2026年12月期第2四半期決算説明
東京建物、期初想定を上回る進捗を受け通期業績予想を上方修正 現中計の主要な定量目標を1年前倒しで達成見込み
2026年12月期第2四半期決算説明
小澤克人氏(以下、小澤):代表取締役社長執行役員の小澤です。当社の第2四半期決算説明会は、例年8月の非常に暑い時期に実施しています。このような時期にご出席いただき、誠にありがとうございます。
直近の不動産マーケットについては、建築費の高騰や金利の上昇、中東情勢などの地政学的リスクが顕在化しており、不動産セクター全体の株価は依然として勢いを欠く状況が続いています。
一方で、不動産取引市場そのものは引き続き堅調に推移していると認識しています。オフィス賃貸や施設運営をはじめ、分譲マンションや投資家向け物件の売却といった不動産売買マーケットにおいても、どの分野においても非常に堅調な状況が続いています。
こうした背景の中で、当社が想定していた計画を上回る業績が第2四半期においても見られるようになりました。この結果を受け、通期業績予想も上方修正することとしました。
本日は、第2四半期の決算概要や当社の取り組みについて抜粋してご説明するとともに、環境面などに関する認識についてもお話ししたいと考えています。よろしくお願いします。
決算サマリー

決算のサマリーについてです。
第2四半期の営業収益は、前期に分譲マンションの売上を大きく計上した反動で減少しました。一方で、ビル賃貸や施設運営の着実な伸長、さらに投資家向け物件売却の順調な進捗により、営業利益、事業利益、親会社株主に帰属する中間純利益はいずれも前年同期比で10パーセント以上の増益となりました。
今回の第2四半期決算に際し、足元の進捗状況と通期見通しを精査しました。その結果、ビル事業、住宅事業、投資家向け物件売却の順調な進捗を反映するとともに、海外における持分法投資損益の一部見直しや全社費用の変動要因などを織り込み、通期業績予想を上方修正することとしました。
営業利益、事業利益、経常利益は過去最高を更新する見込みとなり、当期純利益は期初想定の630億円から650億円へ上方修正し、前期比で10パーセントを超える増加が見込まれています。
また、業績予想の上方修正を踏まえ、今期の年間配当金予想についても、期初公表時の122円から4円増配となる126円に修正しました。
決算サマリー

当四半期の主なトピックスについて、3点お伝えします。
1点目は、スライド左側に示された北青山三丁目プロジェクトです。八重洲を中心に、東京駅東側のYNKエリアにおいて「TOFROM YAESU」をはじめとする複数の再開発プロジェクトに取り組んでいます。
また、港区や渋谷区などのエリアでも複数の再開発案件を推進しており、北青山三丁目プロジェクトは本年6月に着工しました。
約1ヘクタールにおよぶ広大な樹林帯を整備するなど、青山地域屈指の大規模再開発として「TOFROM YAESU」に続く成長ドライバーの1つと位置づけ、将来の賃貸収益の拡大や企業価値の向上につながると考えています。
2点目は、スライド右下に記載した内容です。5月に実施したスター・マイカ・ホールディングス株式会社との資本業務提携についてです。
ご存じのとおり、スター・マイカ・ホールディングス株式会社は中古マンションの仕入れ、再生、販売を展開している中古マンション市場のリーディングカンパニーです。中古マンション市場は今後も成長が期待されており、当社として非常に注目している事業領域です。
今回の提携により、当社の「Brillia」ブランドを軸とした開発・商品企画力と、スター・マイカグループが持つ中古マンション再生ノウハウを融合させることで、高価格帯の中古区分マンションにおける共同投資や、一棟リノベーション事業における共同投資など、新たな収益機会の獲得と創出を目指しています。
3点目は、5月には、JCRによる長期発行体の格付けが「A」から「A+」へと格上げされました。大型投資を継続しながら成長を進める中で、格上げが実現できたことは、成長戦略と財務戦略の両立が評価された結果と受け止めています。
金利上昇への関心が高まる環境下においても、引き続き規律ある財務戦略を維持しながら、成長投資と財務健全性の両立を図っていきます。
2026年12月期第2四半期 損益計算書

第2四半期の業績についてお話しします。まず、損益計算書についてです。営業収益は1,944億円で、前年同期比143億円の減収となりました。営業利益は398億円で、前年同期比58億円の増益です。スライド下段の事業利益は413億円で、前年同期比68億円の増益となっています。
営業利益および事業利益の修正通期予想に対する進捗率は4割弱ですが、分譲マンションや投資家向け物件売却は第3四半期以降に多く計上を予定しており、足元の契約進捗や売却内定状況から通期に向けて順調に進捗しています。
その結果、経常利益は314億円で前年同期比34億円の増益、親会社株主に帰属する中間純利益は233億円で前年同期比28億円の増益となりました。
2026年12月期第2四半期 貸借対照表

貸借対照表(バランスシート)です。総資産は2兆4,761億円で、「TOFROM YAESU」の竣工等を主因として前期末比2,034億円増加しました。有利子負債は1兆5,366億円と前期末比1,911億円増加し、純資産合計は6,190億円で前期末比158億円増加しました。自己資本比率は24.5パーセント、DEレシオは2.5倍、ネットDEレシオは2.4倍です。
販売用不動産の残高

