2017年12月期 第2四半期 ポイント
柳澤安慶氏:まず第2四半期のポイントを4点挙げさせていただきました。
まず四半期の売上高が99億8,700万円という着地になりまして、過去最高となりました。
また、1月から6月、中間の数字としましては売上、営業利益ともに過去最高となっております。
A8.netが昨年対比で15.4パーセント増収と、引き続き堅調を維持しております。
CPC/ターゲティング型サービス区分は第2四半期も低調ではございましたが、昨年対比では増収に転じております。
概要につきましては、追ってご説明申し上げます。
連結経営成績
まず連結成績、売上高でございますが、第2四半期までの累計で売上高198億5,800万円ということになりました。
これは昨年対比で5.8パーセント増ということでございます。
営業利益30億9,500万円、こちら5.6パーセント増、経常利益31億700万円、こちら4.2パーセント増、当期純利益23億3,100万円、こちらは19.3パーセント増、これは子会社の買収で累損がございましたので、その部分税金の戻りで純利益の部分だけ増益率が高くなっております。
売上高経常利益率15.6パーセント、こちらはマイナス0.3ポイントでございます。
1株当たりの当期純利益30.38円と、こちらは19.7パーセント増、潜在を含めまして30.31円ということで、こちらは19.8パーセント増ということになりました。
連結貸借対照表
BSでございますが、BSは昨年度末との対比でトレンドに大きな変化はございません。
純資産は配当の支払いがございましたが、純利益分をプラスいたしまして、176億円と170億円台になっております。
連結業績予想
連結の業績予想でございますが、これは8月1日に中間の予想の修正をいたしまして、それに応じまして、中間分の増収増益分をそのまま通期にも乗せて、通期予想を若干微修正させていただいております。
ご確認のため申し上げますと、売上高が403億5,800万円、これは前年対比で7.6パーセント増、営業利益が62億9,500万円、こちらは8.1パーセント増、経常利益が63億2,700万円ということで、こちらは7.3パーセント増、純利益45億5,100万円ということで、こちらは16.3パーセント増と。
進捗率につきましては、売上高が49.2パーセント、営業利益が49.2パーセント、経常利益49.1パーセント、純利益が51.2パーセントというような現状の進捗となっております。
あと、配当でございますが、これは今期首の予想を変更しておりません。
2017年12月期の予想で19円と、昨年18円に対して1円増という予定をさせていただいております。
売上高、経常利益、経常利益率の推移 (連結・四半期ベース)
それでは、数字の各種指標で事業の概要をご説明してまいります。
まず、全体の連結ベースの売上高、経常利益、経常利益率の四半期ごとの推移でございます。
グラフを見ていただきたいと思いますが、売上高が99億8,700万円ということで、過去最高になっております。
経常利益は15億5,200万円ということで、直前四半期とほぼ同じぐらいの経常利益。
利益率は若干落ちておりまして、15.5パーセントということで、0.2パーセント落ちているという状況でございます。
中身につきましては、追ってご説明申し上げます。
従業員数の推移 各種経営指標 (連結・四半期ベース)
次に従業員数でございますが、これがコストのうちの比較的大きなウエイトを占める部分でございますが、グループ全体の総スタッフ数が2017年第2四半期末で405名ということで、前年同期比で17名増加、直前四半期から19名増ということになっております。
4月に新卒の入社がございました関係上少し数字がぽんと上がっているということでございます。
原価率、販管費比率の推移 各種経営指標 (連結・四半期ベース)
原価率、販管費比率の、これも四半期ベースの推移でございます。
まず原価でございますが、73.6パーセントということで、これはここ1年くらいほぼ同等の数値で推移しております。
販管費でございますが、こちら10.8パーセントということで、こちらも直前四半期と同じ数字になっております。
販売管理費 各種経営指標 (連結・四半期ベース)
