logmi Finance
logmi Finance
ロート製薬株式会社4527

東証プライム

医薬品

※当記事は速報版です。スライド情報は割愛している他、数値などに誤りが含まれる可能性がございます。正確な情報は決算短信・決算説明資料などの正式な開示資料、または追って公開予定の確定版記事にてご確認ください。

2026年3月期 決算のポイント

CFOの斉藤でございます。私の方から、2026年3月期の連結決算の概要についてご説明いたします。

当期は全地域で増収となりました。特に、東南アジア市場が引き続き好調に推移して成長をけん引したことに加え、アジア及びヨーロッパにおいてユーヤンサン社とモノ社の連結効果が寄与し、売上高は前年同期比11.4%増となり、計画を上回る着地となりました。

営業利益につきましては、原価率の上昇に加え、販管費が増加したものの、増収効果により前年同期比7.5%の増益となり、計画を上回りました。また、EBITDAは大幅に増加して、EBITDAマージンは17%と向上しました。

さらに、第1四半期に発生した営業外収益の増加により、経常利益以下の利益項目においても大幅な増益となりました。

これを受けて、期末配当予想を前回発表から更に2円増額し25円に、年間46円に変更いたします。これにより、配当性向が30.4%、DOEは3.7%となります。

連結業績の推移

こちらは過去3年にわたる連結業績の推移を示しております。売上高、営業利益ともに公表値を上回り、過去最高を更新いたしました。

連結損益

連結損益についてご説明いたします。為替レートは、前期1USドル=152.61円に対しまして、当期は149.99円と、1.7%の円高に、中国元も円高に変動しましたが、円安に振れた通貨もあって、これらの為替変動により、売上高は3.1億円の減少、営業利益は2.9億円の増加の影響がありました。

売上高は、為替のマイナス影響があったものの、全地域において増収の進捗で、3437億2千5百万円、対前年11.4%の大幅な増収となりました。

利益面では、原価率が0.4ポイント上昇した事に加えて、ユーヤンサン社およびモノ社の取得に伴う減価償却費の増加、人件費の増加などにより販管費が増加しましたが、増収効果により、営業利益は411億1千8百万円となり、対前年7.5%の増益となりました。

経常利益は、第1四半期に発生した営業外収益の増加が寄与して、479億7千百万円となり、対前年20.8%の大幅な増益に、また、親会社株主に帰属する当期純利益は342億4千7百万円、対前年11.0%の大幅な増益となりました。

営業利益増減の要因(前年同期比較)

こちらのグラフは営業利益の増減要因を示したものです。

ユーヤンサン社やモノ社の新規連結効果に加え、好調に推移するベトナム、インドネシア、ミャンマー等の東南アジア地域の売り上げ増や、ロート単体での増収が寄与して、売上総利益に約198億円のプラスのインパクトがありました。

一方で、日本および英国の子会社における製造原価の上昇などにより、売上原価が上昇するマイナスインパクトが約15億円ありました。

販管費については、販促費および広告費で合計約50億円増加した一方、研究開発費はロート単体における減少などにより約11億円減少しました。

また、ユーヤンサン社やモノ社の新規連結により人件費が約40億円増加し、同様に新規連結により減価償却費やのれん償却費が増加したこと等により、その他販管費が約74億円増加しましたが、増収効果が大きく上回り、営業利益は増益となりました。

セグメント別売上マトリックス

こちらの表は、地域セグメント別売上高を事業別に示したものです。当期は為替のマイナス影響があったものの、全地域セグメントで対前年増収となり、計画に対しても全地域でほぼ達成いたしました。

また、事業別におきましても、全ての事業が増収となっています。アイケアは、日本でロート単体が好調に推移した事やミャンマーが販売を再開した事に加え、ベトナムやインドネシアなど東南アジア市場の好調がけん引して、対前年9.3%の増収となりました。

スキンケアは、日本でロート単体が堅調に推移したことに加えて、インドネシアやミャンマー、マレーシアの増収により、対前年5.8%の増収となりました。

内服・食品事業は、ユーヤンサン社の売上が連結に加わったこともあり対前年プラス36.3%と大幅な増収となりました。

メディカル事業は、ロートニッテンが増収になるなど日本セグメントが堅調に推移したことと、ユーヤンサン社およびモノ社が連結に加わったことで医療機関向け製品やクリニックの収入が増加し、対前年11.4%の増収となりました。

