日立建機株式会社【速報版】
【速報版】日立建機株式会社 2026年3月期決算説明
※当記事は速報版です。スライド情報は割愛している他、数値などに誤りが含まれる可能性がございます。正確な情報は決算短信・決算説明資料などの正式な開示資料、または追って公開予定の確定版記事にてご確認ください。
2026年3月期 第4四半期 決算ハイライト
社長の先崎です。2025年度通期の決算ハイライトをご説明します。
2025年度は米州OEM事業やオセアニアで前年度比減収となったものの、欧州や、米州独自展開事業は堅調を維持しました。
一方、調整後営業利益は、米国の関税や成長投資に伴うコストの増加、地域・製品構成差の悪化などにより、前年度比で減益となりました。
2026年度は、前年度比で増収・増益を見込んでいます。米国関税による影響への懸念は払拭しきれませんが、北米、欧州を中心に、需要は堅調に推移することを想定しています。
マイニング本体やスペシャライズド・パーツ・サービスビジネスの増収により、製品構成差は改善し、前年度比増益を見込みます。米国関税による原価の増加が生じますが、販売価格の引き上げにより一定程度を吸収できる見込みです。
また、2027年4月の社名・ブランド変更にともなうコストの発生を織り込んでいます。
なお、中東では今なお予断を許さない緊迫した状況が続いていますが、情勢は日々変化していることから、現時点では業績見通しに影響を織り込まず、状況を注視して参ります。
この後、決算の詳細について塩嶋よりご説明します。
連結決算の概要
続きまして、CFOの塩嶋でございます。宜しくお願い申し上げます。私から、26年3月期の決算、並びに27年3月期の業績予想の概要をご説明致します。
先ず、P.4『連結決算の概要』をご覧下さい。25年度の売上収益は、前年比2%増収の14,055億円となりました。調整後営業利益は、前年比8%減の1,330億円で、利益率9.5%、営業利益は1,301億円で利益率9.3%でありました。親会社株主帰属の当期利益は、前年比10%減益の732億円でありました。
欧州、インド、日本向け売上げが堅調に推移した他、米国関税影響が懸念された米州独自展開事業においても底堅く推移したことで、通年では増収に転じました。
調整後営業利益は、米国関税のコスト増に加え、地域・製品構成差の悪化により、減益となりました。
親会社株主帰属の当期利益も、一過性の構造改革費用計上が加わり、金融収支の改善が進んだものの、減益となりました。
当年度の為替レートは、前年比で米ドルが1.4円の円高、一方、ユーロは12.1円の円安、中国元、オーストラリアドルも夫々、0.2円の円安でした。
また、年間配当としましては、中間配当として1株当たり75円を配当済みであり、本日の取締役会で、期末配当100円を決議いたしました。これにより、年間配当は年初の公表見通し同額の1株当たり175円となります。
連結地域別売上収益
次に、P.5『連結地域別売上収益』をご覧下さい。当年度の売上収益は前年比342億円の増収となりました。尚、為替円安の影響を106億の増収要因と分析、現地通貨ベースでは前年比236億の増収と分析しております。
地域別では、主に欧州、インド、日本にて前年比増収となった一方、米州、オセアニア、中国で減収となりました。特に米州においては、OEM供給分の売上減が大きく、一方で独自展開事業は増収となりました。
尚、海外売上収益比率は前年同レベルの84%となりました。
マイニング売上収益推移
続いて、P.6『マイニング売上収益推移』をご覧下さい。今回より、スペシャライズド・パーツ・サービスビジネス、並びにマイニングに関するレンタル、中古販売、ソフト事業も、マイニング売上収益に含めて表示しております。
当年度のマイニング売上収益は、右端の棒グラフに示した通り、4,240億円と前年比1%の減収でした。本体売上においては、トラックが前年度でのアフリカ、中南米の大口納入案件の反動にて前年比38%の減収となった他、ショベルも2%の減収となりました。
一方、スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスは、前年度のM&A効果により8%の増収となりました。
また、部品サービスは上半期での豪州、アジアにおける顧客のメンテナンス投資抑制が影響し、ほぼ前年同水準に留まりました。
尚、連結売上収益に占めるマイニング売上比率も30%と、前年比で1ポイント低下しました。
バリューチェーン売上収益推移