まず販管費の内訳でございますが、これを見ていただくと、第2四半期、先ほども申し上げましたが、新卒が22名4月に入社しております。
それと、当社の場合4月に昇給を行っておりますので、第2四半期はこの人件費の部分が直前四半期との比較で大きく数字が動いておりまして、その結果、販売管理費率が直前期とほぼ同等くらいの数字に落ち着いているということでございます。
売上原価(連結・四半期ベース)
次に、売上原価でございますが、原価の中の動きといたしましては、A8.netの売上の比率が全体の売上の中で上がっております。
そのため、この下のバー、茶色のバーのところのA8.netの成果報酬が、これがメディア様にお支払いする、当社から見ると仕入れにあたる部分なんですが、こちらのウエイトが売上に応じて上がっているということです。
原価の中の58.7パーセントを占めております。
それでは、それぞれのサービス区分ごとの概要をご説明申し上げたいと思います。
報告セグメント別の売上高の内訳(連結・四半期ベース)
まず、当社の報告セグメント別の売上高の内訳でございますが、当社のCPA型アドネットワーク、いわゆる完全成功報酬型の広告分をCPA型と呼んでおりまして。
もう1つ、CPC/ターゲティング型アドネットワーク事業、こちらはクリックに応じて広告料を設定したり、ターゲティングしてCPMベースで広告料を設定したりする、いわゆるアドテクノロジー絡みの事業等をこの区分に収めております。
それぞれCPA型の方が67億2,500万円と、こちらは昨年の第2四半期との比較で申しますと6.5パーセント増、CPC/ターゲティング型アドネットワーク事業が32億6,200万円ということで、昨年対比で5.4パーセント増となっております。
CPC型はこの前の期まで減収だったんですけれども、第2四半期から増収に転じたということでございます。
のちほども概要で出てまいりますが「Moba8.net」というサービスを撤退しておりまして、その分の売上がなくなったり、初夏寒かったりしたものですから「A8.net」の季節広告の需要が少し低かったり、あるいは検索エンジンGoogleのアルゴリズムが大きく変更したことによって、メディアさまのほうで戸惑いがあったりいたしまして、増収としては6.5パーセント増にとどまっているということでございます。
第1四半期のほうがもう少し勢いがあったんですけど、第2四半期やや勢いが落ちているということでございます。
両サービス区分の比率としましては、CPA型アドネットワーク事業が67.3パーセント、CPC/ターゲティング型アドネットワーク事業が32.7パーセントということで、3分の1がCPC/ターゲティング型アドネットワーク事業という感じに今なっております。
報告セグメント別の売上高の推移(連結・四半期ベース)
この報告セグメント別の売上高の推移、四半期ベースでございますが、グラフを見ていただくとCPA型アドネットワーク事業区分がずっとウエイトが上がってきていて、CPC/ターゲティング型アドネットワーク事業区分が少しずつ下がっているということでございます。
これはCPC/ターゲティング型アドネットワーク事業区分の「nend」というサービスが、スマホ向けのアドネットワークサービスなんですが成長鈍化しておりまして、その関係上CPC/ターゲティング型アドネットワーク事業のほうが少し比率が落ちていて、第2四半期は32.7パーセントまで落ちてきているということでございます。
「A8.net」主要サマリー
それでは各サービスごとのサマリーをさせていただきたいと思います。
まず「A8.net」、売上高約59億9,200万円ということで、もう少しで60億円届くという感じです。昨年対比で15.1パーセント増です。稼働広告主ID数が3,370件、昨年対比で10.5パーセント増。
登録パートナーサイト数が約226万2,000件で、昨年対比9.9パーセント増ということになっております。稼働広告主ID数は、件数で申し上げますと前年同期比で321件増加しております。
「A8.net」売上高の推移(四半期ベース)
売上の四半期ごとの推移でございますが、グラフのとおり右肩上がりで順調に数字を重ねてきております。ただ伸び率が若干第1四半期より弱くなっているのは、先ほど申し上げたような要因ということでございます。
