2017年12月期 第1四半期 ポイント
柳澤安慶氏:こんにちは、柳澤です。それではさっそく第1四半期の決算説明を行わせていただきます。お手元の資料に沿ってご説明申し上げます。
まず、第1四半期のポイント3点挙げさせていただいております。
(1点目)、四半期の売上高が98億7,000万円で、6四半期ぶりなのですが、過去最高の数字となっております。
2点目、営業利益率は前年同期比では下回っておりますが、直前四半期比では0.2ポイント改善してきております。
3点目、CPC/ターゲティング型のサービス区分は、引き続き減収で不調という状況ですが、昨年対比では減収率が低下してきております。のちほど詳しい内容につきましてご説明させていただきたいと思います。
連結経営成績
まず連結の経営成績、簡単に数字をご説明申し上げます。まず売上高98億7,000万円、対前年同期増減率で5.5パーセント増になりました。
営業利益15億4,600万円こちらは4.7パーセント増。経常利益15億5,000万円、こちらは4.5パーセント増。
当期純利益10億9,400万円、こちらは14.8パーセント増。売上高経常利益率15.7パーセント、こちらはマイナス0.2ポイントとなりました。
1株当たりの当期純利益14.27円。潜在株式調整後1株当たりの当期純利益14.24円で、こちらは15.9パーセント増という状況です。
連結貸借対照表
B/S(貸借対照表)です。こちら数字が動いております部分ですが、純資産が、少し数字が減っております。これは配当金の支払いが13億8,100万円ございまして、その影響で163億4,700万円という数字になっております。
あとは大きな変化はございませんので、中身をご確認ください。
連結業績予想
連結の業績予想とその進捗ですが、今期、通期で売上高400億円、第2四半期195億円の売上目標を立てておりますが、これに対する進捗としましては、24.7パーセントです。
同じく営業利益62億円、半期で30億円の業績予想ですが、こちらは進捗率が24.9パーセント。経常利益も同様に進捗率が24.9パーセントと。純利益は、25.4パーセントという結果でした。
配当金は予想で19円という予想を立てさせていただいております。
売上高、経常利益、経常利益率の推移
それでは業績の中身につきまして順次ご説明させていただきたいと思います。
まず四半期ごとの、連結ベースの売上高と経常利益のトレンドですが、売上高は先ほど申し上げましたとおり、6四半期ぶりの過去最高という数字です。
経常利益も同じく、6四半期ぶりに15億円台を回復しております。経常利益率は直前四半期から0.4ポイント改善しております。
従業員数の推移
従業員数の推移ですが、こちらはグループ全体で第1四半期総スタッフ数が386名で、前年同期比で19名増加しております。
直前四半期との比較で申し上げますと、9名減員しておりますが、これは昨年から第1四半期にかけまして、2社子会社を吸収しているという、吸収合併で事業を再編している影響が出ております。
4月から、新卒が22名、中途採用も含めて30名ほどの増員となっておりますので、足元では人員数過去最高という状況になっているかと思います。
原価率、販管費比率の推移
続きまして、原価率と販管費の比率のクォーターベースの推移です。第1四半期原価率が73.5。トレンドとしては若干上向きですが、ほとんど変わらない状況です。
逆に販管費は0.5ポイント低下しておりまして10.8パーセントという状況です。
販売管理費
売上原価
次に原価の内訳ですが、一番ウェイトが大きいのが「A8.net」(エーハチネット)の成果報酬、仕入れですが、こちらが55.9パーセントで若干上昇しております。
これは「A8.net」の売上の増加に伴うものです。こちらも全体の比率的に大きな変化はございません。
サービス区分別概要 報告セグメント別の売上高の内訳
それではサービスごとの概要をご説明させていただきたいと思います。
まずサービス区分ごとの業績ですが、当社CPA型のアドネットワーク事業とCPC/ターゲティング型のアドネットワーク事業と2つのサービス区分に分けさせていただいております。
昨期まではその他という区分もありまして、その他の区分には自社媒体及び他社媒体の販売。これは数字的には小さなものだったのですが、今回、子会社を吸収したことで、このサービス区分をそれぞれのCPA型、CPC/ターゲティング型のサービス区分に新たに割り振っております。
それに合わせて過去も数字を移し替えさせていただいております。そのCPA型のアドネットワーク事業ですが、こちらは第1四半期66億2,400万円で、昨年対比で14パーセント増と。
CPC/ターゲティング型のアドネットワーク事業は32億4,600万円で、昨対で8.4パーセント減という状況です。
ウェイトで申しますと、CPA型が67.1パーセント、CPC型が32.9パーセントと、3分の1がCPC/ターゲティング型という状況です。