スライドは、販売用不動産の状況です。販売用不動産の残高は、投資家向け物件の取得が進んだ結果、前期末比1,085億円増加し、7,206億円となりました。
投資家向け売却用物件のストックは、総投資額ベースで約8,800億円に達し、そこから想定される売却益は約1,520億円となっています。
物流、ホテル、商業施設、賃貸マンション、アセットソリューションといった多様なアセットタイプの物件取得が進んでおり、将来の売却益創出に向けたストックを着実に積み上げています。
分譲マンションについては、都心部を中心とした案件でランドバンクを順調に拡大し、約7,600戸分を確保しています。
2026年12月期第2四半期 投資進捗

投資進捗についてご説明します。当第2四半期累計におけるキャッシュアウトベースでの投資額は3,232億円で、当年度計画に対する進捗率は55.7パーセントとなり、おおむね計画どおりに投資が進んでいます。
下期も引き続き厳選投資を進めるとともに、好調に推移する資産回転型事業での回収、具体的には契約進捗率90パーセントの分譲マンションや、内定ベースで約70パーセントまで進捗している投資家向け物件売却などを通じて、資金回収も着実に進めていきます。
2026年12月期 通期業績予想の修正

2026年度通期業績予想の修正についてご説明します。オフィス賃貸、分譲マンション、投資家向け物件売却等の事業環境は総じて堅調です。それぞれの事業において期初想定を上回る進捗ペースを受け、通期業績予想を上方修正しました。
修正後の通期業績予想は、期首公表時と比較して営業収益が5,240億円で据え置き、営業利益は1,055億円と55億円の増加、事業利益は1,050億円と30億円の増加、経常利益は835億円と30億円の増加、親会社株主に帰属する当期純利益は650億円と20億円の増加を見込んでいます。
この結果、営業利益、事業利益、経常利益は過去最高を更新する予定です。セグメント別の内訳についてもご説明します。
事業利益のセグメント別内訳

2026年度は「TOFROM YAESU」の竣工に伴う一時的な費用の発生などにより、ビル賃貸利益が減少する分を、投資家向け物件売却で補う計画です。
現在の売買マーケットは引き続き堅調であり、第2四半期時点での売却実績では、想定以上の価格での売却が進んでいます。そこで、今期売却予定案件の構成について見直しを図り、投資家向け物件売却による売却益を690億円から705億円へ、15億円の上方修正を行いました。
また、投資家向け物件売却は、通期修正予想の705億円に対して内定ベースで約70パーセントまで順調に進捗しています。
ビル事業についてです。ビル事業の賃貸利益は、ビル賃貸・施設運営収益の着実な伸長、費用負担の軽減等を反映し、230億円から270億円へと40億円の上方修正を行いました。
住宅事業についてです。分譲マンションにおいては、今期計上予定物件で建築予備費を含む原価や経費の抑制が見込まれたことから、事業利益を185億円から195億円へと10億円の上方修正を行いました。
分譲マンションの契約進捗も順調に推移しており、計上予定戸数に対する進捗率は90パーセントに到達しています。
海外事業についても触れます。海外では、米国と豪州を中心に事業拡大のフェーズにあり、足元では投資額が回収額を上回っているため、利益面では先行投資負担が発生しています。
今回、持分法投資損益の見直しを行っていますが、これは年末に売却を予定していた一部の案件について、案件価値の最大化を図る観点から、利益回収時期を若干見直したことなどによるものです。
以上で、各セグメントのご説明は終了です。
株主還元

株主還元についてご説明します。当期の業績予想を上方修正したことに伴い、年間配当予想を期首公表時から4円増やし、1株当たり126円に修正しました。これにより、前期配当実績の1株当たり105円に対して21円の増配となり、配当性向は40.2パーセントとなる予定です。
中期経営計画(2025-2027年度)の進捗および今後の方針について

スライドでは、現中期経営計画で掲げる主要な定量目標や基本方針について、現在の進捗状況を整理しています。主要な定量目標については、スライド上段に記載されているとおり、1年前倒しで超過達成する見通しです。
中期経営計画(2025-2027年度)の進捗および今後の方針について

スライドでは、2027年2月に公表を予定している次期経営計画に向けた検討の方向性を示しています。
インフレや金利上昇など、事業環境の大きな変化を踏まえつつ、ROEの向上とEPS成長の両立を主要なテーマとしています。現在、資産ポートフォリオの見直しや事業ポートフォリオの最適化を目指したリソース配分に関する議論を進めている段階です。
ご説明は以上です。冒頭でも触れましたが、金利上昇や地政学リスクを背景に、株式市場や不動産セクター全体に先行きに対する慎重な見方があるようです。
しかし、オフィス賃貸、施設運営、分譲マンション、投資家向け物件売却のいずれも、概ね想定どおり、または想定以上に順調に推移しているとご理解いただけたのではないかと思います。
質疑応答:ROE・EPS向上の戦略について

質問者:スライド19ページの今後の考え方についてです。数字については来年2月に発表予定とのことですが、現状でROEやEPSは目標に向けて取り組まれているものの、さらに上げるためにはどのような要因を推進力とし
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