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西部ガスホールディングス株式会社9536

東証プライム

電気・ガス業

2026年3月期決算説明

加藤卓二氏:代表取締役社長の加藤です。本日は、ご多忙の中、当社決算説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。

2026年3月期の決算は、経常利益125億円と過去最高益を更新することができました。これは、グループ一丸となって「変えるべきものは変える」という意思のもと、事業構造改革に取り組んだことに加え、人材・仕組みの両面からの組織能力の向上に取り組んできた成果だと思っています。

加えて、これまで先行成長投資として耐えてきたひびきLNG基地の減価償却負担が一巡したことも追い風となり、「増収・増益」という結果につながりました。

一部には依然として課題を抱える事業もありますが、全体としては、売上高、利益ともに着実な成長を遂げています。

特に中期経営計画において総合エネルギー事業の成長ドライバーと位置づけている電力販売量は、5割増しの大幅増を達成しました。さらに、総合エネルギー事業、不動産事業に次ぐ第三の柱として育成を進めている国際エネルギー事業が、ガスアップ・クールダウンを中心に販売量換算で約5倍に拡大しています。

これらの取り組みは、当社グループの競争優位性の確保と強化に直結するものと一定の評価をしています。

今後は、ひびきLNG基地の能力増強に伴い、キャッシュアウトが本格化する局面に入ります。今まで以上に経営の機動性を高め、「集中」「スピード」「意思疎通」を徹底しながら、資本効率を重視した経営を進め、持続的な競争優位性の確保につなげていくことが、中長期的な企業価値向上に不可欠だと認識しています。

昨年度からは、全連結会社にROIC指標を導入し、改善に向けた取り組みを開始しました。今後は、BSを強く意識した経営をグループ全体に定着させ、その効果が確かな成果として現れるよう、着実に推進していきます。

最後に、昨年の決算説明会の場で、IRの在り方について、一定の部門を設けるべきとの声もありました。本年度より、投資家のみなさまとの対話を一層強化するため、「IR・株主価値創造管掌役員」として常務執行役員の生越を配置し、「IR推進室」を新設しました。

今後も、みなさまとの建設的な対話を通じて、企業価値向上に真摯に取り組んでまいります。引き続き、どうぞよろしくお願いします。

【2026年3月期 実績】収支状況等

森田省吾氏:取締役専務執行役員の森田です。資料に基づき、まず初めに2026年3月期決算実績及び2027年3月期決算見通しをご説明し、その後、中期経営計画の進捗状況と、企業価値向上への取り組みについてご説明します。

2026年3月期の決算は、経常利益ベース、親会社株主に帰属する純利益ベースともに、「増収増益」となりました。

売上高は、電力販売事業や国際エネルギー事業において販売量が増加したことなどにより、前期比2.9パーセント増の2,618億円、営業利益は、ひびきLNG基地の減価償却が完了したことなどにより前期比18.4パーセント増の124億円、経常利益は前期比18.6パーセント増の125億円、当期純利益は前期比12.3パーセント増の71億円となりました。

経常利益は過去最高、売上高と営業利益および当期純利益は、過去2番目に高い水準となっています。

【2026年3月期 実績】セグメント別売上高・営業利益

セグメント別売上高・営業利益についてご説明します。

表の左の売上高は、「電力・その他エネルギー」、「不動産」及び「その他」セグメントが増収となりました。

表の右の営業利益は、「ガス、LPG」及び「電力・その他エネルギー」セグメントが増益となりました。

【2026年3月期 実績】セグメント別の概況

「ガス」セグメントは減収・増益となりました。都市ガス販売量実績は前期比1.8パーセント減の9億1千万立法メートルとなり、用途別では、家庭用は前期比2.7パーセント減、業務用は前期比1.4パーセント減、卸供給は前期比2.6パーセント減となりました。

売上高は、原料費調整によるガス料金単価の下方調整の影響などにより、前期比3.5パーセント減の1,534億円、営業利益はひびきLNG基地の減価償却費が減少したことなどにより39.3パーセント増の79億円となりました。

