2017年3月期第2四半期 決算電話説明会

吉田謙次氏(以下、吉田):みなさま、こんにちは。吉田でございます。本日はお忙しい中、弊社電話説明会にご参加くださいまして、ありがとうございます。

上半期の決算概要と2016中期経営計画の進捗状況についてご説明いたします。

3ページをご覧ください。こちらは上半期実績と前年同期を比較した損益計算書です。

売上高は54億円増の2,275億円、営業利益は11億円増の532億円、経常利益は10億円増の543億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は21億円増の381億円となり、増収増益となりました。

上半期実績(主な増減要因)

それでは主な増減要因についてセグメントごとにご説明いたします。4ページをご覧ください。

テーマパーク事業の売上高は、50億円増の1,876億円となりました。入園者数は、台風や雨天など天候に恵まれないなかでも、前年同期並みの1,432万人となりました。

ページ右下の入園者数の推移のグラフをご覧ください。こちらでは、上半期のテーマパーク入園者数の経年推移を示しております。当上半期は前年同期並み、過去4番目の入園者数となりました。

続いて、ゲスト1人あたり売上高は、本年4月1日に実施したチケット価格の改定によりチケット収入が231円増加したことや、東京ディズニーシー15周年関連商品の好調により商品販売収入が126円増加したことから、前年同期に対して329円増加の11,514円となりました。

5ページをご覧ください。テーマパーク事業の営業利益は17億円増の457億円となりました。これはゲスト1人あたり売上高の増が主な要因です。

加えてコストの増減がございますので、ご説明いたします。なお資料上、コストにおける白三角表示は営業利益に対するマイナスを影響を示しております。

商品原価率および飲食原価率は為替の影響などにより減少し、コストが10億円減少いたしました。人件費は、本年4月1日に実施した人事制度改正により17億円増加しました。減価償却費は17億円増加しております。

諸経費は2億円増加しました。主に東京ディズニーシー15周年関連費用の増加や大型投資案件に向けた費用の減少などによります。

6ページをご覧ください。

ホテル事業の売上高は、主に東京ディズニーシー・ホテルミラコスタの増収により、7億円増の313億円となりました。

営業利益は、東京ディズニーセレブレーションホテルの開業費用が発生したことなどから、9億円減の61億円となりました。

ページ中段にはディズニーホテルの客室稼働率および平均客室単価一覧を掲載しております。3ホテルとも高い客室稼働率と平均客室単価を維持しております。

その他の事業は、売上高がアールシー・ジャパン事業の売却により3億円減の85億円となったものの、営業利益はイクスピアリ事業の諸経費・減価償却費の減少により2億円増の12億円となりました。

上半期実績(期初予想比較)

7ページをご覧ください。こちらは上半期実績と期初予想を比較した損益計算書です。

売上高は、期初予想に対して−1.1パーセント、24億円減となりました。テーマパーク事業が期初予想を下回ったことが主な要因です。営業利益は、テーマパーク事業でコストが減少したことから、期初予想を上回りました。

それではテーマパーク事業についてご説明いたします。8ページをご覧ください。

テーマパーク事業の営業利益は39億円増の457億円となりました。売上高は、主にテーマパークの入園者数が悪天候の影響などにより期初予想に届かなかったことから、27億円の減少となりました。

次にコストの減少要因についてはご説明いたします。商品原価率および飲食原価率は為替の影響などにより減少し、合わせて約15億円のプラスの影響となりました。諸経費も減少し、約40億円のプラスの影響となりました。

このうち下半期への費用の時期ずれなどが約25億円ありました。そのほか、テーマパークのエネルギー費など、時期ずれ以外の減少が約15億円ございました。

上半期実績(業績推移)

9ページをご覧ください。上半期の実績を経年での業績推移でご説明いたします。

左側の連結売上高・営業利益率の推移のグラフにあるように、当上半期の売上高は2,275億円で、2013年度に次いで2番目。営業利益率は23.4パーセントとなりました。

次に右側の四半期別連結営業利益の推移のグラフをご覧ください。第1四半期・第2 四半期ともに前年同期を上回り、上半期の営業利益としては過去3番目となりました。

続いて2017年3月期の通期予想についてご説明します。10ページをご覧ください。こちらは通期予想と前期実績を比較した損益計算書です。

当上半期はここまでご説明したとおり推移したものの、第3四半期がテーマパーク入園者数のボリュームゾーンであることや、テーマパーク事業で下半期の費用の時期ずれが発生していることなどをふまえ、現時点では通期業績予想を据え置いております。