セグメント別営業利益

営業利益につきましては、アジア地域において、ミャンマー、インドネシア、マレーシア、香港の増益が寄与して、大幅な増益となりました。

それでは、報告セグメント別にご説明させていただきます。

日本 増収・減益

日本におきましては、売上高が1693億2千6百万円、前期比2.6%の増収となりました。

個人消費が伸び悩む中、ロート単体は堅調に推移し、3.1%の増収となりました。特に、花粉目薬、コンタクトレンズ用剤や高額目薬、若者用目薬などのアイケアが対前年5.5%増と好調に推移しました。

サプリメントの「ロートV5」は、目と睡眠のWケアの新製品が好調に推移し、前期比12.6%増と高い成長を持続しています。

また、リップクリームは新製品のプランパータイプがけん引して対前年16.1%増と好調を持続しました。

肌ラボも4月の値上げ前ですが国内売上200億円超えを達成し、5.9%増と好成長を持続しました。前期に発売し数々の賞を受賞したヘアマスクの「Gyutto」も好調に推移しています。さらに、7種の天然型セラミドに加え、8つ目となるロート独自のセラミドを新たに配合した高い保湿力が人気の「ケアセラ」も増収に寄与しました。

インバウンド需要は対前年約4%増と緩やかな成長ではあるものの、過去最高水準の売上を持続しました。ロート単体に加え、主力品目の販売拡大が進んだロートニッテンや、天藤製薬も増収に寄与しました。

利益面では、ロート単体の原価率は改善したものの、クオリテックファーマやロートニッテンなどの子会社において原価率が上昇したことにより、日本セグメント全体では原価率が上昇しましたが、営業利益は221億2千6百万円、前期比マイナス1.5%とほぼ計画どおりとなりました。

アジア 大幅な増収増益

海外事業の中で最大規模のアジアにつきましては、為替の影響により約6.1億円のマイナス影響があったものの、売上高が1253億2千7百万円、前期比24.9%の大幅な増収となり、計画を上回りました。

ベトナム、インドネシアなどの東南アジア地域が好調を持続しています。ベトナムの2025年GDP成長率は前年比+8.0%と成長が加速しました。またインバウンド消費が下支えし、小売り売上高も過去最高を更新、前年比+9.2%と好調に推移しました。

ロートベトナムも過去最高の売上を更新しました。目薬、アクネス、肌ラボ、セルサン、メラノCC、リップは2桁成長となりました。

インドネシアではマクロ環境の不透明感が続く中で、企業間の業績格差が一段と明確化した年でした。ロートインドネシアでは国内外の新興ローカルブランドとの競争は続いていますが、アイケア、スキンケアや、ヘアケアのセルサン等の主力品が2ケタ以上の成長を続けています。特に、スキンケア習慣の急速な広がりに乗って、「肌ラボ」が対前年で倍以上の伸びを示しました。

輸入規制の厳格化により原材料や製品の輸入が困難な状況が続いていたミャンマーでは、当第2四半期に入って輸入ライセンスの取得が進んだことで本格的な販売活動が再開され、増収に大きく貢献しました。

香港、中国の市況は依然として低調なものの、同域内の事業は堅調に推移しており、それぞれ増収を確保しました。

前期の下半期より連結損益への取り込みを開始したユーヤンサン社は、売上の約3分の2を占める香港、シンガポール市場における厳しい経済環境が続いていることから、売上は計画を下回りはしましたが、増収に大きく寄与し、また、当下半期では対前年で増益として、のれん償却など取得にかかる償却費を控除後の黒字も確保しました。

アジア全体の商品別では、「肌ラボ」がインドネシアに加えて、ベトナムやマレーシアなどの東南アジアで大きく伸ばしており、ニキビ対策の「アクネス」もここに来て需要が再び増大して高成長を記録しています。ふけ抑制シャンプーの「セルサン」は東南アジアや中国でも需要の広がりを見せており、また、目薬も好調に推移しました。