「A8.net」成果報酬に占めるスマートフォン割合の推移(月次ベース)
続きまして「A8.net」の成果報酬に占めるスマートフォン割合の推移でございますが、このデータは月次のデータをまとめたものでございます。
足元の6月のデータで、約6割がスマートフォンからの利用ということが見ていただけるかと思います。スマートフォンからの利用は引き続き伸びるであろうと想定しておりますので、今後も力を入れていきたいと考えております。
「A8.net」稼動広告主数とメディア数の推移(四半期ベース)
続きまして、稼働広告主数とメディア数の推移でございます。稼働広告主数は、直前四半期から52件増えております。このうち海外の稼働広告主数が220件ございまして、海外部分は直前四半期から7件増加しております。ちなみに海外の稼働広告主数の売上規模は、約6,000万円という規模まで今きております。
「A8.net」広告主の新規稼動、解約数の推移
広告主の新規稼働と解約数の推移でございますが、第2四半期は新規稼働が266件ということで、やや低調に終わってしまいました。その分稼働ID数の伸びも弱かったという結果でございます。
「A8.net」新規メディア会員登録・退会の月次平均推移
「A8.net」の新規メディア会員さまの月次の登録数と退会数でございますが、月間の登録数が今約1万2,000件で、やや上昇傾向ということでございます。
「A8.net」1広告主あたり月次売上高平均推移
続きまして1広告主あたりの月次売上高平均推移でございますが、58万7,000円ということで今過去最高水準にございます。
「Moba8.net」主要サマリー
続きまして「Moba8.net」でございますが、こちらは先ほども申し上げましたように現在撤退しておりまして、実際サービス入会・利用等すべてストップしております。
会計上の処理を今しながら、少しずつクローズを進めているところでございますが、第2四半期の売上は約4,200万円ございました。昨年対比では92パーセント減と。
「Moba8.net」 売上高の推移(四半期ベース)
「Moba8.net」の主要広告主・メディアさまは「A8.net」のほうにスライドしていただくようにしております。
「Moba8.net」 稼動広告主数とメディア数の推移(四半期ベース)
こちらは四半期ごとのグラフでございますが、第2四半期は数字も大きく落ちております。稼働広告主数・メディア数、もう新規の登録とめておりますので数字は減少しております。
「Moba8.net」広告主の新規稼動、解約数の推移(四半期ベース)
新規稼働と解約数の推移でございます。
「Moba8.net」新規メディア会員登録・退会の月次平均推移
「Moba8.net」1広告主あたり月次売上高平均推移
こちらも登録数ストップしております。
「adcrops」売上高の推移(四半期ベース)
続きまして、もう1つCPA型アドネットワーク事業サービス区分のなかに「adcrops」というサービスがございまして、これはアプリのインストールベースを元に広告料金を設定しているアドネットワークでございます。
こちらが第2四半期、若干直前四半期よりも数字を落としてしまっております。海外のメディアさまの登録ウエイトが若干高くなってきておりまして、その関係上で、昨今アドクラウドとか海外のアドネットワーク、SSPネットワークを通じた詐欺的な広告の利用がございまして、そのあたりの監視とか審査のレベルを今高めておりまして、そのため少し慎重に売上は推移しているという状況でございます。
「nend」主要サマリー
続きまして「nend」の概要を申し上げます。ここからCPC/ターゲティング型アドネットワーク事業サービス区分でございます。売上高が約25億4,200万円ということで、昨年対比で5.6パーセント増と。何度も申し上げますが増収に転じたということでございます。
稼働広告主ID数は367件ということで、こちらは昨年に比較すると14.1パーセント減ということで、稼働広告主ID数が減っているというのは、利用される広告主さまが絞り込まれてきているような状況という認識でございます。
登録パートナーサイト数が約76万9,000件で、昨年対比で24.5パーセントということで、メディアの規模は引き続き広がっております。