【2026年3月期 実績】セグメント別の概況

左側の「LPG」セグメントは減収・増益となりました。売上高は、販売単価が下落したことなどにより、前期比2.9パーセント減の260億円、営業利益は、LPG購入単価の下落などにより、100万円となりました。

右側の「電力・その他エネルギー」セグメントは増収・増益となりました。売上高は、電力販売事業や国際エネルギー事業の販売量の増加などにより前期比35.0パーセント増の314億円、営業利益は、前期比441.8パーセント増の12億円となりました。

電力販売量は、下の表に記載のとおり前期比56.2パーセント増の10億4,200万キロワットアワーとなっています。

【2026年3月期 実績】セグメント別の概況

左側の「不動産」セグメントは増収・減益となりました。売上高は、分譲マンションの販売価格上昇などにより、前期比15.4パーセント増の477億円、営業利益は、海外事業において売上原価が増加したことなどにより、前期比20.1パーセント減の33億円となりました。

右側の「その他」セグメントには、食品販売事業や飲食店事業、情報処理事業などが含まれており、増収・減益となりました。

売上高は、システム開発事業の売上が増加したことなどにより、前期比6.1パーセント増の236億円、営業利益は、販管費の増加などにより、前期比79.1パーセント減の6,000万円となりました。

【2026年3月期 実績】対前期比較(経常利益)

経常利益は、ガス・LPG、電力・その他エネルギーの増益などにより前期比18.6パーセント増の125億円となりました。

【2026年3月期 実績】対前期比較(貸借対照表)

左側が前期末、右側が当期末の金額であり、中央に増減を記載しています。

総資産は、ひびきLNG基地能力増強や保有株式の時価上昇に伴う投資有価証券の増加などにより180億円の増加となりました。

有利子負債は、ひびきLNG基地能力増強に伴う借入金が増加したことなどにより83億円の増加となりました。

自己資本は、利益剰余金が増加したことや、保有株式の時価上昇に伴いその他有価証券評価差額金が増加したことなどにより114億円増加となりました。

【2026年3月期 実績】キャッシュアロケーション

当期は、本業で創出したキャッシュを基盤に成長投資を行うとともに、追加的な株主還元を実施し、必要に応じて負債(借入金)を活用するという方針に基づいたキャッシュアロケーションを行いました。

左側の「キャッシュイン」ですが、当期の営業活動によるキャッシュフローは、中期経営計画760億円の3ヶ年平均と同水準の253億円、資産売却は、政策保有株式の売却収入などにより41億円、有利子負債86億円は借入額から返済額を差し引いた金額です。

一方、右側の「キャッシュアウト」は、導管などの定常投資に134億円、ひびきLNG基地能力増強やひびき発電などの成長投資に272億円、株主還元については、配当金25億円に加え、当期は20億円の自己株式取得を実施しました。

【2027年3月期 見通し】収支状況等

2027年3月期の業績見通しについては、中東情勢の影響等による直近の市況水準を踏まえ、前提となる原油価格及び為替レートを、3月26日に公表した「グループ経営計画」から見直しています。

具体的には「原油価格を70ドルから80ドルへ」、「為替レートを150円から155円」に変更しました。

これに伴い、売上高は3月公表値から60億円増の2,530億円、一方、営業利益は20億円減の100億円、経常利益も20億円減の120億円、親会社株主に帰属する当期純利益は10億円減の80億円としています。

次期の配当については、今期と同様1株につき70円を予定しています。

【2027年3月期 見通し】対前期比較(経常利益)

2026年度の経常利益は、前年に比べ4.6パーセント減の120億円としており、各セグメントの増減を記載しています。

【参考】業績の推移と見通し

参考として、過去5年の業績の推移と2026年度の見通しを記載しています。

キャッシュアロケーションの進捗状況

「キャッシュアロケーションの進捗状況」です。良い滑り出しができた2025年度の経常利益の積み増し等により、営業キャッシュフローは順調に推移しています。

投資については、ひびきLNG基地の能力増強を中心に、蓄電池を含む再生可能エネルギーや、DXなどの成長投資を行い、2025、2026年度の2年間で、中計3年間で見込んでいた1,400億円の約60パーセントに相当する約870億円を計画しています。