続いて、P.7は『バリューチェーン』の状況です。同じく、右端の棒グラフをご覧下さい。当年度のバリューチェーン売上収益は前年比4%増の6,197億円でした。為替影響を60億の増収要因と分析、現地通貨ベースでは176億の増収と分析しております。
部品サービス収益がほぼ前年同水準となった一方、レンタル事業にて13%、スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスでも8%の増収を確保したことで、過去最高収益を更新しました。
連結売上収益に占めるバリューチェーンの比率も前年1ポイント増の44%となりました。
連結損益変動要因
続いてP.8は当年度の『連結損益変動要因』です。調整後営業利益が、前年比120億円の減益となった要因となります。左端から、米国関税政策による影響として、コスト増、売価アップのネットで43億、物量・構成差として134億の減益要因と分析しております。
物量・構成差の内訳としては、吹出しに記載の通り、物量増で49億、バリューチェーン売上の増加による構成差で7億の増益となったものの、米州向けOEM、マイニング本体売上減を主とした地域・製品構成差他にて190億の減益となりました。
他方、売価変動63億の改善、資材費5億の低減にて、間接費増49億を吸収しました。
間接費の増加は、成長分野への投資となる人件費、償却費等の施策的経費が中心です。加えて、為替円安影響38億円の増益要因も享受したものの、調整後営業利益は、1,330億円となりました。
ページ右側、営業利益も、調整後営業利益の減益に加え、構造改革関連費用の増加、更に前年度での高額な一過性の「その他営業収支」計上の反動もあり、前年比246億の減益となる、1,301億円となりました。
要約連結財政状態計算書
続いて、P.9は26年3月末の『連結貸借対照表』です。前年度末比較で、営業債権、棚卸資産が夫々、250億円、並びに100億円増加しましたが、現地通貨ベースでは営業債権がほぼ前年同水準、棚卸資産は354億の大幅縮減と分析しております。
総資産も18,573億円と、前年度末より663億の増加となりましたが、運転資本の縮減、効率化を推進したことで、現地通貨ベースでは557億の縮減が図れたものと分析しております。
手持日数では、営業債権が89日と前年度末より4日延伸したものの健全な水準を維持し、棚卸資産も1日短縮の141日となりました。正味運転資金手持日数は6日延伸の190日となりました。
右側の有利子負債は、前年度末より403億を縮減、現地通貨ベースでは707億の縮減と分析しております。ネット有利子負債も3,561億円と縮減が進みました。
資本合計は9,557億円で、親会社所有者帰属持分比率は48.5%、ネットD/Eレシオは0.40まで改善しました。
連結キャッシュ・フロー
続いて、P.10は『連結キャッシュフロー』です。当年度の営業キャッシュフローは1,642億円のポジティブとなりました。FFOを1,605億と前年同水準を確保した上、運転資本においても前年度に続き、縮減が進みました。
また、レンタル資産購入抑制、売却等による効果もポジティブに影響したことで、営業キャッシュ・フローマージン率も11.7%を確保しました。
投資キャッシュフローにおいては、戦略的な固定資産投資の継続にて、467億を支出したものの、フリーキャッシュフローは前年比264億増の1,175億円を確保しました。
油圧ショベル世界需要推移
次にP.11で、『油圧ショベルの世界需要見通し』について、ご説明致します。25年度の需要実績は、前回1月の見通しから1万8千台上方修正した、23万4千台となりました。前年比で6%の増加に転じました。北米を初め、アフリカ、欧州、アジア等、殆どの地域で上振れとなりました。
26年度については、前年比で5千台の減少を見込みます。25年度に大きく伸長したアフリカ、中南米、アジアで僅かに減少を織り込みました。米国関税の影響は払拭しきれないものの、北米、欧州は堅調に推移するものと想定し、全世界合計では、前年比2%減の22万9千台を見込みます。
マイニング機械需要推移
続いて、P.12、『マイニング機械の需要見通し』です。25年度は、好調な資源価格を背景に金、銅などのハードロック向け機械需要は増加しました。
一方、石炭向けは、中国経済の回復遅れによる需要、価格の低迷により、機械需要を押し下げました。通年では前回予測と変わらず、対前年比10%〜15%の減少で落ち着くと見通します。26年度も、豪州、米州、中央アジアでのハードロック向け機械需要は依然、堅調に推移すると見通します。