報告セグメント別の売上高の推移
報告セグメント別の売上高です。先ほど申し上げた2つのセグメントでトレンドを四半期ごとに追ったグラフがこちらになります。
ここ6四半期で四半期の売上高を塗り替えることができなかった大きな理由としましては、このCPC/ターゲティング型のサービス区分の中の「nend」(ネンド)というサービスが振るわなかったことが主因になっておりまして、徐々に、CPA型のサービス区分の売上比率が伸びている傾向になっております。
そういう状況なのですが、この過去2四半期でみますと、だいたい3分の1ぐらいがCPC/ターゲティング型アドネットワーク事業で、そのウェイト、減収(ともに)徐々に低減しているという状況ではございます。
CPA型アドネットワーク事業「A8.net」主要サマリー
それではサービスごとのサマリーを説明させていただきます。
まずCPA型アドネットワーク事業の中に分類しております「A8.net」です。
こちらが第1四半期売上高が56億1,300万円で、これは対前年同期増減率で24.5パーセント増という結果でした。
稼働広告主ID数ですが、こちらは3,318件で、昨年対比で352件増加しております。登録パートナーサイト数ですが、こちらは220万件で、昨年対比で10パーセント増という結果です。
売上高の推移(四半期ベース)
「A8.net」のクォーターベースの売上高の推移です。第1四半期、数字的には過去最高という結果になっております。2016年の第2四半期、第3四半期、第4四半期で、少し踊り場状態だったのですが、この第1四半期で少し数字が突き抜けたという状況です。
成果報酬に占めるスマートフォン割合の推移(月次ベース)
続きまして「A8.net」の成果報酬の中に占めるスマートフォンから上がってくる成果の割合推移。これは月次になっております。このトレンドですが、直近の3月のデータがありますが、54.9パーセントがスマートフォンということで、だいたい6割弱ぐらいでスマートフォンの比率が定着している状況です。
稼動広告主数とメディア数の推移(四半期ベース)
次に「A8.net」の稼働広告主数とアフェリエイトサイト数の推移です。
第1四半期、稼働広告主数が先ほど申し上げた通り3,318で、数字的には順調に積み上がっているということです。同じくアフェリエイトサイト数も220万でこちらも同じようなトレンドで数が増えているということです。
なお、現在「Moba8.net」をクローズするアナウンスをさせていただいておりまして、「Moba8.net」から広告主で今後も継続利用していただけるお客様は「A8.net」に移行していただいておりまして、第1四半期は12件移行していただきました。
あと海外の稼働広告主ですが、これは季節的な要因もありますが、第1四半期現在で、216件稼働しておりまして、直前四半期からは8件減少という状況です。
広告主の新規稼動、解約数の推移
次に、広告主のクォーターベースの新規の稼働と解約の推移ですが、新規の稼働は昨年対比で53件増えて300件です。解約も若干増えておりますが、これは年度末等による季節的な要因も大きいかと思います。
新規メディア会員登録・退会の月次平均推移
次にアフェリエイト会員数の登録・退会の月次平均の推移ですが、こちらは第1四半期は約12,000名のご登録をいただいておりまして、2,000名が退会になっております。純増が約10,000名ということです。月間の新規の登録数は少しづつ上昇している傾向にあります。
1広告主あたり月次売上高平均推移
次に1広告主あたりの月次売上高平均の推移ですが、第1四半期56万3,000円でこちらも稼働数が増えているなかで、水準的には高い位置を保っていることになります。
「Moba8.net」主要サマリー
それではCPA型アドネットワークのもうひとつのサービスの「Moba8.net」ですが、こちらはサービス自体を終了するということで、こちら見ていただきますとおり、売上高も1億6,500万円で対前年同期増減率で75.9パーセント減という状況です。稼働広告主数も大きく数字が下がっております。
売上高の推移(四半期ベース)
こちらが「Moba8.net」売上高の四半期ごとの推移ですが、順調にクローズは進んでおりまして、先ほど申し上げたように「A8.net」に主要なお客様、メディア様は移行していただいてるということになります。
稼動広告主数とメディア数の推移(四半期ベース)
稼働広告主数とアフェリエイトサイト数の推移も、アフェリエイトサイト数は登録して課金されるわけではないですから、急激にここの数字が落ちるというわけではないのですが、広告主は、順調というか数字が大きく減っているということです。
広告主の新規稼動、解約数の推移(四半期ベース)
新規の稼働は、昨年の第4四半期からストップしておりまして、移行作業を進めさせていただいているということです。
