2017年度6月期第1四半期 決算説明会
田中良和氏(以下、田中):それではグリー株式会社2017年6月期第1四半期の決算説明会を始めたいと思います。
まず、この1stクオーターのExecutive Summaryはこちらになっております。
売上高が149億円、営業利益が25億円というかたちになっております。
新しいタイトルのリリースが始まりまして、こちらが好調というところと、コストコントロールが進んでいまして、前四半期ベースで増益というかたちなっております。
事業概要なんですけれども、従前からお話していたネイティブゲームのリリースラッシュが始まっております。
第1クオーターは、国内ネイティブゲームが2本ほどリリースされておりまして、こちらが成長を牽引しております。
海外については、有力なタイトルを取得いたしましたので、こちらのベースを伸ばすということを進めておりました。
Webゲームは、ゲームの運営事業に注力しておりまして、堅調に推移しております。
ゲーム以外の新領域につきましては、さまざまな施策を行っているんですが、VR事業のほうはパートナーとの事業展開を発表・拡大しております。
上半期の業績予想なんですけれども、売上高300億円、営業利益40億円というかたちになっております。
こちらに書いてあるとおり、この上半期のところで、第2クオーターから売上高を四半期ベースで反転させていくということを進めていきます。新規タイトルのリリース等ございますので、それに関する経費の発生を織り込んでおります。
連結決算の概要につきましては、秋山から説明します。
連結決算概要
秋山仁氏(以下、秋山):それでは4ページ目をご覧ください。
1Qの決算概要でございますけれども、今回は8月4日に決算説明会をさせていただいたときの予想から、2回ほど業績予想の修正をさせていただいております。1回目が8月16日。2回目は9月21日でございます。
1回目は、米国の子会社の再編に伴うもので、税金等の関係もございまして、基本的には当期純利益が、大きく変動したというのが、最初の8月16日の業績予想の修正と。
2回目、9月21日に関しましては、リリースしたタイトルの売上が伸びたというところで2回目の修正をさせていただいております。
そちらの数字と比較いたしますと、売上高149億1,000万円というは、9月21日のベースは149億円というところを想定しておりましたので、ほぼ想定どおりでございます。
営業利益につきましては、24億円と想定しておりましたが、多少コストの削減等が進みまして、25億円というところ。
それから当期純利益に関しましては、100億円という数字で想定しておりましたけれども、いくつか特損とか特益の影響がございまして、108億円で最終的には着地をしております。
売上高・EBITDA・営業利益の推移
5ページ目、マージンの推移でございます。
4Qに関しましては、「一時費用10億円ほどあります」というところで、一時的にマージンも20パーセントを大きく割って14パーセントになったんですけれども、この次のページでも費用の推移等をご案内いたしますけれども、その一時費用の戻り等もございまして、この終わった4半期に関しましては、17パーセントというところでマージンが少し戻っております。
営業利益分析・1Q費用構成
6ページ目、営業利益の分析でございます。
売上高は7億円ほど減少いたしましたが、4Qで使っていた一時費用、これは変動費と固定費両方ございましたけれども、これが戻ったというところ。
固定費に関しましては、一時費用の戻りというところだけではなくて、継続的な固定費の削減も加わりまして、全部で10億円ほど減少しております。結果として、前四半期比で3億円ほど営業利益が増加しております。
7ページ目、費用の構成でございます。こちらについてはいつもよりも少し詳しめでご説明をさせてください。
まず広告宣伝費につきましては、4Qで一時費用が数億入ってたんですけれども、それが反動したというだけではなくて、北米での広告宣伝費用の減少がございまして、こういうかたちで大きく減少しております。
支払い手数料については、新規タイトルリリースに伴う増加がございまして、5億円弱の増加になっております。
人件費については、期末の人数ベースで見るとほとんど変わっていないんですけれども、期中の延べ人数というところで見ると減少しておりますので、1億円ほど減少しております。
それから賃借料。我々の場合はサーバー料ですけれども、ここは4Qの段階で、中期的な費用の削減のために一時的な費用が発生しておりましたので、それがまるまる反動ということで戻りましたので、3億円強減っております。
