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シチズン時計株式会社7762

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2025年度通期決算説明会

大治良高氏:代表取締役社長の大治です。本日はご多用のところご参加いただき、誠にありがとうございます。

2025年度の連結業績は、時計事業、工作機械事業、デバイス事業の3つの事業セグメントのいずれも期初の想定を上回り、増収増益を達成しました。特に時計事業では、中期経営計画最終年度の目標値である売上高1,900億円と営業利益率12パーセントを2年前倒しで達成し、グループの成長を牽引する中核事業として成果を出すことができました。

2026年度の連結業績公表値は、地政学リスクによるさまざまな影響が懸念される環境下でも、中期経営計画の最終年度の目標値である売上高3,600億円、営業利益率9パーセントを上回る数値としました。各事業が掲げた施策を着実に実行し、リスクへの対応をスピード感を持って進めながら、目標達成に向けて邁進していきます。

さまざまなリスクが発生し、不確実性のある現在も、浮足立つことなくしっかりと地に足をつけ、変化を捉えながら対応していきます。そして「シチズングループビジョン2030」に掲げる「豊かな未来(とき)をつなぐ」の実現に向け、持続的な成長を遂げられるよう、グループ全体で取り組んでいく考えです。

今後ともみなさまのご支援とご協力を賜りますよう、よろしくお願いします。

今回のポイント

小林啓一氏:広報IR担当の小林です。2025年度通期決算の業績概要をご説明します。こちらのスライドが今回の決算発表のポイントです。

2025年度の連結業績は、第4四半期の3ヶ月間および累計期間ともに増収増益となりました。また、2026年度の通期業績予想は前年比で増収増益としており、「中期経営計画2027」で掲げた目標を1年前倒しで達成する見込みです。

年間配当金の予想は、中期経営計画の方針に基づき、前年比で3円増配し1株当たり50円としました。

2025年度通期 連結業績概要

2025年度通期の連結業績をご説明します。スライドは2025年度通期の連結業績の概要です。売上高は、時計事業と工作機械事業が好調に推移し、前年比9.4パーセント増の3,468億円となりました。営業利益は、時計事業と工作機械事業の収益性改善が進んだことで、前年比46.9パーセント増の302億円となりました。営業利益率は8.7パーセントです。

経常利益は、為替差益の増加などにより前年比67パーセント増の384億円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、過年度関税等および過年度関税等引当金繰入額を計上した一方で、投資有価証券売却益の計上や繰延税金資産の回収可能性の見直しの影響などにより、前年比30.3パーセント増の311億円となり、過去最高を更新しました。

2025年度通期 セグメント別業績概要

事業セグメント別の業績です。時計事業は、欧米を中心に好調な販売が継続し、売上高は前年比10パーセント増の1,970億円、営業利益は前年比38.1パーセント増の250億円となり、営業利益率は12.7パーセントとなりました。

工作機械事業は海外市場で増収となり、売上高は前年比16.1パーセント増の862億円、営業利益は前年比36.4パーセント増の77億円となりました。

デバイス事業はセラミックスとフォトプリンターが堅調に推移し、増収増益となっています。

2025年度通期 ROE

ROEです。2025年度のROEは、各事業セグメントで収益性の改善が進んだことで11.3パーセントとなり、「中期経営計画2027」の目標値である9パーセント以上を継続して達成しています。

2025年度第4四半期(1-3月)連結業績概要

第4四半期の連結業績をご説明します。売上高は、時計、工作機械、デバイスの全事業セグメントが増収となり、連結で前年比19.3パーセント増の897億円となりました。営業利益は、各セグメントで収益性の改善が進んだことで63億円となり、大幅な増益を記録しました。営業利益率は7.1パーセントでした。

経常利益は、増収による押し上げ効果もあり80億円と、増益となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は88億円と、増益となりました。

2025年度第4四半期(1-3月)セグメント別業績概要

事業セグメント別の業績です。時計事業は、売上高が前年比18.6パーセント増の494億円、営業利益が前年比104.7パーセント増の43億円で、営業利益率は8.8パーセントとなりました。

工作機械事業は、売上高が前年比31パーセント増の240億円、営業利益が前年比99.6パーセント増の25億円です。デバイス事業は、売上高が前年比7パーセント増の161億円、営業利益が前年比13億円増の12億円となりました。

第4四半期の3ヶ月間では、すべての事業セグメントが増収増益となっています。

時計事業 2025年度第4四半期業績推移

時計事業の概要をご説明します。2025年度第4四半期の売上高は前年比18.6パーセント増の494億円、営業利益は前年比104.7パーセント増の43億円となりました。