一方、石炭向け機械需要は、足元で中東情勢の緊張による価格上昇が見られるものの、中国を含めた世界経済の不透明感から、現時点で見通すことは非常に難しく、通年では対前年横ばいと見通します。
要約連結損益計算書(予想)
続いて、26年度業績予想をご説明します。スライドP.13『要約連結損益計算書(予想)』をご覧下さい。先程にご説明しました需要環境、並びに25年度の実績等を鑑み、今年度の業績予想を、売上収益14,300億円、調整後営業利益1,400億円、親会社株主に帰属する当期利益800億円と致します。調整後営業利益率は、9.8%を見込みます。
予想為替レートについては、米ドル150円、ユーロ178円、中国元22.1円、オーストラリアドル107円と夫々置きました。米国関税、及びブランドプロモーションのコスト増を織り込むものの、販売価格の引き上げに加え、米州での独自展開、並びにマイニング事業、バリューチェーン事業の業容拡大による構成差改善により、増収、増益を見込みます。
また、年間配当としては、1株当たり15円増配の190円を想定します。
尚、中東情勢の緊迫化による業績への影響に関しては、不確定要素も多いことから、本見通しには、織り込んでおりません。P.43に、参考資料1として、売上収益と調整後営業利益に影響する為替感応度も掲載しましたので、ご参考願います。
連結地域別売上収益(予想)
続いて、P.14は『地域別売上収益の予想』です。26年度売上収益については、前年比245億増収の14,300億円に見通します。尚、前提為替レートにて183億の増収影響を含むと分析しますが、現地通貨ベースでも増収を見込みます。
地域別では、中東、インドで減収を見込みますが、インドでは現地通貨ベースで増収を見込みます。
米州独自展開については、北米コンストラクション向けのみならず、中南米事業、並びにマイニング事業、スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスの拡大も含めて、増収を織り込みます。
結果、OEM事業の減少をも吸収して、米州全体でも増収を見込みます。
尚、海外売上高比率は、前年と同じ、84%を見込みます。
マイニング売上収益推移(予想)
次に、P.15は『マイニング売上収益予想』です。26年度のマイニング売上は、前年比12%増の4,744億円を見込みます。尚、前提為替レートにより178億の増収影響と分析し、現地通貨ベースでも8%の増収を見込んでおります。
受注残が大幅に増加しているトラック本体販売、並びにペルーでのミルライナー生産工場投資の収益増を期待するスペシャライズド・パーツ・サービスビジネスでの売上伸長を織り込みます。
売上構成比も、前年比3ポイント増の33%を見込みます。
尚、P.44に参考資料2として地域別の『マイニング売上収益内訳』を掲載していますので、ご参考願います。中国での減収を見込む一方、米州にて増収を見込みます。
バリューチェーン売上収益推移(予想)
続いて、P.16『バリューチェーン売上収益推移(予想)』をご覧下さい。26年度のバリューチェーン売上収益は、前年比5%増収の6,507億円を見込み、過去最高収益の更新を目指します。尚、前提為替レートにより180億の増収影響を含んでいます。
個々には部品サービスを、コンストラクション、マイニング向け合計で前年比2%増収の3,300億、スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスにおいても19%増の1,624億を見込みます。売上構成比は、前年比2ポイント増の46%を見込みます。
連結損益変動要因(予想)
続いて、P.17『連結損益変動要因(予想)』をご覧下さい。26年度調整後営業利益が前年比70億増益の1,400億円となる要因をご説明します。左端から、米国関税政策による影響として、コスト増、売価アップのネットで63億の減益を織込みます。次いで、物量・構成差として196億の増益を織込みます。
内訳として、物量変動として52億の減益となる一方、バリューチェーン構成差として14億の増益を織り込みます。
地域・製品構成差他では、米州独自展開の増収がOEM売上減を上回る上、マイニング・トラック本体やスペシャライズド・パーツ・サービスビジネスでの売上伸長に起因する構成差改善で234億の増益を織込みます。