2016中期経営計画の進捗状況

続きまして、2016中期経営計画の進捗についてご説明いたします。12ページをご覧ください。

こちらは今年度が最終年度となる2016中期経営計画の全体構成となります。目標値は3年間の営業キャッシュフロー2,800億円以上の創出としております。

13ページをご覧ください。目標値に対する進捗状況をご説明いたします。グラフは営業キャッシュフローと設備投資額の推移を表しています。

3年間の営業キャッシュフロー2,800億円以上を目標としておりましたが、現段階では目標を大幅に上回って推移しており、3,300億円の営業キャッシュフローを達成できる見込みとなっております。

なお2016年度は設備投資額が大幅に増加する見込みとなっております。新規エリアや大型アトラクションなどの施設開発は当初の計画どおり進捗しており、年明けの本格的な工事に向けた準備工事はすでにバックステージを中心に取り掛かっております。

コア事業戦略1.テーマパークの価値向上

ここからはコア事業の戦略の進捗についてご説明します。14ページをご覧ください。

コア事業におけるターゲットは幅広い意味でのファミリーとし、戦略としては入園者数の向上と単価の向上の両面から取り組んでおります。

それぞれの戦略について進捗をご説明します。15ページをご覧ください。

まず1つ目の戦略であるテーマパーク価値の向上です。2016年度は、東京ディズニーシー15周年に合わせ、開園以来ご好評いただいているハンガーステージのショーをリニューアルし、オリジナルストーリーの新しいミュージカルショー『アウト・オブ・シャドウランド』」が7月9日からスタートいたしました。

また、東京ディズニーランドでは、ウェスタンランドの新キャラクターグリーティング施設「ウッドチャック・グリーティング・トレイル」を11月22日よりオープンにいたします。

2017年度は、東京ディズニーシーにおいて、ディズニー映画『ファインディング・ニモ』シリーズのアトラクション「ニモ&フレンズ・シーライダー」のオープンを5月12日に予定しております。

今後も、2020年度に向けた新規エリア・新規施設の開発のみならず、これまでどおり継続的なテーマパーク価値の向上を図ってまいります。

コア事業戦略1.平準化による入園者数の向上

16ページをご覧ください。2つ目の戦略は平準化による入園者数の向上です。

第1四半期に開催しております「ディズニーイースター」については、ハロウィーン、クリスマスのような人気の歳時記イベント目指し、今後も育成していきたいと考えています。

第4四半期は寒い季節ですが、スペシャルイベント「アナとエルサのフローズンファンタジー」を実施し、多くのご家族連れに楽しんでいただくことができております。

コア事業戦略3.体験価値に応じた価格戦略

17ページをご覧ください。3つ目の戦略である体験価値に応じた価格戦略に関しては、新たな価値創造や戦略的価格設定により、中長期的な単価の向上に取り組んでおります。

2016年度のゲスト1人あたり売上高は、テーマパーク価値が向上したことに伴うチケット価格の改定や、東京ディズニーシー15周年関連商品の好調により、2015年度を上回る11,540円を予想しております。

コア事業戦略4.外ゲストの受け入れ体制の整備

18ページをご覧ください。4つ目の戦略は海外ゲストの受け入れ体制の整備です。

当上半期の入園者数に占める海外ゲスト比率は9.6パーセントでした。日本を訪れる外国人が増加している影響により、東京ディズニーリゾートにおいても中国や台湾などアジアを中心に海外ゲスト数が増加しております。

当社では外国人旅行者数の増加を集客の機会と捉え、今後とも集客強化に向けた取り組みを進めてまいります。

財務方針

19ページをご覧ください。最後に財務方針についてご説明いたします。

当社では、創出された営業キャッシュフローをコア事業や新規事業の成長へ向けた投資に充当し、企業価値を向上させる方針です。

配当につきましては、外部環境も勘案しつつ安定的な配当を目指すという方針の下、2016年度の配当につきましても同額の年間35円を予定しております。なお本年5月には約290万株の自己株式を取得いたしました。

ROEについては、2016年度は12.0パーセントを見込んでおります。

今後も当社は株主還元を着実に実施するとともに、営業キャッシュフローの成長による企業価値向上を目指してまいります。

私からの説明は以上でございます。みなさまにおかれましては一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。ありがとうございました。