2018年3月期第3四半期 連結業績(IFRS)
それでは早速ですが、カカクコム2018年第3四半期の決算について概要をご説明します。
3ページです。 2018年3月期第3四半期連結業績をご覧ください。
10-12月の第3四半期で、売上収益が118億2,900万円です。営業利益が57億円、税引前利益が56億9,000万円、当期利益が38億9,000万円という結果になりました。
前年の同期と比較し、売上がプラス6.6パーセント、営業利益がプラス3.5パーセント、税引前利益がプラス3.2パーセント、当期利益がプラス4.3パーセント、営業利益率は48.2パーセントという結果になっております。
第3四半期までの3四半期の累計で申し上げますと、前年同期比で売上がプラス5パーセント、営業利益がプラス3.5パーセントという結果になりました。
通期業績予想の売上は480億円です。営業利益は、233億円という予想です。各予想からの進捗率は、それぞれ69.8パーセント、69.5パーセントという結果になりました。
2018年3月期 第3四半期ハイライト
通期業績予想に対して約70パーセントということはご説明した通りですが、事業別に申し上げると、食べログの飲食店課金事業が好調でした。
それから、価格.com、ショッピング、サービス、広告という価格.com全体も、おおむね計画通りに進捗しております。
一方で食べログにおける広告事業、食べログの中の個人課金事業は計画を下回ったという結果でした。
四半期別 業務別売上構成の推移(連結)
四半期別の売上構成の推移を乗せております。前年は日本基準ベースで、当期はIFRSベースで載せています。
若干数字の指標は異なりますが、この第3四半期の前年対比という結果で見ますと、前年は売上が第2から第3四半期がほぼ横ばいだったのに対して、今期のほうが少し好調な結果となっております。
四半期別 コスト内訳の推移(連結)
四半期別のコストの内訳です。第3四半期は広告宣伝費、手数料の割合が若干増加しており、全体的に少しコストが高くなっております。
価格.comの中で、わりと広告宣伝費を使うサービス事業が非常に伸びたというところと、代理店を使っている食べログの飲食店課金事業の手数料率、広告宣伝費率が若干上がっております。
各事業ドメイン別にご説明します。
価格.com事業
価格.com事業は、ショッピング、サービス、広告という3部分から成り立っております。全体としては前年同期比でプラス3.9パーセントという結果になりました。
この中でもショッピングはプラス1.8パーセント、広告がプラス3.8パーセントに対して、サービスがプラス6.6パーセントという結果でした。
価格.comショッピング事業
では、もう1ページ進んでいただいて、その中でさらに細分化した概況をご説明いたします。
まず価格.comのショッピング事業です。全体的には当社の売上は先ほど前年比プラス1.8パーセントとご説明を申し上げましたが、その中でも2つスポットのグラフを載せています。
消費財の流通総額です。前の四半期までは、発表以来、だいたい前年同期比でプラス5パーセント前後の伸びという結果でしたが、第3四半期はコンテンツの改善などが非常に結果を出し、前年同期比でプラス26.3パーセントの流通総額になりました。
この秋より始めましたO2Oは、まずビックカメラさん1社から始めた施策ですが、実は、非常にまだ少ないんですけれども、上新電機さんとの取引を開始したり、他にも取引社数を増やす予定ですので、10月に対して12月はおよそ4倍の流通総額という結果になりました。
価格.comその他事業
サービス事業は、全体では前年同期比でプラス6.6パーセントという結果になりましたが、その内訳を記載しております。
一部大きなところでは、自動車保険の一括見積もりのカテゴリが前年比マイナス29.4パーセントと少し減少しましたが、クレジットカードや、さまざまなローンの比較の金融カテゴリが前年同期比でプラス13.7パーセントでした。
それから通信関連が前年同期比でプラス27.3パーセントで、全体としてはプラス6.6パーセントという結果になりました。
広告事業ですが、全体としては、この第3四半期とくに好調というわけではなく前年どおりですけれども、その中で予約型広告がプラス1.4パーセントでした。
リスティング広告を含めたネットワーク広告は、アドテクを使った広告配信が前年比でプラス15.4パーセントで、全体として広告事業は前年比でプラス3.8パーセントという結果になりました。
価格.com海外事業
「Priceprice.com」というドメインで、インド・タイ・フィリピン・インドネシア4ヶ国で展開しております。全体の月間ご利用者数はYoYでプラス8.3パーセントという結果になりました。
一部、インド・タイは少しユーザー数が減少していますが、本格的にマネタイズを開始できそうな、一部始めているインドネシアに注力しており、インドネシアのユーザー数は2倍弱の伸びを示しています。インドネシアでは提携パートナーとも契約して、ECが我々の収益につながるような取り組みが、すでに始まっております。
食べログ事業
この中で、個人課金は今期の初めより低調で、この第3四半期もマイナス23.4パーセントという結果になったんですけれども、主力事業である飲食店課金事業は、前年比YoYでプラス22.2パーセントという結果になりました。広告の部分は、後ほど広告のところでご説明いたします。
食べログ飲食店課金事業 有料プラン契約飲食店舗数の進捗
この12月は、ネット予約でお金をいただく新プランが1万5,900店舗ということで、非常に順調に数を上げております。
短信にも載せておりますが、1月は新プランが1万8,000店舗を超えて、非常に順調に、来期に向けて活動を伸ばしております。
食べログ飲食店課金事業 ネット予約の進捗
この第3四半期は、12月に非常に外食産業が盛り上がることを反映して、第3四半期で590万人と、前年同期比223.7パーセントです。倍以上と、大幅に増加しています。