また、売価変動51億の改善、資材費12億の低減により、間接費15億増加の吸収を織込みます。
想定為替レートによる増益効果57億が加わる一方、ブランドプロモーションコスト168億円を織り込むことで調整後営業利益は前年比70億円の増益となります。
ページ右側営業利益については、調整後営業利益の増益による持上げ効果70億に加え、構造改革関連費用、その他営業収支の改善により、99億増益の1,400億円を予想します。
関税について(2026年4月24日時点)
最後に、米国の関税影響について、現時点での見通しをご説明します。今月初旬より従来の相互関税が停止される一方、建設機械の完成品に対し、鉄鋼・アルミ関税の派生品として、一律25%が適用されることになりました。
この関税比率の変更と、関税未適用の現地在庫の減少により、前年比で210億円の原価増を26年度の見通しに織込みました。
一方で、販売価格の引き上げにより、前年比147億円の増益効果も見込んでおり、通年での関税影響額として、ネットで63億円の減益を織り込みました。
引き続き、売価転嫁に並行して、レンタルビジネス強化、原価低減等の対応策も講じていくことで、インパクトの極小化を図っていきます。
尚、資料末尾に参考資料を付けておりますのでご参照下さい。以上、ご説明を終わります。有難うございました。
前中計の振り返り
今年度より始まる中期経営計画「LANDCROS 2028」についてご説明します。当社は2027年4月にランドクロス株式会社へ社名変更を予定しており、新中計は、その新たな船出を成功させる3年間と位置づけているとともに、ブランド変更を未来に向けた変革の起点としてまいります。以降、目次に沿って、ご説明します。
新中計をご説明する前に、まずは、前中計のBUILDING THE FUTURE 2025を振り返ります。
この期間、油圧ショベルの世界需要は、22年度の25万台から25年度の23万4千台へと、6%減少する厳しい市場環境でした。その中でも当社は、米州独自展開を中心に売上を伸ばし、部品・サービス事業でも着実に成果を積み上げてきました。さらに、営業キャッシュフローを大きく改善させるなど、財務体質を強化することができました。
この結果は、前中計で掲げた4つの施策を順調に進めることができたこと、中でも、バリューチェーンの拡大とソリューションの深化がけん引しました。厳しい市場環境の中でも、「顧客に寄り添う革新的ソリューションの提供」として、フル電動ダンプトラックの実証試験を成功させ、27年度の商用化に道を開きました。「バリューチェーン事業の拡充」として、Consiteの深化による継続的な売り上げ拡大と共にLANDCROS Connect Insightによる稼働データ解析などに取り組んでまいりました。
「米州事業の拡大」では、事業基盤を強化し、当社製品の稼働台数を着実に増やすことができています。
「人・企業力の強化」では、グローバルにモノづくり人財を育成するとともに、インドに開発・設計センターを設立し、次の成長に向けた基盤作りを進めることができました。
LANDCROSがめざす姿
次は、LANDCROSがめざす姿と成長ストーリーを、説明します。はじめに、社名やブランドは変えますが、当社として大切にしている想いは変わらない、ということをお伝えします。
私たちは、75年にわたる誇りある歩みを礎に、人と技術の協働で持続可能な社会を創り、次の100年も変わらずお客さまの想いに応えつづけてまいります。
コーポレートブランド「LANDCROS」は、私たちのビジョン、豊かな大地「LAND」と、私たちが大切にしている「Customer」、「Reliable」、「Open」、「Solutions」を組み合わせ、「革新的な製品・サービス・ソリューションを協創し、ともに新たな価値を創造し続ける」という私たちのミッションを表しています。
LANDCROSとともに、私たちのミッションやスピリットを継承しながら、日本発のモノづくり力、グローバルな販売サービス力、そしてオープンな協創力といった、これまでに培ってきた強みを進化させ、企業価値を向上させてゆきます。
LANDCROS成長ストーリー
この「LANDCROS」による成長ストーリーを6つ示します。キーワードは、「継承と進化」による新たな船出です。バリューチェーン事業は強化を継続し、リカーリング収益を拡大させます。戦略の柱に、“マイニング事業”を名実ともに追加し、更に強化してまいります。