利益面では、大幅な増収効果により、営業利益は150億4千8百万円、対前年29.8%の大幅な増益となり、計画を上回りました。

アメリカ 増収・大幅な増益

アメリカでは、為替の影響により約5億円のマイナス要因があったものの、売上高は215億5千3百万円、前期比3.8%の増収となり、計画を上回りました。

OTC目薬が好調に推移したことに加え、医療用消毒剤などを製造・販売するハイドロックス・ラボラトリーズ社は、生産能力増強と生産性向上に継続的に取り組んでおり、引き続き順調に推移しました。また、眼科向け医療機器や肌ラボなどのスキンケア製品が伸長しているブラジル市場も順調に推移し、増収に貢献しました。

営業利益に関しましては、増収効果と原価率の改善により、計画を上回り17億5百万円、同10.6%の大幅な増益となりました。

ヨーロッパ 大幅な増収・減益

ヨーロッパでは、売上高が238億8千9百万円、前期比24.7%の大幅な増収となりました。ポーランドのダクス・コスメティクス社では、「Hadalabo Tokyo」が、英国、ポーランドやトルコ、スペイン等に加えて新たにデンマークとベルギーで発売するなど、域内での高成長を持続させて、増収に大きく貢献しています。

目薬の「ロートドライエイド」ブランドも順調に推移しました。さらに、前期下半期より損益計算の連結取り込みを開始したオーストリアのモノ社も増収に大きく寄与しました。

一方、利益面では、英国において外用消炎鎮痛剤の容器供給業者が経営破綻した影響で原価率が上昇、加えて販管費が増加したことにより、営業利益は10億7百万円、対前年28.8%の減益となりました。

業績予想のポイント

続きまして、2027年3月期の業績予想についてご説明いたします。

市場環境は国内外ともに改善の動きが見られるものの、インフレによるコスト上昇や消費者の支出抑制、地政学要因に伴う不確実性など、依然として先行きが読みづらい状況が続くと想定しています。

中東情勢に起因する原油高等の影響は、状況が刻々と変化する中において、現時点で把握可能な範囲で予想に織り込みましたが、事業環境は総じて変動性の高い局面が続くと思われます。

そのような環境下、2027年3月期も売上、営業利益、当期純利益は過去最高を更新する見込みです。

業績予想

売上高は3695億円と対前年7.5%の増収、営業利益は438億円と同6.5%増、経常利益は2026年3月期に一時的な営業外収益を計上した事から461億円、同3.9%減を見込みますが、当期純利益は345億円、同0.7%増を予定します。

EBITDAマージンは16.9%となる見込みです。為替につきましては、1USドル=155円、1中国元=22円と円安が進むとみています。

セグメント別売上予想

セグメント別では、日本におきましては、インバウンド需要は不確実であるもののコア事業は引き続き堅調に推移すると見込んでいます。また、子会社の天藤製薬は引き続き増収予定で、クオリテックファーマも新規受託の獲得により増収に転じる予定で、売上高は1743億円、対前年2.9%増を予定しています。

アジアでは、1415億円、同12.9%増と大幅な増収を見込んでいます。中国や香港が回復基調である事とベトナム・インドネシア・マレーシアなどの東南アジアが引き続き成長を牽引する予定です。また、ユーヤンサン社も増収に転じる見込みです。

アメリカは、売上高218億円、同1.1%の増収を予定しています。

ヨーロッパは、277億円、同16%の大幅な増収を予定しています。前期輸出が制限された主力の消炎鎮痛剤の出荷が復調することに加え、ダクス・コスメティクス社が好調を持続し、モノ社も増収に寄与すると見込んでいます。

セグメント別営業利益予想

営業利益につきましては、日本はロート単体とクオリテックファーマなどの子会社が貢献し229億円、対前年3.5%の増益となる見込みです。

アジアはインドネシアを始めとする東南アジアが大きく貢献し、ユーヤンサン社も増益に寄与して、167億円、同11%の大幅増益となる予定です。

アメリカはメンソレータム社の減収に加え販管費の増加により14億円、同17.9%の減益に、ヨーロッパは消炎鎮痛剤の出荷復調による増収効果で、14億円、同39%の大幅な増益となる予定です。

2026年度 営業利益増減の要因見通し

こちらは2026年度の営業利益増減の要因見通しです。

トップラインの成長が見込めるアジアで販促費や広告費、その他販管費が増加する予定ですが、ロート単体、アジア各国や英国の増収により売上総利益が増加すること、また、原価や研究開発費を堅実にコントロールすることで、営業利益は増益となる見込みです。

株主還元(23期連続増配予定)