完成品販売のうち「シチズン」ブランドは、国内市場ではインバウンド向け販売の減少の影響を受けましたが、内需が回復基調となり、増収を達成しました。海外市場では、グローバルサブブランドの貢献もあり、欧米が好調に推移して増収となりました。

「ブローバ」ブランドは、ブランド創業150周年に関連した販売施策が奏功し、北米の主要流通である百貨店やジュエリーチェーンに加えて、自社ECも好調を維持し増収となりました。

ムーブメントでは、アナログクオーツムーブメントが堅調に推移したことに加え、機械式ムーブメントも引き続き好調で、増収となりました。

時計事業 地域別売上高伸び率

スライドは現地通貨ベースの地域別売上高の伸び率です。第4四半期の3ヶ月間で、スライドのグラフに赤色で示した国内市場は、インバウンド向けの販売が減少したものの、「ザ・シチズン」などのプレミアムブランドが堅調に推移し、さらにメンズブランド「アテッサ」が回復傾向を示したことで増収となりました。

緑色で示したアジアは、機械式時計の新製品が牽引し、タイやインドが堅調を維持したほか、台湾や香港が緩やかに復調し増収となりました。

青色で示した北米では、「シチズン」ブランドや「ブローバ」ブランドが百貨店や時計専門店向けなどの主力流通で好調に推移したほか、自社ECでは「アテッサ」などの高価格帯モデルが伸び、販売拡大が継続して増収となりました。

紫色で示した欧州では、各国で機械式時計の人気が根強く、イタリアやフランスなどが堅調に推移し増収となりました。

時計事業 トピックス

時計事業のトピックスです。2026年は、シチズンのコア・テクノロジーであるアナログ式光発電時計の誕生から50年の記念すべき年です。50周年を記念した限定モデル「Eco-Drive PHOTON」を、2026年秋に発売します。

また、2026年3月には、ニューヨークのグッゲンハイム美術館にて50周年記念イベントを開催しました。北米や中南米から、世界に影響力を持つメディア各社や時計愛好家など200名以上が来場し、「シチズン」ブランドの基幹技術の価値をあらためて印象づけるイベントとなりました。

工作機械事業 2025年度第4四半期業績推移

工作機械事業です。売上高は前年同期比31パーセント増の240億円、営業利益は前年同期比99.6パーセント増の25億円となりました。

国内では自動車関連の伸び悩みが継続しているものの、市況の緩やかな回復により増収となりました。

海外では、米州で設備投資への様子見姿勢が和らぎ、医療関連の販売も堅調に推移しました。欧州では、医療関連やジョブショップ向けの販売が堅調に推移しました。また、アジアでは中国で半導体関連の旺盛な需要を背景に販売が大きく伸び、海外市場全体で増収となりました。

営業利益については、増収にともなう押し上げにより、増益となりました。

工作機械事業 受注状況

地域別の受注状況です。スライドの折れ線グラフは、受注台数の3ヶ月移動平均における前年同期比と3ヶ月前比の増減率の推移を示しています。

スライド右側には、第4四半期の受注状況が示されています。地域別では、国内は自動車関連において先行きが不透明ながらも緩やかな回復基調が見られ、半導体関連受注も増加傾向となりました。アジアでは、中国でプローブピン加工用などの半導体関連の好調が続いていることに加え、その他のアジア地域でもデータセンター向けの受注が増加しました。

米州では、9月の値上げ前の駆け込み需要の反動減が一巡し、医療関連が堅調に推移しているほか、ジョブショップ向けの受注が回復傾向にあります。欧州では自動車関連が低迷しており、ドイツを中心に設備投資に消極的な姿勢が続いていますが、他の地域では緩やかな回復が見られます。

デバイス事業 2025年度第4四半期業績推移

デバイス事業です。売上高は161億円、営業利益は12億円となり、増収増益を達成しました。

自動車部品は、市場の回復が限定的なものにとどまり、前年並みの結果となりました。小型モーターは、顧客の在庫調整が一巡するなど、緩やかながらも回復し増収となりました。セラミックスは、光通信向けのサブマウント製品の好調が継続し、増収となりました。プリンターは、フォトプリンターが安定した需要を背景に販売を伸ばし、増収となりました。

業績予想のポイント

2026年度の業績予想をご説明します。業績予想のポイントはスライドのとおりです。2026年度は、連結で「中期経営計画2027」の目標である売上高と営業利益率を1年前倒しで達成する見込みです。

時計事業は、構成比の高い北米での販売好調が継続し、増収増益を見込んでいます。また、工作機械事業は需要の高まりを受けて大幅な増益を見込んでおり、2026年度の連結業績に大きく貢献すると考えています。

年間配当金の予想としては、「中期経営計画2027」の方針に従い、前年比で3円増配し1株当たり50円としました。

2026年度通期 連結業績予想

2026年度通期の連結業績予想です。売上高は前年比151億円増の3,620億円、営業利益は前年比42億円増の345億円、経常利益は375億円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年比36億円減の275億円としています。