新規メディア会員登録・退会の月次平均推移
会員登録、アフェリエイトサイトの会員登録も現在はストップさせていただいておりますので数字が落ちてきております。
1広告主あたり月次売上高平均推移
1広告主あたりの月次平均も稼働数が減ってきておりますので売上も減っておりますが、17万2,000円という状況です。
「adcrops」売上高の推移(四半期ベース)
続きまして、もうひとつのCPA型アドネットワーク事業のサービス「adcrops」(アドクロップス)、こちらの四半期ごとの売上高の推移をご覧いただきたいと思います。
こちら「adcrops」はアプリのCPIベースのサービスになっておりまして、昨年の第3四半期、そこに第4四半期、今回の2017年第1四半期で、少しづつ売上が回復しているということになります。
これは昨年までは子会社で運営していたサービスですが、本体に吸収いたしましてサービスの中身、人員、運営等すべて見直しまして、現在再生を図っている状況です。
「nend」主要サマリー
次にCPC/ターゲティング型のアドネットワーク事業の各サービスをサマリーさせていただきます。
まず「nend」ですが、こちら売上高が25億3,900万円で、昨年対比で15.4パーセント減という結果でした。稼働広告主ID数が425社で、こちらも24社減っている状況です。
減収という状況ですが、次第に減収幅は小さくなってきておりまして、今底にいるんだなと。底というか、これ以上数字が落ちないようなところにいるんだなという認識をしているところです。
売上高の推移(四半期ベース)
これが「nend」の四半期ベースの売上高の推移です。
だいたい昨年の第2四半期あたりから、同じぐらいのところで今うろうろしているということで、毎回四半期のこの説明会で、この「nend」の対策についてご説明申し上げておりますが、新しい商品力をつけるためにさまざまな工夫をしたりとか、運用方法、お客さまへの対応等を見直して、少しづつではありますが、売上自体は、こういうかたちで大きく動いてはおりませんが、その中身が徐々に変わってきている状況です。
稼動広告主数とメディア数の推移(四半期ベース)
稼働広告主数とメディア数の推移ですが、こちら第1四半期は425件で、昨年400件を切ってしまうような場面もあったのですが、少しづつまた積み上げ始めている状況だとご理解いただければと思います。
1広告主あたり月次売上高平均推移
「nend」の1広告主あたりの月次売上高の平均推移ですが、こちらは約200万円です。
「nex8」売上高の推移(四半期ベース)
同サービス区分に分類しております「nex8」(ネックスエイト)、こちらはいわゆるDSP型のサービスです。
四半期の売上、第1四半期は4億6,100万円になっておりまして、直前四半期からは若干数字を伸ばしております。
2016年の第3四半期から第4四半期で数字が少し落ちておりますが、これは前回もご説明いたしましたが、「nex8」のサービスの中身を入れ替えてるというか、サービスを切り替えております。
具体的には、リターゲティングというサービスに特化したサービスに切り替えておりまして、リターゲティング以外のサービスが昨年の第4四半期に抜けまして、今またリターゲティングのサービスで数字を積み上げ始めてきている状況です。
稼働広告主数は着実、数字的にはすごく大きく急に伸びるというものではございませんが、着実に積み上げているというのが足元の状況です。
<連結グループ事業>株式会社アドジャポン
以上で本体のご説明とさせていただきまして、現在、連結で「アドジャポン」という子会社を1社持っております。
こちらは海外の広告主、メディアに対して対応するという、海外向けの当社の戦略子会社という位置づけです。
現在は、独自のSSPサービスとか、この第1四半期に関しましては、「viidle」(ヴィードル)という動画のサービスも提供し始めております。
第1四半期の結果ですが、売上高で3億2,300万円と。営業利益で1,600万円という状況です。
株式会社ファンメディア
もう1社、これはもうすでに5月1日付で吸収合併されておりますが、「ファンメディア」という、こちらはメディア運営をおこなっている子会社ですが、今現在は本体に吸収してそれぞれの部門で必要なメディアを運営している状況です。
ちなみに第1四半期の数字としましては、売上高が7,600万円、営業利益がマイナス600万円という状況でした。
株式について 個人株主数、外国人比率推移
前回もご説明申し上げておりますが、昨年の2016年の年末の時点での個人株主数と外国人の持ち株の比率ですが、外国人株式数の比率が23.89パーセント、個人株式の比率が22.04パーセントという状況です。総株主数は12,178名という結果でした。
以上をもちまして、第1四半期の事業の概要ご説明とさせていただきたいと思います。