配当に関する当社の方針は、連結配当性向30%以上、DOE3.5%以上を目安とし、成長投資後の財務状況や将来の投資計画を踏まえつつ、安定的に累進拡充していくことを基本方針としています。

2026年度の配当につきましては、この方針に基づき、中間配当25円、期末配当25円、年間50円と、前期から4円の増配を予定しております。これにより配当性向は32.7%となる見込みで、23期連続増配となる予定です。私からの説明は以上となります。

中長期成長戦略 基本方針

社長の瀬木でございます。私の方から、中長期成長戦略の進捗状況についてご説明いたします。

私たちの経営理念には、「心身の健康に貢献し続けること」や「社会の公器として社会課題を解決すること」が掲げられています。この理念こそが、私たちの行動の指針であり、創業127年を超える長い歴史の中で一貫して守り続けてきたものです。世の中の「社会課題」に向き合い続け、専門領域に閉じこもらず、関連する周辺領域に対しても積極的に挑戦を行い、多角化というより、掛け合わせによる共創・進化を続けてきました。

その中で昨年策定しました当社の中長期成長戦略の基本方針は、「ロートサイエンスを進化させ、セルフケア事業の収益最大化、そしてプロフェッショナルケアへ展開すること」で、次の3つの課題に取り組んでまいりました。

一つには、アイケア・スキンケアなどセルフケアのコア事業をグローバル展開、新分野へ拡大し収益力を強化すること、二つ目は、フィトサイエンスなど独自の技術・商品力を拡充し、内服・食品分野を成長させ、収益を拡大すること、もう一つは、10年先の当社の事業をけん引するメディカル事業の基盤を構築することです。

アイケア、スキンケアといったコア事業のグローバル展開を加速させるとともに、ヘアケアやフェムケアなどの新分野においても市場での地位を確立することで、事業収益力を強化してまいります。

また、内服、食品、サプリメントの領域では、ユーヤンサン社とのシナジーを活かしながら、フィトサイエンスの素材探求を進めるなど、開発を深化、拡充させ、当社の成長事業として拡大していきます。

さらに、眼科や再生医療分野からCDMO事業の開発を推進し、ロート製薬が強みをもつ「眼科」「皮膚科」「整形・運動」の3つの領域においてメディカル事業の基盤を構築してまいります。

中長期成長戦略 連結業績予測

こちらは昨年5月に発表しました連結業績予測で、2030年度売上高4150億円、営業利益540億円を目指しています。

アイケア事業について

アイケア事業でロートの最大の強みは、年間1.5億個以上の目薬を供給できる、世界トップクラスの高品質な生産能力です。現在、世界中に7つの工場を持ち、この生産力を基盤に、今後も世界の一般用アイケア市場におけるリーディングポジションを維持し、さらに拡大していきます。

2030年度には520億円を達成する予定ですが、2025年度の実績におきまして既に2027年度の当初予想452億円を上回って着地いたしました。

なお、今後の中東情勢に起因する原油高などの影響が不確実なため、現時点では中長期売上予想の見直しはしておりません。

2030年度に向けて、日本国内でのOTCによる高付加価値市場の創造と、海外特にアジアやEU市場での目薬ユーザーの拡大を図ってまいります。

特に2026年度は、国内ではスイッチOTCや機能強化などによる高付加価値市場を創造すると共に若年層に向けたアイケアリテラシーの啓蒙により新規ユーザーを獲得していきます。

海外では、現在我々の技術を搭載した点眼薬を世界各国へ展開し、現在の約50か国からさらに多くの国々で人々の目の健康に貢献していきます。2026年度は新しくタイやセルビア市場へ参入をいたします。また、CEマーキングを活用してケニアやオーストラリア市場でドライエイド目薬を拡大していきます。

スキンケア事業について

今やロートグループの売上の約6割を占めるスキンケア事業は、日本のドラッグストアチャネルにおける基礎化粧品のメーカー売上個数ナンバー1になるなど成長を続けております。スキンケアの強みは、サイエンスファーストで裏打ちされた技術力と多くのお客様からの支持と信頼です。

スキンケア事業に関しましても2026年度の予想が2027年度の当初予想2022億円を上回る予定ですので、2027年度予想を1年前倒しで達成する可能性があると見ております。