業績予想の為替レートは、1米ドル150円、1ユーロ175円と設定しています。

2026年度 通期連結業績予想 セグメント別業績推移

セグメント別の業績予想です。時計事業は、主力の北米を中心に販売好調を維持し、売上高は前年比39億円増の2,010億円、営業利益は255億円で、増収増益となる見込みです。

工作機械事業は、2025年度後半から需要が強まっていることを受け、売上高は前年比87億円増の950億円、営業利益は115億円と、こちらも増収増益を見込んでいます。

デバイス事業は、好調なプリンターやセラミックスが引き続き堅調に推移すると予想しており、売上高は660億円、営業利益は40億円と、増収増益を見込んでいます。

「中期経営計画2027」進捗状況 連結業績推移

「中期経営計画2027」の進捗状況です。スライドは連結全体の業績推移です。中期経営計画の初年度である2025年度に、3つの事業セグメントすべてが増収増益となり、売上高の増加に加え収益性も改善できました。

また、2026年度の連結業績予想では、中期経営計画の目標である売上高3,600億円と営業利益率9パーセントを1年前倒しで達成することを見込んでいます。

「中期経営計画2027」進捗状況 時計事業 業績推移

時計事業の業績推移です。時計事業はコロナ禍以降、着実に回復しており、2025年度には「中期経営計画2027」における目標を2年前倒しで達成しました。掲げている戦略を着実に実行することで、2026年度も増収増益を見込んでおり、今後も継続して成長できると考えています。

「中期経営計画2027」進捗状況 時計事業 販売単価の推移

主要2地域の販売単価の推移をご説明します。国内では「アテッサ」や「クロスシー」などの中価格帯製品のミックス改善が進んだことに加え、「ザ・シチズン」などのプレミアムブランドが貢献し、販売単価は2021年度比で38パーセント上昇しました。

北米では、「アテッサ」や「シリーズエイト」など、1,500ドルから3,000ドルの従来よりも販売価格が高いサブブランドである「シチズン」ブランドの販売拡大が進みました。加えて、ブランド創業150周年を迎えた「ブローバ」ブランドでもより付加価値の高い製品の導入が進み、現地通貨ベースで2021年度比32パーセントの単価上昇となりました。

「中期経営計画2027」進捗状況 時計事業 重点戦略:グローバル戦略によるブランド提供価値向上

重点戦略の1つである、グローバル戦略によるブランド提供価値の向上についてご説明します。各グローバルサブブランドの役割を明確にし、戦略的な展開を進めたことで、前年同期比で着実に販売を伸ばすことができました。引き続き、「シチズン」ブランドの提供価値向上に努めていきます。

「中期経営計画2027」進捗状況 時計事業 重点戦略:北米市場でのさらなる取り組み強化

重点戦略である、北米市場でのさらなる取り組み強化についてです。「シチズン」ブランドは、2025年度から本格展開を開始した「アテッサ」の高価格帯モデルが好調な滑り出しを見せており、今後も期待できる状況です。

「ブローバ」ブランドは、ヒスパニック系ユーザー向けのさらなる拡販や需要が拡大する機械式時計への注力などを進めた結果、2025年度は前年比で大幅な増加を達成しました。

2025年度の北米全体の売上高に占める自社ECサイトの比率は10パーセント強まで向上しました。目標としている12パーセントに向け、引き続き拡大に取り組んでいきます。

「中期経営計画2027」進捗状況 工作機械事業 業績推移

工作機械事業の業績推移です。2024年度は設備投資の循環サイクルの影響を受けて苦戦しましたが、底を打ち、2025年度には回復基調に転じて売上高は862億円となりました。

受注状況を見ると、2025年度後半からは中国を中心とするアジア向けの半導体関連需要が高まっています。2026年度の業績予想は2025年度比で増収増益を見込んでいますが、中期経営計画の目標に対しては、先進国向けの需要拡大やさらなる回復が期待されます。

「中期経営計画2027」進捗状況 工作機械事業 重点戦略:売上高1,000億円に向けた地域別戦略

重点戦略の1つである売上高1,000億円の達成に向けた地域別戦略についてです。中長期的に大きな成長が期待されるインド市場は、当社の工作機械事業でも重要な市場と位置づけています。

インド市場では、自動車関連や医療分野を中心に工作機械の需要拡大が続いており、さらなる事業拡大を目指して現地販売会社を設立します。目標は現在の約2倍となる年間400台の販売体制の構築です。現地での販売およびサービス機能を強化し、顧客対応力と提案力の向上を図ることで、同市場での事業基盤を強化していきます。

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