また、昨年度は追加的な株主還元策として、20億円規模の自己株式取得を行ったほか、株主優待制度の新設を行いました。今年度も追加還元策の検討を継続するとともに、政策保有株式の売却についても、着実に実行していきます。

総合エネルギー事業(ガスエネルギー・電力その他エネルギー)の主な取り組み

各事業の取り組み状況と今年度の事業方針について、ご説明します。

最初に、ガスと電力の総合エネルギー事業の取り組みです。ひびきLNG基地能力増強については、昨年夏から本格的に工事を開始し、着実に進捗しています。

3号タンクの運転開始は2029年度上期と少し先ですが、運転開始後、早期にフル活用していくためにも、トランジション需要の開拓に注力していきます。

上段右側には、ガス脱炭素化の取組みとして行っているe-メタンの実証について、示しています。下水処理場から回収したCO2と副生水素を原料としてe-メタンを製造し、導管に注入する実証を行い、昨年12月にはCO2実質ゼロを証明するクリーンガス証書の発行を受け、お客さまへの環境価値移転を行っています。

電力事業については、ひびき発電所が、本年3月に運転を開始しました。安価で安定的な自社電源を生かして、電力販売の収益を拡大していきます。

また、再生可能エネルギーの取り組みでは、共同出資した国内最大の洋上風力発電所が3月に営業運転を開始したほか、系統用蓄電池開発に向けた検討も進めています。

総合エネルギー事業の主な取り組み(顧客接点を生かしたサービスの展開)

住まいや生活環境における多様なニーズにお応えし、地域課題を解決するサービスの展開にも取り組んでいます。

現在行っている2つの事例を記載しています。いずれも高齢化による地域課題に対応するもので、熊本地区では、実家の管理やリフォームといった住まいに関するお悩み相談窓口を設置するとともに、島原地区では、買い物代行サービスを展開しています。

総合エネルギー事業の2026年度事業方針

総合エネルギー事業の今年度事業方針です。ガスエネルギー事業では、産業用需要の獲得を通じた天然ガスシフトに加え、LPG事業におけるM&A、AIを活用したリフォーム事業の強化などに取り組んでいきます。

電力販売では、契約容量の高いお客さまをターゲットに件数拡大を図るとともに、環境価値付き電力の販売も強化していきます。

また、再エネ事業では、電源種の多様化に加え、蓄電池の本格導入を進めるとともに、国際エネルギー事業では、ガスアップ・クールダウンや積替・再出荷、LNGバンカリングなどの受注拡大に取り組んでいきます。

不動産事業の主な取り組み

不動産事業の取り組みです。九州大学箱崎キャンパス跡地地区におけるまちづくり事業者に正式決定しました。

2028年度のまちびらきを目指す日本最大級のスマートシティ開発であり、当社グループは、エネルギー供給や住宅開発に加え、カーボンニュートラルやエネルギーサービス、緑化推進など、幅広い分野で関わっていきます。

また、グリーンビルファンドへの出資参画など、サステナブルな不動産事業の推進も行っています。

不動産事業・食関連その他事業の2026年度の事業方針

不動産および食関連事業の事業方針です。

不動産事業では、分譲事業において引き続き安定的な住宅供給により収益を支えるとともに、賃貸事業では、低収益物件売却による資産の入れ替えを進めるなど資産効率向上に向けた取り組みを進めていきます。

食関連その他事業においては、金利上昇・インフレ時代に適応した事業構造への変革を進め、不採算領域についてはしっかりと見直しを図っていきます。

資本コスト経営強化の取り組み

資本コスト経営と人的資本経営の強化に向けた取り組みについてご説明します。2025年度は、グループの全連結会社において会社単位のROICツリー分析、改善計画の策定などを行いました。

また、セグメントを細分化した戦略的事業単位、SBU単位で会計実績を再整理するとともに、BS計画の精緻化など、資本効率を意識した経営管理基盤の構築を進めてきました。