それからのれんの償却額というところです。こちらも4Qでワンタイムで落とした費用がございましたので、その分だけ減っているということになりまして、合計で費用はQonQで今10億円ほど減っているというところになります。
2017年度上半期業績予想
それから8ページ目。上半期の業績予想でございます。
田中が申し上げましたとおり、2Qについては1Qと比べて売上高のところで微増と。反転を見込んでおります。
こちらについては、(スライド)下のほうに「トップライン」というところで詳細を説明させていただいておりますけれども、いくつか前提がございます。
国内のネイティブゲームについては、1Qですでにもうリリースしたタイトルについては、9月・10月と、それなりに売上がもう立っておりますので、それを見ながらそれのトレンドラインに沿ったかたちで売上を見込んでおります。
一方で、2Qに今リリースを予定しているタイトルに対しては、ここは前クオーター同様、これは出してみるまで数字は大きなものは見込まないというところで、非常に保守的に。数字も本当にミニマルでしか入っておりません。
それから海外のネイティブゲームに関しまして、こちらは基本的には今の足元のトレンドラインをベースにして、取得した『DragonSoul』というもの、こちらも9月・10月の売上をベースにした寄与を見込んでおります。
一方で、国内のWebゲームに関しましては、過去のトレンドでも減少が続いておりますので、こちらも保守的に、減少トレンドがある程度続くという見込みの上で、すべて合計した上でこういうかたちでの予想となっております。
それから営業利益のところなんですが、売上高が微増するのに営業利益は10億円ほど減るというところで、コストが増えるというところなんですが、こちらについてはまた下のほうに3ポイント説明させていただいています。
1つは広告宣伝費。こちらは4Qから1Qという推移では非常に大きく削減されたんですけれども、今般このタイトルに関しては広告宣伝費は積極的に投下していくところが1つ。
それから2つ目は、サーバの費用というところに関しては、一時費用というのはもう終わってるんですけれども、このネイティブゲームの売上が伸びていくというところで増加を見込んでおります。
最後3点目は、北米で取得したタイトル、こちらに関しましてはのれんの償却費。私どもIFRS(国際財務報告基準)ではなくてJGAAP(日本基準)でございますので、こちらの部分。
この3点からコストがある程度増加するということで、営業利益はこういうかたちで想定をさせていただいております。
次に事業概要のほうをもう一度田中からご説明いたします。
事業概要
田中:事業概要についてご説明してまいります。
この第1クオーターですけども、全体のテーマとしては、ゲーム事業を反転するというところを主に進めてまいりました。
結果的に、新規タイトルが好調に推移してまして、全社的にも2ndクオーター以降トップラインが反転するということを進めております。
ネイティブゲーム事業の内訳なんですけれども、国内のところはリリースラッシュというところでリリースを開始いたしました。
そのなかで2本ほど出しておりまして、『追憶の青』というところと他社さんのタイトルというところと、2本ほど出しております。
こちらの効果もありまして、前四半期ベースで、この1stクオーターで、国内のネイティブゲームのトップラインでの反転したというかたちになっております。
引き続き開発を進めるべく、ブシロードさんとの提携というのを発表させていただいております。今後ブシロードさんと共同でIPを活かしたタイトルを作っていくことを考えています。
海外のところなんですけれども。「タイトル開発に集中」と書いてますけれども、古くなった運営タイトルを他社に売却するというのを進めておりましたが、同時にこれから伸びていくであろう『DragonSoul』というゲームを取得いたしまして、こちらをベースにトップラインを伸ばすということを考えております。
Web事業なんですけれども、こちら、FY17でコイン消費100億というものを目指してがんばるということを書いております。
新領域事業は着実に進んでいるというところなんですけれども。最後にコストコントロールのところは、固定費の削減が進捗しておりますというのが、こちらに書いたことです。
ゲーム事業 開発パイプライン
具体的に申し上げます。これ11ページですけれども、リリースラッシュというところで、開発のパイプラインを書いております。
今期は計8本のリリースを目指して今開発が進んでおるという状況になっております。そのうち2本ほどリリースされまして、残りこの2ndクオーター以降で6本ほど出るというところで開発が進捗しております。