「nend」売上高の推移(四半期ベース)
nendの売上高の推移、四半期ベースでございます。第2四半期は、直前四半期も若干でございますけれども、上回ることができました。昨年の第2四半期をほぼ底と見ているんですけれども、少しずつではございますが、数字のほうを改善してきております。
「nend」稼動広告主数とメディア数の推移(四半期ベース)
中身でございますが、稼動広告主数ですね。
第2四半期367ということでございます。367という数字を見てしまいますと、第1四半期は425なんで、がくんと落ちてるじゃないかと見えちゃうと思いまして、月次のほうの数字を拾ってみますと、月次ベースで見ますと、例えば1月は348件、2月は371件ということで。
3月が、期末の駆け込み需要等があって425件と、ポンと数字が上がってるんですけれども、月次で均してみるとそんなトレンドに大きな変化はなく、7月の足元で見ますと385件ということで、あまり稼働数が伸びてるわけでもないんですけれども、減ってるわけでもないという状況でございます。
「nend」1広告主あたり月次売上高平均推移
1広告主あたりの月次売上高の平均は、若干改善しておりまして、230万円を超えてきております。
「nex8」売上高の推移(四半期ベース)
続きまして、CPC/ターゲティング型アドネットワーク事業のサービス区分の中のnex8、これはDSPのサービスでございますが、こちらの売上高、四半期ベースの推移でございます。
第2四半期が初めて5億円を突破してまいりました。引き続き稼働広告主数を、ダイナミックリターゲティング中心にストックしている状況でございます。着実に伸ばせていければなと考えております。
株式会社アドジャポン
続きまして、連結の子会社の概要を、少しご説明申し上げたいと思います。
まず、アドジャポンという会社でございますが、こちらが第2四半期までの累計で、売上高が5億7,700万円という状況でございます。営業利益のほうは若干の赤字。
こちらは、海外向けのSSPとか、この第2四半期にはviidleという動画のメディエーションのサービスを、海外向けに開始しておりまして、海外のメディアと当社を結ぶ、あるいは海外の広告主を、日本でのプロモーションをサポートする。そんな位置づけの子会社になっております。
足元若干投資が先行しておりまして、赤字ということになっておりますが、今後トップラインを伸ばしながら、この黒字転換していきたいと考えているところでございます。
株式会社ファンメディア
続きまして、株式会社ファンメディア。こちらはメディアを運営していた会社ですが、5月1日付で吸収合併させていただいております。
現在、こちらの会社で運営していたメディアの中で、収益性が期待できるものに関しましてはA8事業部、CPA型のサービス区分のほうですね。
そのほうに収容して、売上もそちらのほうに含めております。今は中身を改善しているプロセスの途中で、今後少しずつ収益に貢献してくれればなと考えております。
シーサー株式会社
次に、7月3日付ですね。第2四半期からちょっとこぼれちゃうんですけれども、シーサー株式会社。こちらを既存株主から株式を買い取らせていただくというかたちで、100パーセントの子会社化にしております。
こちらはブログシステムの運営や、スマートフォンアプリの企画とか開発をしている会社で、ゲームユーザー向けの自社メディアなども運営しております。
売上高が、昨年の9月期の通期で8億8,300万円。営業利益が2億700万円というような規模感の会社でございます。こちらのほうも第3四半期以降、連結のほうに数字を取り込んでいくということになります。ちょっとご紹介をさせていただきました。
株式について 個人株主数、外国人比率推移
続きまして、株式の状況につきまして、概要をご説明申し上げます。2017年6月現在、株主総数が9,890。うち外国人株式数比率が27.50パーセント、個人株式数比率が17.43パーセントということで、外国人持株比率が過去最高、個人株式数比率が17.43パーセントですから、2014年ぐらいまでのウェイトに落ちているという状況でございました。こちらは参考まで、株式の情報でございます。
以上が、簡単ではございますが、第2四半期の当社の決算の概要ということになります。