このネット予約人数の増加と、新プランの営業の非常に順調な成果を足し合わせて、その右側の四半期平均ARPUなんですが、第3四半期は1つのレストランから月間いただくお金の平均が2万3,600円と、好調に進捗をしております。
これまで、この3月の四半期の平均のARPUについて、2万4,000円ぐらいを目指しているとご説明を申し上げてきましたが、それに対しては非常に順調な進捗と言えると考えております。
食べログその他事業
食べログの個人課金事業は、提携パートナーからの売上が減収しており、前年同期比マイナス23.4パーセントという結果になりました。
有料サービス加入者数は増えてはいないものの、ほぼ横ばいですが、提携パートナーとのレベニューが少し変わっていることで、こういった数字になっております。
広告事業は一部、昨年大型タイアップの受注があったことも含めて、案件数は増えていますが、広告の売上そのものは、昨年大型タイアップ広告の減収分を中心に少し減少いたしました。
広告事業全体では昨年同期比マイナス17.7パーセントです。同じグルメサイトを運営している同業他社さんに集客をして広告をいただくという部分があり、ここは直接、飲食店課金事業を伸ばしていくことで置き換わって余りある数字かなと考えております。
新興メディア・ファイナンス事業
新興メディア・ファイナンス事業のご説明を申し上げます。
新興メディアとファイナンス事業合わせると、昨年比17.8パーセント増で、非常に好調でした。
中でも「カカクコム・インシュアランス」という保険代理店事業が前年比プラス46パーセントで、非常に好調でした。「キナリノ」や「4travelと」いった新興メディア群も前年比でプラス8.9パーセントで、順調に売上を達成しております。
新興メディア事業
キナリノが前年比プラス122.2パーセントということで、広告収入も含めて2倍以上の進捗をしております。
4travelも月間のユニークユーザー数が非常に好調に推移しており、売上ベースでもYoYでプラス37.0パーセントという非常に好調な結果になりました。
「求人ボックス」「icotto」は、収益はこれからですけれども、UU数は毎月毎月順調に成長しています。とくに「求人ボックス」は、前年は売上がなかったものが、この第3四半期にはマネタイズが進んできたということを示しています。
新興メディア事業<<タイムデザイン>>
先ほどの主な新興メディア事業別売上高で、「タイムデザイン」がYoYでマイナス42.7パーセントというグラフをお示しいたしました。こちらが「タイムデザイン」の現状です。「タイムデザイン」の売上収益は、システム関連収入の減少というところが主な要因です。
年間を通すと前年からほとんど変わっていない数字ですが、この第3四半期に受注する分が少なかったということで、第3四半期だけ切り取ってみると、売上がマイナス42.7パーセントという結果になりました。
ただ、第3四半期、夏からのトレンドを含めて「タイムデザイン」の主力商品である「ダイナミックパッケージ」の販売予約数は、順調に数字を伸ばしています。
前回や前々回の決算説明会のときに、ハレクラニ(ホテル)さんと契約をして、アウトバウンドの需要の取り込みを始めたことをご説明しました。海外ホテルとの取引数が拡大し、アヤナリゾートさんとの取引も始まっています。右側の対応通貨というところなんですが、アウトバウンド、それからインバウンドともに対応できるように、日本語のページ、英語のページや、6種類の通貨で決済ができるような仕組みというのがすでに導入されています。
新興メディア事業<<求人ボックス・キナリノ>>
新興メディア事業の中の「求人ボックス」「キナリノ」のコンテンツについてご説明しています。
まず「求人ボックス」は、各求人サイトの情報を集めて掲載するという、Indeedさんと同じようなビジネスモデルです。今回新たに「求人ボックス」も、直接雇用主が求人ボックスに自社の採用の情報を載せられるという「採用ボード」をリリースしています。
「キナリノ」は、Androidアプリをリリースしました。とくにアプリユーザーは、ブラウザのユーザーよりもかなり訪問頻度や訪問ページ数、モールでの売上が高いので、iPhoneに続くndroidのアプリということで非常に期待をしています。
株式会社 LCL≪夜行バス比較なび≫
まず23ページ目です。先日リリースしました「夜行バス比較なび」です。
いくつかのバス検索サイトを運営している「株式会社LCL」という会社に対して、100パーセントの出資を行っています。過去3年間の経営成績を載せています。
12月決算なので、平成28年12月期と1年分の成績を記載しています。売上高で6億6,800万円、営業利益で2億2,500万円ということで、規模はまだ小さいながらも非常に利益率が高く、それから今後伸びていくであろう高速バス・夜間バスの市場に(照準を)合わせているため、非常に期待をしている会社です。
ユーザーの特徴としては、非常に若年層、とくに女性比率が高いということで、当社のメディアのポートフォリオを補完するような役割としても、非常に期待をしています。
Love, Bonito アジアへの事業展開 戦略出資第二弾
これは「LoveBonito Holdings Pte. Ltd.(ラブボ ニート)」という、シンガポールに拠点を置くファッションブランドに対しての出資案件です。
こちらは(株式の)過半を取るような出資ではありません。まだ小さい会社なので、営業というところは、今のところは小さいと考えていますが、シンガポールでは非常に人気のファッションブランドです。
シンガポールでは知らない人はいないだろう、というメジャーなブランドです。とくに服の製造・販売だけではなく、SNSを含めたインターネットを使ったマーケティングを非常に積極的にやっている会社です。
当社からもいろいろなノウハウ・知見を共有できますし、逆にこの会社から当社が学ぶような要素というのも、非常に大きいんじゃないかと考えています。
東南アジアでのグローバル展開と、当社の有力カテゴリーを増やしていく、どちらの面においても非常に大きな意義がある出資だと考えています。
以上、簡単ですが、概況についてご説明申し上げました。