国内のネイティブゲーム事業なんですけれども、こちらにあるようにFY16の第4クオーターを底に、この第1クオーターで反転したというかたちになっております。
こちら、リリースした2タイトルが大きく寄与しております。引き続きこの2タイトルについて改善を図るということを目下進めております。
今期リリース予定のタイトル
それ以外の今期にリリースされるタイトルのご紹介を続けていきます。
1つ目が今回ブシロードさんと提携させていただきましたが、そのブシロードさんとポケラボの共同開発になっています、この『(戦姫絶唱)シンフォギア(XD UNLIMITED)』というタイトルの開発を今進めております。
こちら、ブシロードさんのなかでも新しいIPとして育てているという大型のタイトルになっていまして、こちらのゲーム化というのを我々と進めるということになっていて、期待しております。
次が『ららマジ』というゲームなんですけれども。こちらいわゆるApp Storeのランキングにもありますけれども、萌系というかそういったタイプのゲームになっております。
我々としてもそこの市場を獲っていくというところで、A-1 Picturesさんというアニメ界の制作会社さんと共同でこちらのゲームのほうを作っているというかたちになっております。
3番目が『アナザーエデン(時空を超える猫)』というゲームを作っておりまして。こちらはいわゆる本格的なRPGというかたちになっております。
こちら、昨年東京ゲームショウの頃から開発のほうを進めて、外部にもたまに宣伝しておりまして。開発のほうが順調に進んでおりますので、こちらもリリースが近いというかたちになっております。
次に作っているのが『武器よさらば』というゲームになっていまして。こちら、いわゆる3DのアクションRPGというかたちになっています。
このジャンルは、大きく売上をもっている他社さんのゲームもありますし、同時になかなか作るのが良い意味で難しいジャンルかなと思っていますので。
そういったものを作りきることで、我々でしかできないようなゲームが作れるかなと思っていまして、こちらも順調に開発が進んでおります。
海外のところなんですけれども、この『DragonSoul』というRPGのゲームを取得いたしました。こちら、この1年間というか9ヶ月間で約コイン消費が2.4倍に伸びているゲームになっています。
我々としては我々の運営ノウハウを投入することで、このゲームの売上をもっと伸ばせると考えていまして、こちらを強化するということが、直近の戦略になっております。
18ページ目は、「ライセンスタイトルのグローバル配信」ということでご説明しています。
NARUTOの『ナルティメットブレイジング』というバンダイナムコさんとのゲームですけれども、こちら北米・欧州に展開するというところを進めるとともに、『ワンパンマン』というゲームのゲーム化のほうを取り組んでおりまして。
こちら国内は我々が、中国は中国のモバイルの有力なゲーム会社さんと組んで配信するということを考えております。
ゲーム運営事業のほうなんですけれども。こちらは100億コインに向けて、事業を積み上げているんですけれども、達成する見込みで現在のところ進んでいるというかたちになっています。
プラスして、新しくネイティブゲームの運営事業ということも今進めてまして。あとこの『(ぐるぐる召喚)マジカルギア』というゲームなんですけれども、新たに事前登録を開始してリリースされるというふうに進めております。
新領域事業
新領域事業なんですけれども。引き続き売上高は伸びているというかたちになっております。
それぞれなんですけれども、住まいPF(プラットフォーム)に関しては、Yahoo!ショッピングさんや楽天さんのほうで、こういったような住まい関連の商材を売っていくというような大きな流れがありますので、我々もそのチャンネルを通じて売っていくということを考えております。
ヘルスケアのほうは、「レスパス」の加盟店を伸ばすというところに注力というところでございます。
広告メディアのほうは、動画制作のほうが好調になっていまして。動画制作と関連したさまざまな事業を、このレーベルゲートさんであるとか小学館さんとやっていくことを、足元進めております。
VR事業
最後VRなんですけれども、2つほど進めています。
VRのアトラクションを作るというのは、このアドアーズさんとの協業というかたちで、今、開発を進めております。
VRそのもののゲームというところでは、今回、東京ゲームショウに出展したんですけれども、スクエアエニックスさんと共同開発になっております、この『ミリオンアーサー』のVRバージョンの開発を今進めているということで発表しております。
説明としては以上です。