スキンケア事業の更なる成長へ

このようにお客様にご支持いただく背景には、当社のこだわりである、“機能第一のものづくり”に加えて、細胞や再生医療の研究を自社で行っているからこそできる機能性スキンケアと再生医療技術の融合にあると考えています。

ケミカルアプローチとして、「スキンサイエンス」は皮膚の構造や機能に関する科学的知見を基に、製薬会社による高品質・高機能スキンケアを実現するための技術と研究です。

具体的には、肌本来の機能である、抗酸化・保水・バリアの働きに対して、ビタミンC・ヒアルロン酸・セラミドの成分探求など、基礎から応用までの研究力を更に高めていきます。

一方で、バイオアプローチとして、幹細胞や再生医療の研究知見を活かし、肌細胞レベルで健康な肌寿命を延ばす取り組みを進めています。

現在、肌のホメオスタシスやロンジェビティに注目し、バイオ発想での肌本来の力を引き出すための研究を行っています。こちらにつきましては、近々研究成果と共に製品への応用についても発表させて頂く予定です。

スキンケア事業について

現在肌ラボブランドはグローバルブランドとして世界約60か国で展開を行い国内では200億円、グローバルを合わせると400億円を超える売上になっています。また、ロートスキンケア事業で培った知見を活かしてヘアケア領域に本格参入し、国内では2024年に発売したGyuttoが数々の賞を受賞し好調に推移、海外ではフケ取りシャンプーのセルサンが当社のグローバルでは最も成長率が高いブランドとなっています。

今後は、国内では先ほどお伝えしたバイオアプローチを活かしたロート独自のフィトサイエンスを肌ラボ、オバジ、メラノCC等主力ブランドに取り入れていきます。

また、ヘアケア事業にもさらに注力してまいります。海外ではハダラボトーキョーの展開国の拡大と既存展開国では更なる販路の拡大に取り組みます。

また、東南アジアでは洗顔フォームを使用するなどのスキンケア習慣の拡大に合わせて、今後もハダラボやメラノCCが成長すると見込んでいます。さらにセルサンや香港のヘアケア市場NO1ブランドの50の恵などヘアケア事業を成長させていく予定です。

内服・食品事業について

内服・食品事業では、フィトサイエンスを活用した機能性サプリメントの導入、ユーヤンサン社とメンソレータム社のシナジーを最大限に活かし、売上高を2027年度に634億円、2030年度には687億円を見込んでいます。現状は想定どおりの進捗となっております。

国内では、100億円の売上を突破したロートV5ブランドに、機能性成分の独自配合によるラインナップを強化していきます。また、胃腸薬ではストレス性の胃痛への提案など時代のニーズにあった商品提案を進めてまいります。

アジアを中心としたユーヤンサン社とのシナジーでは、アジアでの新製品展開を生薬・漢方と最新のサイエンスの掛け合わせや、ロート・メンソレータム社の持つ販路を活用していきます。

具体的には香港ではヘアケアブランドNO1の50の恵ブランドでヘアケアサプリを発売開始しました。共同でユーヤンサン社を買収した三井物産とも連携が進み、彼らの傘下でアジア最大病院チェーンであるIHHグループとTCMクリニックを開設などの新しい取り組みもスタートしています。

新製品のバナナの皮の抽出物と生薬を組み合わせた睡眠機能食品”Sleep EZ”は売り切れになるほど好評です。

2026年には日本市場においてテストマーケティングではありますが、冬虫夏草サプリメントを発売し、さらにこの春にはツバメの巣、チキンエッセンス、霊芝などいずれも中華圏では効果をイメージしやすい非常になじみの深い商材を導入していきます。

日本だけでなく、さらにアメリカやオーストラリア、インドネシア等、EYS製品の展開国の拡大を進めていきます。

メディカル事業について

当社ではこれからの成長を牽引する重要な柱として、メディカル事業に大きな期待を寄せています。この事業では、当社は医療用点眼薬では国内にロートニッテン、海外ではモノ社、医療機器では海外にオフサルモス社といった子会社を持っています。

再生医療では、再生医療等製品の自社開発や、CDMO(医薬品受託開発製造)など細胞加工培養技術を基盤に様々な事業に展開できていることが当社の強みであると考えています。

これらメディカル事業の強化を進め、最適な投資バランスの中で収益を最大化し、自社製品の製造販売やライセンスアウト、CDMO事業で、2027年度には売上高393億円、2030年度には421億円、そして2035年には550億〜650億円の規模になることを想定しています。

