを、今は一式で納品できるようになってまいりました。

それから、パッケージです。本当は門柱のパッケージですが、このようなものがたくさんあります。フェンスも門柱も、空間を1つのパッケージにして、住宅とくっつけて展開できるようになりました。

国内工場強化

そのために投資を(行っています)。

「これ(開発・製造)はお金がないと進まない」ということで増資しながら、機械を入れ、工場の機能を拡張させています。

新商品展開①

そして、「アートスライディングガレージドア™」です。「タカショーはこんなことをしています」ということを、少し(動画で)見ていただきます。

(動画が流れる)

高岡:横にスライドするオーバースライドドアというものがあるのですが、こちらはサイドスライドドアです。そして入口のところが、このようなボードとも、全部色を合わせられます。

多能工化推進

これは、ずっとローボルトで動くようになっています。サイドにレールが走っていまして、従来の構造ではないため、天井が低くても表は閉めるようになります。

この「アートスライディングガレージドア」ですが、(2019年)4月発売です。ローボルトということは(電気工事士の資格がなくても)誰でもできる。危なくない。そのようなシリーズをライト・屋根・スライドオートドア(で展開している)ということです。そして、今売れています「ローボルトIoTカメラ」です。これは、スマートフォンまで(動画データが)飛んできます。これを出しました。

ショールーム

そのために、これもお金を投資していただいて、全国にショールームがほぼできあがりました。

これが北戸田の駅前の(ショールームです)。カフェを併設し、100名を収容できる研修所を設置しています。そして、右側(の地図にあるように)ショールームを全国展開しています。

IT・web政策

それと、IT・web政策です。

カタログはもちろん、電子カタログなんて当たり前で、そして積算も自由にできるようになります。

販売戦略①

マス(大量販売)・カスタマイゼーション(顧客ニーズ提供)です。それぞれの顧客ライフスタイルを作る。これは、どこにおいても同じことですし、衣料においても何でもそうです。お客さまのものを作るということで、アパレルなどでもそうだと思います。

販売戦略②

例えば、ライトは(取り扱っているものの、当社は)器具を売る会社ではありませんので、器具は単なる手段しかありません。

それをどう付けるかによって(変わってきます)。庭を作った方がライトを付けてもらうと、その空間の良さを演出できます。そこまでもっていくのに、このようなマイスター(制度)を作って、今は約5,000名を超える方々がプロです。すべて(の人)が、このマイスターを通っています。「タカショーライティングマイスター」です。

また、施工業に関しては、「リフォームガーデンクラブ」です。これは約700社を超えています。徐々に取り組みをしていっています。おかげさまで、どこの住宅メーカーさんのエクステリアの工場で「タカショー」の名前を出してもらっても、通っています。

ホームユース/国際 事業展開

これが、国際的な販社です。

イギリス・ドイツ・アメリカ・メルボルン(オーストラリア)、そしてインドです。アメリカはペンシルベニアですが、このあたりに100パーセントの会社(があります)。

事業展開

ホームユースの事業で、チェーンストア(リアル)とブランド・ネット。これを(さらに)展開をかけていっています。

工場の強化

これは、中国の工場です。LEDも縫製品も、シェードやプラスチックのものなど、いろいろとやっています。

ホームユースブランド戦略

もう1つは、趣味嗜好性の高いホームユースの商品です。

例えば(分野としては)ライティングなどいろいろとあるのですが、売れ出しました。

新商品展開②

「LEDIUS HOME」を作っているのですが、ホームユース用のローボルトライトのセットです。16,000円で、自分で自由につけられます。

それから(スライドの右側は)部屋の中で植物を作るような商品です。これは、室内に緑を置いて、インテリアとして楽しむという商品です。「家庭用菜園で(育てて、最終的に)食べる」のもいいのですが。欧米に行ってもどこでもそうですが、「(室内に)緑が入っている」と落ち着くんですよね。そのようなインテリアにも、けっこう使われています。(収益への貢献は)まだまだこれからです。

4-1 中長期計画~ビジョン~

中長期計画です。投資いただいた限りは「生活向上型」を目指して、未来に向かって成長できる会社にしないといけないという義務があります。家と庭を同時に考える日本にして、「住まい心地、緑ととともにある暮らし」を提供していこうということです。

4-3 中長期計画【連結~セグメント別~】

中長期計画です。プロユースは、先ほどお話ししたとおり、2020年1月期では(売上高で)112億4,100万円、ホームユースは58億6,500万円です。国際部は現在、海外調整中ですので若干落ちますが、2021年は21億100万円。そして、2022年で全体の売上が上がっていきます。

4-4 中長期計画【連結~利益~】

合計がこの(スライドの)数値です。(売上高は)2022年には225億円、2025年には一応300億円で設定しています。できるだけ早く500億円にもっていきたいのですが、とりあえずの目標です。

そして、「世界No.1ガーデンカテゴリーカンパニーへ」というところを目指して、文化・健康(園芸療法)・オープンガーデンのコミュニティ(づくり)を目標に進めています。

2-(13) 2020年1月期 業績予想 【連結】

2020年1月期の業績予測です。

売上高が186億3,400万円、営業利益が6億4,800万円、経常利益が5億4,200万円、当期純利益が3億7,200万円。

ここまでが、事業計画になります。ぜひともタカショーを知っていただき、1人でも多くの方にファンになっていただきたい(と思います)。我々のビジネスがスムーズに進み、結果として日本の住まいが豊かになればいい。そして、日本から発信したものが世界に流れて、また世界がうまく融合していけばいいなという考え方で進めている。それが、我々の会社でございます。

本日は、どうもありがとうございました。