加えて、事業を「太く・強く」する大胆な成長投資と構造改革を実施し、オープン戦略とともに、「事業拡大・企業価値向上・株価向上」を実現します。これにより、2030年には、業界トップスリーを実現し、LANDCROSブランドを飛躍させてまいります。
2030年に業界トップスリーへの具体的な目標として、4つの成長ドライバーと目標をこのように定めました。厳しさを増す競争環境の中で、自律的かつ持続的に成長し革新的ソリューションを提供しつづけるためには、事業規模の拡大が不可欠です。売上と利益の絶対額にこだわり、大胆な成長投資と事業ポートフォリオ戦略も実施し、ここに示した重点事業の目標を達成してまいります。
2030年業界トップスリーになるための通過点として、新中計「LANDCROS 2028」を推進してまいります。
LANDCROS 2028
では、新中計「LANDCROS 2028」について、ご説明します。新中計「LANDCROS2028」では、2030年業界トップスリーに向けた成長ドライバーとして、1番に示す4つの重点事業を拡大してまいります。
そのための、推進力は、2番の代理店・パートナー企業とともに創るオープン戦略と、3番の私たちが特に注力している人・企業力の強化、さらには4番の成長投資と事業ポートフォリオ戦略です。それぞれについて順を追ってご説明します。
LANDCROS 2028における重点事業
こちらが、LANDCROS2028における4つの重点事業です。『北米事業』は、独自展開において、成長の第2フェーズとして、主力の油圧ショベル、ホイールローダーに加えて製品ラインナップを増やし、販売シェアを一層向上してまいります。
『中南米事業』は、成長基盤を拡大して構築いたします。マイニングを中心に、ファイナンス、サプライチェーン、サービス体制などの整備を継続し、部品・サービスやスペシャライズド・パーツ・サービスビジネス事業の強化を図ってまいります。
『マイニング事業』は、北中南米、アフリカを重点地域と位置づけ、お客さまニーズに応えることにこだわり、コア製品を一層強化します。合わせて、スペシャライズド・パーツ・サービスビジネスなどの事業領域をさらに拡大してまいります。
『部品・サービス事業』では、北中南米事業、マイニング事業などの拡大による稼働台数の増加に対し、捕捉率の向上施策を実行することで、売上高と利益額の拡大を図ってまいります。
代理店・パートナー企業とともに創るオープン戦略
次に、代理店・パートナー企業とともに創るオープン戦略です。これは、当社の強みとオープン戦略を掛け合わせ、アセットライトで重点事業の拡大を推進するものです。
当社の強みには、75年にわたる建設機械の研究開発力とそれに裏付けられた「モノづくり力」があります。さらに代理店の皆さまと培ってきた「販売サービス力」があります。ここには、全世界約300社の代理店と約9,000人のメカニックが支えるお客さま接点と、蓄積された知見やデータという強固な基盤があります。
これらに加え、パートナー企業と連携して価値を広げる協創力があり、これらをオープンに連携することで、当社ならではの革新的ソリューションを提供し続けてまいります。
人・企業力の強化:研究開発強化による価値創造と競争力の強化
次に、LANDCROSの成長基盤であり、競争力の源泉となる「人・企業力の強化」について、ご説明します。まず、研究開発強化による価値創造と競争力の強化です。
モノづくり技術とデジタル価値を統合し、革新的ソリューションで差別化を図ることで、「安全性・生産性の向上、ライフサイクルコスト削減、環境対応」といったお客さまの普遍的価値を追求してまいります。
品質管理、油圧制御といったコア技術・価値をさらに磨き、グローバルに展開している当社機械の稼働データやAI、デジタルなどの先進技術と融合させ、技術革新を加速します。
そして、人検知システムや遠隔・自動化対応、稼働状況に基づくサービスなどを掛け合わせることで、高い付加価値を有する製品とサービス・ソリューションを提供し、お客さま現場の課題に総合的に応えてまいります。
人・企業力の強化:人の知恵とAIの協調による提供価値の高度化
次に、人の知恵とAIの協調による提供価値の高度化についてご説明します。AI活用では、お客さまの価値創造を実現するために、ヒトの知恵とAIの進化を掛け合わせることを基本方針としています。
施工現場の安全性向上や稼働率の向上、機械の巡回メンテナンスサービスの最適化など、お客さまに関わる領域において横断的にAI活用を推進します。