現状の売上はロートニッテン、モノ社やオフサルモス社が好調に推移し、かつパイプラインの開発が順調に推移している事により、想定通りの売上進捗状況となっています。

メディカル事業 パイプラインの進捗

メディカル事業に関しては、アンメットニーズを中心に、事業性・競争力のあるパイプラインに注力して開発を進めていく方針で、慎重に検討を重ねています。

眼科領域では、ROH101をサイトメガロウィルス角膜内皮炎の適応症を対象に本年4月30日に薬事申請を完了いたしました。審査が順調に進み、この承認取得後は、ロートニッテンが主体となって医科向けの販売を展開していきます。

再生医療製品の開発については現在までに得られた臨床・非臨床データを踏まえ、事業性の高い領域に注力し、既存事業との親和性を考慮しながら見直しを行っています。

脂肪由来の間葉系間質細胞を用いたADR002の重症心不全を対象とした開発につきましては、治験が予定通り進行しています。

ADR001の腎疾患を対象とした開発については、これまでに実施した臨床試験の結果から、より効果が期待できる疾患集団が見えてきたため、腎疾患の中でも特定の疾患群に絞って開発を進めています。

ADR001の「肝硬変」、「重症下肢虚血」、「肺線維症」を対象とした開発、並びにヒト臍帯由来幹細胞を用いた「神経変性疾患」を対象とした開発については次相以降の開発をロート製薬としては実施することは考えておらず、海外を含めた他社への導出の可能性も含めて検討しています。

インターステム社が主導して進めている自家軟骨細胞の外傷性軟骨欠損につきましては、現在申請準備中で、他家軟骨細胞につきましては、第2相試験がほぼ計画通り進行しています。

メディカル事業の広がりと中長期的な成長基盤の構築

アイケア、再生医療、CDMO、医療機器と各事業が確実に進行していますが、ロートがメディカル事業を持つメリットとしまして、ここから得た知見をコア事業であるスキンケアを中心としたセルフケア事業へ広く応用できる点です。

いくつかの進捗を取り上げてご紹介いたします。アイケア分野での再生医療といたしまして、株式会社レイメイとの再生医療領域における実用化に向けた連携を強化していきます。

レイメイ社はiPS細胞等を用いた研究成果を実用化する事業を手掛ける会社です。当社はレイメイ社への出資を通じた研究開発のサポートを行い、実用化の段階における角膜上皮細胞シートの製造受託及び販売に向けて検討を行っています。

再生医療のCDMOに関しては、ヒューマンライフコード株式会社が開発を進める臍帯由来間葉系間質細胞について、治験製品の製造受託を当社で進めています。

再生医療技術を使用した医療機器では2025年に難治性創傷に対する新たな治療キットとして発売を開始したオートロジェルシステムがあります。導入されたドクターからは非常に高い効果に賞賛のお声を頂いています。

医療機器をコンシュマー向けに販売するものとしては、過活動膀胱治療用ウエアラブル医療機器を、高齢化による排尿トラブルへの対処ニーズが高まる中国市場で2026年6月より発売を開始いたします。

これらメディカル事業の広がりにより中長期的な成長基盤を構築していきます。

中長期成長戦略 連結業績進捗状況

以上より当初予想していた2027年度売上予想3650億円を1年前倒しで達成できると見込んでいます。

2030年度売上高4150億円、営業利益540億円に向かって順調に進捗しています。

資本政策 キャッシュアロケーション(2025-2030の6年間)

資本政策についても当初予想に沿って進行しています。ロート製薬は、10年以上の中長期スパンでしっかり進化・成長してきた実績と、それを推し進めてくれたユニークな人材・組織を有しています。

今後ますます変化が激しい状況の中で、お客様の多様なニーズに応えるために、健康という範疇でダイナミックに、かつ融合・共創することは重要で、我々は、予防・未病・セルフケアから治療・メディカルまでの社会課題・心身の健康に今後も貢献できる集団であると確信しています。

「ロートはハートだ!」の想いを胸に、皆様と共に情熱を持って前進し、次のステージを目指していきたいと思います。どうぞご期待ください。

引き続きのご理解・ご支援のほどどうぞよろしくお願いいたします。私からは以上でございます。ありがとうございました。

facebookxhatenaBookmark