2026年度は、SBU単位でのBSの予実管理の開始や客観的な事業評価に基づくポートフォリオマネジメントの仕組みを構築するなど、さらに取り組みを強化していきます。

人的資本経営強化の取り組み①

人的資本経営の強化の取り組みです。グループ人財戦略の基本方針などを取りまとめた人的資本レポートを、昨年11月に発行しました。

人的資本経営強化の取り組み②

経営戦略を担う人財の育成や従業員の成長を支えるため、教育研修への投資を一層強化するとともに、従業員の挑戦を後押しする取り組みとして、新規事業提案制度やリスキリング支援制度なども創設しました。

初めて健康経営優良法人「ホワイト500」の認定をいただいています。

(参考)中期経営計画の進捗 ハイライト

ご参考に、中計で掲げている営業指標や、主なサステナビリティ指標の進捗状況をまとめて記載しています。

企業価値向上への取り組み

PBR向上を目指して、資本効率と市場評価の双方から取り組みを進めています。

資本効率の面では、財務健全性を前提に適切なレバレッジも活用しながら、利益率・資本効率の両面での取り組みによりROIC向上に取り組んでいきます。

市場評価の面では、投資家のみなさまから当社グループをご理解いただき、しっかりと評価いただくため、みなさまとの対話の強化に加え、サステナビリティの取り組みやガバナンス強化を通じた資本コストの低減に努めていきます。

その取り組みの中から、新たなビジネス創出の取り組みである「グローバルエネルギービジネス」と、「IR・株主価値創造」について、次ページ以降のスライドでご紹介します。

グローバルエネルギービジネスの取り組み_中長期的な基本方針

グローバルエネルギービジネスの取り組みです。海外エネルギー事業を、総合エネルギー事業と不動産事業に次ぐ第3の柱へと成長させるべく、取り組みを強化していきます。

具体的には、2029年度に運開する3号タンクを最大限に活用して基地利用事業を拡大するとともに、新たな挑戦分野として海外ガス中下流事業と海外LNG販売事業に取り組むことを基本方針とし、右下に記載の通り、2030年度までに利益を大きく成長させることを目指します。

グローバルエネルギービジネスの取り組み_重点取り組み事業の進め方

重点取り組み事業の進め方です。まずは、現在取り組んでいる基地利用事業について、ひびきLNG基地の立地優位性をはじめとする当社の強みを活かしながら、事業の最大化を目指し、これらのノウハウを活用しながら、LNG需要獲得を目的にアジアのガス中下流事業へ出資参画を進めるとともに、獲得した需要向けにLNG販売事業を展開することで、海外エネルギー事業を拡大していきます。

これらの取り組みについては、昨年度、戦略的提携合意を発表した(株)JERAとの協業も視野に入れて取り組みを進めていきます。

グローバルエネルギービジネスの取り組み_ロードマップ

ロードマップです。今年度から新たな基地利用の事業化や人財育成・体制強化を進めながら、次期中計期間となる2028年度より新たな中下流事業へ出資参画し、2030年度には出資先向けLNG販売を開始することで、収益の拡大を目指していきます。

IR・株主価値創造の取り組み①

IR・株主価値創造の取り組みです。

投資家のみなさまとの対話をより一層深化させることが、株主価値創造の基盤であるとの認識のもと、今年度よりIR体制を強化しました。

具体的には、「IR・株主価値創造管掌」役員の配置と、「IR推進室」の新設を行いました。今後、情報開示と対話の量と質を高めながら、IR活動をさらに強化していきます。

IR・株主価値創造の取り組み②

サステナビリティ・ガバナンス強化の取り組みです。ダイバーシティ強化として、6月の定時株主総会終了後、女性取締役を1名から2名に増員することを予定しています。

政策保有株式の縮減についても、目標である2024年3月比半減に向けて売却を着実に実行しており、今後も計画的に売却を進めていきます。

また、昨年度は20億円の自社株買いと株主優待制度を新設するなど、株主還元を強化しましたが、今後も、中長期の会社業績などを総合的に勘案した追加還元策を機動的に実施していきます。

(参考)主要指標推移

過去10年間の主要指標の推移を記載しています。ご説明は以上です。ありがとうございました。

質疑応答(要旨)1

Q:説明会資料の11ページの2027年3月期見通しの各セグメントの増減要因について、

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