同時に、ヒトがフィジカルに対応する領域を、AIがサポートしていくことで革新的ソリューションの提供と、事業競争力の強化を着実に進めてまいります。
人・企業力の強化:環境価値・社会価値向上に向けて
環境価値・社会価値向上に向けた取り組みについて、ご説明します。新中計においても、前中計に引き続き、1.5℃シナリオに沿った取り組みで、2050年カーボンニュートラル実現へ向けて推進してまいります。
また、事業全体を通じて、サーキュラーエコノミー、ネイチャーポジティブにも取り組んでまいります。
人・企業力の強化:持続可能な成長に向けた人的資本経営の実現
続いて、持続可能な成長に向けた人的資本経営の実現についてご説明します。社名・ブランド変更という節目を迎えるにあたり、従業員と企業の関係性の強さや深さを示す指標である「エンゲージメント」と、多様性や一体感を表す指標である「インクルージョン&ダイバーシティ」の向上に取り組んでまいります。
社員一人ひとりが変化の担い手となり、多様な人財が力を発揮できる環境づくりを、経営の重要課題として進めてまいります。
業界トップスリーに向けた成長投資と事業ポートフォリオ戦略
最後に業界トップスリーに向けた成長投資と事業ポートフォリオ戦略についてご説明します。まず、これまでにご説明した各種取り組みにより、オーガニック成長を着実に進め、重点事業を拡大してまいります。
さらに、2030年の業界トップスリーを確実に実現するために、戦略的な成長投資と事業ポートフォリオ戦略を進め、インオーガニック成長を実現することで事業拡大を加速させます。
新中計の3年間においては、安定的な営業キャッシュフローの獲得に加え、財務レバレッジを戦略的に活用することで、5,000億円規模の成長投資資金を確保し積極的な成長戦略を実行してまいります。
新中計の定量的目標
新中計でめざす定量的目標は、こちらになります。表の中央オレンジ色の部分が28年度の目標値です。成長性の面では、4つの成長ドライバーを中心に事業を拡大します。収益性・効率性の目標値は、記載の数値以上を目標として、成長とともに売上・利益額、そして営業キャッシュフロー額の拡大をめざします。
また、一番右側の項目は、参考としての業界トップスリーを目指す30年度目標値です。
社名・ブランド変更と株主構成変更で成長をさらに加速
最後に、社名・ブランドと株主構成の変更について、ご説明します。当社は2027年4月より、「ランドクロス株式会社」へと社名を変更します。多様なお客さまの事業課題の解決に向け、オープン戦略を積極的に推進し、より幅広く、より迅速にソリューションを提供してまいります。
また、伊藤忠商事が筆頭株主となる新たな体制のもとで、成長の選択肢と実行力が拡大されたことを最大限活用し、販売・レンタル・ファイナンス、M&A、新規事業領域での協業を進めます。これらの変化を、成長の推進力としてまいります。
日立建機からLANDCROSへ
当社日立建機は、社名変更、ブランド変更、株主構成の変化という大きな節目を迎えますが、お客さまに寄り添いつづけるという想いは変わりません。その想いを大切にし、LANDCROSは、個々の機械の進化にとどまらず、ライフサイクル全体を通じたソリューションの進化に取り組みます。
そして本日ご説明の通り、既存の枠組みや競合の戦略とは異なるかたちで成長を実現してまいります。Solutions Beyond Machinery―それが、LANDCROSの成長の考え方です。
トピック:市場プレゼンスの強化と持続可能な社会への貢献
トピックとして、市場プレゼンスの強化と持続可能な社会への貢献に向けた取り組みをご紹介します。
まず、市場プレゼンスの強化として、2026年3月に北米最大級の建設機械見本市「CONEXPO-CON/AGG 2026」に出展しました。75年の歴史と技術を礎に、新ブランド「LANDCROS」を掲げた未来の建設現場に向けたソリューションを展示し、北米および世界中のお客さまやビジネスパートナーとの関係を一層強固なものとしました。
次に、持続可能な社会への貢献として、4月にザンビアでフル電動ダンプトラックの顧客向けデモンストレーションを開催しました。実証試験で環境性能と稼働性能の両立を証明し、参加した鉱山顧客からは脱炭素と生産性向上への期待が寄せられました。実運用データに基づき、2027年度の製品化を加速してまいります。
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